バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Ru
ssell Quotes )

 ワイアット:「現在の世界と今後の時代における哲学の価値をどう要約されますか?」

 ラッセル:「哲学は現在の世界では非常に重要だと思います。第一の理由は、哲学は、科学が少なくとも現時点では扱いきれない非常に大きな、非常に重要な問題があることを、また、科学的な態度だけでは十分でないことを、認識させ続けてくれるからです。また、第二の理由は、人々を知的により謙虚にさせ、これまで確かだと思われてきた多くのことが真実でないことに気づかせ、知識への近道がないことを気づかせてくれるからです。」

Wyatt: "How would you summarize the value of philosophy in the present world and in the years to come?"

Russell: "I think it's very important in the present world. First, because, as I say, it keeps you realizing that there are very big and very important questions that science, at any rate at present, can't deal with and that a scientific attitude by itself is not adequate. And the second thing it does is to make people a little more modest intellectually and aware that a great many things which have been thought certain turned out to be untrue, and that there's no short cut to knowledge. ..."
 Source: Bertrand Rusell Speaks His Mind, 1960, interview 01
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<寸言>
 本日の引用は、ラッセルが1959年春、BBC放送(TV)の対談番組(全13回:インタビュワーは Woodrow Wyatt)の第1回目「哲学とは何か」で語ったものです。
 ラッセルは「自分は俳優ではない」とのことで、台本は一切なしでぶっつけ本番で(13 回分を4日半かけて)テレビ録画されたとのことです。
 なお、このテキストは翌年(1960年)出版されています。

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