バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

 『プリンキピア・マテマティカ』を書いている間は,(利益がでない純粋にアカデミックな意義のある仕事をしている間は)(父の)遺産で生計をたてることは正当化されると思っていたが,さらに祖母が遺してくれた資産も自分のものにすることは正しくないと感じた。そこでその金額に相当するお金は全て寄付することとし,一部はケンブリッジ大学(本部)へ,一部は(ケンブリッジ大学)ニューナム・コレッジヘ,残りは種々の教育目的のために寄付した。 

While I was writing Principia Mathematica I felt justified in living on inherited money, though I did not feel justified in keeping an additional sum of capital that I inherited from my grandmother. I gave away this sum in its entirety, some to the University of Cambridge, some to Newnham College, and the rest to various educational objects.
 出典:The Autobiography of Bertrand Russell, v.2 chap. 2:Russia, 1968
 詳細情報:http://russell-j.com/beginner/AB22-010.HTM

 <寸言>
 注:母校の(ケンブリッジ大学の)トリニティ・コレッジではなく,なぜ女子校のニューナム・コレッジ(ニューンハム・コレッジ)に寄付したのか不詳。祖母か,亡き母の関係だろうか)
(注)marriage settlement:不動産譲渡の性質をもった継承的不動産処分。婚姻することを条件として婚姻の前に婚姻当事者の双方または一方,あるいは両親や親族が設定するもの(『研究社新英和大事典』より/参考:イギリス不動産法の単純化と土地移転の簡易化)