バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )


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 ギャンブルの楽しみは、ほぼ全て、興奮することにある。ムッシュ・フエ(Monsieur Hue)は、中国の商人達が、冬の万里の長城で、現金を全て失うまでギャンブルに興じ、次に全ての商品を失い、最後には自分の衣服まで賭けて、裸で外に出て凍死する様を描いている。文明人に関しては ― 原始的なアメリカ先住民の部族と同様に― 戦争が勃発したときに民衆に拍手を送らせる(喝采させる)のは、主に興奮を愛するからだと思う。その感情はサッカーの試合で感じるものと全く同じであり、ただその結果が時折いくらかより深刻なだけである。

The pleasure of gambling consists almost entirely in excitement. Monsieur Hue describes Chinese traders at the Great Wall in winter, gambling until they have lost all their cash, then proceeding to lose all their merchandise, and at last gambling away their clothes and going out naked to die of cold. With civilized men, as with primitive Red Indian tribes, it is, I think, chiefly love of excitement which makes the populace applaud when war breaks out; the emotion is exactly the same as at a football match, although the results are sometimes somewhat more serious.
Source: Bertrand Russell: Human Society in Ethics and Politics, 1954, part II: The Conflict of Passions, chapter 2: Politically important desires, n.9
More info.:https://russell-j.com/cool/47T-2_0209.htm

<寸言>
 大阪府及び大阪市(つまり日本維新の会)が大阪万博によって誘致しようとしているIRには、国際会議の誘致その他いろいろなものがあるとしても、金額的には、カジノ(つまりギャンブル)での収益を一番期待しているようです。
 カジノ(ギャンブル)によって悲惨な目に合う人の割合は小さいと言っても、人数ベースではかなり多くなることが予想されます。カジノは主として外国人観光客向けであり、日本人客には全財産を失うようなことはさせないように工夫すると言っていますが、ギャンブル中毒の人達は抜け道をいろいろ考えるでしょうから、説得力はあまりありません。
 ギャンブルによる弊害を日本政府も大阪府(日本維新の会)も甘くみているようです。
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