バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Ru
ssell Quotes )

ラッセル関係電子書籍一覧

 子供を生むことは,以前はただ単に性的満足の結果にすぎなかったが,いまは慎重に企てられる仕事であり,そしてその仕事は親の利益というよりはむしろ国(家)の利益に帰するものである以上,父母に重い負担をかける代わりに国(家)がその費用を持つぺきだということである。 この最後の点は,家族手当を支持するということで認められつつあるが,子供に対する支給(養育手当)は母親だけになされるべきだということはまだ認められていない。けれども労働者階級のフェミニズムはこのことが認められ,また法律に具体化されるところまで成長すると想定してよいと私は考えている。

It would recognize, what in these days is more and more the case, that having a child, which was formerly a mere consequence of sexual gratification, is now a task deliberately undertaken, which, since it redounds to the advantage of the State rather than of the parents, should be paid for by the State, instead of entailing a grave burden upon the father and mother. This last point is being recognized in the advocacy of family allowances, but it is not yet recognized that the payment for children should be made to the mother alone. I think we may assume, however, that working-class feminism will grow to the point where this is recognized, and embodied in the law.
Source: Marriage and Morals, 1929, by Bertrand Russell
 More info.: https://russell-j.com/beginner/MM15-030.HTM

<寸言>
 扶養手当・養育手当が世帯主(多くの場合、夫)に対して支払われる場合には不都合が生じることがけっこうある。しかし、子供を生んだ女性(未婚の女性や離婚した女性も含む)の銀行口座に支払われる方式にすれば問題はほとんどなくなる。もちろん、子供を生んだ母親が亡くなった場合は、その残された子供を養育する人(夫、祖父母、その他)に対して支払われることは言うまでもない。

 ラッセル関係電子書籍一覧
#バートランド・ラッセル / #Bertrand_Russell