男性は知能の基準(尺度)を決めたが,彼らはそれを本能的に男性に都合の良いように定めてきた。即ち,男たちは,人間の価値を大幅に無視する機械文明を創造した。
Men have set a standard of intelligence and have instinctively set it to suit themselves; they have created a mechanical civilisation which largely ignores human values.
出典: On mental differences between boys and girls. In: Mortals and Others, v.1, 1975
詳細情報:http://russell-j.com/BOY-GAL.HTM
<寸言>
「正規」労働者については,労働環境はかなり改善されてきました。日本においては,高度成長期に,男性が家庭を犠牲にして,夜遅くまで働くことは普通と考えられていました(超勤費も労働者の了解なく勝手にカットされていました。また超勤時間を過少申告するための書類さえもつくらされていました)。
従って,女性は,男性と同じように業績をあげて昇進することは,例外者を除いてほぼ不可能でした。
最近では,ワーク・ライフ・バランスやワーク・シェアリングの考え方が普及しつつあり,しだいに働きやすくなってきました。
しかし,その反面,(経済界の要求により,また政府も同調するような手を打ってきたため)「非正規」労働者が爆発的に増え,多くの人が劣悪な状態に置かれるようになりました。
その結果,「正規」労働者にとっては労働環境が改善され,働き安くなりましたが,「非正規」労働者になってしまった多くの人々は,労働環境が悪化し,生活が苦しくなりました。
よく平均賃金など,「平均」の数字の推移によって,事柄が改善しつつあるかそうでないか示されることが少なくないですが,それは数字のマジックであり,ダマされないように注意する必要があります。たとえば,みなさんご存知のように,アメリカでは,国民の1,2%が米国の富の40%を得ている実体が報告されていますが,たとえ平均所得が少し増えたとしても,経済格差が大幅に拡大するような社会はよい社会とは言えません。
従って,あらゆるルールは,強いもの(富んだもの)や男性などに都合のよいものであってはならず,できるだけ多くの人に幸福をもたらすようなものにする必要があります。