大部分の男女は,もし幼年期に(いろいろな)タブーに(現状ほど)とりかこまれていなかったなら,心からの大らかな愛を結婚にもたらすことができたはずなのに,現状からするとそれができない。彼らは,必要な経験を欠いているか,あるいは,こそこそした好ましくない方法でそれ得たかのいずれかである。さらに,嫉妬(心)は道徳家の認可を得ているので,彼らは,お互いを相互に牢獄に閉じこめ続けることは正当化されると感じている。
Most men and women, as things stand, are incapable of being as wholehearted and as generous in the love that they bring to marriage as they would be if their early years had been less hedged about with taboos. They either lack the necessary experience, or they have gained it in furtive and undesirable ways. Moreover, since jealousy has the sanction of moralists, they feel justified in keeping each other in a mutual prison.
情報源: Mariage and Morals, 1929.
詳細情報:http://russell-j.com/beginner/MM21-110.HTM
<寸言>
現代日本社会は自由であるようで自由でない。大人の社会が「忖度」ばかりしていて自由に物が言えなければどうしても子供まで影響してしまう。「忖度」が進めば「タブー」となる。そうしてそういったことが多くなってきても甘受する精神が形成される。