何らかの真面目かつ建設的な目的を持っている青少年は,目的の達成の途上で必要だとわかれば,自発的に多くの退屈に耐えるだろう。だが,建設的な目的は,気晴らしや散在(浪費)の生活を送っている少年の精神の中では,容易には芽ばえない。と言うのは,そのような場合は,考え(思考)が遠くにある目的達成には向かわず、常に次の快楽に向けられるからである。
A boy or young man who has some serious constructive purpose will endure voluntarily a great deal of boredom if he finds that it is necessary by the way. But constructive purposes do not easily form themselves in a boy's mind if he is living a life of distractions and dissipations, for in that case his thoughts will always be directed towards the next pleasure rather than towards the distant achievement.
Source: Bertrand Russell: The Conquest of Happiness, 1930, chap.4:Boredom and excitement.
More info.:https://russell-j.com/beginner/HA14-060.HTM
<寸言>
現代は誘惑に満ちています。しかし、手っ取り早い快楽ばかり追っていては、人間としての成長はストップしてしまいます。
2015年12月20日付の朝日新聞デジタルには次のように書かれています。
「安倍晋三首相は19日、橋下徹・前大阪市長と東京都内のホテルで約3時間半会食した。菅義偉官房長官、国政政党「おおさか維新の会」代表の松井一郎・大阪府知事も同席した。橋下、松井氏は誘致をめざす万博の開催意義について説明し、首相も政府として誘致に動き出すことで合意した。」
表にでる記事しか見ないと、誤解させられることが多々あります。某情報通によると、カジノ(IRという名称で美化)を誘致したいという話がまずあり、そのために道路や鉄道を引くというと批判が集まるので、万博をまず誘致して道路やライフラインを整備したらよいというアイデアが出され、全員賛成したと言われています。
このようにして利権関係者を大量に生み出し、そうした関係者から「政治資金」をかき集め、自分の権力の拡大及び維持に資するというのが、保守政治家の昔からのやり方のようです。
#バートランド・ラッセル #Bertrand_Russell