バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

   私の生涯で最も不幸な時期をグランチェスターで過ごした。私の寝室は水力製粉所に面していた(注:現在は製粉所はないらしい。)。そうして製粉所の水車の水の流れる音と私の絶望(感)は、分離できない状態で、混じり合っていた。私は、幾晩も、長い夜を、いつまでも眠らずに、ベッドに横たわっていた。まず最初にナイチンゲール(nightingale サヨナキドリ:夜美しく鳴くので有名)の鳴き声を聞き、それから夜明けに鳥たちの合唱を聞き、日の出を眺め、そうして外界の美しさに慰めを見いだそうと努めた。私は、孤独から、非常に激しく、悩み苦しんだ。・・・。

The most unhappy moments of my life were spent at Grantchester. My bedroom looked out upon the mill, and the noise of the millstream mingled inextricably with my despair. I lay awake through long nights, hearing first the nightingale, and then the chorus of birds at dawn, looking out upon sunrise and trying to find consolation in external beauty. I suffered in a very intense form the loneliness which ...
 出典: The Autobiography of Bertrand Russell, v.1, chap. 6: Principia Mathematica, 1967
 詳細情報:http://russell-j.com/beginner/AB16-090.HTM

 <寸言>
 このような精神的状況の時に有名な「自由人の信仰(信条)」を書いて発表します。名文として有名ですが、ラッセル自身は後にこういった美文長は良くない(余りよい文章だとは思わない)と述懐しています。