バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

ラッセル英単語・熟語1500

 また、伝統的なモラリスト(道徳家)には心理学に対する重大な無知があり、ある種の美徳がある種の相関する悪徳を伴う(必然的に含む)ことを理解できない。従って、ある美徳を推奨する際に重視すべき考慮事項はこうである。「この美徳はその相関する悪徳とともにその相関する悪徳を伴う(含む)反対の美徳を上回るだろうか?(即ち、)ある美徳がそれ自体良いということだけでは十分ではなく、それが伴う悪徳及び除外する美徳を考慮する必要がある。」

There is also, in all conventional moralists, a gross ignorance of psychology, making them unable to realize that certain virtues imply certain correlated vices, so that in recommending a virtue the consideration which ought to weigh is: does this virtue, with its correlative vice, outweigh the opposite virtue with its correlative vice? The fact that a virtue is good in itself is not enough; it is necessary to take account of the vices that it entails and the virtues that it excludes.
 Source: Bertrand Russell: The Prospects of Industrial Civilization, 1923, p.161
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<寸言>
 たとえば、先の大戦の戦没者(軍人)を祀る靖国神社(民間施設)にはA級戦犯が合祀されていることから、国立の追悼施設を別につくるべきだという意見があります(昭和天皇はA級戦犯が合祀されて以降は靖国参拝を中止しました。平成天皇もその意志をつぎました。現在の天皇もその意志をつぐものを思われます)。与党や野党(の一部)は、「兵隊さん達は死んだら靖国に祀られることを望んで戦地に赴いたのだから靖国以外追悼施設は考えられない」と主張して聞く耳を持ちません。戦後生き残った軍人のなかには考え方が180度変わった人も少なくないですが、靖国にこだわる政治家は、戦死した軍人の魂は(あの世に?)残っているが靖国に祀られたいという気持ちは戦死した瞬間から変わっていないとでも考えているようです。
 いずれにせよ、「一部の戦争指導者以外は"愛国無罪"にしたい(そうでないと次の「防衛」戦争で命を掛けてもらえない)」と考える与党政治家が多いようです。もしも、台湾有事=日本有事ということで、台湾「紛争」で多数の戦死者がでた場合には、まさか「靖国に祀る」などと言ったら「時代錯誤」と非難されることは明らかと思われることから、「仕方なく」国立の追悼施設を創ることになりそうです。

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