バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

 私の秘書がこの物語(ストーリー)をタイプしている時,半神の王が,美しい女性を生贄(いけにえ)の朝食としてとるくだりに来ていた。彼女がどれだけ進んでいるかみようと彼女のいる部屋に入ると,彼女は恐ろしさのあまり,何かうわごとをつぶやいていた。多様な人々が,私の他の作品同様,この小説を映画や演劇の作品に脚色した。しかしこの正餐の場面にくると,その部分は制作したがらなかったり,さもなければ,作品の脚色の仕方が異常であったり,時には攻撃的かつふまじめであったりした場合は,私も作品化に気が進まなかった。

When my secretary was typing the story she reached the point where the semi-divine king makes a sacrificial breakfast of a lovely lady. I went in to see how she was getting on and found her gibbering in terror. Various people have dramatised this story both for film and theatre production, as they have others that occur in my writings, but, when it has come to the point, no one has been willing to produce them or I have been unwilling to have them produced because of the particular dramatisation, sometimes offensively frivolous.
Source: Bertrand Russell: The Autobiography of Bertrand Russell, v.3 chap. 1: Return to England, 1969
More info.: https://russell-j.com/beginner/AB31-290.HTM

<寸言>
 この物語(Zahatopolk)に出てくる「semi-divine king(半神の王)」というのは、もちろん、腰から上が神で、腰から下が人間ということではなく、人間的要素と神的要素を半分ずつもっている王様ということです(笑)。
 ラッセルは小説を2冊(Satan in the Suburbs, and Other Stories, 1953 と Nightmares of Eminent Persons, 1954)出版し、そこそこの評判を得ましたが、多数の著作があるために埋没してしまっています。そうであっても「翻訳大国」である日本では、Satan in the Suburb は『ラッセル短篇集』として、原著出版の翌年には既に出版されています。また、Nightmares of Eminent Persons の方は残念ながら日本語訳は出されませんでした。
 なお、由良君美氏(故人)は東大駒場の英語の授業で Nightmares of Eminent Persons を使っており、『日本バートランド・ラッセル協会会報』第11号に収録された『有名人の悪夢』の著書解題で、次のように述べています。
https://russell-j.com/KAIDAI10.HTM

「ラッセルさんのウィットには定評がある。思わずつりこまれて,学生もろとも教壇で爆笑してしまった文章も何度かあった。もっとも,笑うには余りにバカげていて,切角の冗談も利き目半減というのもあったが,我国で教科書になっている真面目なエッセイでさえそうなのだ。まして本人が初めからふざけるつもりで書いたものには,誠に愉快なものがある。その点で,私がいつもお奨めしている本に,『有名人の悪夢』(Nightmares of Eminent Persons and Other Stories, 1954)がある。ラッセルさんの風刺のワサビ加減は,この小話集でお試しになるよう願いたい。
 齢80を越してから,ラッセルさんは自分でも「どういうわけか分らない」と断っているが,急に小説を書きたくなった。こうして世にでたのが『郊外の悪魔』(Satan in the Suburbs, 1953)と『有名人の悪夢』である。前者はなかなか評判がよく,「今ヴォルテール」だと讃められもした。後者は1954年に挿画入り単行本になり,さらに評判が良く,1962年にはペンギン叢書に入って,簡単に入手できるようになった。全部で10篇あって,付録に「ザハトポルク」と「信仰と山」があるが,本来の部分に属するのは10篇である。・・・。」

 興味のある方は、続きは上記のリンク経由でお読みください。

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