バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

 彼(ウィトゲンシュタイン)の人生は波乱にとんでおり,困難なものであった。また彼の精神力(personal force)は,並はずれていた。彼はミルクと野菜だけで生活していた。ミセス・バトリック・キャンプベル(注:Mrs. Patrick Campbell, 1865-1940:英国の著名な舞台女優)がバーナード・ショーについて「彼がビーフステーキを食べてくれたらどれだけ救われることか!」と感じたように,私はウィトゲンシュタインに対し,同様の感情を抱いた。(注:肉を主食とする人から見れば,ベジタリアン(菜食主義者)は食べたい肉を無理やりたべないようにしているため,欲求不満がたまって残酷になる,といった思いか?)

His (Wittgenstein's) life was turbulent and troubled, and his personal force was extraordinary. He lived on milk and vegetables, and I used to feel as Mrs Patrick Campbell did about Shaw: 'God help us if he should ever eat a beefsteak.'
 出典: The Autobiography of Bertrand Russell, v.2 chap. 1:The First War, 1968
 詳細情報:http://russell-j.com/beginner/AB22-070.HTM

 <寸言>
 ミルクやチーズは総合栄養食品だと言っても,今からみれば,ビトゲンシュタインの食事は栄養不足であったであろう。それが原因したかどうかわからないが、ウィトゲンシュタイン(1889年4月26日 - 1951年4月29日)は癌のため62歳で亡くなった。