バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Ru
ssell Quotes )

ラッセル英単語・熟語1500

 次に考慮すべき戦争の種類は自衛(のための)戦争である。この種の戦争は、ほとんど誰もが正当化できると認めており、キリストとトルストイだけが非難している。私の知る限り、自衛戦争でない戦争はいまだかつてなかったのだから、自衛戦争の正当化は非常に便利である。

The next kind of war to be considered is the war of self defence. This kind of war is almost universally admitted to be justifiable, and is condemned only by Christ and Tolstoy. The justification of wars of self-defence is very convenient, since so far as I know there has never yet been a war which was not one of self-defence.
Source: Justice in War Time, 1915. .
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<寸言>
 引用元は、ラッセルが第一次世界大戦中の1915年に出版した Justice in War Time(戦時における正義)です。戦時下において自国が参加している戦争に反対することは非常に困難なことです。反戦活動のためにラッセルは友人からも孤立し、1918年5月から9月までで、ロンドン郊外のブリクストン刑務所に収監されてしまいました。

 いかなる国も侵略戦争だと公言して戦争をしかけることはありません。また、小国が大国に対して戦争をしかけることもあまりありません。「自衛のため」という主張も要注意です。
 戦争に訴える理屈もいろいろ考え出すことができます。自国で起こったテロは仮想敵国のしわざだとするのは歴史上よく使われた手です。プーチンも「活用」しています。

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