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(週刊)バートランド・ラッセル(1872.5.18-1970.2.2)に関するメール・マガジン
no.0632_2019/04/20 (2006/12/21 創刊/毎週土曜 or 日曜日 発行)
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■ 目 次 ■
(1)ラッセルの著書及び発言等からの引用
(2)ラッセルに関する記述や発言等
編集後記
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
(1) ラッセルの著書や発言等から
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■「(ほぼ日刊)ラッセルの言葉366」
n.1607~n.1611 を発行しました。
・月曜日~木曜日は『私の哲学の発展』 を
・金曜日は 『アメリカン・エッセイ集』+α をお届けしています。
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以下,『私の哲学の発展』から1つ、『アメリカン・エッセイ集』から
1つ再録します。
(1) n.1607 (2019年4月15日 月曜日)
『私の哲学の発展』第2章「私の現在の世界観」n.3
https://russell-j.com/beginner/BR_MPD_02-030.HTM
理論物理学が(我々に)与えなければならない情報がいかに極めて抽象的な
ものであるかは(how exceedingly abstract)、必ずしも十分に理解されてい
ない。理論物理学は,事象(出来事)の論理的構造をとり扱うことを可能にする
一定の(いくつかの)基本的な方程式をたてる(lay down 定める)が、他方,
その論理的構造を有する多くの事象(出来事)の固有の性格(instrinsic
character 本質的な性格)が何であるかは全く未知のままにする(remain 残す)
(注:"events" に野田氏は「出来事」という訳語を与えているが、"events"
と "occurences" という単語が同時に出てくることがあり、その場合は、前者
を「事象」、後者を「出来事」と訳語を変えないと、何を言っているかわから
なくなる)。我々(各個人)が事象(出来事)の固有の性格を知るのは、その
事象(出来事)が我々(=自分/それぞれ)の身に(直接)起こる(生じる)
場合だけである。理論物理学の示すいかなるものによっても,(自分以外の)
他の場所で起る事象(出来事)の本質的な性格については,我々は何も言うこ
とができない。そういう事象(出来事)は、我々(各自)の身に起る事象(出
来事)と全く同様のものであるかもしれないし、あるいは、厳密にはまったく
想像不可能な面(点)でまったく異なっているかもしれない。物理学が我々に
与えるのは、事象(出来事)の変化についての抽象的特性を示す一定の方程式
のみである。しかし,その変化するものが何であるか、それは何から変化し、
何に変化するか(何から何に変化するか)については物理学は沈黙する(例:
物質は素粒子からできているのはわかっても、その素粒子とは何かはわからな
い。わかるのは構造だけ)。
次の段階は知覚への(ひとつの)接近(an approximation to perception)で
あるが,物理学の領域にとどまりながら知覚への接近を試みる(注:人間など
の生命体における「知覚」を最初から扱うのではなく、まず物質的なもの機械
的なものの「知覚」に似た現象から検討してみようということ。ラッセルは
「写真乾板」の例をとりあげる/写真乾板がわからない人は google でググッ
テみてください)。写真乾板を夜の空の一部に向けて露出すると(exposed to
晒す),散らばった星(separate stars)の写真がとれる。何枚かの写真乾板
が似たものであり、大気の状態も似ていれば、空の同じ部分の何枚かの違った
写真は、とてもよく似ているであろう。それゆえ,多数の星から多数の写真乾
板に進む(向かう)何らかの影響(私は,ここで,私が考えつく最も漠然とし
た言葉を使っている)が存在するに違いない。物理学者は以前はこの影響が波
動から成ると考えていたが,現在では光子(フォトン)(注:量子論では光子は
「ボース粒子」と呼ばれる分類の量子)と呼ばれる小さなエネルギーの束から
成っていると考えている。物理学者は光子がどれだけの速度で進むか、また,
どういうふうにして,時々,直線の経路(a rectilinear path)からそれるか
を知っている(注:光は重力の影響を受けてまがる。いや、正しくは、光はま
っすぐに進むが、空間(正しくは時空)が曲がっているために,曲がるように
見える)。光子が乾板に当ると、光子の一つ一つが(物質とは)異なった種類
の,エネルギーへと変換する(注:E = mc2 :エネルギー量=質量×光の速度
の2乗)。各々の別々の星は別々に写真に写り、また、晴れた夜に途中に視界
をさえぎるものがない場所ならどこでも星の写真がとれるのだから、その写真
がとれる(印画されうる)写真乾板上の各々の場所において当の星と特別な関
係をもつ何らかのことが起っているに違いない。従って、夜の大気はあらゆる
場所において、そこで写真に写すことができる星々と同数の大きの別々の事象
(出来事)を含んでいることになり、また,これらの別々の事象(出来事)の
一つ一つは、その事象(出来事)の源である星々とその事象(出来事)とを結
びつける(ところの)一定の個別の歴史(経歴)を持っているに違いない。こ
れら全てのことは,同じ夜空に向けられた(露出された/晒された)多くの異
なった写真乾板を考えることから帰結する(出てくるのである)。(訳注:写
真乾板でなくても,多数の人間が同じ方向の夜空を見つめている時には、同じ
ような現象がそれぞれの目の網膜に起こっている)
Chapter 2: My present view of the world, n.3
It is not always realized how exceedingly abstract is the information
that theoretical physics has to give. It lays down certain fundamental
equations which enable it to deal with the logical structure of events,
while leaving it completely unknown what is the intrinsic character of
the events that have the structure. We only know the intrinsic
character of events when they happen to us. Nothing whatever in
theoretical physics enables us to say anything about the intrinsic
character of events elsewhere. They may be just like the events that
happen to us, or they may be totally different in strictly
unimaginable ways. All that physics gives us is certain equations
giving abstract properties of their changes. But as to what it is that
changes, and what it changes from and to - as to this, physics is
silent.
The next step is an approximation to perception, but without passing
beyond the realm of physics. A photographic plate exposed to a portion
of the night sky takes photographs of separate stars. Given similar
photographic plates and atmospheric conditions, different photographs
of the same portion of the sky will be closely similar. There must,
therefore, be some influence (I am using the vaguest word that I can
think of) proceeding from the various stars to the various
photographic plates. Physicists used to think that this influence
consisted of waves, but now they think that it consists of little
bundles of energy called photons. They know how fast a photon travels
and in what manner it will, on occasion, deviate from a rectilinear
path. When it hits a photographic plate, it is transformed into energy
of a different kind. Since each separate star gets itself
photographed, and since it can be photographed anywhere on a clear
night where there is an unimpeded view of the sky, there must be
something happening, at each place where it can be photographed, that
is specially connected with it. It follows that the atmosphere at
night contains everywhere as many separable events as there are stars
that can be photographed there, and each of these separable events
must have some kind of individual history connecting it with the star
from which it has come. All this follows from the consideration of
different photographic plates exposed to the same night sky.
Source: My Philosophical Development, chap. 2,1959.
More info.:https://russell-.com/beginner/BR_MPD_02-030.HTM
(2) n.1611 (2019年4月19日 金曜日)
『アメリカン・エッセイ集』の中の「嫌われる外国人旅行者」
最近、非常に多くの中国人が海外を旅行するようになっており、マナーの
悪さがよく取り上げられています。しかし、日本人も多くの人が海外旅行を
し始めた頃は、同様のマナーの悪さが、特に欧米の人々から、指摘されまし
た。
中国人の多くも、10年くらいすればマナーはかなり改善されていくのでは
ないかと予想されます。
なお、全文を読まれたい方は次のページをご覧になってください。
https://russell-j.com/TOURISTS.HTM
==============================
平均的な旅行者は,国籍に関係なく,外国の生活をその国の取るに足らない面
を通してみるだけであり,そのために自分の最良の特質を見せられない(発揮
できない),というのが現実である。・・・。
The fact is that the average tourist, of whatever nation, views the
life of a foreign country in its more trivial aspects and fails to
display his own best qualities.
大ざっぱな言い方をすると,また多くの例外を無視すると,アメリカ人は,
主として,自分の国ではほとんど満たされない,人間性のある部分の満足を得
るためにヨーロッパにやってくると言ってよいだろう。ルネッサンス史でおな
じみの名前の,堕落したイタリア貴族の方がアインシュタインよりも,この種
のアメリカ人の興味を引くのである。ヨーロッパ人は現在生活しなければなら
ないし,できればヨーロッパを住みやすい場所にしたいと思っているので,自
分が骨董屋でもない限り,このような態度をとることはできない(アメリカ人
のまねはできない)。・・・。
Speaking broadly and ignoring many exceptions, one may say that
Americans come to Europe chiefly to find satisfaction for those parts
of human nature which are least catered to in their own country.
A degenerate Italian aristocrat with a name familiar in Renaissance
history is more interesting to these Americans than Einstein.
To Europeans, unless they are professional antiquaries, such an
attitude is impossible, since they have to live in the present and,
if possible, make Europe fit to live in.
歴史の古い文化にはそれ相応の価値を伴うある種の深みと堅固さがある。し
かし,現在残っている奇異な衣装や称号や習俗などは,世間の浅はかな興味を
呼ぶためにハリウッドの映画産業によって利用されるものにすぎない。誰も
この種の興味の対象になりたくないし,ヨーロッパ人は自分たちが華麗ではあ
るがおろかな過去の遺物と見られるのはしばしば我慢できない。
これとは別の,教養の程度がより低い旅行者で,自国では従順に従っている道
徳上の制約からの解放を求めてヨーロッパに,-主にパリに-,やってくる連中
がいる。この種の旅行者は,パリジャン(パリの住民)がパリジャンなりの道
徳規範を持っていることを考えようとしないし,それゆえ,彼らの道徳規範を
破っても気づかない。しかし,旅行者が楽しんでいる間ずっと,フランス人の
生活の真摯な面はまったく彼らの目にふれることがない。
A culture impregnated with history has a certain depth and solidity
which may not be without value; but the mere survival of quaint
costumes, titles and customs has only the superficial kind of interest
that is exploited by Hollywood. No one likes to be the object of this
kind of interest, and Europeans tend to be impatient of being regarded
as picturesque though absurd relics.
There is another, less cultivated tourist, who seeks, chiefly in
Paris, a loosening of the moral restraints to which he is subject when
at home. He does not suspect that the Parisians have their own code
and therefore does not know when he offends against it. But throughout
his enjoyment the serious aspects of French life remain hidden from
him.
Source: "On Jealousy" (In: Mortals and Others: Bertrand Russell's
American Essays, 1931-1935, v.1 (1975))
More info.https://russell-j.com/TOURISTS.HTM
■「(ほぼ日刊)ラッセルの英語」
n.1563~1567 を発行しました
以下,1つだけ再録します n.1567/3650(2019年4月19日 金曜日)
R英語_類義語シリーズ r_ruigigo-a08: argue / debate
https://russell-j.com/beginner/r_ruigigo-a08.htm
★ argue / debate
最所フミ(編著)『英語類義語活用辞典』(pp.37-38)から
【"argue":議論している人の心の中で結論が始めから決まっていて,自分の
意見が正しいことを例をあげて証明しようとして熱弁を振るうこと。通常,支
持する場合は"argue for", 反論する場合は"argue against"。】
【"debate":議論の余地のある部分を取り上げることに重点の置かれた言葉で
,悪く言えば議論のための議論をする意も多少含まれている。また,結論はそ
れほど問題ではない。】
(1-1) He argued for the abolition of retirement.
[彼は定年制の撤廃を支持した(支持して論じた)。]
(1-2) He argued against early retirement of office workers.
[彼は勤め人の早期定年制に反対した。]
(2) They debated on the subject of office workers' retirement age.
[彼らは勤め人の定年の問題についてあれこれ討議した。]
A.ラッセルの著作における用例
<用例1-1>
Military men, when there is war, argue that it cannot be won unless
all men on our side are compelled to fight.
[軍人は,戦争が始まると,わが方の男性全員が戦うように強制されなければ勝
利は得られない,と主張する。]
出典:ラッセル『自伝』第3巻第1章「英国への帰国」
https://russell-j.com/beginner/AB31-150.HTM
<用例1-2>
I argued that power, rather than wealth, should be the basic concepts
in social theory, and that social justice should consist in
equalization of power to the greatest practicable degree.
[私は,富よりもむしろ権力が社会理論における基本的な概念であるべきであり
,社会正義は,実際に可能な最大限まで権力を平等化することにあると論じた
(主張した)]
出典:ラッセル『自伝』第2巻第5章「テレグラフハウス時代」
https://russell-j.com/beginner/AB25-060.HTM
<用例2-1>
If any of them have strong feelings on one side or the other, they
should be told how to find out facts which support their view, and
should be set to debate with those who hold the opposite view.
[もしも,彼らの中にある側あるいはその反対側に強く共感している者がいた
ら,教師はその生徒に自分の意見(見解)を支持する事実を見つける方法を
教えてあげるべきであり,また,反対意見を持つ者と討論するように仕向け
るべきである。]
出典:ラッセル『教育論』第三部_知性の教育_第16章「大学入学前の数年間
:後期中等教育」
https://russell-j.com/beginner/OE16-050.HTM
<用例2-2>
We used to debate whether the distance from us to the post-office was
or was not the same as the distance from the post-office to us, though
on this matter we never reached a conclusion.
[(相対性理論に関連して)私たちがよく議論をしたのは,我々のいる場所から
郵便局までの距離と郵便局から我々の場所までの距離とは等しいかどうかとい
う問題であったが,この問題については決して結論に達しなかった。]
出典:ラッセル『自伝』第2巻第2章「ロシア」
https://russell-j.com/beginner/AB22-040.HTM
B.他の参考例
<参考例1-1>
The couple argued about what school to send their daughter to.
[その夫婦は娘をどの学校にやるかで口論した。]
出典:『英単語ターゲット1900』p.25
<参考例1-2>
I argued that I was not the one who ate the last piece of pie.
[パイの最後の一切れを食べたのは僕ではないと主張した。]
出典:『鉄緑会 東大英単語熟語 鉄壁』p.213
<参考例2-1>
The students gathered information on their topic for the debate.
[学生たちは討論のトピックに関する情報を集めた。]
出典:『鉄緑会 東大英単語熟語 鉄壁』p.213
<参考例2-2>
There was a long debate about [on / over] whether or not to abolish
consumption tax.
[消費税を廃止すべきかどうかの論争が長く続いた。]
出典:『九大英単』p.90
★「ラッセルの言葉(Word Press 版)v.2, n.1307~1311
1)n.1307:R『権力-その歴史と心理』第4章 聖職者(僧侶)の権力 n.8
https://russell-j.com/wp/?p=4532
宗教的革新者も世俗的革新者も,両者とも -いかなる程度であっても最も
永続的な成功をなしえた人たちは,できるだけ伝統に訴えてきており- 彼ら
の手の内にあるものは何であっても(注:whatever lay in their power 権
力の及ぶものは何でも),彼らの制度のうちにある新奇な要素を最小限にする
ようにしてきた。(彼らの)その通例のやりかたは,多少とも架空(虚偽)の
過去を捏造(ねつぞう)して,その(架空の)過去の制度を復活しようとして
いるふりをすることである。旧約聖書の列王紀略下の第二二章(注:2 Kingd
xxii)の中で,聖職者(僧侶)たちが律法の書(the Book of the Law)をど
のように「発見した」(理解した)か,また,(エルサレムの?)王はどのよ
うにして律法の書の教えの遵守へ「復帰」させたか,知らされる(語られる)。
新約聖書も予言者たちの権威に訴えている。再洗礼派は新約聖書に訴えた(新
約聖書の権威に訴えた)。英国の清教徒たちは,世俗的な問題においては,ノ
ルマンのイングランド征服以前のイングランドの想像上の制度(の権威)に訴
えている。日本人も西暦645年に,「みかど(天皇)」の権力を「復活」し,
1868年には,西暦645年の憲法を「復活」した。(注:大日本帝国発布は1889
年に公布,翌年施行)一連の非常に多くの反逆者たちは,中世の全期間を通し
て,ブリュメール(ナポレオンによるクーデター)に至るまで,ローマ帝国の
共和制を「復活」した。ナポレオンは,カール大帝(注:西口ーマ帝国を再興
してフランク国皇帝となったシャルマーニュ)の帝国を「復活」したが,これ
は芝居じみていてつまらないと感ぜられたし(注:felt to be a trifle too
theatrical),当時の誇張した時代精神(の人々)さえも印象づけることがで
きなかった。ここにあげたものは,最大の革新者たちさえもが伝統のカに対し
て示した敬意の,無作為に選んだ,ほんの2,3の例に過ぎない。
Both religious and secular innovators --at any rate those who have had
most lasting success- have appealed, as far as they could, to
tradition, and -- have done whatever lay in their power to minimize
the elements of novelty in their system. The usual plan is to invent
a more or less fictitious past and pretend to be restoring its
institutions. In 2 Kings xxii we are told how the priests "found" the
Book of the Law, and the King caused a "return" to observance of its
precepts. The New Testament appealed to the authority of the Prophets
; the Anabaptists appealed to the New Testament; the English Puritans,
in secular matters, appealed to the supposed institutions of England
before the Conquest. The Japanese, in A.D. 645, "restored" the power
of the Mikado; in I868, they "restored" the constitution of A.D. 645.
A whole series of rebels, throughout the Middle Ages and down to the
18 Brumaire, "restored" the republican institutions of Rome. Napoleon
"restored" the empire of Charlemagne, but this was felt to be a trifle
too theatrical, and failed to impress even that rhetorically minded
age. These are only a few illustrations, selected at random, of the
respect which even the greatest innovators have shown for the power
of tradition.
出典: Power, 1938.
詳細情報:https://russell-j.com/beginner/POWER04_080.HTM
2)n.1308: R『権力-その歴史と心理』第4章 聖職者(僧侶)の権力 n.9
https://russell-j.com/wp/?p=4535
3)n.1309:R『権力-その歴史と心理』第4章 聖職者(僧侶)の権力 n.10
https://russell-j.com/wp/?p=4539
4)n.1310: R『権力-その歴史と心理』第4章 聖職者(僧侶)の権力 n.11
https://russell-j.com/wp/?p=4542
5)n.1311: R『権力-その歴史と心理』第4章 聖職者(僧侶)の権力 n.12
https://russell-j.com/wp/?p=4545
★「ラッセルの言葉_画像版」
日本語 version : n.0895j-0901j を投稿
英 語 version : n.0895e-0901e を投稿
一つだけ再録します。n.0899j (Apr. 18, 2019)
https://russell-j.com/smart_r366/r366g_j0899.html
「国家への忠誠」
人々に全体主義国家に耐えさせ,外国の支配に従うくらいならむしろ故郷や
子どもたちや我々の文明全体を破滅させる危険をおかさせるものは,この死
(破滅)のための組織(愚かな政府/国家)に対する忠誠(心)なのである。
個人心理学と統治組織とは一つの悲劇的な統合をなしとげたが,我々が無力で
,悲惨な目にあわなければ問題点を見いだせないというのであれば,我々も我
々の子どもたちも,その(不幸な)統合のために苦しまなければならない。
It is loyalty to this organization for death that causes men to endure
the totalitarian State, and to risk the destruction of home and
children and our whole civilization rather than submit to alien rule.
Individual psychology and governmental organization have effected a
tragic synthesis, from which we and our children must suffer if we
continue powerless to find an issue except through disaster.
情報源: Power, 1938.
詳細情報:https://russell-j.com/beginner/POWER13_120.HTM
<寸言>
選挙で選んだ政治家だけがおろかで、国民は愚かではない、ということはな
い。
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(2) ラッセルに関する記述や発言等
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今回もお休み
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編集後記 まぐまぐ(メルマガ)のバックナンバーの突然の公開停止
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ラッセル関係の3つの無料メルマガを「まぐまぐ(magmag)」を使って発行
させてもらっています。長い間利用させてもらい、有り難く思っています。
しかし、4月15日から突然、「バックナンバーの公開停止」となってしまい
ました。
そのため,これまでメルマガの個々のバックナンバーにつけられたURLをリン
ク先としてご案内してきましたが、そのURLをクリックすると「2019年4月15日
より無料バックナンバーの公開を停止しております。ご希望のメルマガにご登
録の上、最新号の配信をお待ちください。」と表示されるようになってしまい
ました。
バックナンバーの公開停止の理由はいっさい知らされていません。想像です
が、バックナンバーをいつでも閲覧できると、読みたいと思った時にだけ読も
うという人が多く、無料購読の登録をする人が少ない(=従って、広告表示が
少なくなり、まぐまぐの利益が減ってしまう)と判断したからでしょうか?
ネット上の無料のサービスは、「予告なくサービスの中止及びサービス内容
の変更等の権利を保有します」といった記述が必ず定款に書いてあります。
Google も先日(4月2日)に Google+1 のブログ提供サービスを中止しまし
た。しかし、Google の場合は、半年くらい前からサービス中止のアナウンス
があるとともに、過去にアップロードしたデータのダウンロードのためのツー
ルの提供もなされました。それに対してまぐまぐの場合は、事前にお知らせな
どなく、突然の中止でした。
これまで3つのメルマガ(日刊2つと週刊1つ)を4,000号くらい発行して
きましたので、約4,000のURLが機能しないということで被害甚大です。
仕方ないことですが、無料サービスに深煎り、いや、深入りすると火傷をし
てしまいます。日刊の2つのメルマガはよいとしても、週刊のメルマガのバッ
クナンバーについては、ラッセルのホームページ上にも置くことにしようかと
思案しています。
試しに、本日発行のものは次のページにアップしてあります。
https://russell-j.com/magmag/br_magmag_n632_20190420.htm
なお、4月27日から5月6日の10連休期間中は読者がほとんどいなくな
ると思われますので、週刊版のみ4月27日は発行し、それ以外は休刊とさせて
いただきます。(松下彰良)
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★松下彰良(訳・編)『ラッセルの言葉366』
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■編集・発行:(松下彰良/まつした・あきよし)
■ご意見・ご感想・お問合せはお気軽に : matusitaster@gmail.com
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■WEBサイト: https://russell-j.com/
( top page: https://russell-j.com/index.htm )
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