バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

ラッセル英単語・熟語1500

 科学の世界では(科学においては)、人間は最高の価値を持つ活動を発見した。そこでは、もはや、芸術の世界のように、絶えず偉大な才能の出現に進歩を依存することはない。 というのは、科学の世界では、後継者は先人の肩の上に立っているからである。そこでは最高の才能のある者がある方法を発明すれば、千人のより劣った者がその方法を応用することができるのである。

In science men have discovered an activity of the very highest value in which they are no longer, as in art, dependent for progress upon the appearance of continually greater genius, for in science the successors stand upon the shoulders of their predecessors; where one man of supreme genius has invented a method, a thousand lesser men can apply it.
Source: Mysticism and Logic and Other Essays, 1918, chapter 1
More info.: https://www.gutenberg.org/files/25447/25447-h/25447-h.htm

<寸言>
  哲学においては、独創的かつ画期的な理論を発見しても、なかなか理解されないというのはよくあることです。その点、科学の世界では、画期的な発見や理論でも、その発見した人と同じ手順を踏めば、その発見や理論の正しいことを検証することができます。   従って、社会的評価が得られやすく、独創的な理論を構築してもなかなか理解してもらえないという苦しみを味合わなくてすみます。  そういうわけで、ラッセルも(半分冗談で)「科学者になればよかった」ともらすことがありました。
 ラッセルは、『幸福論』のなかで次のような冗談あるいは皮肉を言っています。

「科学者は仕事の上で幸福であるが,その理由は,現代世界において科学は進歩的かつ強力であり,またその重要性は科学者自身にも一般人にも全く疑われていないからである。それゆえ --単純な感情は,障害物にぶちあたることがまったくないので -- 科学者は複雑な感情を持つ必要がない。←これは半分皮肉です。」
 https://russell-j.com/beginner/HA21-020.HTM

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