バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

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 各々の人間はそれぞれが一つの目的であるというカントの原理は,キリスト教の教えに由来している。カトリック教会においては,教会が権力を握った期間が長かったために,初期キリスト教の個人主義をいくらか曖昧なものにしてしまった。しかし,新教(プロテスタント)は,特にその極端なほうの形態では,この個人主議を復活させ,これを政治理論(統治理論)に適用した。

Kant's principle, that each man is an end in himself, is derived from Christian teaching. In the Catholic Church, a long career of power had somewhat obscured the individualism of early Christianity; but Protestantism, especially in its more extreme forms, revived it, and applied it to the theory of government.
 Source: Power, a new social analysis, 1938, by Bertrand Russell
 More info.: https://russell-j.com/beginner/POWER07_170.HTM

<寸言>
 キリスト教の信者といっても様々であり、世界各国の信者の共通点は何かと言われても、厳密につめていくとわからなくなる。最後には「キリスト教徒とは、絶対神の存在を信ずる清い心をもった人」とかいうことになってしまい、「惰性で信じているだけ」の人が多いことがわかるのではないか?

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