バートランド・ラッセル 私の哲学の発展(松下彰良 訳)
* 原著:My Philosophical Development, by Bertrand Russelll (London; George Allen & Unwin, 1959)総目次
第17章「ピタゴラスからの後退」
- 今世紀(注:20世紀)の初期以来の私の哲学の発展はピタゴラスからの段階的な(徐々の)後退であった、と大雑把に言うことができる。・・・。
- 私の数学の応用への興味・関心は、次第に数学がその基礎をおく原理(数学原理)への興味・関心に置き換えられていった(変わっていった)。・・・。
- この頃の私の数学に対する態度は、「数学の研究」と名付けられた論文に表われている。・・・。
- 数学的推論の優美な部分から得られる審美的な喜びは依然として残っている。・・・。
- あの第一次世界大戦の一つの結果は、私が抽象の世界に生き続けることを不可能にしたということであった。・・・。
- この気持の変化で、何かが(あるものが)失われたが、また何かが得られた。 失われ たものは、完全性(完璧性)や最終的なもの(決定的なもの)や確実性を発見しようとする希望である(であった)。・・・。
第18章