人は重要なポストにつくと忠告の言葉に耳を傾けなくなるので、自分の考えを改める望みがなくなる。不幸なことに通例、若者の(資質や能力の)向上は、年をとり要職についた人たちの手で行なわれている。
When men have already become important there is, of course, no hope of improving them, since they will no longer listen to advice. Unfortunately, the improvement of the young is generally left to those who have already become old and important.
出典: "On being good" in: Mortals and Others; Bertrand Russell's American Essays, 1931-1935, v.1
詳細情報:http://russell-j.com/BEING-G.HTM
<寸言>
どの分野においても、偉くなっていくと(=ポストがあがっていくと)、相手を説得しなくても(説得する努力をしなくても)上下関係(権力)だけで自分の思ったことができるようになっていきます。そこから不幸な勘違いがおこり、世界が見えなくなり、「裸の王様」状態になりやすくなります。そのような事態に陥らないためには、権力をもっていてもできるだけ行使せず、できるだけ論理的に説得する習慣をしっかり身につけることが肝要となります。
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