バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

 対等な立場で協力することは独裁制よりもはるかに難しく,本能と一致するところはずっと少ない。人々が対等な立場で協力しようとする場合,各人が完全な支配を求めて争うことは自然なことである。対等な立場では服従衝動は出てこないからである。関係者全てが彼らの外部にある何らかのものに共通の忠誠を認めることがほぼ必須となる。・・・ 審議による統治を行なっているところには,法律に対する敬意,あるいは国家に対する敬意,あるいははすべての関係者が重んじている何らかの原理原則に対する世間一般の敬意がなければならない。

Equal co-operation is much more difficult than despotism, and much less in line with instinct. When men attempt equal co-operation, it is natural for each to strive for complete mastery, since the submissive impulses are not brought into play. It is almost necessary that all the parties concerned should acknowledge a common loyalty to something outside all of them. ... Where there is government by deliberation, there must, for success, be a general respect for the law, or for the nation, or for some principle which all parties respect.
 情報源: Power, 1938.
 詳細情報:https://russell-j.com/beginner/POWER02_140.HTM

 <寸言>
 原始的な社会と違って、多数の人間からなる社会の場合は、どうしてもまとめる人や指導する人と従う人との違いは出てこざるを得ない。もちろん、従う場合には従う十分かつ客観的な理由が必要である。そのためには被支配層の人たちの考えていることや気持ちを理解したり推し量る能力が必要となる。  しかし、このことは多くの人は理解しているが、自国にはそれを適用できるのに他国(外国)には適用できない人が少なからず存在している。、