バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

 私は次のように考えている。即ち,これまで,世界中で,あまりにも多くの仕事(労働)がなされており,仕事は善いものだという信念が,恐ろしく多くの害をひきおこしており,(それゆえ)現代の産業国家で教えさとす必要のあることは,今までいつも説教されてきたこととはまるきり違うものである,と。

I think that there is far too much work done in the world, that immense harm is caused by the belief that work is virtuous, and that what needs to be preached in modern industrial countries is quite different from what always has been preached.
 出典: In Praise of Idleness, 1935, chap.1.
 詳細情報:http://russell-j.com/cool/32T-0101.HTM

 <寸言>
 この直前にラッセルが書いている文章も引用しておきます。

 私と同じ世代の人々と同様,私も「何もしないでなまけている者のところには,悪魔がやってきて,何か不幸の種を見つけ出す」(宗教詩人 Issac Watts, 1674-1748 の句。Moral songs for children にある。)という格言に則って,(いつも何かしているように)育てられた。私は非常に善良な子供だったので,言われたことは何でも信じ,良心の持ち主になり,私はその良心によって現在まで一生けんめい働き続けてきた。しかし,私の良心は,私の「行為」を支配してきたけれども,私の「考え]はすっかり変ってしまっている。