バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Ru
ssell Quotes )

ラッセル英単語・熟語1500

 急速に変化する世界のなかで宗教が有害なものとならないためには、宗教は、友愛キリスト教会のように、平日は他の職業を持ち、何の報酬も受けないで熱意を持って宗教的な活動をする人々によって行われなければならない。そういった人々は日常の世界を知っているので、誰も一般生活に適用できないようなかけ離れた道徳に陥ることはないであろう。(また)束縛されていないので、あらかじめ決められた一定の結論に達することに縛られず、偏見なく純粋に道徳的、宗教的問題を考えることができるだろう。かなり固定化された社会を除いて、職業的な聖職者の呪縛から解放されない限りいかなる宗教的生活も生きているものとはならず、精神を真に支えるものにはなり得ない。

If religion is not to be harmful in a world of rapid change, it must, like the Society of Friends, be carried on by men who have other occupations during the week, who do their religious work from enthusiasm, without receiving any payment. And such men, because they know the everyday world, are not likely to fall into a remote morality which no one regards as applicable to common life. Being free, they will not be bound to reach certain conclusions decided in advance, but will be able to consider moral and religious questions genuinely, without bias. Except in a quite stationary society, no religious life can be living or a real support to the spirit unless it is freed from the incubus of a professional priesthood . .
 Source: Principles of Social Reconstruciton, 1916, hapter 4 & Mortals and Others, n.8: Hope and Fear.
 More info.: https://russell-j.com/beginner/seishokusha_shokugyoaku.htm

<寸言>
 宗教法人は原則非課税なので、ビジネス宗教が大流行です。その極端なものは、カルト宗教です。
 カルトは社会に多くの被害をもたらしますので取り締まらないといけないですが、宗教票は手堅いことから多くの政治家は宗教団体を利用し、取り締まらない理由として「信仰の問題」にすりかえます。
 まったく独り身であれば、その人が信仰によって不幸になっても「自業自得」かもしれないですが、家族や関係者に大きな被害を及ぼす場合には「信仰の問題」ですますことはできません。親が多額の献金をすることによって子供の生活も犠牲になり、十分な教育を受けられないというのであれば、社会が関与して救済しなければなりません。

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