バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

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 芸術や科学,それから(公共の秩序に反しない限り)政党政治のように,画一性が必要でもないし望ましくさえない,若干の領域がある。そのような領域は,競争することが正当である領域であり,公衆の感情はそのような事柄(問題)についての意見の相違には激高することなく我慢するようなものでなければならない,ということが重要である。民主主義が成功し持続するためには,寛容の精神や憎しみが過剰でないことや暴力を愛する気持が多すぎないことが必要である。

There are certain regions, such as art and science, and (so far as public order allows) party politics, where uniformity is not necessary or even desirable. These are the legitimate sphere of competiton, and it is important that public feeling should be such as to bear differences on such matters without exasperation. Democracy, if it is to succeed and endure, demands a tolerant spirit, not too much hate, and not too much love of violence.
 Source: Power, a new social analysis, 1938, by Bertrand Russell
 More info.:https://russell-j.com/beginner/POWER18_260.HTM

<寸言>
 資本主義社会では「競争」が不当に賛美されることが多い。「競争」の信奉者は、「小さな政府」を望み、「セーフティー・ネット」はお情け程度でないといけないと考える。まず「自助」が大事であり、次に、「自助」では落ちこぼれる人をボランティアベースで「共助」し、それでは社会が混乱してしまう危険性がある場合のみ「公助」を行うべきだと主張する。
 従って、「公助」の前には、「まだ自助努力が足りない!」と言われ、「自助」では足りないところでは、「ボランティア精神」を発揮しましょう、ボランティア活動も、大学入学や就職の時に考慮にいれましょう(点数化しましょう)と提案する。
 「自助 → 共助 → 公助」の順番が大事だと主張する政治家の多くも、自分や自分の仲間には甘く、自分たちが重視する政策(原発、観光振興、その他)で税金を無駄遣いしてもとても「寛容」な態度をとることができる。

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