バートランド・ラッセル英単語_語源を参考に理解_029
mono = 1
<清水建二(編)『英語の語源大全』p.126-128から引用>
線路が1本の「モノレール(monorail)」や白と黒の単色の「モノクローム(monochrome)」など、数字の「1」を表す「モノ(mono)」を使った外来語は多くあります。"mono"はギリシア語で「1」を表し、主に接頭辞として英語に入ってきました。
"monk"(修道僧)は"monos"(一人で)から派生したギリシャ語の"monakhos"(一人暮らしの)が語源です。
"monograph"は「一つのことを専門的に書く(graph)」ことから「ある特定分野の研究論文」、"monopoly"は「一つのものを販売すること(poly)」から「専売権」や「専売会社」になります。
"monarch"は「一つの頭(arch)」から「国家の唯一の)君主、国王」となり、君主によって国が統治される制度が"monarchy"(君主制)です。
ギリシャ語で「頭、長」を意味する"arch"には"anarchy"(無政府状態)があります。"archibishop"は「司教(bishop)の頭」から「大司教」という意味になります。
* monocycle : mono + cycle → 「一輪車」
* monologue : mono + logue → 「一人芝居、独白」
* monolingual : mono + lingual → 「一ケ国語だけ話す」
* monotonous : mono + tone → 「単調な」
* monaural : mon(o) + aural(聴覚)→ 「モノラル(スピーカーが一つ)」
★ monograph【(n)(特定の単一小分野をテーマとする)研究論文、専攻論文、モノグラフ 】
1.ラッセルの用例
ラッセル英単語・熟語1500 |
[しかし,明らかに歴史家でない人の精神生活に寄与する種類の歴史(書)は,より専門的な著作(work)がもつ必要のないある種の性質をもっていなければなりませんし,逆に,学術論文に探し求めるようなある種のものを必要としません。]
出典:ラッセル「芸術としての歴史」
On the magazines Tsuchida's monograph on Russell was advertised to be put on the market in September 1921, but eventually not brought out.
[土田(杏村)のラッセル研究書は,その雑誌(『改造』)上で,1921年9月に出版される予定だと広告されたが,結局は出版されなかった。]
出典:Toshihiko Miura:Bertrand Russell and Japan」(In: Britain and Japan: Biographical Portraits, Vol VII (compiled & edited by Hugh Cortazzi, Global Oriental), pp.255-267.)
2.参考例
A monograph is a book which is a detailed study of only one subject.出典:Collins COBUILD English Dictionary for Advanced Learners, new ed.