戦争がもたらす惨禍の予想で,私は,恐怖でいっぱいになった。しかし,私をより恐怖で満たしたのは,戦争による(敵の)大虐殺の予想は,英国民のほぼ90パーセントにとって,快いものであるという事実であった。私は,人間性についての見方を修正しなければならなかった・・・。知識人というものはしばしば真理を愛するものと想像していたが,人気よりも真理の方を選ぶものはその一割にも満たないことがわかった。
The prospect filled me with horror, but what filled me with even more horror was the fact that the anticipation of carnage was delightful to something like ninety per cent of the population. I had to revise my views on human nature. ... I had supposed that intellectuals frequently loved truth, but I found here again that not ten per cent of them prefer truth to popularity.
出典:The Autobiography of Bertrand Russell, v.2 chap. 1:The First War, 1968
詳細情報:http://russell-j.com/beginner/AB21-040.HTM
<寸言>
戦争とはどんなに残酷なものかわかりそうなものだが、戦争に乗り出す時は群集心理によって冷静な判断ができなくなっており,また、必ず勝利するだろうと思っていることが多い。
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