三浦俊彦の時空-電子掲示板(過去ログ 2016年分)
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Re: 返答と御礼 投稿者:φ 投稿日:2016年12月18日(日)00時33分24秒 返信・引用
> No.4474[元記事へ]
φさんへのお返事です。
http://green.ap.teacup.com/miurat/4890.html
↓以下で述べた拙著中の誤りについては、↑ここに修正記事を掲示いたしました。
ダイレクトには↓
http://green.ap.teacup.com/miurat/html/ssks.pdf
どうもお騒がせいたしました。
>
> ・・・・・・・・・・・・・・・・・・
> ところで、2封筒問題とは関係ないのですが、
> 貴ブログentry-58を見ていて、はたと、拙著の中の誤りに気づいてしまいました。
>
> 具体的には、『論理パラドクス』(文庫版)問38なのですが、
> 単行本版に対してこの掲示板に投稿された読者の指摘(近似的には正しいが厳密には誤りという指摘)に答えたつもりで、不注意な応答を書いてしまっていたのです。pp.97-8の一部分が該当します。
>
> 復元抽出と非復元抽出における確率の違いは直前の問33で正しく解説したのに、問38ではそれに反することを書いてしまった。簡単な理屈なのに、痛恨です。ここでは、pp.97-8に誤り(近似的にだけでなく厳密に計算が正しいと書いてしまったこと)があることだけ公示して、次の重版の機会に訂正したいと思います。
> 貴ブログentry-58は拙著には無関係の記事でしたが、
> 誤りに気づくきっかけになったので、ここで御礼申し上げます。
メルロ=ポンティとベルクソンの倫理学 投稿者:たつ 投稿日:2016年12月12日(月)20時16分51秒 返信・引用
ベルクソンとメルロ=ポンティの倫理学はかのうですか?
返答と御礼 投稿者:φ 投稿日:2016年11月19日(土)17時25分56秒 返信・引用
> No.4473[元記事へ]
遅読猫さんへのお返事です。
貴ブログに書き込まれたφ氏のコメントは、正しいのではないでしょうか。
アイデンティティは違いますが、内容的には私と同じ考えです。
ちなみに、φ氏は
「このゲーム」を繰り返した場合「必勝法」として例えば「一度見た金額の2倍の金額を見た場合は交換しない」を挙げていますが、
この言い方は厳密には不正確で、
新たな条件が記載されなければ、「このゲーム」とは「一度見た金額だけを交換する」ゲームであるはずです。それが「開封して金額がわかった」という情報が意味を持つ最低限の条件なので。
(それ以上を読み込むのは恣意的ということ)
>
> 「ルールが変わったから」?
> 意味不明です。
>
>もちろん{10000、20000}
> >のペアに限定するのは反則。>
> 反則?だから「ルール」を勝手に決めないでください。
>
2封筒問題(開封バージョン)のルールは、未開封バージョンに「一方の金額だけが判明した」という条件を加えたものです。それ以上はルール変更(条件変更)なし。つまりもう一方の封筒内金額の限定なし。
その条件を勝手に絞って、もう一方の金額を限定してはいけませんよね。
{10000、20000}のペアに限定するのであれば、そのような条件設定での別の特殊な問題になります。
それを「2封筒問題{10000、20000}」と呼びましょう。
この問題はプレイヤー視点ではなく第三者視点なので、もともとの2封筒問題とは別物です。
>
> じゃ、交換しなかったら A:10000円、B:20000円 0%増ですよね。
> では、10000円の人(B)、20000円の人(A) と立場を逆にしてみます。
> すると、立場を逆にする前(10000円の人(A)と20000円の人(B)だった場合)に交換して得る"同じ"封筒を、今度は"交換しないで"得られる訳ですから
> 交換した場合、A:10000円、B:20000円 0%増
> 交換しなかった場合、A:12500円、B:30000円となって、めでたく25%増
> …おかしいと思いません?
>
↑「2封筒問題{10000、20000}」を考えているわけですよね。
「2封筒問題{10000、20000}」では、交換した場合の期待値は、初期金額10000円の人は20000円であり、初期金額20000円の人は10000円です。
12500円、30000円という金額はどこにも出てきません。
視点を第三者に定めずに、初期金額10000円の人に定めてみましょう。
すると、第三者視点は、「2封筒問題{10000、20000}」と「2封筒問題{5000、10000}」の2種類に分岐し、それぞれの確率は1/2で、初期金額10000円の人が交換によって得る期待値は12500円です。
これが(第三者視点の不在が)本来の2封筒問題です。
「2封筒問題{10000、20000}」だけを考えるのは、本来の2封筒問題を考えたことになりません。
サイコロで6が出る確率は、と問われているのに、可能性を半分に狭めて偶数が出た場合だけに限定し、1/3、と答えるようなものです。サイコロ問題でそんなことをしない人がなぜ2封筒問題でしようとするのか、これは数学ではなく心理学の問題でしょうね。
初期金額10000円という条件の2封筒問題は、「2封筒問題{10000、20000}」と「2封筒問題{5000、10000}」の重ね合わせなのです。
>
> > 全ての実現値の平均値を使わざるをえないのは、未開封バージョンのときです。
> 交換しても/しなくても同じである理由として、「全ての実現値の平均値」は使ってませんけど。
>
「全ての実現値の平均値のみを"期待値"と呼び」という御記述を批判しただけです。
開封して10000円を見た人全員を全可能世界に特定して、母集団Aとしましょう。
その母集団Aの全員を、交換した人々の母集団Bと交換しない人々の母集団Cに分けてみます。
母集団Bの人々の方が、母集団Cの人々よりも、平均して2500円多く得ていることは遅読猫さんも否定しないでしょう。
もし私が封筒内に10000円を見たら、私は母集団Aの中のランダムな一人だということがわかったわけです。
ならば、母集団Cより母集団Bに入った方が得ということになります。
偽期待値計算ではなく、普通の期待値計算ですよね。べつに矛盾はありません。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ところで、2封筒問題とは関係ないのですが、
貴ブログentry-58を見ていて、はたと、拙著の中の誤りに気づいてしまいました。
具体的には、『論理パラドクス』(文庫版)問38なのですが、
単行本版に対してこの掲示板に投稿された読者の指摘(近似的には正しいが厳密には誤りという指摘)に答えたつもりで、不注意な応答を書いてしまっていたのです。pp.97-8の一部分が該当します。
復元抽出と非復元抽出における確率の違いは直前の問33で正しく解説したのに、問38ではそれに反することを書いてしまった。簡単な理屈なのに、痛恨です。ここでは、pp.97-8に誤り(近似的にだけでなく厳密に計算が正しいと書いてしまったこと)があることだけ公示して、次の重版の機会に訂正したいと思います。
貴ブログentry-58は拙著には無関係の記事でしたが、
誤りに気づくきっかけになったので、ここで御礼申し上げます。
(無題) 投稿者:遅読猫 投稿日:2016年11月19日(土)12時07分46秒 返信・引用
三浦さんへ
お返事遅くなって申し訳ありません。
私は、私のブログへのコメント投稿者に、必ず投稿者自身のホームページかブログのURLを入れるよう求めています。
で、件のすまし"φ"はここの掲示板のURLを入れてきたものですから、確認させていただきました。
お騒がせして申し訳ありません。
ところで、2つの封筒問題について一連の記事を書く際、三浦さんの御著書「思考実験リアルゲーム」も読ませていただきました。
ですが、手元の封筒の中身を確認した場合は「なぜ交換した場合が得になるのか?」
それは「ルールが変わったから」?
意味不明です。
> 例題にある10000円の人(A)と20000円の人(B)ですが、
> この金額が出たときに交換した人の獲得金額を全可能世界で平均すれば、それぞれ12500円、30000円となって、めでたく25%増となっているはずです。
> 現実のプレイヤーは全可能世界の中のランダムな一人ですから、10000円の人も20000円の人も、交換することにより、期待値25%増ということで矛盾はありません。
じゃ、交換しなかったら A:10000円、B:20000円 0%増ですよね。
では、10000円の人(B)、20000円の人(A) と立場を逆にしてみます。
すると、立場を逆にする前(10000円の人(A)と20000円の人(B)だった場合)に交換して得る"同じ"封筒を、今度は"交換しないで"得られる訳ですから
交換した場合、A:10000円、B:20000円 0%増
交換しなかった場合、A:12500円、B:30000円となって、めでたく25%増
…おかしいと思いません?
>(現実に10000円の人と20000円の人どうしの交換でも増額率平均25%になりますが、これは絶対値での損得にはなりません。←もちろん{10000、20000}
>のペアに限定するのは反則。10000円の人と20000円の人がそれぞれ独立に交換して全可能世界で平均すれば、交換後の絶対値で純益が出ます)
反則?だから「ルール」を勝手に決めないでください。
> 全ての実現値の平均値を使わざるをえないのは、未開封バージョンのときです。
そんなことは分かってます。
だから、交換しても/しなくても同じである理由として、「全ての実現値の平均値」は使ってませんけど。
> 開封バージョンでは金額が判明しているのだから、特定の偏った値に限定して(特定の値に条件づけて)期待値を求めるのは当然のことです。
> 12500円や30000円は偽期待値ではありません。
> 条件付き期待値というべきではないでしょうか。
う~ん、「期待値」の名前はどうあれ、確かに私の議論のここの部分は弱いのは自覚しています。
もっとよく考えてみます。
Re: (無題) 投稿者:φ 投稿日:2016年11月18日(金)02時55分48秒 返信・引用
> No.4471[元記事へ]
遅読猫さんへのお返事です。
> φさんって、三浦俊彦さん?私のブログにコメントしました?
φという人がコメントしたのでしょうか。
残念ながら私ではありません。
むかし、池田晶という差出人からすごく批判的な手紙が来て、返事を出したら、(生前の)池田晶子さんから「手紙をお出しした覚えがないので、手紙のコピーを送っていただけますか」と返事があり、なりすましだということがわかりました。
名前は欠けていたが住所は合っていたのですが。
それと同じですかね。
ところで、”遅読猫” で検索したところ、確率関係の記事に行き当たりました。
そこに次のような記述がありますが――
↓
封筒b の中身の「期待値」を、
(5000 + 20000) × 1/2 = 12500
と算出できるように見えるが、
この数値は 単なる 封筒a の中身が1万円であったが故に 2つに絞られた実現値の平均値であって、
封筒b の中身の期待値ではない。
よって、あなたに言えることは、
封筒b の中身は 各々確率 1/2 で、5000 / 20000 のどちらかである
ということだけ。
↑
しかしこういうのを「期待値」と呼ぶのではありませんか?
例題にある10000円の人と20000円の人ですが、
この金額が出たときに交換した人の獲得金額を全可能世界で平均すれば、それぞれ12500円、30000円となって、めでたく25%増となっているはずです。
現実のプレイヤーは全可能世界の中のランダムな一人ですから、10000円の人も20000円の人も、交換することにより、期待値25%増ということで矛盾はありません。
(現実に10000円の人と20000円の人どうしの交換でも増額率平均25%になりますが、これは絶対値での損得にはなりません。←もちろん{10000、20000}のペアに限定するのは反則。10000円の人と20000円の人がそれぞれ独立に交換して全可能世界で平均すれば、交換後の絶対値で純益が出ます)
次のような記述もありますね。
↓
全ての実現値の平均値のみを"期待値"と呼び、
「あなた」や友人が算出したような「期待値」を"偽期待値"と呼びます。
↑
全ての実現値の平均値を使わざるをえないのは、未開封バージョンのときです。
開封バージョンでは金額が判明しているのだから、特定の偏った値に限定して(特定の値に条件づけて)期待値を求めるのは当然のことです。
12500円や30000円は偽期待値ではありません。
条件付き期待値というべきではないでしょうか。
(無題) 投稿者:遅読猫 投稿日:2016年11月16日(水)22時38分59秒 返信・引用
φさんって、三浦俊彦さん?私のブログにコメントしました?
Re: 2封筒問題 投稿者:φ 投稿日:2016年10月 4日(火)02時55分20秒 返信・引用
> No.4468[元記事へ]
kotobさんへのお返事です。
>
> 予め上限(下限)を決めていなくても実際の試行回の中で必ず損する範囲と必ず得する範囲が生じるということですね。
> そのイメージで書いたつもりでしたけれど、表現がまずかったですか。(ただ、下限の方は考えてなかったです。)
>
上限や下限は、一定回数の試行が終わった後で、事後的に決められるものですよね。
結果的に、はじめに最大額が来た時に交換すれば最大の損失が生じるわけですが、逆に、交換後に最大額が来た、というケースも考えられます。
金額ごとに考えれば、「損しかしない最大額の場合」というものが考えられますが、それは「交換して最大額が来た場合」によって帳消しにされますから、初期金額ごとに考える意味は全くありませんね。ペア総額ごとで考えるべきです。
初期金額ごとで考えて意味をなすのは、開封バージョンのときだけです。
『論理パラドクシカ』p.52の記述は、開封バージョンで毎回交換する設定(手元の金額が何であれ交換する設定)を説明したものです。
結果は未開封バージョンと同じになりますが、初期金額ごとに考えていちおう意味を為すことになります。毎回の25%の得は、得した時の平均初期金額が損した時の平均初期金額の半分であることによって調整され、損得なしになります。
得しても元が少なかっただけなので、毎回の25%得は見かけだけ、というわけです。
>
> 論理パラドクシカの記述もそういう意味に読んでいました。金額が大きい方が、必ず損する範囲に含まれる可能性が高いからと。(←この表現もまずいでしょうか・・)
>
結果的に最大金額となる金額を見出した場合、交換すると必ず損しますが、全交換戦略では逆の場合(交換で最大金額が来る場合)と相殺しますから、損得なしになるだけですね。
「交換前に何が手元にあったか」と「交換後に何が手元に来るか」とは対称的で、
その「何」に最大金額を入れようが他の金額を入れようが対称性は崩れないので、上限のあるなしは二封筒問題にとって重要ではありません。(上限の値を具体的に知ればいつ交換を避けるべきかわかりますが、上限があることだけわかっても役に立ちません。)
Re: 2封筒問題 投稿者:kotob 投稿日:2016年10月 3日(月)23時28分45秒 返信・引用
> No.4467[元記事へ]
>「初期金額が大きいときに損しやすい」のは、必ず損する場合の最低金額が含まれているからですね。「初期金額が小さい時に得しやすい」のは、必ず得する場合の最低金額が含まれているからです。
> その二つの場合に損得の確率が偏るだけで、他の場合は1/2です。最低金額と最高金額以外においては、平均からどれほど離れていようが、損得の確率は変わりません。
予め上限(下限)を決めていなくても実際の試行回の中で必ず損する範囲と必ず得する範囲が生じるということですね。
そのイメージで書いたつもりでしたけれど、表現がまずかったですか。(ただ、下限の方は考えてなかったです。)
論理パラドクシカの記述もそういう意味に読んでいました。金額が大きい方が、必ず損する範囲に含まれる可能性が高いからと。(←この表現もまずいでしょうか・・)
Re: 2封筒問題 投稿者:φ 投稿日:2016年10月 3日(月)19時22分38秒 返信・引用
> No.4466[元記事へ]
kotobさんへのお返事です。
なるほど、
「試行全体の平均に照らして初期金額が大きいときに損しやすく、初期金額が小さい時に得しやすい」(p.52)という書き方は、少々まずかったようですね。
前後関係からしても、
「損するときの初期金額の平均は試行全体の平均より小さく、得するときの初期金額の平均は試行全体の平均より大きい」とでも書くべきでした。
トンデモな確率分布説に付き合っているうちに、類似の錯覚を反映した文面になってしまったようです。
ご指摘ありがとうございました。
改版の機会があれば修正します。(『論理パラドクス』文庫改訂版の売行が順調ならいずれ『論理パラドクシカ』にも文庫化のチャンスはめぐってくるか……?)
「初期金額が大きいときに損しやすい」のは、必ず損する場合の最高金額が含まれているからですね。
「初期金額が小さい時に得しやすい」のは、必ず得する場合の最低金額が含まれているからです。
その二つの場合に損得の確率が偏るだけで、他の場合は1/2です。最低金額と最高金額以外においては、平均からどれほど離れていようが、損得の確率は変わりません。
多数回試行したあと、1回のペア総額の平均を求めましょう。それを3Aとします。
交換して得だったときの初期金額の平均は、Aです。
交換して損だったときの初期金額の平均は、2Aです。
↑
平均すると、初期金額は損するときの方が得するときよりも高いというわけです。
未開封では交換で損得の確率は1/2。この値は絶対に動きません。
得したときの利得率は、初期金額の+1倍。
損したときの利得率は、初期金額の-1/2倍。
利得率の平均(絶対値の平均ではない)は、+1/4倍。
率からすれば1回ごとに得ですが、絶対値では、ゼロです。
得したときのもともとの絶対値が、損したときの絶対値の半分しかなかったからです。
よって、金額が見えない場合は、絶対値で考えるしかないので、交換で損得なし。
金額が見える場合は、「平均すると、損するときの初期金額の方が得するときよりも高い」という偏りが無意味になるので、見えている金額に利得率をかければ期待値になります。
要は、未開封のときに交換で損得なしになる理由は、確率にあるのではなく、金額の偏りにあるというわけです。(それ以前に、「対称性」で解決ですが)
開封したときに交換で得である理由も、同じく、確率ではなく、金額の偏りにあります。
Re: 2封筒問題 投稿者:kotob 投稿日:2016年10月 3日(月)17時37分51秒 返信・引用
> No.4465[元記事へ]
φさんへのお返事です。
> kotobさんへのお返事です。
>
> >
> > 未開封の場合は、上限を設定していなくても、金額が大きくなるほど交換が損の確率が上がることで全体として、交換で損得なしになるのですね?
> >
>
> 「金額が大きくなるほど交換が損の確率が上がる」ということはありません。
> 多額の封筒か少額の封筒かについては、未開封である限り、確率1/2なので。
> ペア全体の金額が大きかろうが小さかろうが、{多額、少額}のどちらかが手元にあるという構造は同じで、これは上限が設定されていようがいまいが関係ありません。交換で得する確率と得する確率は常に1/2です。
そうすると、どういう理由で期待値1.25が修正されるのでしょうか?
論理パラドクシカに、
「試行全体の平均に照らして初期金額が大きいときに損しやすく、初期金額が小さい時に得しやすい。この偏りのため・・」と説明されていますが、自分の書き方では「試行全体の平均に照らして」が抜けているため意味が変わってくるでしょうか?
Re: 2封筒問題 投稿者:φ 投稿日:2016年10月 3日(月)16時22分53秒 返信・引用
> No.4464[元記事へ]
kotobさんへのお返事です。
>
> 未開封の場合は、上限を設定していなくても、金額が大きくなるほど交換が損の確率が上がることで全体として、交換で損得なしになるのですね?
>
「金額が大きくなるほど交換が損の確率が上がる」ということはありません。
多額の封筒か少額の封筒かについては、未開封である限り、確率1/2なので。
ペア全体の金額が大きかろうが小さかろうが、{多額、少額}のどちらかが手元にあるという構造は同じで、これは上限が設定されていようがいまいが関係ありません。交換で得する確率と得する確率は常に1/2です。
>
> そうすると、こういう単純な形では、金額確認、未確認共に解決済みと考えていいのですね?
>
論理的には解決済みですね。
解決済みでないと感じる人がいまだに多いという意味では、心理的には未解決と言ってもよいですが。
>
> Google検索で上位に来るサイトが、金額1万円を確認しながら損得なしと結論していて、
> それを信じる人もいるので腹立たしいのですが・・。
>
ただ見るだけで、一万円というデータを尊重しなくてよい、という設定なら、交換で損得なし、という答えでよいでしょう。
しかしそれなら未開封と区別がなくなりますからね。ただ見るだけで何も考えないなら、ベイズ的にも知識の改訂が起きていませんから。
わざわざ「開封して確認」という設定にするからには、「てもとに一万円が来た」というゲームに限定ということです。
そういう正しい理解のもとでは、交換で期待値25%増で間違いありません。
数学というより国語の問題ですね。
なぜ「開封バージョン」があえて出題されたか(「未開封バージョンといかにして区別されたか」)という問題の意味を理解できないと、「交換で損得なし」という誤解が生ずるわけです。
Re: 2封筒問題 投稿者:kotob 投稿日:2016年10月 3日(月)11時40分50秒 返信・引用
> No.4463[元記事へ]
φさんへのお返事です。
未開封の場合は、上限を設定していなくても、金額が大きくなるほど交換が損の確率が上がることで全体として、交換で損得なしになるのですね?
そうすると、こういう単純な形では、金額確認、未確認共に解決済みと考えていいのですね?
Google検索で上位に来るサイトが、金額1万円を確認しながら損得なしと結論していて、それを信じる人もいるので腹立たしいのですが・・。
Re: 2封筒問題 投稿者:φ 投稿日:2016年10月 2日(日)15時01分41秒 返信・引用
> No.4462[元記事へ]
kotobさんへのお返事です。
>
> つまり、金額が明確でなくても5万円以下であれば交換が得。
> そして、全体で交換が損得なしになるのは、5万円を超える場合は必ず損、という部分で修正されるから。
>
> そう考えたのですが、ここまで合っていますでしょうか?
>
そうですね、それで全く正しいはずです。
上限が10万円なら、5万円以下だとわかった場合は、交換で期待値が25%増ですね。
他方、
取った封筒内金額について全くわからない場合は交換で期待値変化はありませんね。
金額がわかっても必ず交換する場合は、未開封交換と同じですから、交換で損得なしです。
こちらに関しては上限があってもなくても理屈は同じです。
2封筒問題 投稿者:kotob 投稿日:2016年10月 1日(土)22時56分52秒 返信・引用
初歩的な質問になると思いますが、よろしくお願いいたします。
2つの封筒に一方が他方の2倍になる金額を入れる。ただし1つの封筒に入れる上限は10万円とする。そして、その全ての組合せを用意する。その中から一組(2封筒)を無作為に選び、そして一方の封筒を私が選ぶ。このとき私の封筒に1万円入っていると確認した場合、交換する方が25%の得。しかも残りの封筒を選んだ人から見ても交換する方が25%得。それぞれに想定するケースが異なっているので、双方とも交換が得と判断するのは矛盾ではない。
と考えました。論理パラドクシカを確認したところでも、この考えで合っていると思います。(一回きりの勝負なら?)
ここで、封筒の中身を確認するのが第三者で、その人が私の封筒の中身が「5万円以下だ」と教えてくれた場合、
やはり、交換すると25%得と判断できると思います。
つまり、金額が明確でなくても5万円以下であれば交換が得。
そして、全体で交換が損得なしになるのは、5万円を超える場合は必ず損、という部分で修正されるから。
そう考えたのですが、ここまで合っていますでしょうか?
Re: ループもの
Re: 観測選択効果 投稿者:φ 投稿日:2016年 6月19日(日)03時18分41秒 返信・引用
> No.4457[元記事へ]
BTXさんへのお返事です。
>
> > 3 「私」が輪廻転生するとしたら、現在の私と最も類似したコンテンツに転生する。
>
> が真なら、同じ理由で、6月18日の夜に寝て、朝起きたら、
> 6月18日を経験した私という意識は私と最も類似したコンテンツである、
> 6月18日の朝からの私を繰り返すのではないかと考えられます。
> しかし実際は明日のことを考えて今日の行動を変えることは有益と考えられています。
> よって[3]は間違いなのではないか。
>
輪廻転生論といえども、科学的世界観である限り、唯物論が前提となりますね。
つまり、人格とは、時空的に連続した有機体(脳)の生命活動から創発する主体的経験の束です。
よって、一人の人間が生きている限り、人格はその肉体に束縛されると考えるべきでしょう。
すなわち、任意の主体は、生きている途中で他の肉体に転生することはなく、記憶の連続性に従って滑らかに継続してゆくと考えるべきでしょう。
「6月19日の私」という転生の単位は存在せず、「6月19日の私を含む経験の連鎖(有機体の誕生(あるいは自我覚醒)から死まで)」が転生の単位と考えるべきです。
「6月19日の就寝直前の私」が「6月19日の寝起きの私」に転生することは認められません。6月20日の同一人物が継続しているからです。転生は意識的有機体の人生を繰り返すだけです。
(観測選択効果の単位は観測者切片か、観測者かという議論は本場でなされています。私は「観測者」派です)。
もし観測者切片を単位と考えると、有意味な経験の最短時間、例えば2秒くらいの経験とそっくりな経験の中だけに「私」は永遠に閉じ込められることになってしまいます。
>
> もし3が正しいとすると、昨日と今日の繋がりは幻想であるというケースもあります。
> 本当は空虚なループものを繰り返しているんだけども記憶がないから知らないだけだと。
>
誰もが、自分特有のただ一つの同じ人生を繰り返すでしょう。
「繰り返す」は比喩的語法で、実際は、マルチバースにある特定のコンテンツ(生から死までの主観的経験)はすべて、同一人物に属し、一挙に経験されているということです。
輪廻転生が要請されるのは、「なんらかの観測者は居るのに私が存在しないとき」が許容されると、「どの観測者も私でない」シナリオが高確率に許容され、現に私が存在していることが低確率の不思議になってしまうからです。
すると、私が現に居る以上、「なんらかの観測者が居ることと私が居ること」は同値でなければならない。
そして現に居る私が宿る心身αの持つ性質がすべて当てはまる心身は特定の時間にしか物理的に実現しない、という前提θを付け加えると、異なる心身が次から次へと「私」の住みかとなってゆくという輪廻転生が帰結します。
しかしマルチバースによれば、前提θは誤りです。
常に、どこかには心身αとそっくりな心身が実現しています。
すると、「私」は永久に、心身αであってよいし、あるのが当然なのです。
>
> p.s.
> 元は、もし来世にアトランダムに輪廻転生が行われるなら、
> 貧乏な不幸せな意識体(=子孫)を残すよりは、
> 裕福な 幸せな意識体(=子孫)を残す方が、
> 観測選択効果的に利己的有利なのかなあ、と思って
> そういう「幸せな意識体のスロット」をできるだけ残すことが現世でできる最良の行動なのかな、
> という素朴な発想から投稿した内容でした。
>
その問題意識自体は重要だと思われますが、「自分自身」の主観的経験とは無縁の議論になりますね。
p.p.s 投稿者:BTX 投稿日:2016年 6月18日(土)01時27分6秒 返信・引用
じゃなくて日付変わって本日でしたね。。
お邪魔してすみません。頑張ってください。
p.s. 投稿者:BTX 投稿日:2016年 6月18日(土)01時17分54秒 返信・引用
イベントお疲れ様でした。渡辺先生の遍在転生観も、未読なので読んでみます。
詩集の企画等、楽しみにしております。ありがとうございます。
ループもの Re: 観測選択効果 投稿者:BTX 投稿日:2016年 6月18日(土)01時08分10秒 返信・引用
> No.4456[元記事へ]
φさんへのお返事です。
ありがとうございます。おおよそ筋を理解しました。(論文はまだ読めていないですが)
ひとつ反論を思いつきました。
---
私たちは明日のために今日の行動を変えることは多々あり、有益だと考えています。
そして、今日の夜寝ても、朝には明日が必ずやってくるし、
同じ日を繰り返す空虚な繰り返しとは思えません。
> 3 「私」が輪廻転生するとしたら、現在の私と最も類似したコンテンツに転生する。
が真なら、同じ理由で、6月18日の夜に寝て、朝起きたら、
6月18日を経験した私という意識は私と最も類似したコンテンツである、
6月18日の朝からの私を繰り返すのではないかと考えられます。
しかし実際は明日のことを考えて今日の行動を変えることは有益と考えられています。
よって[3]は間違いなのではないか。
---
いかがでしょう。
輪廻転生と違うところは、今日の私と明日の私は脳の記憶を介して情報伝達があるところかと思います。
輪廻転生の場合は死ぬと記憶はリセットされますし。
もし3が正しいとすると、昨日と今日の繋がりは幻想であるというケースもあります。
本当は空虚なループものを繰り返しているんだけども記憶がないから知らないだけだと。
しかし明日のための今日の行動は有益に思えます。
それであれば、輪廻転生の話でも、
「ああ、前世では俺は10回ジャンプしてからマンホールに落ちて死んでしまったに違いない」と信じている超お金持ちの天才のイケメンが存在するのを見つけた場合には、10回ジャンプしてからマンホールに落ちて自殺してみると、その天才のイケメンに接続できて、イケメンになれるのではないかと考えました。
もしくはダライ・ラマのように、「俺は4世先にお前のひ孫として生き返る、それを伝えよ」と宣言して死ぬと主観的にはずっと生きられるとか。(死生と寝起きの比較ですね)
------
別の観点で同じ反論してみます。
> 3 「私」が輪廻転生するとしたら、現在の私と最も類似したコンテンツに転生する。
はほんとうに真でしょうか?
Qの例のように、意識体は、「この意識体qは私の過去だったんだ、過去の私qは、私Qのことを私だと知らないだけで今考えるとqも私Qの一部だった」と論理的に考えられる場合には、「類似したコンテンツ」へではなく、有向グラフ的に、
> 「私」が輪廻転生するとしたら、より現在の私を「それは過去の私だ」と信じれるコンテンツに転生する。
と考える方が正しくはないでしょうか。
明日の私が昨日の私の続きだと信じれるほどには。
------
p.s.
元は、もし来世にアトランダムに輪廻転生が行われるなら、
貧乏な不幸せな意識体(=子孫)を残すよりは、
裕福な 幸せな意識体(=子孫)を残す方が、
観測選択効果的に利己的有利なのかなあ、と思って
そういう「幸せな意識体のスロット」をできるだけ残すことが現世でできる最良の行動なのかな、
という素朴な発想から投稿した内容でした。
Re: 観測選択効果 投稿者:φ 投稿日:2016年 6月17日(金)00時20分15秒 返信・引用
> No.4454[元記事へ]
BTXさんへのお返事です。
> 一度きり(?)の人生。
> 来世のためにやれることは何か、1bit でもないのでしょうか?
> 全てリセットなのでしょうか。
>
多宇宙の実在を前提すると、輪廻転生は否定される。
というか、正確には、空虚な輪廻転生が帰結する。
――というのが現在の私の立場なのです。
(ちなみに、宇宙論のマルチバースと量子論の多世界は結局同じものだと思われます。論理的にそうであるはずだという考えを思いついてhttp://green.ap.teacup.com/miurat/4645.htmlの論文にも記しておいたのですが、僅かに早く本場ですでにcosmological interpretation of quantum mechanicsとして大々的に展開されていました……)
以下は、多宇宙と輪廻転生が相容れないことの証明のあらすじ。
(人間原理の本場でも輪廻転生との関係はまだほとんど議論されていないので、以下はほとんど無からの試論です。『多宇宙と輪廻転生』の終章で以下の考えの萌芽バージョンを述べておきましたが)
1 「私」は物理的媒体ではなく情報的コンテンツによって定義される。
(この命題は観測選択効果の根拠でもあり、人間転送機が起点と終点で人物の同一性を保つことの理由でもある)
2 多宇宙により、一度でも産出されたコンテンツと同一のコンテンツが数的に無数に、永久に産出され続ける。
3 「私」が輪廻転生するとしたら、現在の私と最も類似したコンテンツに転生する。
4 多種多様のコンテンツの中で、同一のコンテンツ同士が互いに最も類似している。
5 以上から、「私」は現在のこのコンテンツのまま、永久に存在し続けることになる。他のコンテンツに転生することは不可能である。
以上の証明は、背理法でたどることもできます。
A 「私」が他のコンテンツQに転生することが可能であるなら、
B 多宇宙により、Qは常に存在しているので、「私」はすでにandいまandこれからそのコンテンツQであるはずである。
C 「私」は主観的に複数のコンテンツの重ね合わせではない。とりわけQでない。B&Cは矛盾。
D 背理法により、Aは否定される。「私」は決して他のコンテンツに転生することはない。
転生先の「別の人格」の幸福のために、今この人格としての私が何か世界のためにしておこう、という利己的な利他主義的倫理は、無意味だということになります。
結局、私は、この私自身が生きている間に、私にとって良い世界の実現を目指さねばならないというわけです。(利己的な意味では)。
―――といったところですが、いかがでしょう。
ファインチューニング、ダークエネルギー、量子ゆらぎ、量子もつれなど、種々の証拠が一致して多宇宙(=多世界)の実在を指し示していますから、それを否定することは不可能で、そうなると輪廻転生(空虚でない輪廻転生)の方が不可能だ、と言わざるをえなくなるわけです。
私たちは、永久に、「この自分」(=この主観的経験情報束)に閉じ込められたままだというわけです……
これでもけっこう人生論に影響ありますよね。
Re: 観測選択効果 投稿者:φ 投稿日:2016年 6月16日(木)11時39分48秒 返信・引用
> No.4454[元記事へ]
BTXさんへのお返事です。
まったくそのとおりですね。
そのとおりというのは、まさにそこに強い問題意識が感じられるべきだという点において。
実を言うと私はいま、「その点」についてはかなり悲観的な見方に傾いております。
様相実在論を支持する立場から否定する立場に転じている(これについてもちかぢか)のと同様に、
輪廻転生についてもかなり否定的な立場に転じつつあるのですよ・・・・・・。
否定的、というのは二つのケースで意味合いが異なるのですが。
輪廻転生については、渡辺恒夫さんらといっしょに、人文死生学研究会の成果をもとに、
「一人称の死」的テーマをめぐって論集を出そうではないかという相談を進めているところです。
BTXさんご指摘の「その点」について今夜改めてここに投稿しますね。
今から出勤でバタバタしており、
↓のイベントにかかわるあれこれで今この瞬間通信が混んでもいるので。
http://green.ap.teacup.com/miurat/4697.html
観測選択効果 投稿者:BTX 投稿日:2016年 6月15日(水)21時24分15秒 返信・引用
一度きり(?)の人生。
来世のためにやれることは何か、1bit でもないのでしょうか?
全てリセットなのでしょうか。
それによって今世でやるべき優先順位が変わるのでは、と思いました。
直接的に因果関係がなくとも、
主観的確率的には観測選択効果で連動してしまうかもしれない多宇宙や輪廻。
人類全員に関わるのでそれなりに意味は大きいのではと思いました。
とか。
いかがでしょう
Re: 2封筒問題再び 投稿者:φ 投稿日:2016年 3月 4日(金)15時58分15秒 返信・引用
> No.4451[元記事へ]
Υ田さんへのお返事です。
> >
> 私が定義を明示することなく P を導入(4440)してしまったのがまずかったようです。申し訳ありませんでした。
>
> P:胴元が準備する金額対が、{x,y}であるという、事前確率。
>
> のつもりでした。
>
それはそのとおりに私は理解していました。
ところで、
今回、Υ田さんにお答えしたことは、だいたい以下の投稿その他でεさんに対して述べたことと基本的に同じことのようです。
http://8044.teacup.com/miurat/bbs/4240
http://8044.teacup.com/miurat/bbs/4237
さらに以前、(これは未開封バージョンに関して)
胴元の選択とプレイヤーの選択の順序(可能世界の分岐順序)を軽視して混乱していた人もおり(たとえばTTTさんなど)、
それも、胴元の選択封筒ペアxとプレイヤーの封筒選択の性質(とりわけ交換による期待値変化)yについて
∀x∃y と ∃y∀x を混同した誤り
と解釈できそうです。
というわけで、量化の順序に関する混乱が広範に見られることがはっきりしました。
つまり、2封筒問題の本質は「適切な量化」だ という可能性が大のようです。
Re: 2封筒問題再び 投稿者:Υ田 投稿日:2016年 3月 3日(木)20時51分52秒 返信・引用
> No.4451[元記事へ]
Υ田さんへの追記です。
しばらく反応が遅くなります。失礼します。
Re: 2封筒問題再び 投稿者:Υ田 投稿日:2016年 3月 3日(木)20時38分54秒 返信・引用
> No.4450[元記事へ]
φさんへのお返事です。
> なぜ
> f(x) = P-P = P<2x,4x>-P = P<4x,8x>-P<2x,4x> = ・・・
> が成り立たねばならないのでしょうか?
> 等式をいきなり無限に延ばすことはできないはずです。
>
いえ、できるはずです。しかし、私が定義を明示することなく P を導入(4440)してしまったのがまずかったようです。申し訳ありませんでした。
P:胴元が準備する金額対が、{x,y}であるという、事前確率。
のつもりでした。
Kを提唱(4446)された時点で行き違いの可能性に気付くけば良かったのですが
すみません
Re: 2封筒問題再び 投稿者:φ 投稿日:2016年 3月 3日(木)19時28分14秒 返信・引用
> No.4447[元記事へ]
Υ田さんへのお返事です。
>
> 最後の式を変形して
> P-P=P<2x,4x>-P
> を得られます。f(x)=P-Pと置きましょう。
>
> f(x) = P-P = P<2x,4x>-P = P<4x,8x>-P<2x,4x> = ・・・
> が成り立ちます。
>
> 上式を言い換えると
> P = P -f(x) = P<2x,4x> -2f(x) = … = P< 2^(N-1) x, 2^N x> - N f(x)
> です。
>
↑ここに飛躍があるようです。
なぜ
f(x) = P-P = P<2x,4x>-P = P<4x,8x>-P<2x,4x> = ・・・
が成り立たねばならないのでしょうか?
等式をいきなり無限に延ばすことはできないはずです。
右大臣がx円、左大臣が2x円を封筒内に見たとすれば、そのxの値が何であれ、
胴元が選んでいる可能性があるペアは、命題Kの下で確実に保証されたものとしては、
、、<2x,4x>の3種類だけのはずです。
その他のペアについては、この3つとは異なる確率かもしれないし、ひょっとして確率ゼロかもしれません。
金額定項も量化子も持たない開放文の形のまま
>
> P-Pを求めてみましょう
>
とΥ田さんが書いたのが混乱のもとだったのでしょう。
プレイヤーが見る金額は常に定数ですから、
それをaとでも表記して、
P-P と書き始めた方がよかったですね。
特定の2封筒ゲームにおいて、右大臣がa円、左大臣が2a円を封筒内に見出したとします。
二人の子ども問題と同じ理屈で、
aと2aが見出されたということは、胴元の選択においてもともと(事前確率の上で)aと2aが他の値より選ばれやすかったと想定するのは自然でしょう。
もしかして <a,2a> だけが可能だったのかもしれません。
ただし命題Kによれば、
少なくとも <a/2,a>, <a,2a>, <2a,4a> 三つは可能でなければなりません。
右大臣の観点では命題KとFaから
P<a/2,a> = P<a,2a>
左大臣の観点では命題KとF2aから
P<a,2a> = P<2a,4a>
そして双方の観点をふまえた命題Kの観点からは、Fa&F2aゆえ
P<a/2,a> = P<a,2a> = P<2a,4a>
この真なる等式を根拠なく外へ延長する根拠は命題Kには含まれていません。ましてや無限に延長することはできません。
無限に延長するには、前回私が書いた
命題L : ∀x(◇Fx→P=P)
が必要とされるでしょう(要証明)。
つまり、
命題K : ∀x(Fx→P=P) のもとでは、
極端な場合、
P<a/2,a> = P<a,2a> = P<2a,4a>=1/3
でもかまわないのです。
この極端な場合、
プレイヤーがaか2aを見る事前確率はa/2か4aを見る事前確率の2倍であり、
P(Fa/2)=1/6
P(Fa)=1/3
P(F2a)=1/3
P(F4a)=1/6
だったということです。
これで全く矛盾はありません。(もちろんこれ以外の無数の確率分布も許容されます)
念のため、
一般性を回復するために定項表記から量化表記に切り替えて述べなおしましょう。
↓
2封筒ゲーム(開封バージョン)では、ゲームのアイデンティティは最初に見出した金額によって定義されます。
最初に見出した金額が異なれば、互いに別のゲームとなるのであり、確率を合算することはできません。(よって右大臣と左大臣は別個のゲームをプレイする定めになっています)
Fxなる金額によって戦略が固定されるのですからこれは当然でしょう。
つまり、
命題Kのもとでは、任意の金額xと任意のゲームyについて、
∀x∃y((P = P)@y) ……(1)
は真でしょうが、
∃y∀x((P = P)@y) ……(2)
は真ではありえません。
「2つの可能的ペアの確率はともに1/2だから交換により25%得」が普遍的に成り立つには
、(1)で必要十分であり、(2)は必要ありません。
またしても量化子の順序の混同でしたね。
不思議です。どうして皆さん混同されるのか。
∀x∃yと∃y∀xは決定的に異なるのです。
Re: 『モンティ・ホール問題』の誤り 投稿者:φ 投稿日:2016年 3月 3日(木)19時17分21秒 返信・引用
> No.4448[元記事へ]
kotobさんへのお返事です。
>
> >解答者が選択を変えても当たり確率は同じでしょう(無知段階では)。
>
> これは、換えた方が2倍有利と考えるべきでは?
>
そうでした、「扉によって確率が違うよ」とだけ教えられていてそれ以外は無知ならば、各扉1/3ずつとしか想定できず、選択を変えた方が2倍有利になると言えますよね。
ただし、具体的に各扉の確率を教えられた時点になると、選択を変えて有利になる場合、不利になる場合が分かれることになります。
無知段階からの交換で平均して「交換した方が有利」かどうか(有利と言えそうですね)、「どのくらい有利なのか」(これは確率分布の関数になりますね)の判断は、計算が得意な人にお任せします。
ともあれ、
最初に選んだ扉の確率が変わらないということと、選択を変えても当たる確率が変わらないということを私が混同して書いていたところが多々あったようです。
「最初に選んだ扉の確率が変わらないからこそ、選択を変えた方が得」というのがモンティ・ホール・ジレンマの初期設定でした。
>
> > しかし実際は、モンティが開けた扉jが確率の高い方か低い方かが解答者に教えられてから解答者は「考える」ことになっているので、Pj>Pkなら選択変えず、扉j<扉kなら選択変える、という決断ができるというわけです。
>
> ここは、「Pj>Pkなら選択変えず、扉j<扉kなら選択変える」が必ず有利という意味ではなく、個々のケースで判断が変わるという例示だったのですか?
>
そうですね、最初に選んだ扉が最小確率だったとわかれば、Pj>Pkでも交換が得でしょうしね。
>
> φさんがそこまで言うということは、ローゼンハウスの考えもしくは書き方が相当混乱しているんでしょうね。判断するには自分で読まないといけないんでしょうけれど。
>
>
ただし私が勘違いしているということもあり得ますから、数学の専門家が該当箇所を吟味して何か言ってくれることを望みます。
まあ、一般の人にも薦めたくない本を「念のため」専門家に読んでくれと頼むのもおこがましいですけれどね。
Re: 『モンティ・ホール問題』の誤り 投稿者:kotob 投稿日:2016年 3月 3日(木)11時27分16秒 返信・引用
> No.4445[元記事へ]
φさんへのお返事です。
ローゼンハウスの書いていることがおかしいというのはφさんの投稿から推察できますし、それに異存は述べていなくて(読んでいないので断定はできませんが)、φさんの記述についてになりますが、
> ローゼンハウスの想定は、「モンティが開ける扉jが確率の高い方か低い方かわからない状態」に該当します。その状態なら、「扉jが開けられた。もう一つの扉kを選び直しますか」と言われたとき、いくら考えても有利な決断はできませんね。
実際のケースによって分岐するけれども、どのケースに該当しているか分からないので判断できないという意味だったのですね。それでも・・
>解答者が選択を変えても当たり確率は同じでしょう(無知段階では)。
これは、換えた方が2倍有利と考えるべきでは?
> しかし実際は、モンティが開けた扉jが確率の高い方か低い方かが解答者に教えられてから解答者は「考える」ことになっているので、Pj>Pkなら選択変えず、扉j<扉kなら選択変える、という決断ができるというわけです。
ここは、「Pj>Pkなら選択変えず、扉j<扉kなら選択変える」が必ず有利という意味ではなく、個々のケースで判断が変わるという例示だったのですか?
最初に疑問を感じた
> しかし実際のモンティホール問題は、モンティが具体的に扉を開けてから、解答者は考え始めるわけです。
> とくに扉1、2、3の当たる確率が異なる場合は、その確率の違いが解答者にとって重大なヒントになりますから、ローゼンハウスの「固定戦略」は意味を為しません。
これは、事前確率を知らないで選択しモンティ開扉とともに事前確率も知らされるという特殊な設定についてだったのですね・・
その場合は自分の選んだ扉が最大確率だったと判明した場合に交換しない方が有利なケースも出てくる、と。
> つまるところ、ローゼンハウスの記述は、pi,pj,pkの大小関係が不明である時にのみ合理的となる計算をしておいて、「先に最小確率の扉を選んで交換するのが有利」と結論する、というナンセンスな記述
書き方自体がおかしいのでしょうね。
実際にプレイヤーになった場合、全体の期待値は(=無知段階)交換が有利と割り出せ、事前に確率を示される設定になって実際に確率が分かっても、それは変わらないので、最小を選ぶ。という流れはありかと思いますが(確率が示されなければ直感等で選んでおいてから交換)、φさんがそこまで言うということは、ローゼンハウスの考えもしくは書き方が相当混乱しているんでしょうね。判断するには自分で読まないといけないんでしょうけれど。
全く余談ですが、事前確率が分からない場合の選択は直感で『なるべく当たっていない扉』を選ぶべきことになり、従来のモンティホール問題でも、プレイヤーは最初に当たっていないと思う扉を選ぶべきなんですね。。
Re: 2封筒問題再び 投稿者:Υ田 投稿日:2016年 3月 2日(水)00時50分48秒 返信・引用
> No.4446[元記事へ]
φさんへのお返事です。
> Υ田さんへのお返事です。
>
> >
> > > Pa=Pb=1/2
> > > とすることが妥当ではありませんか?
> >
> > どんな金額を最初の封筒の中に見ても上の式を導出できるには、
> >
> > 命題J : ∀x P=P<2x,4x>
> > を含意する何らかの前提が必要であることは合意していただけますか?
> >
>
> ↑必要ではないでしょう。
> 『思考実験リアルゲーム』p.210-211をもう少し明確に述べると、必要な前提はこうなります。
>
> 命題K : ∀x(Fx→P=P)
>
> ただしFxは「金額xを実際に封筒内に見出す」
>
> 命題Kは ∀x(P(|Fx)=P(|Fx))
> と書いてもよいでしょうが、何らかの事前確率Pが決まっていたかのように誤解されうるので、前者の書き方の方がよいかもしれません。
>
> 命題Kは命題Jを含意しません。実際に見出されない金額については何も述べていないので。
「一対の封筒を提示されたとき、少額側の封筒の中を見る確率と、多額側の不当を見る確率は、どちらも1/2である」ということ(以下「多寡半々性」)と、「どんな確率も0以上1以下である」ということ(以下「部分集合性」)を前提にするだけで、命題Kから命題Jを導出できてしまいます。つまり、KはJと同値またはより強い命題なのです。
証明は後述します。
> > だから、Jを否定する。すると解2が出てこなくなって、矛盾が解消されます。
> >
>
> 前述のように、命題Jを否定しても解2は阻止できません。命題Kを否定することが必要です。
> しかし命題Kは否定できないでしょう。開封しただけで「高額の方を取っている確率」が変化するはずがないので。(もし変化するなら、その変化を利用できるルールのギャンブル(例えばこれが高額の方かどうかを当てたら勝ち、など)で多数試行すれば勝つことができ、オリジナル2封筒ゲームよりさらにパラドクシカルなことになってしまいます)
命題Kを否定すると、「封筒の中の金額の値が、自分が少額側を見ているのか多額側を見ているのかの手がかりになる」と主張していることになってしまいます。←この点には完全に同意します。そのうえで、私は命題Kを否定します。
我々がコルモゴロフ流確率論を発見したこの宇宙では、実際に、手がかりになるはずです。
> つまり解1と解2はともに正解です。
> 何遍も述べてきていることですが、
> 解1は、プレイヤーが「封筒内金額がいくらであっても交換する」戦略をとった場合の1事例(双方ですから2事例ですが)として見たときの解。
> 解2は、プレイヤーが「封筒内金額が今回のこの金額であったときに限り交換する」戦略をとった場合の1事例(双方ですから2事例ですが)として見たときの解。
それだけではありません。
プレイヤーが「封筒内金額がいくらであっても交換する」戦略をとった場合の1事例(双方ですから2事例ですが)として見たときの解を求めると、計算法によって解1も解2も得られます。(と、KOTAさんに答えたつもりです)
証明ここから
命題K :∀x(P(|Fx)=P(|Fx))
多寡半々性:∀x(P(Fx|)=P(F(x/2)|) = 1/2 )
xを見る可能性があるのは金額対がかの時しかないので、
∀x(P(|Fx)+P(|Fx)=1)
が成り立ちます。上式と命題Kから、ただちに下の命題K'を言えます。
命題K':∀x(P(|Fx)=P(|Fx)= 1/2 )
ここまでの式たちを使って、P-Pを求めてみましょう。
まずは、Pが満たす次行の式を出発点に、式を変形していきます。
P = Σ_y P(|Fy) P(Fy)
= P(|Fx) P(Fx) + P(|F(2x)) P(F(2x))
ここで多寡半々性を使います。
= (1/2) P(Fx) + (1/2) P(F(2x))
= (1/2) { P(Fx) + P(F(2x)) }
= (1/2) { Σ_y P(Fx|)P + Σ_y P(F(2x)|)P }
= (1/2) { P(Fx|)P + P(Fx|)P + P(F(2x)|)P + P(F(2x)|<2x,4x>)P<2x,4x> }
ここでK'を使います。
= (1/2) { (1/2)P + (1/2)P + (1/2)P + (1/2)P<2x,4x> }
最後の式を変形して
P-P=P<2x,4x>-P
を得られます。f(x)=P-Pと置きましょう。
f(x) = P-P = P<2x,4x>-P = P<4x,8x>-P<2x,4x> = ・・・
が成り立ちます。
上式を言い換えると
P = P -f(x) = P<2x,4x> -2f(x) = … = P< 2^(N-1) x, 2^N x> - N f(x)
です。
Nをいくら大きい正の整数にとっても上式に出てくる確率たちがすべて「部分集合性」を満たすことから、f(x)=0と言えます。(もしf(x)≠0なら、十分大きいNで、N f(x)の絶対値が1をはるかに超えてしまい、「部分集合性」を満たすことが出来なくなります)
以上から、任意のxに対してf(x)=0が成り立ちます。
任意のxに対してf(x)=0が成り立つことと、Jは同値です。
このようにして、K'からJを導出できました。
https://docs.google.com/viewer?a=v&pid=sites&srcid=ZGVmYXVsdGRvbWFpbnxwc2lhbmRwaGl8Z3g6MWJmMWNkOTQzNWQ0ODlmMg
Re: 2封筒問題再び 投稿者:φ 投稿日:2016年 3月 1日(火)15時22分17秒 返信・引用
> No.4440[元記事へ]
Υ田さんへのお返事です。
>
> > Pa=Pb=1/2
> > とすることが妥当ではありませんか?
>
> どんな金額を最初の封筒の中に見ても上の式を導出できるには、
>
> 命題J : ∀x P=P<2x,4x>
> を含意する何らかの前提が必要であることは合意していただけますか?
>
↑必要ではないでしょう。
『思考実験リアルゲーム』p.210-211をもう少し明確に述べると、必要な前提はこうなります。
命題K : ∀x(Fx→P=P)
ただしFxは「金額xを実際に封筒内に見出す」
命題Kは ∀x(P(|Fx)=P(|Fx))
と書いてもよいでしょうが、何らかの事前確率Pが決まっていたかのように誤解されうるので、前者の書き方の方がよいかもしれません。
命題Kは命題Jを含意しません。実際に見出されない金額については何も述べていないので。
可能的金額についても同趣旨を拡張した次の命題Lは命題Jを含意しそうですが(要証明)、Pa=Pb=1/2のために必要ではありません。
命題L : ∀x(◇Fx→P=P)
>
> 解1(ゼロサム解)
> 交換すると、保持に比べて、胴元が出資額の24%だけ得する。その分、プレーヤーが損する。損失の分配比率は、単純計算で求まる。
> 解2(プラスサム解)
> 胴元は出資額の24%を得する。両プレーヤーは最初に見た金額の1%を得する。
> ニュートン式に計算するとプラスサム解が正しく、もっと単純に計算するとゼロサム解が正しいです。これは矛盾です。
>
> ここで得た矛盾から何が言えるでしょうか?
>
> 背理法により、前提のどれかが偽だと言えるのです。
> それではどれが偽か?
> Jです。Jを前提とすると、金額の和の事前分布を規格化できなくなってしまうのですから、Jは通常の確率論とは相容れない命題であると言えます。そのようなJを通常の確率論と併用すると、矛盾が生じるのは当然です。
>
> だから、Jを否定する。すると解2が出てこなくなって、矛盾が解消されます。
>
前述のように、命題Jを否定しても解2は阻止できません。命題Kを否定することが必要です。
しかし命題Kは否定できないでしょう。開封しただけで「高額の方を取っている確率」が変化するはずがないので。(もし変化するなら、その変化を利用できるルールのギャンブル(例えばこれが高額の方かどうかを当てたら勝ち、など)で多数試行すれば勝つことができ、オリジナル2封筒ゲームよりさらにパラドクシカルなことになってしまいます)
つまり解1と解2はともに正解です。
何遍も述べてきていることですが、
解1は、プレイヤーが「封筒内金額がいくらであっても交換する」戦略をとった場合の1事例(双方ですから2事例ですが)として見たときの解。
解2は、プレイヤーが「封筒内金額が今回のこの金額であったときに限り交換する」戦略をとった場合の1事例(双方ですから2事例ですが)として見たときの解。
命題Jはもちろん否定すべきですが、
2封筒問題の解決とは関係ありません。
事前確率の考察ではなく、戦略の区別こそが2封筒問題のカギです。
Re: 『モンティ・ホール問題』の誤り 投稿者:φ 投稿日:2016年 2月29日(月)22時17分4秒 返信・引用
> No.4444[元記事へ]
kotobさんへのお返事です。
>
> 交換戦略が有利と分かれば、最初は最小確率の扉を選ぶのが当然となり、それ以外に選択肢はなくなる(こればかり言ってます)
>
もちろんそうなのですが、
ローゼンハウスの記述した計算では、「最初は最小確率の扉を選ぶ」という行為をしたくても出来ない設定になっているのです。
ゲームにおける扉I、J、Kの当たる確率はpi,pj,pk.
大きい順にp1,p2,p3
しかしどれがどれに対応するのかわからないのです。
p.135にはこうあります。
「モンティは残った扉のそれぞれを、ほぼ半々で開けることになる」
↑つまり、残った扉J、Kの当たり確率は半々だというのです。
つまり、pi,pj,pkの大小が不明だから統計的に,pj=pkとするしかなく、piの確率も不明なので、統計的にp1,p2,p3とpi,pj,pkの対応はランダムなんですね。
(なお、http://8044.teacup.com/miurat/bbs/4417 で最初に紹介したとき、P(Ci)=p1と書いてしまいましたが、P(Ci)=piと書くべきでした。)
つまりこういうことです。
「最初は最小確率の扉を選んでおいて、モンティがどちらの扉を開けても、とにかく交換する。それで行こう」と解答者があらかじめ決めることは確かにできます。
しかし、ローゼンハウスの計算をみると、pi,pj,pkのうちどれがp1,p2,p3かわからないらしい。(だからモンティは半々の確率で開ける、としか想定できないらしい)
そういう状態では「最初は最小確率の扉を選んでおいて」という戦略が使えません。
pi,pj,pkがp1,p2,p3とどう対応するのかをいつ教えてもらえるのか、ローゼンハウスの設定では不明です。少なくとも、モンティが開ける前には解答者に各扉の確率の大小は知らされていません。(だってpj=pkなんですから)
とにかく、モンティが扉を開けたあとでpjとpkを教えてもらったとき、そのいずれかがp3だったということもありえます。
解答者が選んだ扉の確率piがp3だという保証などないのです。
解答者はあらかじめ「p3の扉を選んで交換」をしたいと思っていても、モンティが選んで各扉の確率を教えてくれるまで、解答者が立てた戦略を実行できるかどうか(交換が得なのかどうか)わからない、というわけです。
つまるところ、ローゼンハウスの記述は、pi,pj,pkの大小関係が不明である時にのみ合理的となる計算をしておいて、「先に最小確率の扉を選んで交換するのが有利」と結論する、というナンセンスな記述になっています。
マジメに読むのもバカらしいほど混乱した記述なので、これ以上は原文に当たっていただくのがよいでしょう。・・・・・・
R
e: 『モンティ・ホール問題』の誤り 投稿者:kotob 投稿日:2016年 2月29日(月)18時39分39秒 返信・引用
> No.4442[元記事へ]
最初に事前確率最小を選ぶ場合、
事前確率の高いKがハズレることがIの当たり確率を上げるものの、その力となるK/Jが大きくなるほどIの事前確率が低くなる。逆にIの事前確率が最も高い1/3に近づくほどKとJの確率が近くなり、Iを押し上げる力が無くなる。
で、モンティ開扉後のIの確率が最も高いのは、全扉が同一確率の従来のモンティ問題での1/3。
ゲームが成立するような事前確率を各扉が持つ限り、最初に最小確率を選んで交換すれば、常に2/3以上の勝率が見込める。
モンティホールの眼目はやはり、選ばなかった扉グループからのみ意図的にハズレ扉を開示することで、そのグループが持っていた二個分の当たり確率を残った一個の扉で保持できることで、交換した方が当たり確率がぐっと高くなるところにあると思われ、
二個の事前確率の差がIの確率を変化させはするものの、上記交換の有利性を動かすような力はなく、むしろ最初に最小確率を選べるという要因でさらに勝率が高くなるのだと思います。
交換戦略が有利と分かれば、最初は最小確率の扉を選ぶのが当然となり、それ以外に選択肢はなくなる(こればかり言ってます)
Re: 『モンティ・ホール問題』の誤り 投稿者:kotob 投稿日:2016年 2月29日(月)11時44分10秒 返信・引用
> No.4442[元記事へ]
追加訂正
>【事前確率の組み合わせの個々のケース全てにおいて「最小+選び替え」の方が、「最大+替えるか替えないか有利な方」】よりも勝率が高いと思われます
事前確率の組み合わせの個々のケース全てにおいて、Jが開く場合・Kが開く場合ともに、「最小+選び替え」の方が・・略・・勝率が高いと思われます
Re: 『モンティ・ホール問題』の誤り 投稿者:kotob 投稿日:2016年 2月29日(月)11時18分16秒 返信・引用
> No.4441[元記事へ]
今回分かったこと(あくまで自分にとって)
事前確率が分かっている設定で・・(最初に選ぶ扉をIと名付け、残りをJ・Kとします)
モンティが事前確率の高いJを開けた場合、Iの当たり確率は上がり、事前確率の低いKが開いた場合、Iの当たり確率は下がる。(あくまでIの事前確率と比べての変化)
これは、最初に選んだ扉Iの事前確率の大小を問わない。
・最初に確率最小を選ぶ戦略では、Iの事前確率や、J・Kの扉の確率の差、またJ・Kいずれが開くかに関わらず、Iの当たり確率が 1/ 3 を超えることはない。よって選び替える方が常に確率が高くなる。
・一方、最初に確率最大の扉を選ぶ戦略では、モンティ開扉後のIの当たり確率が5割を超える場合もあれば、下回る場合もある。また、開いた扉によって、Iの当たり確率5割越えと5割未満に分かれる場合もある。その場合が開扉状況で選択を替えるべきか否かが分かれるケース。
直感的に・・選んだ方の確率は、それのみの確率。替える場合の確率は残り二つの扉が持っていた確率が合体するというところから生じる違いではないかと思いますが。
ともあれ、最小を選んで選び替える戦略は、常に 2/3を超える当たり確率をキープし、最大を選んで替えない戦略に比べて平均勝率(期待値)がかなり高いだけでなく、たぶん【事前確率の組み合わせの個々のケース全てにおいて「最小+選び替え」の方が、「最大+替えるか替えないか有利な方」】よりも勝率が高いと思われます(最後の点については未確認)
こうなると、このゲームにおいて(賞品ゲット確率を高めたいなら)最初に最小を選んで後で取り換えるという戦略は、事前の段階で選択の余地なく決するのではないでしょうか。
そして、そもそもモンティホール問題に取り上げられたゲームは事前確率の如何を問わず「取り換え」戦略が必勝法として固定しているゲームなのだな・・というのが今回の話題で思ったところです。
以上、間違いがありましたらご指摘ください。
Re: 『モンティ・ホール問題』の誤り 投稿者:kotob 投稿日:2016年 2月29日(月)00時29分9秒 返信・引用
> No.4436[元記事へ]
φさんへのお返事です。
> ローゼンハウスは、モンティがどちらの扉を開けようが、解答者が選んだ扉iが当たりである確率は変わらないと言っています。
> しかし実際は、扉の当たり確率が1/3ずつでない設定では(あるいは解答者が選ばなかった扉の当たり確率が異なる場合では一般に)モンティの選択によって扉iの当たり確率は変化します。
そこまでは、もともと異論ありません。ローゼンハウスの間違いだと思います。
> しかし実際は、モンティが開けた扉jが確率の高い方か低い方かが解答者に教えられてから解答者は「考える」ことになっているので、Pj>Pkなら選択変えず、扉j<扉kなら選択変える、という決断ができるというわけです。
それがおかしいです。開けられた扉が事前確率の低い方でも高い方でも、最初に事前確率最小の扉を選んでいる場合には、取り換える方が勝率が高いです。
なので、1 事前確率が分かっていて、2 どれかを選び、3 モンティが残りのどちらかを開けて空であることを示し、4 選択を替えるチャンスが与えられる、という手順が分かっているゲームである限りは、事前に取るべき戦略は決まってしまう。
(3,4が無いゲームで事前確率最大のものを選ぶのが当然であるのと同様に。)
したがって、扉が開いてから考えるということに意味はないのではないでしょうか、というのが前回の私のコメントです。
モンティがどちらを開けた場合にも、最初の扉よりも選び替える方がその時点での勝率が高くなるという自分の計算に間違いがある場合はご指摘ください。
Re: 2封筒問題再び 投稿者:Υ田 投稿日:2016年 2月26日(金)19時48分17秒 返信・引用
> No.4439[元記事へ]
KOTAさんへのお返事です。
すみませんが私はしばらく反応が遅くなります。
> Pa=Pb=1/2
> とすることが妥当ではありませんか?
どんな金額を最初の封筒の中に見ても上の式を導出できるには、
命題J : ∀x P=P<2x,4x>
を含意する何らかの前提が必要であることは合意していただけますか?
> 結局、交換したほうが保持した場合にくらべて
> 期待値的には1250-(ー1250)=2500の得
> となり、これまで一般に言われている
> (あのニュートンにも交換により25%の得と記載されてるので一般的と言ってもよいかと)
> 交換したほうが2500円の得と同じ結論になるのではありませんか?
>
もし交換が保持よりも25%得であるということが最初に見る金額に依らずに成り立つのならば、様々な矛盾を導出できてしまいます。
矛盾の例(2プレーヤー交換手数料あり2封筒問題)
胴元が封筒を一対用意して、片方にはもう片方の倍の金額が入っていると表明する。プレーヤーは胴元の他に二人(左大臣と右大臣)。左大臣は左の封筒の中身を一人で見る。右大臣は右の封筒を一人で見る。ここで胴元が言う。「両プレーヤーが合意したら、互いの封筒を交換してもいいよ。ただし、交換するには、今見た金額の24%を払ってもらうよ」交換と保持、どちらが得か?
解1(ゼロサム解)
交換すると、保持に比べて、胴元が出資額の24%だけ得する。その分、プレーヤーが損する。損失の分配比率は、単純計算で求まる。
解2(プラスサム解)
胴元は出資額の24%を得する。両プレーヤーは最初に見た金額の1%を得する。
ニュートン式に計算するとプラスサム解が正しく、もっと単純に計算するとゼロサム解が正しいです。これは矛盾です。
ここで得た矛盾から何が言えるでしょうか?
背理法により、前提のどれかが偽だと言えるのです。
それではどれが偽か?
Jです。Jを前提とすると、金額の和の事前分布を規格化できなくなってしまうのですから、Jは通常の確率論とは相容れない命題であると言えます。そのようなJを通常の確率論と併用すると、矛盾が生じるのは当然です。
だから、Jを否定する。すると解2が出てこなくなって、矛盾が解消されます。
なお、矛盾を解消しようとして、次のような行動をとってしまうと、事態は悪化しますのでお気をつけくださいませ。↓
この手の問題はXYZの原理によって考えればよい。すると解Aが得られる。正解はAだ。だからBは不正解だ。こうして矛盾は解消された。
↑
これはいけません。Bを否定できていないからです。
矛盾は、真な命題が多すぎて起きるものです。そこにさらに真な命題Aを論証しても、事態は解決せず悪化します
さて、それではしばらく失礼します
Re: 2封筒問題再び 投稿者:KOTA 投稿日:2016年 2月26日(金)07時29分41秒 返信・引用
> No.4438[元記事へ]
Υ田さんへのお返事です。
>-2500Pa+5000Pbや 2500Pa-5000Pb が0であるという保証は、問題設定のどこにもありません。PaとPbの値は問題設定からは決まらないからです。QED
1万円を見たということは、胴元が
<1万円、5千円>の組み合わせか
<1万円、2万円>の組み合わせで金を入れたということですね。
それ以外の組み合わせはありません。
<1万円、5千円>の組み合わせである確率をPa
<1万円、2万円>の組み合わせである確率をPbとすれば
Pa+Pb=1です。
でも、Pa>PbであるかPa<Pbであるかの情報が全くない状況であれば
PaとPbに大小を付することはできず
Pa=Pb=1/2
とすることが妥当ではありませんか?
わからないとすべき理由はないように思うのですが。
ちなみにモンティホール問題で、3つのドアのうち、最初に選んだドアが当たる事前確率を1/3とするのも同じですね。
これをわからないとする方はいないでしょう。
少し脱線しましたが
交換すれば
損得の期待値は -2500Pa+5000Pb=1250円
保持すれば、
損得の期待値は 2500Pa-5000Pb=-1250円
となるのではありませんか。
結局、交換したほうが保持した場合にくらべて
期待値的には1250-(ー1250)=2500の得
となり、これまで一般に言われている
(あのニュートンにも交換により25%の得と記載されてるので一般的と言ってもよいかと)
交換したほうが2500円の得と同じ結論になるのではありませんか?
Re: 2封筒問題再び 投稿者:Υ田 投稿日:2016年 2月26日(金)00時51分16秒 返信・引用
そろそろROMに戻りますね。
KOTAさんへのお返事です。
> 話を2封筒問題に戻して恐縮ですが、以下のような説を唱える人がいます。
> 開封バージョンであっても交換によって期待値は変わらず損得無しという立場です。
>
> 確かに、交換しても期待値が変わらず損得無しであれば、パラドクス解消なのですが。
> 何かおかしい感じもするのです。ただ、明確にここがおかしいと指摘しにくいのです。
> これが正解なのでしょうか?
>
確かにおかしいです。
最初の封筒の中身が10000円であると分かった後での
「封筒一つ当たりの期待値額が7500円である確率」をPaとおき、15000円である確率をPbとおきましょう。
> 7千5百円と1万5千円のどちらの場合であっても損得は±0になるので、
> 交換してもしなくても期待値は変わらない 。
>
交換すれば、7500円の場合は期待値よりも2500円の損で、15000円の場合は期待値よりも5000円の得。損得の期待値は -2500Pa+5000Pb。
保持すれば、7500円の場合は期待値よりも2500円の得で、15000円の場合は期待値よりも5000円の損。損得の期待値は 2500Pa-5000Pb。
-2500Pa+5000Pbや 2500Pa-5000Pb が0であるという保証は、問題設定のどこにもありません。PaとPbの値は問題設定からは決まらないからです。QED
私が関心を持っているのは、このような力づくで解ける問題の解決ではなく、
通常のコルモゴロフ流確率論では解くことが出来ない問題を見つけ、
その問題を解けるようにするように、確率論・測度論を拡張することです。
拡張された確率論を、マルチバース理論に適用するつもりです。
通常の確率論ではマルチバース理論を議論できません。
さてどうやって拡張したものか。
https://docs.google.com/viewer?a=v&pid=sites&srcid=ZGVmYXVsdGRvbWFpbnxwc2lhbmRwaGl8Z3g6MWJmMWNkOTQzNWQ0ODlmMg
Re: 2封筒問題再び 投稿者:φ 投稿日:2016年 2月25日(木)16時48分13秒 返信・引用
> No.4435[元記事へ]
KOTAさんへのお返事です。
>
> 確かに、交換しても期待値が変わらず損得無しであれば、パラドクス解消なのですが。
> 何かおかしい感じもするのです。ただ、明確にここがおかしいと指摘しにくいのです。
>
未開封バージョンのロジックを強引に開封バージョンにあたはめた解法ですね。
対称性の原理を開封バージョンにまで拡張するという面白い解法だと思います。なるほどと思いました。
「得」「損」という概念を、開封前の(ペア金額だけを知らされたという架空の段階での)期待値を基準として、そこからの増減で判断する、と。
しかし、
基準はすでに手元にある具体的金額に設定すべきではないでしょうか。
問題は得・損の概念の再解釈ではなく、交換すると期待値が上がるかどうかなので。
むこうに5000円があれば期待値は7500円、むこうに2万円があれば期待値15000円、という二つの期待値は(ペア金額は判明でかつ封筒開封前、という実在しないステップでの期待値にすぎず)現実的な意味を持たず、やはり現実には「現在、交換しないときの期待値(一万円)」と「交換したときの期待値」とを比べなければならないでしょう。
しかもこの解法だと、こちらが1万円のときだけ交換する、という選択的交換戦略をとっても、有利にならない、という結論になりますね。
そして、「胴元は{1万、2万}と{1万、5千}からコイン投げで決めました」という情報が与えられても、この解法(だけ)だと依然として「交換しても損得なし」と言い続けなければならないでしょう。
ということでこの解法はダメだと思うのですが、
もちろんこれで解決すれば万事うまくいきそうなことは確かなので、
ちょっと考えてみたいと思います。
Re: 『モンティ・ホール問題』の誤り 投稿者:φ 投稿日:2016年 2月25日(木)16時00分5秒 返信・引用
> No.4434[元記事へ]
kotobさんへのお返事です。
> >
> > しかし実際のモンティホール問題は、モンティが具体的に扉を開けてから、解答者は考え始めるわけです。
> > とくに扉1、2、3の当たる確率が異なる場合は、その確率の違いが解答者にとって重大なヒントになりますから、ローゼンハウスの「固定戦略」は意味を為しません。
>
>
> 選び直し戦略の方が勝率が高いと事前に計算できる以上、(勝つ確率を高くしたいならば、)確率最小のp3の扉を選ぶところから始めるのが合理的で、そしてモンティが残りのどれを開けようと、やはり選び直す方が確率が高い。
> 合理的に考えるとゲームを始める前に既に選択の余地がない、というのが今回の話で面白いと思いました。
>
> となると、モンティが扉を開けてから回答者が考えるという行為に意味があるのでしょうか?
>
ローゼンハウスは、モンティがどちらの扉を開けようが、解答者が選んだ扉iが当たりである確率は変わらないと言っています。
しかし実際は、扉の当たり確率が1/3ずつでない設定では(あるいは解答者が選ばなかった扉の当たり確率が異なる場合では一般に)モンティの選択によって扉iの当たり確率は変化します。
つまり、ローゼンハウスの想定は、「モンティが開ける扉jが確率の高い方か低い方かわからない状態」に該当します。その状態なら、「扉jが開けられた。もう一つの扉kを選び直しますか」と言われたとき、いくら考えても有利な決断はできませんね。解答者が選択を変えても当たり確率は同じでしょう(無知段階では)。
しかし実際は、モンティが開けた扉jが確率の高い方か低い方かが解答者に教えられてから解答者は「考える」ことになっているので、Pj>Pkなら選択変えず、扉j<扉kなら選択変える、という決断ができるというわけです。
「考える」対象を、「これこれこうだったら交換、これこれこうだったら非交換」という条件付行為だとするなら、解答者はいつでも(ゲーム開始前でも)その思考ができますが、
「実際に交換するんですか、しないんですか」という実践的判断としての思考は、PjとPkの大小関係がわからなければできません。
ローゼンハウスの設定と計算が、モンティホール問題の設定と合っていないということですね。
のみならず、「一番確率の低い扉3」を解答者は選べるという想定をローゼンハウス自身がしているにもかかわらず、各扉の確率が分かっていない設定での計算を正しいとしているため、ローゼンハウスは自己矛盾しているのです。
https://docs.google.com/viewer?a=v&pid=sites&srcid=ZGVmYXVsdGRvbWFpbnxwc2lhbmRwaGl8Z3g6MWJmMWNkOTQzNWQ0ODlmMg
2封筒問題再び 投稿者:KOTA 投稿日:2016年 2月24日(水)19時59分30秒 返信・引用
話を2封筒問題に戻して恐縮ですが、以下のような説を唱える人がいます。
開封バージョンであっても交換によって期待値は変わらず損得無しという立場です。
確かに、交換しても期待値が変わらず損得無しであれば、パラドクス解消なのですが。
何かおかしい感じもするのです。ただ、明確にここがおかしいと指摘しにくいのです。
これが正解なのでしょうか?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
封筒を開けたところ1万円を見た。
すると、2つの封筒の合計金額は1.5万円か3万円の2つの場合があり得る。
封筒1つの期待値は、7千5百円か1万5千円である。
封筒を開けて見たのは1万円であるから
封筒1つの期待値が7千5百円であれば2千5百円の得であり、
交換すれば5千円が得られるので2千5百円の損をすることになる。
封筒1つの期待値が1万5千円であれば5千円の損となり、
交換すれば2万円が得られるので5千円の得をすることになる。
7千5百円と1万5千円のどちらの場合であっても損得は±0になるので、
交換してもしなくても期待値は変わらない 。
Re: 『モンティ・ホール問題』の誤り 投稿者:kotob 投稿日:2016年 2月23日(火)20時14分1秒 返信・引用
> No.4429[元記事へ]
φさんへのお返事です。横から失礼します。
> 扉1の当たる確率p1≧扉2の当たる確率p2≧扉3の当たる確率p3
> という情報を解答者は知っていて、あれこれ戦略を練る、というのがローゼンハウスの設定(p.135)ですが、
> ローゼンハウスは徹底して解答者は「ゲーム開始前」に戦略(最初の扉選択をモンティのヒントのあと変更するかしないか)を決めて、その戦略は固定される、という理屈で考えているようです。
> モンティが扉1、2、3のどれを開けようが、解答者は開始前に決めた戦略に従って決断せねばならないというわけです。
>
> しかし実際のモンティホール問題は、モンティが具体的に扉を開けてから、解答者は考え始めるわけです。
> とくに扉1、2、3の当たる確率が異なる場合は、その確率の違いが解答者にとって重大なヒントになりますから、ローゼンハウスの「固定戦略」は意味を為しません。
選び直し戦略の方が勝率が高いと事前に計算できる以上、(勝つ確率を高くしたいならば、)確率最小のp3の扉を選ぶところから始めるのが合理的で、そしてモンティが残りのどれを開けようと、やはり選び直す方が確率が高い。
合理的に考えるとゲームを始める前に既に選択の余地がない、というのが今回の話で面白いと思いました。
となると、モンティが扉を開けてから回答者が考えるという行為に意味があるのでしょうか?
Re: 『モンティ・ホール問題』の誤り 投稿者:φ 投稿日:2016年 2月23日(火)01時11分3秒 返信・引用
> No.4432[元記事へ]
Υ田さんへのお返事です。
> >
>
> P(Mj)= Σ P(Mj|場合a)P(場合a) =1/2
> あらゆる場合
>
> という計算のようですね。「あらゆる場合」をどんな範囲でとるのか?場合aの実現確率 P(場合a) をどうやって決めているのか?慎重に考えないと自ら落とし穴を掘って落ちそうです。
>
そうですね、単に普通のベイズの公式の分母のことを「全確率の法則」と呼んでいるんですが、Υ田さんの最初の指摘のように、分岐(ケース)の内部にまで入り込まずに分岐前の時点で条件づけてしまっているために、おかしなことになっているわけです。
「全体的証拠」を無視した場合分けが災いを呼んでいるというか。
ノートは熟読させていただきます。
https://docs.google.com/viewer?a=v&pid=sites&srcid=ZGVmYXVsdGRvbWFpbnxwc2lhbmRwaGl8Z3g6MWJmMWNkOTQzNWQ0ODlmMg
Re: 『モンティ・ホール問題』の誤り 投稿者:Υ田 投稿日:2016年 2月22日(月)00時20分43秒 返信・引用
> No.4431[元記事へ]
φさんへのお返事です。
> Υ田さんへのお返事です。
>
> >
> > 固定戦略に従っている人が、ゲームの途中で情報を得ることによって、勝利確率が変動したからといっても、特に不都合はありません。
> >
>
> 「モンティの選択前に、なにがなんでも交換か非交換かどちらか一方だけに決めておく」ような「行動を固定した戦略」のことを私は固定戦略と述べたつもりでした。
あ、すみませんでした。そうでしたら私も異存ありません。
> 情報に従って選択か非選択かを変えるように「事前に決めておく」場合、「固定戦略」という呼び名は正しいでしょうかね。もし数学その他の学術用語として「固定」というのがあればそれに従うべきですが、例えば言語哲学で「固定指示子」などという場合は、「可能世界ごとに何が指示対象になるか、その変わり方が関数によってすべて決まっている」という意味での「固定」ではなく、指示対象の同一性そのものの固定性を意味しますよね。
すみません、知りませんでした。
> >
> > >例によって、全確率の法則を使ってP(Mj)を計算しよう。ゲームを何度も行なうとすれば、最初の選択がはずれの場合には、モンティは残った扉のそれぞれを、ほぼ半々で開けることになる★。
> >
> > > ★の部分が明らかにおかしいわけです。
> >
> > 確かに、★の部分がおかしいですね。「例によって」の例が想像つきません。
> >
>
> 「全確率の法則」というのを前のページで使っていて、それは単に、
> あらゆる場合に条件づけたMjの条件付確率をすべて足し合わせてP(Mj)を求めるというだけのことです。
>
P(Mj)= Σ P(Mj|場合a)P(場合a) =1/2
あらゆる場合
という計算のようですね。「あらゆる場合」をどんな範囲でとるのか?場合aの実現確率 P(場合a) をどうやって決めているのか?慎重に考えないと自ら落とし穴を掘って落ちそうです。
> >
> > > P(Mj|~Ci))は、もう一つの扉をkとして pk/(Pj+pk) となりそうなものです。
> >
> > ↑pj/(pj+pk)でしょうか。
> >
>
> いや、
> 扉iがはずれのときは、モンティが扉jを開けるのは扉kが当たりのときですから、
> P(Mj|~Ci))=pk/(pj+pk) でしょう。
その通りです。すみません私のミスでした。
二封筒問題に関しては、私が某所で公開した見解をリンク先に上げときます。もう少し読みやすく整理出来たら、改訂版もアップします。(ご迷惑なら消します)
https://docs.google.com/viewer?a=v&pid=sites&srcid=ZGVmYXVsdGRvbWFpbnxwc2lhbmRwaGl8Z3g6MWJmMWNkOTQzNWQ0ODlmMg
Re: 『モンティ・ホール問題』の誤り 投稿者:φ 投稿日:2016年 2月21日(日)20時19分23秒 返信・引用
> No.4430[元記事へ]
Υ田さんへのお返事です。
>
> 固定戦略に従っている人が、ゲームの途中で情報を得ることによって、勝利確率が変動したからといっても、特に不都合はありません。
>
「モンティの選択前に、なにがなんでも交換か非交換かどちらか一方だけに決めておく」ような「行動を固定した戦略」のことを私は固定戦略と述べたつもりでした。
情報に従って選択か非選択かを変えるように「事前に決めておく」場合、「固定戦略」という呼び名は正しいでしょうかね。もし数学その他の学術用語として「固定」というのがあればそれに従うべきですが、例えば言語哲学で「固定指示子」などという場合は、「可能世界ごとに何が指示対象になるか、その変わり方が関数によってすべて決まっている」という意味での「固定」ではなく、指示対象の同一性そのものの固定性を意味しますよね。
>
> >例によって、全確率の法則を使ってP(Mj)を計算しよう。ゲームを何度も行なうとすれば、最初の選択がはずれの場合には、モンティは残った扉のそれぞれを、ほぼ半々で開けることになる★。
>
> > ★の部分が明らかにおかしいわけです。
>
> 確かに、★の部分がおかしいですね。「例によって」の例が想像つきません。
>
「全確率の法則」というのを前のページで使っていて、それは単に、
あらゆる場合に条件づけたMjの条件付確率をすべて足し合わせてP(Mj)を求めるというだけのことです。
>
> > P(Mj|~Ci))は、もう一つの扉をkとして pk/(Pj+pk) となりそうなものです。
>
> ↑pj/(pj+pk)でしょうか。
>
いや、
扉iがはずれのときは、モンティが扉jを開けるのは扉kが当たりのときですから、
P(Mj|~Ci))=pk/(pj+pk) でしょう。
>
> 二封筒問題は、一見容易に実現できそうな問題設定でありながら、「問題文を一見して思い浮かぶ事前金額分布である一様分布を実現することが不可能である。規格化できないではないか」という意外性がありました。
>
二封筒問題は、未開封バージョンは容易であり、
開封バージョンも、開封した後のことだけ考えればよいので、事前分布に悩む必要は全くありません。
(というのが『思考実験リアルゲーム』他で述べてきた私の立場でした)
開封前の「期待値無限大」に惑わされてあれこれ悩むのは、今回のローゼンハウスと同様の「開封後に各々分離すべきケースをすべて平均しようとする誤り」に陥っているだけではないでしょうか。
(唯一トリッキーで興味深いのが「開封バージョンと未開封バージョンの関係」ですが、肝心のそこに切り込む前段階であれこれ無駄骨を折っている人が多すぎるというのが私の立場です)
Re: 『モンティ・ホール問題』の誤り 投稿者:Υ田 投稿日:2016年 2月21日(日)01時56分17秒 返信・引用
φさんへのお返事です。
> まず、
>
> 扉1の当たる確率p1≧扉2の当たる確率p2≧扉3の当たる確率p3
> という情報を解答者は知っていて、あれこれ戦略を練る、というのがローゼンハウスの設定(p.135)ですが、
> ローゼンハウスは徹底して解答者は「ゲーム開始前」に戦略(最初の扉選択をモンティのヒントのあと変更するかしないか)を決めて、その戦略は固定される、という理屈で考えているようです。
> モンティが扉1、2、3のどれを開けようが、解答者は開始前に決めた戦略に従って決断せねばならないというわけです。
>
> しかし実際のモンティホール問題は、モンティが具体的に扉を開けてから、解答者は考え始めるわけです。
> とくに扉1、2、3の当たる確率が異なる場合は、その確率の違いが解答者にとって重大なヒントになりますから、ローゼンハウスの「固定戦略」は意味を為しません。
>
ここまでは、ローゼンハウスはゲーム理論における通常の研究手段に則っていると思います。
ローゼンハウスの思考法が問題ないことを示すために、プレーヤーを2人新たに導入します。
プロ三郎:初手で扉3を選択し、モンティが何と言おうと次の手で扉を変更する人。
エピ三郎:初手で扉3を選択し、モンティが扉1を開けたら考え込んだ後に扉を変更し、扉2を開けても考え込んだ後に扉を変更する人
心理学的考察を深めたい事情がないなら、この2人のプレーヤーを三郎戦略に従っているとみなしても、何も問題ないはずです。
固定戦略に従っている人が、ゲームの途中で情報を得ることによって、勝利確率が変動したからといっても、特に不都合はありません。
> そこで問題のP(Mj)ですが
>例によって、全確率の法則を使ってP(Mj)を計算しよう。ゲームを何度も行なうとすれば、最初の選択がはずれの場合には、モンティは残った扉のそれぞれを、ほぼ半々で開けることになる★。
> ★の部分が明らかにおかしいわけです。
確かに、★の部分がおかしいですね。「例によって」の例が想像つきません。
> 解答者が最初に当たりの扉iを選んだのだからP(Mj|Ci)=1/2は当然として、
ここは、「回答者が初手で当たりの扉を選んだら、モンティは自分が開ける扉をコイン投げで決める」とでも設定しておけば、1/2という値を正当化できます。しかし、
> P(Mj|~Ci))は、もう一つの扉をkとして pk/(Pj+pk) となりそうなものです。
↑pj/(pj+pk)でしょうか。
> 思うにここではローゼンハウスは、
> モンティのヒントの前に解答者は戦略を固定する、という(すでにしておかしな)前提をさらに時間的に前に移して、各扉の確率がまだわからない段階で戦略を決める、としているようです。
各扉の確率がまだわからない段階で戦略を決めることには、問題ありません。
「各扉の確率が分かり次第、当たり確率の大きい順に1,2,3と名付け、扉3を初手で選択して次の手で必ず変更する」と戦略を決めることができます。(この戦略は三郎戦略です)
> しかしそのような1/2という判断は、戦略的に全く無意味です。
> そもそも、一番確率の高い扉1を最初に選んで変えない戦略、一番確率の低い扉3を最初に選んで変える確率、等々をすぐ次に論じているのですから(http://8044.teacup.com/miurat/bbs/4424参照)、pk/(Pj+pk)= 1/2が成り立つための無知前提はそこでは不成立になっています。
不成立になってますね。以下は蛇足です。
モンティホール問題は、今私がやっているように、力づくの計算で解けてしまう問題です。
これに比べると、子供の性別と誕生曜日の問題には、叙述トリックの面白味があります。
眠り姫問題は、一見妥当そうな確率計算法が2つあり、確率計算法の間に優劣をつけるという、確率論の基礎を考える面白味がありました。
二封筒問題は、一見容易に実現できそうな問題設定でありながら、「問題文を一見して思い浮かぶ事前金額分布である一様分布を実現することが不可能である。規格化できないではないか」という意外性がありました。規格化できない事前分布をコルモゴロフ流確率論は扱うことが出来ません。しかし、コルモゴロフ流確率論が一様な事前金額分布に使えないからと言って、物理現象の解析に困ることはありません。そのような事前分布を満たす確率現象は、この宇宙では有限時間以内に終わらないからです。その意味で、物理と確率の関係に気付かせてもらえました。確率論は物理法則に依存します。(確率問題に宇宙年齢の有限性を持ち込む議論は一見すると奇異かもしれませんが、論理サバイバル097射撃室のパラドクスでも行われていました)
さて、もしも、マルチバース論者が考えるように、宇宙が無数に存在し、宇宙ごとに物理法則が異なるなら、宇宙ごとに確率論も異なるはずです。したがって、マルチバース論者がするように、複数宇宙を通算して観測者の発生割合を求めるには、コルモゴロフ流確率論以外の測度論が必要になるはずです。
そのような測度論を構築するには、哲学者と数学者が共同研究するのが共同研究するか、両者を一人で兼ねるかすれば良いのですね。
数学者がこのような研究に気が乗らないのは容易に想像がつきます。
悲観的な数学者はコルモゴロフ流が使えない他宇宙で我々にできることがあるものかと言い、
楽観的な数学者は、マルチバースという何でもありの度がすぎる舞台での、手がかりの少なさ(制限の少なさ)に迷うでしょう。
どちらにしても、1年とりかかって年度末までに何か成果らしきものを出せるか、疑問です。
Russell K. Standishの「Theory of Nothing」では、チューリング・チャーチのテーゼを受け入れて、計算複雑性に基づく測度を導入することで、マルチバースにわたる確率論を議論可能にしていました。しかし、計算複雑性に基づく測度は、計算機の仕様に恣意性があります。チューリングマシンを採用することは、我らの宇宙の古典力学への贔屓ではないかという疑念があるのです。かといって、代替できる測度論があるわけでもなく、、、
Re: 『モンティ・ホール問題』の誤り 投稿者:φ 投稿日:2016年 2月20日(土)17時21分54秒 返信・引用
> No.4428[元記事へ]
Υ田さんへのお返事です。
>
> P(Mj)=1/2というのが、ローゼンハウスの最大のミスでしょう。
> ローゼンハウスの問題設定下でP(Mj|Ci)やP(Mj|三郎戦略)などの条件付き確率を求める事は、可能だし容易です。
> しかしP(Mj)は求まらないです。P(Mj)が求まるような問題設定は異様なものであるはずです。掲示板に引用された文章だけでは、P(Mj)は決まらないです。
>
↑これについてですが、
まず、
扉1の当たる確率p1≧扉2の当たる確率p2≧扉3の当たる確率p3
という情報を解答者は知っていて、あれこれ戦略を練る、というのがローゼンハウスの設定(p.135)ですが、
ローゼンハウスは徹底して解答者は「ゲーム開始前」に戦略(最初の扉選択をモンティのヒントのあと変更するかしないか)を決めて、その戦略は固定される、という理屈で考えているようです。
モンティが扉1、2、3のどれを開けようが、解答者は開始前に決めた戦略に従って決断せねばならないというわけです。
しかし実際のモンティホール問題は、モンティが具体的に扉を開けてから、解答者は考え始めるわけです。
とくに扉1、2、3の当たる確率が異なる場合は、その確率の違いが解答者にとって重大なヒントになりますから、ローゼンハウスの「固定戦略」は意味を為しません。
そこで問題のP(Mj)ですが
>
> 掲示板に引用された文章だけでは、P(Mj)は決まらないです。
>
問題説明について私が微妙に不正確だったかもしれません。(影響は極軽微だと思いますが)
Ci あなたが最初に選択した扉iが当たりであるという事象
Mj こちらの選択の後でモンティが扉jを開けるという事象
と書きましたが、
Ci 当たりの扉iをあなたが最初に選択するという事象
Mj こちらの選択の後でモンティが扉jを開けるという事象
と書くべきだったかもしれません。
Ciは、以下のように2段階で定義されているので、要注意なのでした。
逐語的に引用すると(pp.135-6)(疑惑部分に★を付します)
<引用開始>
1? i, j ?3, i≠jとして、CiとMjをそれぞれ「扉iに車が隠れている」という事象、「こちらが最初の選択をした後でモンティが扉jを開ける」という事象を表すものとする。あなたの最初の選択が扉iだとすると、次のようになる。
P(Ci|Mj)=(P(Ci)P(Mj|Ci))/P(Mj)
今回は、P(Ci)=piおよびP(Mj|Ci)=1/2 となっている。例によって、全確率の法則を使ってP(Mj)を計算しよう。ゲームを何度も行なうとすれば、最初の選択がはずれの場合には、モンティは残った扉のそれぞれを、ほぼ半々で開けることになる★。するとこういうことになる。
P(Mj)=(P(Ci)P(Mj|Ci)+P(~Ci)P(Mj|~Ci))
=pi*1/2+(1-pi)*1/2 = 1/2
ベイズの定理に当てはめれば、次のことが明らかになる。
P(Ci|Mj)=pi*1/2/1/2= pi
<引用終わり>
★の部分が明らかにおかしいわけです。
解答者が最初に当たりの扉iを選んだのだからP(Mj|Ci)=1/2は当然として、
P(Mj|~Ci))は、もう一つの扉をkとして pk/(Pj+pk) となりそうなものです。
思うにここではローゼンハウスは、
モンティのヒントの前に解答者は戦略を固定する、という(すでにしておかしな)前提をさらに時間的に前に移して、各扉の確率がまだわからない段階で戦略を決める、としているようです。
最も初期のゲーム開始前段階では、各扉の当たり確率が分かりませんから、
pi,pj,pkの大小関係が不明であり、
pk/(Pj+pk)= 1/2
とせざるをえないでしょう。
しかしそのような1/2という判断は、戦略的に全く無意味です。
そもそも、一番確率の高い扉1を最初に選んで変えない戦略、一番確率の低い扉3を最初に選んで変える確率、等々をすぐ次に論じているのですから(http://8044.teacup.com/miurat/bbs/4424参照)、pk/(Pj+pk)= 1/2が成り立つための無知前提はそこでは不成立になっています。
つまり、部分部分は筋が通っていても、
全体的に矛盾した前提のつなぎ合わせで論じられているのが『モンティ・ホール問題』という本です。
「読んではいけない本」の代表格ですね。
誤謬論のサンプルに使うことはできそうですが。
私の引用または説明が不正確である可能性もありますから、誤謬論や数学教育に興味のある人は、念のため原文(訳書)そのものを参照していただければ幸いです。
まあ今回上に引用した部分だけで十分だとは思いますが。
Re: 『モンティ・ホール問題』の誤り 投稿者:Υ田 投稿日:2016年 2月19日(金)17時32分49秒 返信・引用
> No.4427[元記事へ]
φさんへのお返事です。
> Υ田さんへのお返事です。
>
> なるほど。
> caseの分解でよくわかりました。ありがとうございます。
> 誤りは誤りだが、ローゼンハウスが大間違いを犯しているわけではなかったと。
> 納得いたしました。
>
> >
> >「仮説P」の否定と、(中略)の前で言っている内容とが共に正しい
> >
>
> その理由は、
> 前者は個別のcaseについて述べており、後者はすべてのcaseの統計的平均について述べているからである、と。
> ローゼンハウスは個別の状況ではなく、統計的な話をしているわけですね、一貫して。
> 勝率の全体的な期待値の話をしていると。
ローゼンハウスが一貫しているのか、疑わしいですが、4424で引用された箇所では勝率の全体的な期待値を論じていますね。
> P(Mj)=1/2というのも、統計的にはそうだろうが……とは思っていましたが、終始一貫、統計的平均の話だけで自足していたとは!
P(Mj)=1/2というのが、ローゼンハウスの最大のミスでしょう。
ローゼンハウスの問題設定下でP(Mj|Ci)やP(Mj|三郎戦略)などの条件付き確率を求める事は、可能だし容易です。
しかしP(Mj)は求まらないです。P(Mj)が求まるような問題設定は異様なものであるはずです。掲示板に引用された文章だけでは、P(Mj)は決まらないです。
以下には全部同感です。
> そもそもモンティ・ホール問題は、個別のcaseに直面したときの合理的な選択を問うているのですから、統計的平均の話で済まされても困るんですけれどね。
> どの特定のcaseにおいても残った二つの扉の当たり確率は決まっているわけで、開かれる確率は一般に1/2ではありません。偏っています。
>
> Υ田さんが出した反例にしても、
> ……「p1=p2=1/2,p3=0という事前分布のもとで、あなたがドア1を選んだ場合、
> モンティがドア2を開ければ勝利確定です。しかしモンティがドア3を開ければ五分五分のまま」……
> モンティがドア2を開ける確率は1/4でそのとき勝率1、ドア3を開ける確率は3/4でそのとき勝率1/3ですから、勝率の期待値は1/2となり、p1のままと言えますね。
>
> しかしやはりいかんですねぇ、この著者は……。
> それなりに筋の通った上記のことを
> 「最初の選択が当たる確率は、モンティがはずれの扉を開けても変化しない」(p.136)
> などと記述するのは明らかに間違っています。
> この書き方では、「モンティがはずれの扉を開けた任意の一回」のことを言っているとしか聞こえません。開けたときの具体的caseでは必ず、(p2=p3でない限り)p1を増やすか減らすかの方向に作用しているはずです。
> 統計的に見れば勝率の増減は相殺しあうからといって、個々の場合の戦略を論ずるのに一般論で片づけるのは到底認められません。各段階で実際に現われうる偏りに基づいた条件付確率を考えるべきです。
Re: 『モンティ・ホール問題』の誤り 投稿者:φ 投稿日:2016年 2月19日(金)01時37分5秒 返信・引用
> No.4426[元記事へ]
Υ田さんへのお返事です。
なるほど。
caseの分解でよくわかりました。ありがとうございます。
誤りは誤りだが、ローゼンハウスが大間違いを犯しているわけではなかったと。
納得いたしました。
>
>「仮説P」の否定と、(中略)の前で言っている内容とが共に正しい
>
その理由は、
前者は個別のcaseについて述べており、後者はすべてのcaseの統計的平均について述べているからである、と。
ローゼンハウスは個別の状況ではなく、統計的な話をしているわけですね、一貫して。
勝率の全体的な期待値の話をしていると。
P(Mj)=1/2というのも、統計的にはそうだろうが……とは思っていましたが、終始一貫、統計的平均の話だけで自足していたとは!
そもそもモンティ・ホール問題は、個別のcaseに直面したときの合理的な選択を問うているのですから、統計的平均の話で済まされても困るんですけれどね。
どの特定のcaseにおいても残った二つの扉の当たり確率は決まっているわけで、開かれる確率は一般に1/2ではありません。偏っています。
Υ田さんが出した反例にしても、
……「p1=p2=1/2,p3=0という事前分布のもとで、あなたがドア1を選んだ場合、
モンティがドア2を開ければ勝利確定です。しかしモンティがドア3を開ければ五分五分のまま」……
モンティがドア2を開ける確率は1/4でそのとき勝率1、ドア3を開ける確率は3/4でそのとき勝率1/3ですから、勝率の期待値は1/2となり、p1のままと言えますね。
しかしやはりいかんですねぇ、この著者は……。
それなりに筋の通った上記のことを
「最初の選択が当たる確率は、モンティがはずれの扉を開けても変化しない」(p.136)
などと記述するのは明らかに間違っています。
この書き方では、「モンティがはずれの扉を開けた任意の一回」のことを言っているとしか聞こえません。開けたときの具体的caseでは必ず、(p2=p3でない限り)p1を増やすか減らすかの方向に作用しているはずです。
統計的に見れば勝率の増減は相殺しあうからといって、個々の場合の戦略を論ずるのに一般論で片づけるのは到底認められません。各段階で実際に現われうる偏りに基づいた条件付確率を考えるべきです。
……と私は思うのですがいかがでしょう?
Re: 『モンティ・ホール問題』の誤り 投稿者:Υ田 投稿日:2016年 2月18日(木)21時05分13秒 返信・引用
> No.4424[元記事へ]
φさんへのお返事です。
> p1≧p2≧p3として、
>
> 「変えない方式で行くとなれば、最初に扉1を選ぶと確率p1で当たり。変える方式で行くなら、最初に扉3を選ぶと確率1-p3で当たり。(中略)p1≧1-p3となれるのは、p1=1、p2=p3=0とした場合のみだ。この場合には、どちらの方針に従おうと違いがないことになる。それ以外の場合には、変えるほうが有利になる。」(136-7頁)
(中略)の前後とも、正しいですね。ローゼンハウスは正しい結論に到達したせいで、過程のミスを見逃したのかもしれません。
(中略)の直後の不等式は、p1≧p1+p2を意味するので、ここからp2=0が出てきます。そこから先の内容は芋づる式に導出できます。
さて、「仮説P」の否定と、(中略)の前で言っている内容とが共に正しいということを、以下で説明します。
「扉3を最初に指定した後、モンティが開けなかった扉に乗り換える」という戦略の勝率が1-p3であることを、時系列に従った力づくの計算によって証明し、証明の途中で仮説Pを否定すれば十分でしょう
上記の戦略に則るプレーヤーを三郎と呼ぶことにします。
====時系列に沿った力づくの計算ここから====
時計時刻t1:モンティが外れ扉を開ける前の時点
扉3が当たりである確率はp3です。
モンティが扉1を開ける確率はp2+p3/2です。←この確率をc1と呼びましょう。
モンティが扉2を開ける確率はp1+p3/2です。←この確率をc2と呼びましょう。
時計時刻t2:モンティが扉を開けた直後
case1(モンティが扉1を開けた場合)
☆モンティが扉1を開けたことで、扉3が当たりである確率はp3から(p3/2)/(p2+p3/2)に増加しました。(p1=p2の時のみ変わらず)
三郎の勝率は、1-(p3/2)/(p2+p3/2)です。←この確率をw1と呼びましょう。
case2(モンティが扉2を開けた場合)
★モンティが扉2を開けたことで、扉3が当たりである確率はp3から(p3/2)/(p1+p3/2)に減少しました。(p1=p2の時のみ変わらず)
三郎の勝率は、1-(p3/2)/(p1+p3/2)です。←この確率をw2と呼びましょう。
どちらのcaseに入っても、☆と★に示された通り、扉3が当たりである確率は変化します。(p1=p2の時のみ変わらず)
前行の内容は、昨日の、「仮説Pは偽である」という議論と一致しています。
時計t3 三郎が扉を換えた直後
case1なら、三郎の勝率はw1。case2ならw2。
====時系列に沿った力づくの計算ここまで====
さて、証明すべきは、「三郎戦略の勝率は1-p3である」でした。
上記の力づくの計算を利用すると、三郎戦略の勝率は、c1w1+c2w2 であると言えます。これは、p1+p2に等しい(すなわち1-p3に等しい)ことが容易にわかります。
QED
ふぅ 意外に長文になってしまいました
Re: 『モンティ・ホール問題』の誤り 投稿者:ハム 投稿日:2016年 2月18日(木)12時54分36秒 返信・引用
> No.4421[元記事へ]
φさんへのお返事です。
> Ciのときモンティは、残った扉二つともハズレだと知っています。どちらを開けるも自由。
> P(Mj|Ci)=1だとすると、モンティがjでない方の扉を開けたとき、jが当たりだとバレてしまいますよ。著者はそういう設定を避けて「ランダム」と言っています。
扉iが当りなのだから、モンティは必ずハズレの扉jを開けるのですよね。
ま、これは、ハズレの扉kも設定して、jあるいはkのどちらかを開ける確率が1/2だとしても同じことですね。
φ様の計算は、モンティが必ずハズレの扉を開けるとは限らない場合の計算なのですよ。
Υ田さんへの横やりです。
>p1=p2=1/2,p3=0という事前分布のもとで、あなたがドア1を選んだ場合、
>モンティがドア2を開ければ勝利確定です。しかしモンティがドア3を開ければ五分五分のままですね。
この場合は、モンティは必ずドア3を開けるのですよ。
だから、ドア1が当たる確率は変りませんよね。
Re: 『モンティ・ホール問題』の誤り 投稿者:φ 投稿日:2016年 2月18日(木)00時34分3秒 返信・引用
> No.4423[元記事へ]
Υ田さんへのお返事です。
Υ田さん、ありがとうございます。
「仮説P」に従った推論は直観的には正しいが本当かどうか確かめてみよう、と言って一見慎重に事を進めている著者なので、結局「仮説P」(これは私の用語ですが)は正しかった、と確認の言葉を記しているのが全くもって謎です。
この変形モンティ・ホール問題に関する著者の結論を書いておきましょう。
p1≧p2≧p3として、
「変えない方式で行くとなれば、最初に扉1を選ぶと確率p1で当たり。変える方式で行くなら、最初に扉3を選ぶと確率1-p3で当たり。(中略)p1≧1-p3となれるのは、p1=1、p2=p3=0とした場合のみだ。この場合には、どちらの方針に従おうと違いがないことになる。それ以外の場合には、変えるほうが有利になる。」(136-7頁)
(中略)の前を見てわかるとおり、確率の再配分は選ばなかった扉の間でだけ起こる、というのが著者の結論です。
Υ田さんの反例を見せてやりたいですね。
(中略)のあとはどうなんでしょう。……
Re: 『モンティ・ホール問題』の誤り 投稿者:Υ田 投稿日:2016年 2月17日(水)19時58分57秒 返信・引用
> No.4417[元記事へ]
φさんへのお返事です。
> 三つの扉が当たりである確率がそれぞれ1/3とは限らず、必ずしも等しくないp1,p2,p3とわかっている(ただしp1+p2+p3=1)という設定を論じて、
> 135頁にこう書いてあります。
> 「モンティがはずれの扉を開けることは確かなので、その選択によって、こちらが最初に選んだ扉の当たりの確率が変わる理由はない」
(プレーヤーたる「あなた」はp1,p2,p3の具体値を知っているのだと解釈します)、上記のカギ括弧内の主張に対する反例を作ることができます。
p1=p2=1/2,p3=0という事前分布のもとで、あなたがドア1を選んだ場合、
モンティがドア2を開ければ勝利確定です。しかしモンティがドア3を開ければ五分五分のままですね。
Re: 『モンティ・ホール問題』の誤り 投稿者:Υ田 投稿日:2016年 2月17日(水)19時33分7秒 返信・引用
> No.4417[元記事へ]
φさんへのお返事です。
『モンティ・ホール問題』は未読ですが『論理パラドクス』の該当ページは読み返しました。
本掲示板での議論はあまり熟読していません。
>こうしなければなりません。↓
> P(Ci|Mj)=(P(Ci)P(Mj|Ci))/P(Mj)
> =(P(Ci)P(Mj|Ci))/(P(Ci)P(Mj|Ci)+P(Ck)P(Mj|Ck))
> =(p1*1/2)/(p1*1/2+p3*1)
>
> ここで、(p1*1/2)/(p1*1/2+p3*1)>p1 の条件を求めると、
> p3<(1-p1)/2
> つまり、残った扉が当たりである事前確率が1-p1の半分より小さい場合、
> すなわち開けられた扉より残った扉の方が当たりの事前確率小であった場合には、
> P(Ci|Mj)>P(Ci)
> 開けられた扉より残った扉の方が当たりの事前確率大であった場合には、
> P(Ci|Mj)<P(Ci)
>
> 直観的にいうと、むこうの2つのうち強い方が消えるとこちらは確率増、強い方が残るとこちらは確率減、というわけです。
>
> 「モンティがはずれの扉を開けることは確かだが、その選択によって、こちらが最初に選んだ扉の当たりの確率が変わる理由は【ある】」のです。
以上の計算は非の打ち所なく正しいですね。不等式
p3<(1-p1)/2
は、
p3<p2
に変形できます(p1+p2+p3=1だから)。
> この著者ジェイソン・ローゼンハウスという人は、数学者とありますが、ちゃんとした人なのでしょうか?
> どうも数学のプロとは思えない基本的な間違いですね。
モンティホール問題は数学のプロですらうっかり誤る問題である、ということを身をもって示してしまったのでしょう(笑)
> 数学の良くできる人のご教示を仰ぎたいところです。
私は数学を使うことのプロではありますが、数学を作ることのプロではないです。
もし数学を作ることのプロたる数学者と、人間原理や可能世界を研究する哲学者とが、共同研究すれば、面白い研究ができると思うのですが、
たいていの数学者は人間原理に関心を示さないのでしょうか
Re: 『モンティ・ホール問題』の誤り 投稿者:φ 投稿日:2016年 2月17日(水)16時28分41秒 返信・引用
> No.4420[元記事へ]
>
> 著者は、「モンティがはずれの扉を開けることは確かなので」と書いているのだから、P(Mj|Ci)=1とすべきところを、ランダムに開けたときの1/2と書いてしまっただけではないのか、という指摘です。
> ま、よくある間違いで、指摘すれば、礼状がくると思いますよ。
>
P(Mj|Ci)の意味がわかっていますか。
もう一度書きます。
Ci あなたが最初に選択した扉iが当たりであるという事象
Mj こちらの選択の後でモンティが扉jを開けるという事象
Ciのときモンティは、残った扉二つともハズレだと知っています。どちらを開けるも自由。
P(Mj|Ci)=1だとすると、モンティがjでない方の扉を開けたとき、jが当たりだとバレてしまいますよ。著者はそういう設定を避けて「ランダム」と言っています。
言論の自由は尊重すべきなので削除はしませんし、名誉毀損でもない限り書き込むなとも言いませんが、
最低限考えてから書き込んでください。
・・・・
http://8044.teacup.com/miurat/bbs/4417
について、何か明確なご意見のある方はどうかぜひ御教示ください。
Re: 『モンティ・ホール問題』の誤り 投稿者:ハム 投稿日:2016年 2月17日(水)12時07分25秒 返信・引用
> No.4419[元記事へ]
φさんへのお返事です。
> ヒントをもらった結果、有利になりうるという設定ですよ。この場合は「外れ」と言われたので、質問がラッキーヒントを得られなかったということです。クイズ番組的な普通の設定です。
モンティ・ホール問題というのは、ヒントを得たときに、初めの選択を変えると当る確率が増えるか否かという問題のはずです。
そのヒントで当たりだった時は、初めの選択を変えようとどうしようと当る確率はゼロじゃないですか。
問題が成立しません。ま、答えは変りませんがね。
> P(Mj|Ci)=1/2 は、p.135 に明記された設定なのだから仕方ありません。
ですからそれが、間違いだという指摘ですよ。
著者は、「モンティがはずれの扉を開けることは確かなので」と書いているのだから、P(Mj|Ci)=1とすべきところを、ランダムに開けたときの1/2と書いてしまっただけではないのか、という指摘です。
ま、よくある間違いで、指摘すれば、礼状がくると思いますよ。
> 申し訳ないのですがハムさんはしばらく黙っていていただけると助かります。
申し訳ないのですが、黙ることはお断りします♪
どなたか参加されたら、邪魔をしないようにしますので、御心配には及びません。
『モンティ・ホール問題』の誤り 投稿者:φ 投稿日:2016年 2月16日(火)15時48分20秒 返信・引用
>
> > 問0は、Aが当りと言われたらゲームが不成立になるどころか、解答者が当たりを引き当てて、堂々ゲーム成立です。選択をAに変えれば勝つことがわかったのですからね。
>
私が作った思考実験ですから、「「当りです」と答えたら、交換するも何もそれでゲーム終了ですよ」と言われても困ります。設定なのですから。
ヒントをもらった結果、有利になりうるという設定ですよ。この場合は「外れ」と言われたので、質問がラッキーヒントを得られなかったということです。クイズ番組的な普通の設定です。
いずれにしてもベイズ式はまったく同じで、交換により確率増なし、が正解。 議論しても仕方ありません。
>
> P(Mj|Ci)=1/2ではなく、1なのではないでしょうか。
>
P(Mj|Ci)=1/2 は、p.135 に明記された設定なのだから仕方ありません。
説明をしっかり読まずに衝動的書き込みをするのはご遠慮願いたいですね。
市販されている本の(しかも厳選されているはずの翻訳本の)書物に、明らかな間違い(しかも誤植ではなく複数ページにまたがる認識上の誤り)が含まれているのではないか、という真面目な話ですから、
申し訳ないのですがハムさんはしばらく黙っていていただけると助かります。
お願いします。
http://8044.teacup.com/miurat/bbs/4417
について、何か明確なご意見のある方はどうかぜひ御教示ください。
Re: 『モンティ・ホール問題』の誤り 投稿者:ハム 投稿日:2016年 2月16日(火)14時22分21秒 返信・引用
> No.4417[元記事へ]
φさんへのお返事です。
> 問0は、Aが当りと言われたらゲームが不成立になるどころか、解答者が当たりを引き当てて、堂々ゲーム成立です。選択をAに変えれば勝つことがわかったのですからね。
解答者が「Aは当たりですか」と尋ねて、司会者が「当りです」と答えたら、交換するも何もそれでゲーム終了ですよ。
ゲーム終了は3回に1回ありますので、司会者が「ハズレです」と答えたときは、当る確率が1/2に変化するわけです。
> 多数の試行で平均すれば1/2かもしれないが、個々の試行では1/2になりません。各扉の当たる確率に依存します。つまり、
モンティがランダムに扉を開ける場合の計算は、おっしゃる通りだと思います。
>「モンティがはずれの扉を開けることは確かなので、その選択によって、こちらが最初に選んだ扉の当たりの確率が変わる理由はない」
この↑計算をするには、
P(Mj|Ci)=1/2ではなく、1なのではないでしょうか。
P(Ci|Mj)=(P(Ci)P(Mj|Ci))/P(Mj)
=(P(Ci)P(Mj|Ci))/(P(Ci)P(Mj|Ci)+P(~Ci)P(Mj|~Ci))
=(p1*1)/(p1*1+(1-p1)*1)
=p1/(p1+(1-p1))=p1
『モンティ・ホール問題』の誤り 投稿者:φ 投稿日:2016年 2月16日(火)04時17分55秒 返信・引用
> No.4416[元記事へ]
φさんへの追記です。
『モンティ・ホール問題』134-137頁に、大変な間違いがあると思われます。
http://8044.teacup.com/miurat/bbs/4214 で述べたように、
私は『論理パラドクス』で、誤った思い込みとして「仮説P」というのを提示しました。
モンティ・ホール問題についていえば、「私が選んだこの扉以外の扉でハズレを開けると決まっているなら、私のこの扉について情報は付け加わらない。だからこの扉が当たりである確率は変わるわけがない(だから当初の1/3は変わらず、残りの扉の間で確率が配分され直して0と2/3になるだけのこと)」という思い込みです。この「仮説P」が間違っていることを、実例によって『論理パラドクス』88-90頁で示しておきました。
ところが、『モンティ・ホール問題』では、
三つの扉が当たりである確率がそれぞれ1/3とは限らず、必ずしも等しくないp1,p2,p3とわかっている(ただしp1+p2+p3=1)という設定を論じて、
135頁にこう書いてあります。
「モンティがはずれの扉を開けることは確かなので、その選択によって、こちらが最初に選んだ扉の当たりの確率が変わる理由はない」
そしてそれを確認するといって次のような計算をしています。
Ci あなたが最初に選択した扉iが当たりであるという事象
Mj こちらの選択の後でモンティが扉jを開けるという事象
P(Ci)=p1
P(Mj|Ci)=1/2 (つまりハズレの二つの扉についてはモンティの選択はランダムになされる)
としたとき、
P(Ci|Mj)=(P(Ci)P(Mj|Ci))/P(Mj)
=(P(Ci)P(Mj|Ci))/(P(Ci)P(Mj|Ci)+P(~Ci)P(Mj|~Ci))
=(p1*1/2)/(p1*1/2+(1-p1)*1/2)
=(p1*1/2)/(1/2)=p1
これはP(Ci)の値と同じである。したがって、
「最初の選択が当たる確率は、モンティがはずれの扉を開けても変化しない」
ということが確認できたと。
↑この計算はひどすぎませんか。
P(Mj|Ci)=1/2はいいとして、P(Mj)=1/2という計算が滅茶苦茶です。
多数の試行で平均すれば1/2かもしれないが、個々の試行では1/2になりません。各扉の当たる確率に依存します。つまり、
むこうには扉jともう一つの扉(扉kとし、それが当たりである確率をp3としましょう)があるのだから、それらをいっしょくたにせず分けて扱って、こうしなければなりません。↓
P(Ci|Mj)=(P(Ci)P(Mj|Ci))/P(Mj)
=(P(Ci)P(Mj|Ci))/(P(Ci)P(Mj|Ci)+P(Ck)P(Mj|Ck))
=(p1*1/2)/(p1*1/2+p3*1)
ここで、(p1*1/2)/(p1*1/2+p3*1)>p1 の条件を求めると、
p3<(1-p1)/2
つまり、残った扉が当たりである事前確率が1-p1の半分より小さい場合、
すなわち開けられた扉より残った扉の方が当たりの事前確率小であった場合には、
P(Ci|Mj)>P(Ci)
開けられた扉より残った扉の方が当たりの事前確率大であった場合には、
P(Ci|Mj)<P(Ci)
直観的にいうと、むこうの2つのうち強い方が消えるとこちらは確率増、強い方が残るとこちらは確率減、というわけです。
「モンティがはずれの扉を開けることは確かだが、その選択によって、こちらが最初に選んだ扉の当たりの確率が変わる理由は【ある】」のです。
この著者ジェイソン・ローゼンハウスという人は、数学者とありますが、ちゃんとした人なのでしょうか?
どうも数学のプロとは思えない基本的な間違いですね。
『モンティ・ホール問題』の先を読み進める意欲が萎えました。
それとも、私が間違っているのでしょうか?
数学の良くできる人のご教示を仰ぎたいところです。
よろしくお願いします。
Re: 変則モンティ・ホール 投稿者:φ 投稿日:2016年 2月15日(月)13時15分25秒 返信・引用
> No.4415[元記事へ]
ハムさんへのお返事です。
>
> 問0は、Aが当りの場合はゲームが不成立になるので当る確率が1/2になるわけで、「尋ねることの確率が1/2」だから1/2になるわけではないですよね。
> 問1は、司会者が「白があります」と言う確率の推定値が1/2であるということで、紅白の存在確率は2/3です。
>
え? 何を言ってるんでしょうか。
問0は、Aが当りと言われたらゲームが不成立になるどころか、解答者が当たりを引き当てて、堂々ゲーム成立です。選択をAに変えれば勝つことがわかったのですからね。
そんなことよりも、
『モンティ・ホール問題』にとんでもない誤りを発見したような気がします。
各扉の当たりの確率を1/3ずつに限定せず、変動させるバージョンのところの説明ですが。
もう少し検討して、誤りかどうか後ほど報告いたしましょう。
Re: 変則モンティ・ホール 投稿者:ハム 投稿日:2016年 2月15日(月)12時22分7秒 返信・引用
> No.4414[元記事へ]
φさんへのお返事です。
>問0に正解できたということは、ハムさんは
>「解答者が「Aは当たりですか」と尋ねる」ことの確率が1/2だというふうに、問0の問題文を自然に理解したということです。
>それならば、問1でも、「司会者が「白があります」と言う(発言S)」確率を1/2だと自然に理解して、正しい答え(交換で1/2で変わらない)を求めればよいだけです。
問0は、Aが当りの場合はゲームが不成立になるので当る確率が1/2になるわけで、「尋ねることの確率が1/2」だから1/2になるわけではないですよね。
問1は、司会者が「白があります」と言う確率の推定値が1/2であるということで、紅白の存在確率は2/3です。
問0には主観確率による解答の違いはないが、問1は主観確率と、客観確率で二つの解答があります。
>「表と裏があったら、サイコロ偶数なら表と言い、サイコロ奇数なら裏と言う」と取り決めても同じことになりますね。
この取り決めは、客観確率による取り決めで、「教える人はただ気まぐれに教える」というのは主観確率です。
『モンティ・ホール問題』の著者も、客観確率を普通に考える人だということですね。
Re: 変則モンティ・ホール 投稿者:φ 投稿日:2016年 2月15日(月)00時51分32秒 返信・引用
KOTAさんに教えていただいた『モンティ・ホール問題』を読み始めましたが、pp.118-120あたりに、コインを2枚投げて表が出たと言われたとき表表である確率はいくらか、がズバリ書かれてますね。
著者は、「コインの出を見た人が、サイコロを振って偶数だったら第一のコインについて教え、奇数だったら第二のコインについて教える」と丁寧に条件を付けています。
ただしそんな条件を付けずに、教える人はただ気まぐれに教える、という設定でも同じことで、特別な条件が書かれていなければ「表」と言う確率は1/2と考えるしかありません。
「表と裏があったら、サイコロ偶数なら表と言い、サイコロ奇数なら裏と言う」と取り決めても同じことになりますね。
Re: 変則モンティ・ホール 投稿者:φ 投稿日:2016年 2月13日(土)18時08分37秒 返信・引用
> No.4412[元記事へ]
ハムさんへのお返事です。
>
> 交換して当る確率は、
> 問0は、変らない。
> 問O.1は、当る確率が上る。
> 問O.2は、当る確率が上る。
>
はい、正解です。
問0に正解できたということは、ハムさんは
「解答者が「Aは当たりですか」と尋ねる」ことの確率が1/2だというふうに、問0の問題文を自然に理解したということです。
それならば、問1でも、「司会者が「白があります」と言う(発言S)」確率を1/2だと自然に理解して、正しい答え(交換で1/2で変わらない)を求めればよいだけです。
Re: 変則モンティ・ホール 投稿者:ハム 投稿日:2016年 2月13日(土)08時30分37秒 返信・引用
> No.4411[元記事へ]
φさんへのお返事です。
交換して当る確率は、
問0は、変らない。
問O.1は、当る確率が上る。
問O.2は、当る確率が上る。
普通に確率を考えていたところへ、そのように言う確率は違うだろ、と言われた時の違和感と同質のものがあるような気がしますね。
Re: 変則モンティ・ホール 投稿者:φ 投稿日:2016年 2月13日(土)04時15分31秒 返信・引用
> No.4410[元記事へ]
ハムさんへのお返事です。
はい?
問1~問4はぜんぶ2/3です?
オリジナルモンティ・ホール問題の正解は「交換すると当たる確率が1/3→2/3にアップ」は御承知と思いますが
問0、問O.1、問O.2の正解は?
Re: 変則モンティ・ホール 投稿者:ハム 投稿日:2016年 2月12日(金)16時08分17秒 返信・引用
> No.4409[元記事へ]
φさんへのお返事です。
問1~問4の紅白の(客観)確率は2/3ですね。
交換どきの紅白の(主観)確率推定値ですが、問3は2/3…あとの問題もすべて2/3のようです。
何かカラクリがあるのでしょうか?
変則モンティ・ホール 投稿者:φ 投稿日:2016年 2月10日(水)17時22分38秒 返信・引用
とりあえず問1~問4を整理しておきます。
その前に、もとのモンティ・ホール問題の「変更版」を考えましょう。
■問0
3つの扉A、B、Cの一つが当たり。解答者はCを選んだ。当たりのありかを知っている司会者に、解答者は残りの二つについて「~は当たりですか」と尋ねてよいルールになっている。
解答者は「Aは当たりですか」と尋ねた。返事は「ハズレです」
当たり候補としてBとCが残ったが、解答者は選択を変えた方が得だろうか。
■問O.1
問0の状況で考え込んでいる解答者のところに誰かが来て、「この扉A、Bについて、こちらの司会者とは連絡のとれない別のスタッフに『A、Bからハズレを一つ教えてくださいよ』と頼んだところ、返事は自発的に『A』でしたよ」と教えた。
問0とは独立に、普通のモンティホール問題の設定でも同じ手掛かり「Aはハズレ」が得られたことになる。当たり候補としてBとCが残ったが、解答者は選択を変えた方が得だろうか。
■問O.2
普通のモンティホール問題(司会者が自発的にハズレを教える)で始めにCを選び、Aが外れと言われて考え込んでいる解答者のところに誰かが来て、「この扉A、Bについて、こちらの司会者がAと教える前に別のスタッフに私が『Aは当たりですか』と尋ねたところ、『ハズレ』って言いましたよ」と教えた。
普通のモンティホール問題の設定とは独立に、問0でも同じ手掛かり「Aはハズレ」が得られていたことになる。当たり候補としてBとCが残ったが、解答者は選択を変えた方が得だろうか。
↑この三つの問いにはもはや簡単に(?)正解できると思います。(モンティ・ホール問題に馴染みのある人なら)
それでは、前回まで考えてきた四扉から二つを選ぶ変則モンティ・ホールの問1~問4を改めて整理しておきましょう。
■問1
A、Bの中身について、司会者が適宜、色の名を出して「~があります」というヒントを出す決まりになっている。いま、司会者は「白があります」と言った(発言S)。ここで解答者は全交換をすると勝つ確率は上がるだろうか。
◆正解 1/2で変わらない。
(網羅的排反事象「紅があります」と言った場合も同様)
■問1.5
A、Bの中身について、解答者が色の名を出して「~はありますか」と司会者に尋ねてよいルールになっている。いま解答者が「白はありますか」と尋ねたところ、「ある」という返事だった。解答者が全交換をすると勝つ確率は上がるだろうか。
◆正解 1/2から2/3に上がる。
(網羅的排反事象「ない」という返事であれば1/2から0に下がる)
■問2
A、Bの中に白が含まれている場合(場合Q)、解答者が全交換をすると勝つ確率は上がるだろうか。
◆正解 1/2から2/3に上がる。
(網羅的排反事象「白が含まれていない場合」は1/2から0に下がる)
(網羅的非排反事象「紅が含まれている場合」は1/2から2/3に上がる)
ちなみに、実際にはA、Bの中に白が含まれていなくても、この出題は成立し、正解も変わらない。
■問3
問1の状況で考え込んでいる解答者に対して、
誰かが問2の問題文を持っていって見せ、「今の状況について、こういう確率問題を考えている人たちがいますよ」と教えた。
さて、二つの問題文を手にした解答者は、自分が全交換すると勝つ確率は上がると判断すべきか、変わらないと判断すべきか。
◆ヒント 問1で解答者はすでに経験的ヒントを得ている。そこへもたらされた問2は、前件が仮定でなく事実に関する断定として理解される。「A、Bの中に白が含まれていると言われた。私が全交換をすると勝つ確率は上がるだろうか。」さて……
■問3.5a
問1の状況で考え込んでいる解答者に対して、
誰かが解答者のところへ行き、「この扉A、Bについて、こちらの司会者とは連絡のとれない別のスタッフに『白はありますか』と尋ねたところ、返事は『ある』でしたよ」と教えた。
さて、二つの問題文を手にした解答者は、自分が全交換すると勝つ確率は上がると判断すべきか、変わらないと判断すべきか。
◆ヒント 同一の状況について、独立に、問1と問1.5が成り立ったとわかったことになる。さて……
■問3.5b
問1.5の状況で考え込んでいる解答者に対して、
誰かが解答者のところへ行き、「この扉A、Bについて、こちらの司会者とは連絡のとれない別のスタッフが自発的に『白があります』と言ったんですよ」と教えた。
さて、二つの問題文を手にした解答者は、自分が全交換すると勝つ確率は上がると判断すべきか、変わらないと判断すべきか。
◆ヒント 同一の状況について、独立に、問1.5と問1が成り立ったとわかったことになる。さて……
■問4
問2を出されて考え込んでいる視聴者に対して、
テレビのモニターで問1の状況が公開され、「スタジオではこうなっていますよ」と明かされた。
さて、二つの問題文を手にした視聴者は、解答者が全交換すると勝つ確率は上がると判断すべきか、変わらないと判断すべきか。
◆ヒント 問2ではA、Bに「実際に」白が含まれているかはわからず、仮定の話だった。その状態に問1の経験的ヒントが加わり、問2が現実的適用を得たわけだが、さて……
Re: 変則モンティ・ホール 投稿者:KOTA 投稿日:2016年 2月10日(水)06時55分0秒 返信・引用
> No.4407[元記事へ]
ハムさんへのお返事です。
ハムさんは、確率用語の意味を知らずにただ並べているだけです。
主観確率、客観確率、ベイズ推定・・・
子供の落書きと同じです。
理解力のなさも子供と同じです。
φさんは迷惑しています。
もう、書き込みはやめてください。
Re: 変則モンティ・ホール 投稿者:ハム 投稿日:2016年 2月 9日(火)11時10分22秒 返信・引用
> No.4406[元記事へ]
φさんへのお返事です。
>どうぞお友達を集めて、一回1万円くらい賭けて実際にこのギャンブルを繰り返してください。
>司会者役のお友達が、3/4の確率で「白がある」と言ってくれるんですか?
司会者が「白がある」と言ったとき、確かなことは、紅紅の組合せはないということです。
それ以外のことは主観による(ベイズ)推定ですね。
その推定を考慮すると、紅白の組合せの割合は、2/3から1/2の間になると考えられます。
ま、客観確率通りに紅白の組合せに賭けるのが正解でしょうね。
> この区別は対象レベル(出題文の内容の世界)とメタレベル(出題文が存在する世界)の意味論的区別に相当し、フォシーやデブリンのような迂闊な問い方さえされなければ我々は直観的に容易に識別できるわけです。
問1 いま、司会者は「白があります」と言った(発言S)。ここで解答者は全交換をすると勝つ確率は上がるだろうか。
この問題は、確率を求める問題ですから、偶然性を含まない蓋然率の高い数値を求めるべきです。
そもそも、この問題の解答は、紅白の確率が1/2だと、数学会などで決っているわけではないですよね。
「言う確率」を問うのであれば、こう書く↓べきです。
問 いま、司会者は「白があります」と言った(発言S)。こう言う確率を推定した場合、解答者は全交換をすると勝つ確率は上がるだろうか。
Re: 変則モンティ・ホール 投稿者:φ 投稿日:2016年 2月 8日(月)03時43分43秒 返信・引用
> No.4405[元記事へ]
ハムさんへのお返事です。
問題設定に合致しない不適切な解法を故意に当てはめて「区別がつかない」と言い募っても無意味ですね。……
>
> >■問1
> >A、Bの中身について、司会者が適宜、色の名を出して「~があります」というヒントを出す決まりになっている。いま、司会者は「白があります」と言った(発言S)。ここで解答者は全交換をすると勝つ確率は上がるだろうか。
>
> この問題も、「ベイズの定理を用いて解答せよ」等と明記しない限り客観確率の問題と解釈するわけです。
>
> A、Bが紅白の組み合せである(交換して勝つ)・・・U
> P(U|S)=P(S|U)P(U)/P(S)=(1*1/2)/P(3/4)=2/3
>
↑これは全然ダメですね。
どうぞお友達を集めて、一回1万円くらい賭けて実際にこのギャンブルを繰り返してください。
司会者役のお友達が、3/4の確率で「白がある」と言ってくれるんですか?
そんな都合のいい想定は恣意的ですね。こういうゲームは但し書きがない限り、各プレイヤーが最適戦略をとるというのが大前提です。
>
> 出題者は赤ではなく「白が含まれている場合」と出題した。
>
> A B P(Q)
> 白 白 1
> 白 赤 0.5
> 赤 白 0.5
> 赤 赤 0
>
これもダメですね……
「A、Bの中に白が含まれている場合、」という条件Qと、
「A、Bの中に白が含まれている場合(場合Q)、解答者が全交換をすると勝つ確率は上がるだろうか。」という出題そのものとをごっちゃにしてます。
P(Q)は、上から1、1、1、0です。
Qを含む出題の生起は、「Q」ではなく、別の文字で書いてください。「G」とか。
そしてP(G)はすべて0.5です。
さて、なぜ白白や紅紅の場合もP(G)=0.5なのでしょうか。
http://8044.teacup.com/miurat/bbs/4371 あたりを思い出していただきたいのですが、
出題文の地の文に条件が提示される場合は、出題の対象となる状況をそこで初めて決めていますから、対象は任意なのでした。架空の事例でもよいのでした。
それをはっきりさせるため、問2は「白が含まれている場合(場合Q)、解答者が全交換をすると勝つ確率は上がるだろうか。」という条件文になっていることに注意してください。
「白が含まれている。さて解答者が全交換をすると勝つ確率は上がるだろうか。」ではありません。
条件文は、目前のA・Bに実際は白が含まれていなくても、A・Bについて成り立ちます。A・Bが文法的主語になっていても、論理的には任意の試行が(ひいては万物が)主題になっているのです。
これは一般的な数学の問題の問い方に沿っていますが、
「~~に白が含まれている。~~で確率は上がるだろうか」
と、仮定法ではなく付帯状況的断定として書いてもかまわない場合もあります。実際そのように書かれた数学問題も少なくないことでしょう。
なぜ断定形でもよいかというと、対象となる特定の試行が出題と独立に予在していないのが普通であり、出題文は規約(事象についての発見報告ではなく定義)だということが約束事として了解されているので、仮定形でなくても誤解は生じないわけです。
しかし今回のとくにhttp://8044.teacup.com/miurat/bbs/4402の思考実験では、
問2とは独立に特定のゲームがまず設定されていて、その既成事実について後から問2が経験的問いとして出されているような想像がされがちなので、念のため断定形でなくあえて仮定形にしておいた次第です。
(ちなみに、ガリー・フォシーとキース・デブリンは断定形で、しかも一人称で(つまり任意の対象ではなく出題に先立って実在する「私」という既成事実に関する話題として)前件を出してしまったため、しくじったのでした……)。
今回、私が問2を出した目的は「一般の数学の出題」を「問題文中の発言」と対比させるためですから、仮定形措置はいちおう必要であったでしょう。
この区別は対象レベル(出題文の内容の世界)とメタレベル(出題文が存在する世界)の意味論的区別に相当し、フォシーやデブリンのような迂闊な問い方さえされなければ我々は直観的に容易に識別できるわけです。
ハムさんは本当に規約的出題文(問2)と経験的ヒント(問1)との識別に困難を感じるんでしょうかね。もしくはふりをしているだけなのか。
前者なら深刻だし、後者ならこれ以上はまあ不毛ですね。考察を先に進めた方が生産的でしょう。
というわけで申し訳ありませんがハムさんにはこの件での返信は本当に終了とさせていただきます。興味深い進展があれば別ですが。
・・・・・・
追記:
前回の記述について、ひとつ小訂正します。
今回見たごとく、問1.5は司会者の経験的ヒント、問2は規約的前件という違いがありますから、「本質的に同じ」とまで言うと誤解を招きそうですね。
「本質的に同じ」は撤回し、「正解が問2と一致します」だけ残すことにいたします。
Re: 変則モンティ・ホール 投稿者:ハム 投稿日:2016年 2月 7日(日)10時29分20秒 返信・引用
> No.4404[元記事へ]
訂正します。
誤 この問題も、「ベイズの定理を用いて解答せよ」等と明記しない限り客観確率の問題と解釈するわけです。
↓
正 この問題も、「主観確率を用いて解答せよ」等と明記しない限り客観確率の問題と解釈するわけです。
Re: 変則モンティ・ホール 投稿者:ハム 投稿日:2016年 2月 7日(日)10時22分32秒 返信・引用
> No.4402[元記事へ]
φさんへのお返事です。
>■問2
>A、Bの中に白が含まれている場合(場合Q)、解答者が全交換をすると勝つ確率は上がるだろうか。
>問2
>P(R|Q)=P(R)=1/2
>P(T|Q)=P(Q|T)P(T)/P(Q)=(1*1/2)/P(3/4)=2/3
主観確率主義者は、あくまでも主観を問うわけです↓
出題者は赤ではなく「白が含まれている場合」と出題した。
A B P(Q)
白 白 1
白 赤 0.5
赤 白 0.5
赤 赤 0
A、Bが紅白の組み合せである(交換して勝つ)・・・U
P(U|Q)=P(Q|U)P(U)/P(Q)=((1/2)*(1/2))/P(1/2)=1/2
この解答↑を否定する明確な基準はないですよね。
だから、確率問題は明記しない限り客観確率の問題であるとしなければ、問題が成立しなくなってしまうわけです。
>■問1
>A、Bの中身について、司会者が適宜、色の名を出して「~があります」というヒントを出す決まりになっている。いま、司会者は「白があります」と言った(発言S)。ここで解答者は全交換をすると勝つ確率は上がるだろうか。
この問題も、「ベイズの定理を用いて解答せよ」等と明記しない限り客観確率の問題と解釈するわけです。
A、Bが紅白の組み合せである(交換して勝つ)・・・U
P(U|S)=P(S|U)P(U)/P(S)=(1*1/2)/P(3/4)=2/3
Re: 変則モンティ・ホール 投稿者:φ 投稿日:2016年 2月 6日(土)05時10分27秒 返信・引用
> No.4402[元記事へ]
追記です。
いうまでもなく、
次のような問は、正解が問2と一致します。(問2と本質的に同じ問題です)
■問1.5
A、Bの中身について、解答者が色の名を出して「~はありますか」と司会者に尋ねてよいルールになっている。
いま解答者が「白はありますか」と尋ねたところ、「ある」という返事だった。解答者が全交換をすると勝つ確率は上がるだろうか。
・・・・・・
(ただし
問3、問4の文中の「問2」を「問1.5」に置き換えるには、設定が不自然にならないよう、主体の身元などを変更する必要がありますが)
変則モンティ・ホール 投稿者:φ 投稿日:2016年 2月 6日(土)00時23分24秒 返信・引用
問題文の文中世界レベルの発言に条件づける場合と、
問題文レベルの記述に条件づける場合との違い
を別角度から見るために、
モンティ・ホール変則バージョンを考えてみました。
四つの扉A、B、C、Dの向こうにそれぞれ玉がそれぞれ一つずつ入っており、どれも白玉か紅玉のいずれかである。各々の扉について紅白1/2の確率で互いに独立に選ばれたことがわかっている。
解答者が扉を二つ指定して、そこに紅と白があったら解答者の勝ち。高額の商品をもらえる。紅2つ、白2つの場合は負け。
解答者はまず扉を二つ指定する。いま解答者は、CとDを指定した。
解答者は指定する扉を全交換({C、D}→{A、B})する権利がある。交換した方が得だろうか?
(さしあたり、以下の問1と問2は、それぞれ独立に出題されるものとしましょう。互いに他方の出題を前提しないということです。たとえば、2件のパラレルなゲーム群を考え、一方について問1、他方について問2が問われるものとしましょう)
■問1
A、Bの中身について、司会者が適宜、色の名を出して「~があります」というヒントを出す決まりになっている。いま、司会者は「白があります」と言った(発言S)。ここで解答者は全交換をすると勝つ確率は上がるだろうか。
■問2
A、Bの中に白が含まれている場合(場合Q)、解答者が全交換をすると勝つ確率は上がるだろうか。
・・・・・・・・
★Sに条件づけた場合(問1)と、Qに条件づけた場合(問2)とで、合理的判断は異なるでしょうか?
まず計算で正解を求めましょう。
交換せずに勝つこと…… R
交換して勝つこと…… T
問1
P(R|S)=P(R)=1/2
P(T|S)=P(S|T)P(T)/P(S)=(1/2*1/2)/P(1/2)=1/2
問2
P(R|Q)=P(R)=1/2
P(T|Q)=P(Q|T)P(T)/P(Q)=(1*1/2)/P(3/4)=2/3
問1では交換で勝つ確率変わらず。交換してもしなくても同じ。
問2では交換で勝つ確率は上がる。交換した方が得。
↑「言う確率」を「認識する確率」から区別できずに問1と問2を混同する人は、怪しげな期待値計算のギャンブルに乗せられて騙されそうですね。
さて、確認用の練習問題として、問3、問4を提示しておきましょう。
問1と問2の「独立性」を撤廃するのです。
■問3
問1の状況で考え込んでいる解答者に対して、
誰かが問2の問題文を持っていって見せ、「今の状況について、こういう確率問題を考えている人たちがいますよ」と教えた。
さて、二つの問題文を手にした解答者は、自分が全交換すると勝つ確率は上がると判断すべきか、変わらないと判断すべきか。
■問4
問2を出されて考え込んでいる視聴者に対して、
テレビのモニターで問1の状況が公開され、「スタジオではこうなっていますよ」と明かされた。
さて、二つの問題文を手にした視聴者は、解答者が全交換すると勝つ確率は上がると判断すべきか、変わらないと判断すべきか。
↑考える主体をそれぞれ「解答者」「視聴者」と分けましたが、自然ぽい設定のためそうしただけで、どちらか一方、あるいはどちらでもない第三者で統一してもかまいません。(もちろん問1、問2も、解答者、視聴者、第3者の誰に対して出題されても正解は変わりません)
Re: 情報への条件付けと発言への条件付け 投稿者:KOTA 投稿日:2016年 2月 4日(木)20時48分51秒 返信・引用
> No.4400[元記事へ]
ハムさんへのお返事です。
「言う確率を認識する確率と捉えると、・・・」
その考えがおかしいと散々指摘されたでしょう。
「言う確率」と「認識する確率」が別のものだと何故わからないのでしょうか。
日本語がわからないのかもしれませんが、少し常軌を逸してますよ。
さすがにφさんはもう相手にしないでしょうが。
Re: 情報への条件付けと発言への条件付け 投稿者:ハム 投稿日:2016年 2月 4日(木)12時50分45秒 返信・引用
> No.4399[元記事へ]
φさんへのお返事です。
> ◆問2
>「投げるよ。表と裏のどっちでも、出てるのを教えてね。表裏両方出てたらどっちを言うべきか迷うだろうけど、必ずどっちか一方だけを言ってね。どうしても迷ったら別のコインを隠れて1枚投げるか何かしてどっちを言うかとにかく決めてね」……「表」
> 2枚とも表である確率を求めよ。
こんな変な問題↑が、どこかの学校で実際に出されることは、まずないですよね♪
言う確率問題には、問題が2つあることを指摘しておきます↓
1.言う確率を認識する確率と捉えると、普通の確率問題も言う確率問題と同様の解答ができてしまう。
問 コインを2枚投げ、一枚が表だった時、2枚とも表である確率を求めよ。
答 1/2(一枚が表だと認識するのは2回に1回だから)。客観確率の解答は1/3。
2.言う確率問題の前提と目的のどちらも、言う(認識する)確率を求めることができる。
問 コインを2枚投げ、一枚が表だった時、2枚とも表である確率を求めよ。
答 1/3(2枚とも表である確率を求めたいとき、一枚が裏だとは言わないから)。
ま、言う確率問題の場合も、2の解釈をすれば客観確率問題と同じになるわけですね。
Re: 情報への条件付けと発言への条件付け 投稿者:φ 投稿日:2016年 2月 3日(水)00時16分17秒 返信・引用
通行人さん、ありがとうございます。
http://8044.teacup.com/miurat/bbs/4388の問2と問6の区別は、「必ず明記すべき」ことが明記された結果の区別ですから、その区別を認めないという人がいるのは困ったことですね。
ハムさんへ
わかりにくければ、問2は回りくどくこう述べてもよいでしょう。
◆問2
「投げるよ。表と裏のどっちでも、出てるのを教えてね。表裏両方出てたらどっちを言うべきか迷うだろうけど、必ずどっちか一方だけを言ってね。どうしても迷ったら別のコインを隠れて1枚投げるか何かしてどっちを言うかとにかく決めてね」……「表」
2枚とも表である確率を求めよ。
↑「表と裏のどっちでも」と言われただけで、以上の内容は読み取れるはずです。
そこまで読み取ったらベイズ式に機械的に数値を代入して計算してください。
「そこまで読み取れない。数学やるには読解力など必要ない」と言うとしたら、それこそテロであり、数学への侮辱です。
ともあれ堂々巡りの返信はむなしいのでもう終わりにします。
Re: 情報への条件付けと発言への条件付け 投稿者:通行人 投稿日:2016年 2月 2日(火)12時33分49秒 返信・引用
ハムさんへのお返事です。
こんにちは
とても見ていられないので一言だけ口を挟みます。
>「表が出ている」と認識するから、「表が出ている」と発言するわけでしょう。
「表が出ている」と認識することは、「表が出ている」と発言するための必要条件ですが十分条件ではありません。
問2では、「表と裏のどっちでも、出てるのを教えてね」という問題ですから
回答者は必ず表か裏のどちらかを口にします。
2枚のコインが
表表の場合・・・「表が出ている」と認識する確率も、「表が出ている」と発言する確率も1(「裏が出ている」と発言する確率は0)
表裏の場合・・・「表が出ている」と認識する確率は1、「表が出ている」と発言する確率は1/2(「裏が出ている」と発言する確率も1/2)
裏表の場合・・・「表が出ている」と認識する確率は1、「表が出ている」と発言する確率は1/2(「裏が出ている」と発言する確率も1/2)
裏裏の場合・・・「表が出ている」と認識する確率は0、「表が出ている」と発言する確率は0(「裏が出ている」と発言する確率は1)
あとはφさんの解説におまかせします。
Re: 情報への条件付けと発言への条件付け 投稿者:ハム 投稿日:2016年 2月 2日(火)11時25分12秒 返信・引用
> No.4396[元記事へ]
φさんへのお返事です。
> 「表が出ている」という認識(情報の獲得)は、4回に3回なされますよ。
> 「表が出ている」という発言(情報の発信)は、2回に1回なされます。
>Hは、表という認識ではなく、表という発言ですから、混同なさらぬように。
「表が出ている」と認識するから、「表が出ている」と発言するわけでしょう。
認識のない発言というのは、問5のセンサーのようなものか、哲学的ゾンビの発言でしょう。
「表が出ている場合、表表の確率を求めよ」と問われたときに、誰でも「表が出ている」と認識する確率は2回に1回なので、答えは1/2だ、という解答を排除する明確な理由が必要です。
情報の獲得と情報の発信は違うと言っても、その情報は誰かの認識だろうと考えられますからね。
一度、言う確率(認識する確率)を問題にしてしまえば、すべての確率問題に波及してしまいます。
めんどうだから、確率問題は避けようと考えれば、学問の停滞です。
確率問題は明記されない限り、客観確率の問題だと解釈するしかないと思います。
主観確率を問う場合は、必ず明記すべきです。
問 私は二人の子供を持っており、(少なくとも)そのうちの一人は、火曜日に生まれた少年である。私は二人の少年を持っている確率は?
この↑問題も、一般には客観確率を問う問題ですので、答えは13/27でいいというわけです。
Re: 情報への条件付けと発言への条件付け 投稿者:φ 投稿日:2016年 2月 1日(月)18時08分49秒 返信・引用
> No.4395[元記事へ]
ハムさんへのお返事です。
>
> 2枚のコインを投げて、裏ではなく「表が出ている」という認識は、2回に1回なされる。
> そういうことをφ様はおっしゃってきたわけでしょう↓
>
なんだか勘違いが根深いですねえ。
問2の場合で言うと、
目撃者による
「表が出ている」という認識(情報の獲得)は、4回に3回なされますよ。
「表が出ている」という発言(情報の発信)は、2回に1回なされます。
Hは、表という認識ではなく、表という発言ですから、混同なさらぬように。
Re: 情報への条件付けと発言への条件付け 投稿者:ハム 投稿日:2016年 2月 1日(月)15時34分11秒 返信・引用
> No.4392[元記事へ]
φさんへのお返事です。
>「表が出ている場合、表表の確率を求めよ」と、
>「「表が出ている」と証言があった場合、表表の確率を求めよ」とは全く別の問題です。
2枚のコインを投げて、裏ではなく「表が出ている」という認識は、2回に1回なされる。
そういうことをφ様はおっしゃってきたわけでしょう↓
P(表表|H)=P(H|表表)P(表表)/P(H)=(1×(1/4))/(1/2)=1/2
において、「表が出ている場合」と「「表が出ている」と証言があった場合」との差はなんでしょうか?
どちらも表という認識です。
この差が明確にならない限り、認識する(言う)確率を問うべきではないと思います。
Re: お願いの件 投稿者:φ 投稿日:2016年 2月 1日(月)02時24分12秒 返信・引用
> No.4393[元記事へ]
KOTAさんへのお返事です。
『モンティ・ホール問題』という本の存在は知りませんでした。さっそく注文しました。情報ありがとうございます。
息子問題は、なかなか深いものがあるように思います。
2封筒問題よりも基礎的で論点が絞りやすいので、まずは息子問題を論じるのが先であるべきかもしれませんね。
今のところ、ざっと、以下の論点が出そろったかと思います。
問題文の同定
発言の為された理由の同定
出題文の中の発言と出題文という発言の言語行為論的区別
実験・思考実験の区別とのパラレリズム
モンティ・ホール問題の本当の教訓
「情報の得られ方」の「全体的証拠の原理」への還元
人称とサンプルのランダム性
・・・・・・
お願いの件 投稿者:KOTA 投稿日:2016年 1月31日(日)10時28分54秒 返信・引用
φさんには、是非、「2封筒問題」と「スミス氏の息子問題」について各々一冊の本として出版していただきたいと思います。
確率の問題の場合、掲示板上でいくら噛んで含めるように説明しても理解できない人はいます。
でも、独立した一冊の本(2テーマで2冊)ともなれば理解がだいぶ深まるのではないでしょうか。
需要も結構あるように思います。
ちなみに、「モンティホール問題」いう題名の単行本(邦訳:青土社、2013年12月18日)が出版されたときは大変驚きました。
このようなテーマで単独で出版できるのかと。
2封筒問題を英語の論文として出されるとのことですが、
上記した2冊の本もさらに英語で出版されてはいかがでしょうか。
世界的な需要もあることですし。
Re: 情報への条件付けと発言への条件付け 投稿者:φ 投稿日:2016年 1月30日(土)03時21分18秒 返信・引用
> No.4391[元記事へ]
ハムさんへのお返事です。
>
> 「少なくとも一つ裏である場合、両方裏である確率を求めよ」と問う確率も1/2ですからね。
> 言う確率を問うのならば、そのように出題する確率も問えるのですが、こんなことはテロだと思いますよ。
>
ある具体的事実を発見して報告する「発言」(問題文中の発言)とは違って、問題文そのものである「出題」は、発見・報告ではなく規定・選択ですからね。言語行為として異なります。
無人称の「少なくとも一つ表である場合、両方表である確率を求めよ」という出題は、その必要十分条件を満たす任意のコインペアを平等に話題するのですから、その出題がなされる事前確率は、任意のコイン(問題文に使われたコインも含む)の出方とは独立ですね。その出題のなされる確率aがもともとあったので、その出題をHとすると
P(表表|H)=P(H|表表)P(表表)/P(H)=(a×(1/4))/a=1/4
表表の事後確率は事前確率と変わらず。つまり出題文に条件づけても表表の確率は変わりません。これは当たり前ですね。出題文に条件づけるというのは暗黙の了解ですから。
ちなみに、問題文の内容が成立している場合K(「少なくとも一つは表」)といっしょにHも条件とみなすと、
P(表表|H&K)=P(H&K|表表)P(表表)/P(H&K)=(a×(1/4))/P(H&K)=1/3
なぜなら
P(H&K)=P(H&表表)+P(H&表裏)+P(H&裏表)=P(H|表表)P(表表)+P(H|表裏)P(表裏)+P(H|裏表)P(裏表)=a/4+a/4+a/4 だから。
まあいずれにしても、
「この出題がなされた場合、この出題の主語がこの出題の述語に当てはまる確率を求めよ」
などというのは考えすぎでしょう。考えすぎても正解は変わりませんが。
ともあれ、すでに何度も述べたように、
「表が出ている場合、表表の確率を求めよ」と、
「「表が出ている」と証言があった場合、表表の確率を求めよ」とは全く別の問題です。
条件としての
「Kだという自発的な発言があったこと」と「必要十分条件としての事実K」との違いは、
「(自発的に)Kだ」と「Kですか?Kです」との違いに相当しますが、
この2つの証拠の違いは、ただ一度では目立たないとはいえ、複数方面から証言を集めるとかなり違ってきます。
■状況1
2枚のコインを投げ、Aさんに「表は出てますか?」と聞く。「はい」と答えが返ってきた。それにより、表表の事前確率1/4から事後確率1/3に改訂された。
次に、コインをそのままにして、Bさんに聞く。(Aさんとは独立に答える)
「表は出てますか?」と聞く。「はい」
表表の確率は1/3から改訂されない。1/3のままである。
あと何人に聞いても同じこと。
誰もが「表が出ている」という情報をもたらすが、100人に聞いても表表の確率は1/3のまま。
■状況2
2枚のコインを投げ、Aさんに「少なくとも一つ出ている面を教えてください」と聞く。「表」と答えが返ってきた。それにより、表表の事前確率1/4から事後確率1/2に改訂された。
次に、コインをそのままにして、Bさんに聞く。(Aさんとは独立に答える)
「少なくとも一つ出ている面を教えてください」と聞く。「表」
表表の確率は1/2から2/3に改訂される。
「表」という証言が増えれば増えるほど、表表の確率は1に近づく。
n回目の証言により得られた確率をP(n)とすると、
P(n+1)=2P(n)/(P(n)+1)
10人から「表」という証言を得れば、512/513となり、表表である確率はほぼ1です。
このように、自発的な証言と、質問への答えでは証拠価値が全く異なります。
「同じ情報が得られたのだが得られ方が違うから」とも言えますが、
自発的な証言の方が、より多くの情報が得られた(「全体的証拠の原理」に照らして)、と考えた方がわかりやすいですね。
Re: 情報への条件付けと発言への条件付け 投稿者:ハム 投稿日:2016年 1月29日(金)13時21分44秒 返信・引用
> No.4390[元記事へ]
φさんへのお返事です。
>得られた情報は「表が存在し、かつ、目撃者がそう言った」です。
これは、了解しました。
>「少なくとも一つ表である場合、両方表である確率を求めよ」という問題が今出される事前確率をaとすれば、
>
> P((表表|H)=P(H|表表)P(表表)/P(H)=(a×(1/4))/a(3/4)=1/3
H=「少なくとも一つ表である場合、両方表である確率を求めよという問題」、とすると、こうなりますよね↓
P(表表|H)=P(H|表表)P(表表)/P(H)=(1×(1/4))/(1/2)=1/2
P(H)
表表 1
表裏 0.5
裏表 0.5
裏裏 0
「少なくとも一つ裏である場合、両方裏である確率を求めよ」と問う確率も1/2ですからね。
言う確率を問うのならば、そのように出題する確率も問えるのですが、こんなことはテロだと思いますよ。
Re: 情報への条件付けと発言への条件付け 投稿者:φ 投稿日:2016年 1月28日(木)04時06分56秒 返信・引用
> No.4389[元記事へ]
ハムさんへのお返事です。
計算らしきものが見えるのでとりあえずお答えさせていただきますが……
>
> 「表が出てるよ」という発言は、表が存在するという情報が得られたわけですから、P(H)=2/3。
>
得られた情報は「表が存在する」より強い命題です(実現確率の低い命題です)。可能世界はいっそう狭まっています。
得られた情報は「表が存在し、かつ、目撃者がそう言った」です。
全体的証拠の原理というのがあります。証拠として得られた情報のすべてを用いて推論せよ、という原理です。
「表が実在するという【発言があった】」ことを無視せず、きちんと利用しなければいけません。
>
> 「表と言う確率」 P(H)
> 表表 1 1
> 表裏 0.5 ─┐
> 裏表 0.5 ─┴─1
> 裏裏 0 0
>
> 答えは、P((表表|H)=P(H|表表)P(表表)/P(H)=(1×(1/4))/(2/3)=3/8
>
↑意味不明。
普通に計算すれば
P(H)=((1/4)×1)+((1/4)×0.5)+((1/4)×0.5)+((1/4)×0)=1/2
計算しなくても論理的に P(表があると言う)=P(裏があると言う)=1/2 だと、コイン投げる前からわかりきってますよね。
表と裏は対称的であり、目撃者は「表」「裏」いずれか一方しか発言できないんですから。コインが何枚だろうが無関係。
(念のため、「表がある」「表はない」は対称的ではありません)
Re: 情報への条件付けと発言への条件付け 投稿者:ハム 投稿日:2016年 1月27日(水)14時25分31秒 返信・引用
> No.4388[元記事へ]
φさんへのお返事です。
>以下のように、発言が確率に影響することは数式で明確に計算できるのだから、テロと言うなら数学そのものがテロと言うことになってしまいますよ。
>二つのコインを投げる。2枚とも表裏の確率は1/2。
>いろいろな出題文に応じて、表が何枚(0~2)出たかを推測せよ。
>◆問2
>「投げるよ。表と裏のどっちでも、出てるのを教えてね」(投げる)「表が出てるよ」
> このようなとき、2枚とも表である確率を求めよ。
「表が出てるよ」という発言は、表が存在するという情報が得られたわけですから、P(H)=2/3。
「表と言う確率」 P(H)
表表 1 1
表裏 0.5 ─┐
裏表 0.5 ─┴─1
裏裏 0 0
答えは、P((表表|H)=P(H|表表)P(表表)/P(H)=(1×(1/4))/(2/3)=3/8
「表が出てるよ」という情報で、1/3 から 3/8 に確率が上ったわけですね。
これ↑は実感とよく合います。
1/2までは上がるというのは、テロっぽいですね。
Re: 情報への条件付けと発言への条件付け 投稿者:φ 投稿日:2016年 1月27日(水)04時08分33秒 返信・引用
> No.4387[元記事へ]
ハムさんへのお返事です。
>
> >「私の二子のうち一人は男子である。二人とも男子である確率は?」という出題をした親たちを集め、そのうち何割が二人の男子の親であるか、数えてください。
>
> じゃ、統計を取りましょう。二人兄弟の少なくとも一人が男の兄弟の内、二人とも男の兄弟の確率は1/3ですよね。
>
きちんと考える気はないみたいですね。まあ教室ではないし自由ですからいいでしょう。
>
> 「息子が怪我した」と言ってかつ、「二人の男を持っている確率」と問う確率です↓
>
> 男○男○ 1
> 男○男 1(息子が怪我しません、
> 男 男○ 1 とは言わない)
> 男 男 0
> 男○女○ 1(女性については、
> 男○女 1 発言しない)
> 男 女○ 0
> 男 女 0
> 女 男○ 1
> 女 男 0
> 女 男○ 1
> 女 男 0
> 女 女 0
>
何遍やっても話が進みませんね(苦)
「女子については発言しない」というのは、他者から「男子はいますか」と質問されるバージョンです。自発的発言バージョンではありませんね。
ガリー・フォシーの火曜日男子問題から派生してきた話ですから、男女の差別なく自分の子について自由に発言できる設定です。だから男○女○や男○女などの場合は1/2です。
やはり進展させる意図がなさそうなので、http://8044.teacup.com/miurat/bbs/4381で申し上げたとおり、この件でのハムさんへの返信は終了とするのがよさそうですかね。
最後に「テロ」について一言しておきますが、
以下のように、発言が確率に影響することは数式で明確に計算できるのだから、テロと言うなら数学そのものがテロと言うことになってしまいますよ。
二人の子ども問題は2枚コイン問題と同じですから、それで考えますか。
二つのコインを投げる。2枚とも表裏の確率は1/2。
いろいろな出題文に応じて、表が何枚(0~2)出たかを推測せよ。
得られた情報をHと表記します。
◆問1
「投げるよ。表が出ていたら教えてね」(投げる)「表は出てるよ」
このようなとき、2枚とも表である確率を求めよ。
(「男子はいますか」「います」男男の確率は? に対応)
正解 1/3
P(表表|H)=P(H|表表)P(表表)/P(H)=(1×(1/4))/(3/4)=1/3
◆問2
「投げるよ。表と裏のどっちでも、出てるのを教えてね」(投げる)「表が出てるよ」
このようなとき、2枚とも表である確率を求めよ。
(「ひとりの性別を適当に教えてください」「男」男男の確率は? に対応)
正解 1/2
P((表表|H)=P(H|表表)P(表表)/P(H)=(1×(1/4))/(1/2)=1/2
◆問3
「投げるよ。表と裏のどっちでも、先に見えた方を言ってね」(投げる)「表が先に見えたよ」
このようなとき、2枚とも表である確率を求めよ。
(「昨日うちに電話をくださったのは……?」「ああ、息子です」男男の確率は? に対応)
正解 1/2
P((表表|H)=P(H|表表)P(表表)/P(H)=(1×(1/4))/(1/2)=1/2
◆問4
「投げるよ。(1枚だけに印を付けて)印を付けた方の表裏を教えてね」(投げる)「表だよ」
このようなとき、2枚とも表である確率を求めよ。
(「上の子はどちらですか」「男です」男男の確率は? に対応)
正解 1/2
P((表表|H)=P(H|表表)P(表表)/P(H)=(1×(1/4))/(1/2)=1/2
◆問5
一つでも表があれば反応するセンサが鳴った。そのようなとき、2枚とも表である確率を求めよ。
正解 1/3
(理由は問1と同じ)
◆問6
(状況設定無し。登場人物の発言ではなく、無人称の問題文で)「少なくとも一つ表である場合、2枚とも表である確率を求めよ」
正解 1/3
Hに相当するのは問題文の「少なくとも一つ表である場合」という情報。
これは発言としての文脈を持たない超越的な視点による記述。
つまり、Hは、問題文に記されたコインの出方の必要十分条件である。それ以上でも以下でもない。
よって、この問題文の条件に合致したコインのペアだけがすべて集められている。(これは問2、3、4では成立しない特性である)
よって、可能世界を単に狭めて、ただ数えればよい。
P((表表|H)=P(H|表表)P(表表)/P(H)=(1×(1/4))/(3/4)=1/3
「言う」確率を考えねばならないなら、問6で、「少なくとも一つ表である場合」と問題文に「言われる」確率は考えなくていいのか? と反論があるかもしれません。(問5で言えば、オモテセンサが置かれる事前確率。問1で言えば、裏でなく表についての情報を投げ手が求めた事前確率)
もちろん考えるのは自由ですよね。しかし考えなくてもよいことは前回に計算で論証しました。
「少なくとも一つ表である場合、両方表である確率を求めよ」という問題が今出される事前確率をaとすれば、
P((表表|H)=P(H|表表)P(表表)/P(H)=(a×(1/4))/a(3/4)=1/3
問題文の生起確率は関係ありません。
それに対して、問題文中の登場人物の発言の生起確率は関係大ありなのです。
もしもハムさんが中学生のとき数学の授業で、問2、3、4の正解を1/3とする教師に習ったのなら、今さらながら文句を言いに行ってください。その教師はすべてのコイン問題を問6と一緒くたにしています。
問6のような場面は、問5に見るように、観測機器から導かれるデータによって一般に生じますから、それが標準的な問題設定となりますね。
具体的な発言が問題文に書かれれば、当然、問2~4のように計算するべきです。
>
> モンティホールジレンマは錯覚の問題ですが、二人兄弟問題は錯覚ではなく普通の確率の問題です。
>
↑何が錯覚で何が普通かを計算もせずに勝手に決めても無意味でしょう?
計算に現われる違いを無視するやり方は「普通」ではありませんよ。
いずれにせよ、私ばっかり計算していてさっぱり張り合いがないので、いいかげん退屈です。以後、ハムさんにはこの件での返信は原則省略、ということでご了承ください。
残念ですがあしからず。……
Re: 情報への条件付けと発言への条件付け 投稿者:ハム 投稿日:2016年 1月26日(火)15時24分47秒 返信・引用
> No.4386[元記事へ]
φさんへのお返事です。
> モンティ・ホールが「ヒントに使うドア」をはじめから固定していて、もし解答者がそれを選んでしまったらヒント(出題)ができなくなる、と言っているのが今のハムさんです。
二人の子ども問題は、モンティ・ホール問題と構造が違うので例えることは難しいです。
>↑「息子が運動会で怪我しましてねえ」という発言と、「二人の男を持っている確率は?」という出題とを分けて考えたいんですか。
分けて考えるのではなく、くっつけて考えるわけです。
「息子が怪我した」と言ってかつ、「二人の男を持っている確率」と問う確率です↓
男○男○ 1
男○男 1(息子が怪我しません、
男 男○ 1 とは言わない)
男 男 0
男○女○ 1(女性については、
男○女 1 発言しない)
男 女○ 0
男 女 0
女 男○ 1
女 男 0
女 男○ 1
女 男 0
女 女 0
>「私の二子のうち一人は男子である。二人とも男子である確率は?」という出題をした親たちを集め、そのうち何割が二人の男子の親であるか、数えてください。
じゃ、統計を取りましょう。二人兄弟の少なくとも一人が男の兄弟の内、二人とも男の兄弟の確率は1/3ですよね。
>モンティホールジレンマでは、事実に条件付けるだけの確率問題に慣れていた人たちが、「二つに絞られたんだから当然1/2だろ?」と考えてしまいました。ああいう問題や、二人の子ども問題では、発言の起こる条件に基づいて計算しなければ、実在のゲームで賞品獲得チャンスを上げることはできません。
モンティホールジレンマは錯覚の問題ですが、二人兄弟問題は錯覚ではなく普通の確率の問題です。
「言う確率」を問うというのは、この問題だけではなく、他の問題でも主張できることで、問題の趣旨をだいなしにする揚げ足取りであり一種のテロに聞えるのですよ。
問題文に明記されていなければ、普通に事象の確率を答えればよしとして、ことさら「~と言った」と書く出題者に注意を促すということでいいのではないでしょうか。
二枚のコインを見えないところで投げ、そのうちの一枚の表裏を教えてくれるゲームで、どう賭ければいいかという問題ならば、表と裏の組合せに賭ければ当たる確率は2/3ですよね♪
Re: 情報への条件付けと発言への条件付け 投稿者:φ 投稿日:2016年 1月26日(火)01時23分21秒 返信・引用
> No.4385[元記事へ]
ハムさんへのお返事です。
>
> 自発的に「二人の男を持っている確率は?」と問うときは、先に「娘が~」と発言すれば二人の男の確率はゼロだと分かってしまうので、男についてしか発言しません。
>
↑それだと「自発的」にならないでしょう。発言が固定されているのなら。他人から「男子はいますか」と尋ねられる設定に同化してしまいます。
ハムさんの言ってることは、モンティ・ホール問題でたとえれば、↓これと同じですよ。
「自発的に司会者がAのドアを開けるときは、先に解答者がAのドアを選んでしまえばAがはずれだとわかってしまうので、解答者はAのドアを選びません」
↑おかしいことは一目瞭然でしょう?
解答者が司会者に合わせるのではなく(先に選ぶのだからそんなの不可能だし)、司会者が解答者に合わせて臨機応変に開けるドアを変えるのです。「何が何でもヒントとして開けるのはA」と決めていたら一種の強制で、自発的になりません。解答者の選択に応じて、たとえばBを開けてみせ「ドアAとドアCのどちらが当たりか」というふうに問題文の内容を後から決めます。
解答者に選ばれたドアによって文面は3通りに分岐しますが、どれも同じ問題です。
司会者のヒント(出題文決定)と解答者の最初の選択の関係は、本人の「息子がいます」と出題者の「二人とも男の確率は」の関係に相当します。(本人と出題者は同一人物でもよい)
先に「娘が」と言われたなら、続く問題文パートは「二人とも女である確率は?」になるだけです。これはもう何遍も書いてきたことです、http://8044.teacup.com/miurat/bbs/4379とかhttp://8044.teacup.com/miurat/bbs/4381で。
先にどちらの性を話題にしたかによって、出題文が変化します。変化しても同じ問題なのです。
フォシーもデブリンも自発的なんですから、自分の状況に合わせて問題を出せばよいだけでした。女子がいれば女子のことを問題にするのも自由でした。ドアを選ぶ解答者と同じ立場です。
モンティ・ホールが「ヒントに使うドア」をはじめから固定していて、もし解答者がそれを選んでしまったらヒント(出題)ができなくなる、と言っているのが今のハムさんです。
性別に応じて(解答者の選ぶドアに応じて)臨機応変に出題文を変え(開けてみせるドアを変え)てください。
> この場合も、自発的に「二人の男を持っている確率は?」と問うのですから、「娘が運動会で怪我しましてねえ」とは言いませんので、3/7になります
>
↑「息子が運動会で怪我しましてねえ」という発言と、「二人の男を持っている確率は?」という出題とを分けて考えたいんですか。
それなら分けて考えましょう。
ちゃんと計算すれば、どういう条件のもとで3/7になるかがわかります。
それを分けずにいっしょくたにしてただ場合分けに従った3/7と言い続けるだけじゃ進展がありません。
結論から言うと、「息子が運動会で怪我しましてねえ」と「二人の男を持っている確率は?」とを分けても分けなくても同じことになります。
P(「息子が運動会で怪我しましてねえ」と発言する|「二人の男を持っている確率は?」と発言する」)もP(「二人の男を持っている確率は?」と出題される|「息子が運動会で怪我しましてねえ」と発言する)も正確には1ではないでしょうが、それらがいくらであれ、計算の中でどうせ消えるからです。
「息子が運動会で怪我しましてねえ。では私に男子二人がいる確率は?」の前半と後半は一つながりに考えるべきだと言うことです。(ちなみに後半の出題パートは本人以外が発言しても同じです)
ともあれ、ハムさんの気が済むように前半と後半を分離させて、
P(「二人の男を持っている確率は?」と出題される|「息子が運動会で怪我しましてねえ」と発言する)も考慮に入れて計算してみます。
怪我した場合を○で表します。
「息子が運動会で怪我しましてねえ」をMとします。
「二人の男を持っている確率は?」をNとし、P(Nと出題する|Mと言う)をnとします。
(子どもがいるときに怪我を話題にする確率、等々も考えるべきだが、すべてに共通でどうせ消えるので前回すでに「正規化」で処理したのでした。今回も理屈は同じです)
確率 Mと言う確率を正規化 Nと出題する確率
d^2/4 男○ 男○ 1 n
d(1-d)/4 男○ 男 1/2 n
(1-d)d/4 男 男○ 1/2 n
(1-d)(1-d)/4 男 男 0 0
d/4 男○ 女 1/2 n
(1-d)/4 男 女 0 0
d/4 女 男○ 1/2 n
(1-d)/4 女 男 0 0
1/4 女女 0 0
nはすみやかに消えるということがこの表だけで一目瞭然でしょう。
「正規化」とした部分を細分化して条件付き確率のステップを増やすことはいくらでもできますが、計算に反映されないので、無駄です。
P(男男|Nと出題する)=P(Nと出題する|男男)P(男男)/(P(Nと出題する|男男)P(男男)+P(Nと出題する|男女)P(男女)+P(Nと出題する|女男)P(女男))=(d^2/4+d(1-d)/4)n/(d^2/4+d(1-d)/4)n+dn /8+dn/8)=(d^2/4+d(1-d)/4)/(d^2/4+d(1-d)/4)+d /4)=(d^2+d(1-d))/(d^2/+d(1-d))+d )=(d^2+d-d^2))/(d^2+d-d^2)+d )=d/(d+d)=1/2
というわけで1/2が正解。
ハムさんの好きな3/7というのはどういうことかというと、
まず、ひとりでも怪我した男子がいればMと発言する確率を1とし、
P(男男|Nと出題する)=(2-d)/(4-d)となり、
さらにd=1/2と設定すれば(怪我する確率1/2とすれば)、まあ確かに P(男男|Nと出題する)=3/7となります。
誕生時刻の午前・午後の場合がこれにあたります。
ちなみに、火曜日生まれでこれを考えると、
火曜日に生まれる確率は1/7なので、(2-d)/(4-d)=13/27となります。
前述の通り、怪我の場合はこの解釈はありですが、d=1/2(つまり1/2の確率で起こる怪我)なんてものはカスリ傷程度でしょうから、そんな怪我を上回る話題もたくさんあったはずです。だからやはり3/7ではなく1/2を正解とするのが正しいでしょう。
午前午後の場合は、発言確率が1ではないので、正解は前の計算どおり1/2になります。3/7にはなりません。
「火曜日生まれ」の場合も、火曜日発言の確率は1でないので、P(男男|火曜男子ありと言う)=1/2となるわけです。決して13/27とはなりません。
というわけで、
「さらに、自発的に「二人の男を持っている確率は?」という発言をしたら1/3」というのは誤りです。
http://8044.teacup.com/miurat/bbs/4381の設定を微修正して改めて記すと
二子の親全員に対して
「あなたの子どもの性別構成について、自由な言い方で確率問題を出題してください」
自由な発言を求めていますからいろんな出題があるでしょうが、「私の二子のうち一人は男子である。二人とも男子である確率は?」という出題をした親たちを集め、そのうち何割が二人の男子の親であるか、数えてください。
具体的な手順はこうなります。
↓
「一人はx子である。二人ともx子である確率は?」(xの値は男または女)という出題をした人に限って分類すると、
男男 100%が「一人は男子である。二人とも男子である確率は?」と出題した
男女 50%が「一人は男子である。二人とも男子である確率は?」と出題し、50%が「一人は女子である。二人とも女子である確率は?」と出題した。
女男 50%が「一人は男子である。二人とも男子である確率は?」と出題し、50%が「一人は女子である。二人とも女子である確率は?」と出題した
女女 100%が「一人は女子である。二人とも女子である確率は?」と出題した
↑
「一人は男子である」と発言した人だけを母集団として数え直してください。
うち50%が男男。ガリー・フォシーとキース・デブリンはその中に入っており、彼らが男二人の親である確率は1/2となります。
「男子がいる」という発言をしたという条件の下で「二人の男子がいる確率は?」と問題文を続ける確率は1ではないでしょうが、その確率がいくらであれ、P(「二人の男子のいる確率は?」出題|「男子がいる」発言)は分子と分母に共通で、打ち消し合って消えるので、関係ないということですね。
なので、二つの部分をまとめて、http://8044.teacup.com/miurat/bbs/4381と同じ整理ができるわけです。
なお、「私」が架空の人物の場合、以上の手順で実際に統計をとることはできませんが、現実のシミュレーションであることを考えると、ロジックは同じで、正解1/2でしょう。
つまり、架空の人物を上の母集団に混ぜたとしても、計算は変更なしですね。
とにかくハムさんは前提条件を分けて考えてくださいよ。無前提で一つの見方だけに固執されても進展がありません。
>
> 確率の問題で、「言う確率」を問うのであれば、そのように問題文に明記すべきだと思いますがね。
>
普通は、数学の問題として、文中の事象が問題にする人間本人の発言をもとに確率を問うような出題のされ方はしない、というだけのことでしょう。単に可能世界の範囲を狭める情報が提示されて、そこに条件付けた確率計算を要求されている限り、そうすればよいのです。
わざわざ発言によって情報が提示される問題が出たら、発言に条件付けた確率を求めるべきです。問題文に忠実に考えるのは当たり前のことでしょう。
モンティホール・ジレンマもそうでしたね。ドアを実際に開けるのも、発言するのも同じこと。3囚人問題は真実を知る看守の発言に条件付けた確率判断を求められましたが、あれはモンティホールジレンマと同型問題です。
モンティホールジレンマでは、事実に条件付けるだけの確率問題に慣れていた人たちが、「二つに絞られたんだから当然1/2だろ?」と考えてしまいました。ああいう問題や、二人の子ども問題では、発言の起こる条件に基づいて計算しなければ、実在のゲームで賞品獲得チャンスを上げることはできません。
Re: 情報への条件付けと発言への条件付け 投稿者:ハム 投稿日:2016年 1月25日(月)16時39分16秒 返信・引用
> No.4384[元記事へ]
φさんへのお返事です。KOTAさんへのお返事です。
ハム>さらに、自発的に「二人の男を持っている確率は?」という発言をしたら1/3
> 自発的発言の場合は「火曜日生まれ」を付け加えても男男の確率に変化がないことはhttp://8044.teacup.com/miurat/bbs/4360 に述べた通りで、どんな述語をもってきてもロジックは同じです。
自発的に「二人の男を持っている確率は?」と問うときは、先に「娘が~」と発言すれば二人の男の確率はゼロだと分かってしまうので、男についてしか発言しません。
つまりこう↓なります。
【自発的に「二人の男を持っている確率は?」と問うとき】
第一子、第二子 「一人は男である」と発言する確率
男 男 1
男 女 1
女 男 1
女 女 0
>P(男男|Mと言う)=P(Mと言う|男男)P(男男)/(P(Mと言う|男男)P(男男)+P(Mと言う|男女)P(男女)+P(Mと言う|女男)P(女男))
>=(d-d^2/2)/(d-d^2/2+d/4+d/4)=1/2
この場合も、自発的に「二人の男を持っている確率は?」と問うのですから、「娘が運動会で怪我しましてねえ」とは言いませんので、3/7になります↓
【自発的に「二人の男を持っている確率は?」と問うとき】
第一子、第二子 「息子がけが」と発言する確率
男けが 男けが 1
男けが 男けがなし 1
男けがなし 男けが 1
男けがなし 男けがなし 0
男けが 女けが 1
男けが 女けがなし 1
男けがなし 女けが 0
男けがなし 女けがなし 0
女けが 男けが 1
女けが 男けがなし 0
女けがなし 男けが 1
女けがなし 男けがなし 0
女女 0
確率の問題で、「言う確率」を問うのであれば、そのように問題文に明記すべきだと思いますがね。
Re: 情報への条件付けと発言への条件付け 投稿者:φ 投稿日:2016年 1月25日(月)05時43分21秒 返信・引用
> No.4382[元記事へ]
ハムさんへのお返事です。
>
> さらに、自発的に「二人の男を持っている確率は?」という発言をしたら1/3、「運動会で怪我した」場合と怪我しない場合を考慮すれば3/7、「自発的に」というのが出題者のフィクションであれば1/3、・・・。
>
↑
ちょっと意味が分かりませんが、
自発的発言の場合は「火曜日生まれ」を付け加えても男男の確率に変化がないことはhttp://8044.teacup.com/miurat/bbs/4360 に述べた通りで、どんな述語をもってきてもロジックは同じです。
ただし、「怪我した」はちょっと我ながら例が悪くて、怪我した子どもがひとりでもいれば親は確率1で言及するはず、という解釈が成り立ちそうです。
ちなみに、怪我以外にも話題豊富な親子だったとすれば、
男子が運動会で怪我する確率をdとして、
確率 「息子が運動会で怪我しましてねえ」(M)と言う確率を正規化
d^2/4 男けが 男けが 1
d(1-d)/4 男けが 男けがなし 1/2
(1-d)d/4 男けがなし 男けが 1/2
(1-d)(1-d)/4 男けがなし 男けがなし 0
d/4 男けが 女 1/2
(1-d)/4 男けがなし 女 0
d/4 女 男けが 1/2
(1-d)/4 女 男けがなし 0
1/4 女女 0
P(男男|Mと言う)=P(Mと言う|男男)P(男男)/(P(Mと言う|男男)P(男男)+P(Mと言う|男女)P(男女)+P(Mと言う|女男)P(女男))
=(d-d^2/2)/(d-d^2/2+d/4+d/4)=1/2
となると思いますが、
1/2計算ミスがあるかもしれないので検算していただけると幸いです。
「怪我」は、その事態の性格上、一人でも怪我をすれば親は話題に取り上げる、と考えるなら、Mという確率は上から(1、1、1、0、1、0、1、0、0)となりますね。
「火曜日生まれ」の場合はその心配はありません。
Re: 情報への条件付けと発言への条件付け 投稿者:KOTA 投稿日:2016年 1月24日(日)09時15分30秒 返信・引用
> No.4380[元記事へ]
ハムさんへのお返事です。
もう滅茶苦茶ですね。
φさんがこれ以上相手にしてくれるかわかりませんが、
私への支離滅裂なコメントにだけ反論しておきます。
>>→子供の一人は男で、もう一人は女なので、「一人は男である」と「発言」する確率は1/2です。
>「一人は女である」と発言したら、「二人の男を持っている確率は?」ゼロに決ってしまうので、問題が成立しないということです。
>問題が成立している以上、「一人は男である」と「発言」する確率は1になるわけです。
ハムさんは、「観測された(問題文に示された)事実」と「仮定(仮説)」を混同しています。
本当に仮定の話ができないのですね。
問題文には、スミス氏が「一人は男であると発言した」事実があるだけです。
「一人は女である」と発言した事実は問題文にはありません。
事後確率(子供二人が男の子である確率)は、事前確率と尤度から以下の式で求められます。
尤度とは、ある仮説のもとで観察されたデータが生じる確率のことです。
(これまで確率と一緒くたしてきましたが、厳密には確率と尤度は分けて書くべきです。)
事後確率=(事前確率×当該事象の尤度)/Σ(事前確率×各事象の尤度)
ここで、第一子、第二子が男男であるとか男女であるとかいうのはあくまで仮定(仮説)です。
つまり、第一子、第二子が男男である「場合」とか男女である「場合」などの尤度を求めてその尤度比から事後確率(子供二人が男の子である確率)を求めているのです。
第一子、第二子 「一人は男である」と「言う」データが得られる尤度
男 男 1
男 女 1/2
女 男 1/2
女 女 0
スミス氏は男の子と女の子を何ら差別していないというのが暗黙の前提ですから
第一子、第二子が、男女や女男の場合、
「一人は男である」と言う尤度は1/2とするしかありません。
結局子供二人が男の子である確率は、当然、1/(1+1/2+1/2)=2です。
>問題が成立している以上、「一人は男である」と「発言」する確率は1になるわけです。
というのが何の意味もない滅茶苦茶であることはおわかりいただけたでしょうか。
Re: 情報への条件付けと発言への条件付け 投稿者:ハム 投稿日:2016年 1月24日(日)08時27分15秒 返信・引用
> No.4381[元記事へ]
φさんへのお返事です。
>「事実でなければいけないなどという要請」をした人はここにはいませんでしたよ。
これ↓は、「私」が主語の出題は、事実(真相)であるという前提の発言と読めました。
No.4379>「私」が主語ということは、出題者は真相を知っているわけです。それで、あえて真相を隠して確率を問うています。
>現実世界で会った実在の二子の親Aが、自発的に「息子が運動会で怪我しましてねえ」と言ったら、Aの子どもが二人とも男子である確率は1/2です。(解釈a)
さらに、自発的に「二人の男を持っている確率は?」という発言をしたら1/3、「運動会で怪我した」場合と怪我しない場合を考慮すれば3/7、「自発的に」というのが出題者のフィクションであれば1/3、・・・。
答えが、場合のよってたくさんあります。
このようなことは真理とは無縁のただの解釈でしょうね。
>いずれにしても、確率問題はよほど気をつけないと、出題者の意図した正解が不正解になってしまいますね。
解釈aというのは、女についても発言する可能性があったわけですから、女についても数えると↓二人とも男子である確率は1/4です。
一人目、二人目 「男」と発言する確率 「女」と発言する確率
男 男 1 0
男 女 0.5 0.5
女 男 0.5 0.5
女 女 0 1
ま、きりがないですね。
Re: 情報への条件付けと発言への条件付け 投稿者:φ 投稿日:2016年 1月22日(金)02時29分7秒 返信・引用
> No.4380[元記事へ]
ハムさんへのお返事です。
>
> 問題文というのは、主語が何であれ虚構でいいでしょう。
> 実際に私ハムは、「一人は男である」と出題しましたが、事実でなくてもこの問題は成立していますよね。
>
> 事実でなければいけないなどという要請がどこにあるのでしょうか?
>
わら人形論法はつまらないと言ったはずなんですが……
「事実でなければいけないなどという要請」をした人はここにはいませんでしたよ。
そもそも主語は架空の人物でもよいと言ったのは私だったかと思います。http://8044.teacup.com/miurat/bbs/4371
実在の人物の場合と架空の人物の場合では確率のロジックが違うので、場合ごとに考えねばならない、と私は言っているのです。
確率は犯罪捜査などにも使うと申し上げましたが、数学は、虚構だけではなく、現実に応用できなければいけませんよね。
現実世界で会った実在の二子の親Aが、自発的に「息子が運動会で怪我しましてねえ」と言ったら、Aの子どもが二人とも男子である確率は1/2です。(解釈a)
ただし、自発的ではなく男子が話題になるべき文脈に従ってAが述べたのなら(たとえば、自分「男の子は手がかかって大変ですよ」A「そうですね、うちの子も……」というような)、1/3です。(解釈b)
これは語用論とは関係ありません。意味論的にそういう計算になります。
実在の人物フォシーの場合は、男子が話題になる文脈なしで「一人は火曜日生まれの男子である」といきなり言いましたから、解釈aの事例であり、二人とも男子である確率は1/2です。(デブリンもそれに準ずる)
現実の事例に解釈a、bの区別をしたくない、すべて文中の性別に合わせた虚構と捉える、というならハムさんの自由ですが、区別を認めないための理由が言えないとしたらマズいと思いますよ。数学は試験を受けるときだけでなく、雑談の中でふと現われたり、犯罪捜査に使われたりするわけですから。
少なくとも、実在の事例でいつも1/3と判断していると長期的には損をします。
男女を、白玉黒玉に置き換えて、2つのドアの向こうに隠して、出題者に「少なくとも一方は黒」などとヒントを言わせて、回答者がドアを選ぶという「モンティホールバージョン」でギャンブルをやってみてください。
情報の得られ方(自発的に述べたのか、質問に答えたのか)を無視するハム流確率論は、モンティホールバージョンでもポール・エルデシュと同じ誤りを犯すことになるでしょう。
当該確率判断は類似の状況の繰り返しで検証することができます。
世界中の実在の〈二子の親〉たちに次のように尋ねていってください。
「あなたの子どもの性別構成について確率問題を作りたいので、自由な言い方で部分的な情報をください」
自由な発言を求めていますからいろんな部分情報の提示法があるでしょうが、「一人は男子である」という発言をした人たちを集め、そのうち何割が二人の男子の親であるか、数えてください。前から何遍もお願いしているのですが。
具体的な手順はこうなります。
↓
「一人はx子である」(xの値は男または女)という言い方をした人に限って分類すると、
男男 100%が「一人は男子である」と言った
男女 50%が「一人は男子である」と言い、50%が「一人は女子である」と言った
女男 50%が「一人は男子である」と言い、50%が「一人は女子である」と言った
女女 100%が「一人は女子である」と言った
↑
「一人は男子である」と発言した人だけを母集団として数え直してください。
うち50%が男男ですね。数えれば一目瞭然でしょう。
こういった統計的事実に反する「ハム確率論」は現実世界の理解には全く使えませんね。
もう何遍も同じことを繰り返していて正直退屈になってきたので、
解釈a、bの区別を否定する根拠がハムさんから明示されない限り、このことに関する私の発言はこれで終わりにさせていただきます。……
ところで、
「二人の子ども問題」を掘り下げると、この問題の原型には変数が二つあることがわかってきます。
「xに二子がおり、少なくともひとりはy子である。ふたりともy子である確率は?」
xの値は個人、yの値は男または女です。
私の前投稿の解釈a、解釈bをこの原型を使って比較してみましょう。
解釈aでは、xが定項になります。
「Aに二子がおり、少なくともひとりはy子である。ふたりともy子である確率は?」
解釈bでは、yが定項になります。
「xに二子がおり、少なくともひとりは男子である。ふたりとも男子である確率は?」
特別な条件が付かなければ、正解は解釈aの事例では1/2、解釈bの事例では1/3が原則ですが、
aで、Aが架空の人物である場合は1/3 (ただし虚構のパズルも現実のシミュレーションでなければならないので要注意)
bで、男子という文中要素の決まり方がxと独立に定義できない場合は1/2
と改訂するようなロジックになるでしょう。
上記はもとより荒っぽい書き方で、もっときちんと体系化しなければなりませんが、
いずれにしても、確率問題はよほど気をつけないと、出題者の意図した正解が不正解になってしまいますね。
(私が昔ある適性試験の出題委員をしていたとき、20人ほどで作題するのですが、確率の問題とみるやかたくなに採用拒否するチェッカーがいましたっけ。今考えると一理あるような気もします。もちろん正しい出題法に気をつければ他の分野の問題に比べて遜色ないとは思いますが……)
Re: 情報への条件付けと発言への条件付け 投稿者:ハム 投稿日:2016年 1月21日(木)17時37分37秒 返信・引用
> No.4379[元記事へ]
φさんへのお返事です。
>「私」が主語ということは、出題者は真相を知っているわけです。それで、あえて真相を隠して確率を問うています。
問題文というのは、主語が何であれ虚構でいいでしょう。
実際に私ハムは、「一人は男である」と出題しましたが、事実でなくてもこの問題は成立していますよね。
事実でなければいけないなどという要請がどこにあるのでしょうか?
矛盾さえしていなければ、どんな問題でも自由に出せるはずです。
そう考えると、解釈aも解釈bも、私に男の子がいなくても何の問題もないわけです。
そういうことよりも、問題文の「一人は男である」という言葉の語用論を論じるのならば、「二人の男を持っている確率は?」という言葉の語用論も論じなければ片手落ちでしょう、ということです。
しかし、これをやりだすと、答えが何通りも出てしまって、問題が成立しません。
だから我々には、問題の語用論は問わないという暗黙の了解があるのではないですか?
KOTA さんへのお返事です。
>→子供の一人は男で、もう一人は女なので、「一人は男である」と「発言」する確率は1/2です。
「一人は女である」と発言したら、「二人の男を持っている確率は?」ゼロに決ってしまうので、問題が成立しないということです。
問題が成立している以上、「一人は男である」と「発言」する確率は1になるわけです。
Re: 情報への条件付けと発言への条件付け 投稿者:φ 投稿日:2016年 1月21日(木)04時39分3秒 返信・引用
> No.4377[元記事へ]
ハムさんへのお返事です。
「私」が主語ということは、出題者は真相を知っているわけです。それで、あえて真相を隠して確率を問うています。
つまり、どういう問題にするかは自由自在です(真相と矛盾しない限り)。人物が先行し、問題は真相に合わせて考案されます。
三人称が主語であれば、出題者は真相を知らないという建前になります。解答者といっしょに考える立場になるわけです。
つまり、問題が先行し、人物は問題の従属変数です(人違いだとわかったら問題にあてはまる人物に置き換えて考え続けます)。
犯罪捜査など実生活に数学を応用する場合はほとんど後者のパターンになるかもしれません。
ともあれ、次の二つの解釈を区別する必要があるということです。
紛れのない数学問題にするためには、どちらを問いたいのか、明記することが必要ですね。
◆解釈a
今考えたい問題は、「ある人に二子がおり、少なくともひとりは男子である。ふたりとも男子である確率は?」または「ある人に二子がおり、少なくともひとりは女子である。ふたりとも女子である確率は?」のどちらかです。
この二つの出題は数学的に同型で、解答者の能力を調べる機能は同じなのでどちらでもよいでしょう。「二子」さえ固定されていれば性別はどうでもよいわけです。ちなみに「ある人」の例として私自身を使うとすれば、次のように問うことができます。「私に二子がおり、少なくともひとりは男子である。ふたりとも男子である確率は?」
もし私に男子がいなかったら、問題文は「私に二子がおり、少なくともひとりは女子である。ふたりとも女子である確率は?」とせねばなりませんでしたけれどね。
◆解釈b
今考えたい問題は、「ある人に二子がおり、少なくともひとりは男子である。ふたりとも男子である確率は?」です。「ある人に二子がおり、少なくともひとりは女子である。ふたりとも女子である確率は?」は使えません。
数学の問題としては「二子」さえ固定すれば性別はどちらでもよかろうと思われるでしょうが、この件に関しては男子に限定して問うことに意味があるのでそのつもりで考えましょう。さて、この問いの「ある人」の具体例として、たまたま私があてはまっていますから、こう問うことにします。「私に二子がおり、少なくともひとりは男子である。ふたりとも男子である確率は?」
もし私に男子がいなかったら、問題文に「私」を使うことはできず、男子のいる別の人あるいは架空の名前をもってきたわけですけれどね。
Re: 情報への条件付けと発言への条件付け 投稿者:KOTA 投稿日:2016年 1月20日(水)19時57分7秒 返信・引用
> No.4377[元記事へ]
ハムさんへのお返事です。
ハムさんへのお返事はこれが最後です。
>つまり、二人の男を持っている確率を問いたいときは、こうなるわけです↓
>【二人の男を持っている確率を問いたいとき】
>一人目、二人目 「一人は男である」と発言する確率
> 男 男 1
> 男 女 1
> 女 男 1
> 女 女 0
>語用論を論じだせば、答えは一つに定まりません。
>問題文に明記していなければ、語用論は考えなくていいはずです。
語用論を持ち出す以前の問題です。
ゆっくり行きます。
>一人目、二人目 「一人は男である」と発言する確率
> 男 男 1
→これは正しい。子供が二人とも男なので「一人は男である」と「発言」する確率は1です。
> 男 女 1
→これは間違い。
→子供の一人は男で、もう一人は女なので、「一人は男である」と「発言」する確率は1/2です。
> 女 男 1
→これは間違い。
→子供の一人は男で、もう一人は女なので、「一人は男である」と「発言」する確率は1/2です。
> 女 女 0
→これは当然正しい。
ハムさんは、子供の一人が男の子であるという「事実」と
子供の一人が男の子であると「発言すること」を混同しています。
Re: 情報への条件付けと発言への条件付け 投稿者:ハム 投稿日:2016年 1月20日(水)19時30分48秒 返信・引用
> No.4375[元記事へ]
φさんへのお返事です。KOTAさんへの返事もかねています。
>すでに男がひとりいるという情報は、男男の確率を男女、女男の確率よりもひいきする方向に働くはずです。
私の発言の背景を考えるのならば、「火曜日に生まれた男である」という発言とともに、「二人の男を持っている確率は?」という発言も考えるべきですね♪
私は「二人の男を持っている確率は?」と問いたかったわけです。
その場合、二人の男を持っている確率がゼロだと分ってしまうので、「一人は火曜日に生まれた女である」と発言しません。
必ず、「一人は~男である」と発言するわけですね。
つまり、二人の男を持っている確率を問いたいときは、こうなるわけです↓
【二人の男を持っている確率を問いたいとき】
一人目、二人目 「一人は男である」と発言する確率
男 男 1
男 女 1
女 男 1
女 女 0
語用論を論じだせば、答えは一つに定まりません。
問題文に明記していなければ、語用論は考えなくていいはずです。
Re: 情報への条件付けと発言への条件付け 投稿者:KOTA 投稿日:2016年 1月20日(水)11時44分38秒 返信・引用
> No.4374[元記事へ]
ハムさんへのお返事です。
>問1 私の二人の子供のうち一人は男である。二人が男である確率は?
>問2 二人の子供のうち一人は男である。二人が男である確率は?
問1も問2も答えは1/3とするのは間違っています。
問1の場合、自分の子供のことを言ったのですから以下のようになります。
(女の子のことをいうのを制限されていないので)
第一子、第二子 「一人は男である」と「言う」確率
男 男 1
男 女 1/2(一人は女であると言う確率も1/2)
女 男 1/2(一人は女であると言う確率も1/2)
女 女 0
子供二人が男の子である確率は、当然1/2です。
自分の子供のことを、自分から勝手に言うわけですから
女の子のことを言うのを制限されていません。
問2の抽象的情報提示と混同しないで下さい。
Re: 情報への条件付けと発言への条件付け 投稿者:φ 投稿日:2016年 1月20日(水)01時20分38秒 返信・引用
> No.4374[元記事へ]
ハムさんへのお返事です。
>
> この問題↓のどちらも問題が先ですよ。(問題の設定は一般に事実ではなく虚構でしょう)
>
> 問1 私の二人の子供のうち一人は男である。二人が男である確率は?
>
> 問2 二人の子供のうち一人は男である。二人が男である確率は?
>
>
> 第一子、第二子 「一人は少年である」と出題する確率
> 男 男 1
> 男 女 1
> 女 男 1
> 女 女 1
>
人称は、問題の論理に関わりますから、そこでツッコミどころを残してはいけないでしょうね。
「私」という指示句は「この出題そのもの」を主題化してしまいますから、出題法を必然的に巻き込みます。自己言及のパラドクスの危険性はパズルの文脈では常識なわけですから、通常三人称を使うべきところをわざわざ一人称にしてしまったところにデブリンらの失敗があったというわけです。
(前述のように、フォシーの問題文を流用しただけだという解釈が成り立つぶん、デブリンは弁明の余地がありますが、もともとのフォシーの出題法は明らかに失敗です)。
抽象化が許されるのは、数値についてだけでしょう。問いの論理構造そのものについてケチがつくような出題はいけないということです。
たとえば、人類全体で男女の誕生確率が1/2というのは(本当は男子の方がわずかに多いが)大目に見るとしても、それはあくまで全体の平均であって、性別の決まり方の仕組み上、特定の体質を持つ特定の親のもとに男女が1/2の確率で生まれるということはありえません。それを考慮すると、すでに男がひとりいるという情報は、男男の確率を男女、女男の確率よりもひいきする方向に働くはずです。しかし男女の生まれる事前確率は個人についてもキッパリ1/2と割り切って考えるのが暗黙の了解ですね。そういう数値上の抽象化はまあ問題ありません。
しかしただの数値ではなく論理構造に関わる事柄は(人物が先で問題を合わせたのか問題が先で人物をランダムに選んだのかというロジックに関わる人称はまさにそうですが)、上記のような比較的些細な物理的曖昧さではなく大幅な解釈の相違につながります。きちんと気をつけて出題してもらわないと、モンティ・ホール・ジレンマのような曖昧さにひっかかる人が出てくるというわけです。
デブリンもフォシーも、「火曜日生まれの男子はいますか?」「います」という設定にすれば、全く問題なかったのですよ。
しかしそれだと13/27もさほど意外ではなくなりますが、前述のとおり、モンティ・ホール・ジレンマの教訓は、べつに確率の意外性ということではなく(それはあくまで結果)、「情報だけでなく情報の得られ方に注意すべし!」(これは論理)ということだったのです。
モンティ・ホール・ジレンマに学ぶと言いながらその肝心な教訓を無視してしまった点で、デブリンの出題は失敗だったのです。
Re: 情報への条件付けと発言への条件付け 投稿者:ハム 投稿日:2016年 1月19日(火)12時45分34秒 返信・引用
> No.4371[元記事へ]
φさんへのお返事です。
>問題(Qとする)が先にありきで、条件に合致したとされる任意の人(事実合致するかどうかはどうでもいい。架空の人でもかまわない)を例にもってくるだけですから、その人の実際の子どもの年齢構成に関わらず、Qと出題される確率は上から順にすべて1となります。Qが先にあるので。
この問題↓のどちらも問題が先ですよ。(問題の設定は一般に事実ではなく虚構でしょう)
問1 私の二人の子供のうち一人は男である。二人が男である確率は?
問2 二人の子供のうち一人は男である。二人が男である確率は?
私=出題者が、女-女の子供を持っていても、「一人は男である」と出題するわけです。
つまり、問1も問2も「一人は男である」と出題する確率はすべて1で、答えは1/3です。
第一子、第二子 「一人は少年である」と出題する確率
男 男 1
男 女 1
女 男 1
女 女 1
問1の答えは1/2だ。なぜかならば、子供が女-女のときは「一人は少年である」といわないはずだという主張は、語用論の誤用ですね♪
一般に問題文の語用論は考える必要がないはずです。
それを考えれば、答えが一つに定まらなくなります。
語用論について考えるのならば、そのように問題文に明記する必要がありますね。
Re: 情報への条件付けと発言への条件付け 投稿者:φ 投稿日:2016年 1月19日(火)04時37分46秒 返信・引用
> No.4372[元記事へ]
KOTAさんへのお返事です。
モンティ・ホール・ジレンマの教訓は、「確率は直観に反することがある」ではなく(それが強調されがちで、デブリンもモンティホールジレンマに学ぶと称して13/27という「反直観的な」答えに飛びついてしまったわけですが)、
むしろ「確率問題は、情報の得られ方に注意すべきである」が本当の教訓なんですね。
場合分けして比をとるのが有効な問題にするためには、よほど問題設定に気をつけないとダメでしょう。
とくに発言者と出題者が同一という場合はこの落とし穴が顕著のようです。
Re: 情報への条件付けと発言への条件付け 投稿者:KOTA 投稿日:2016年 1月18日(月)21時18分43秒 返信・引用
> No.4369[元記事へ]
φさんへのお返事です。
ありがとうございます。
しかし、「スミス氏の子供問題」というのは奥が深いですね。
問A
スミス氏には、子供が二人いる。一人は男の子であることがわかっている。
では、スミス氏の子供が二人とも男の子である確率は?
答え:1/3または1/2(わかった理由による)
問B
スミス氏には、子供が二人いる。一人は男の子である。
では、スミス氏の子供が二人とも男の子である確率は?
答え:1/3(抽象的情報提示だから)
問C
スミス氏には、子供が二人いる。スミス氏は、うちには男の子がいると言っている。
では、スミス氏の子供が二人とも男の子である確率は?
答え:1/2(女の子がいるという可能性もあるため)
Re: 情報への条件付けと発言への条件付け 投稿者:φ 投稿日:2016年 1月18日(月)19時50分38秒 返信・引用
> No.4370[元記事へ]
ハムさんへのお返事です。
>
> 問 二人の子供のうち一人は少年である。二人が少年である確率は?
>
> 一人目、二人目 「一人は少年である」と出題する確率
> 男 男 1
> 男 女 1/2
> 女 男 1/2
> 女 女 0
>
> 答 1/2
>
> これ↑が正しいと本当にお考えですか?
>
問いに主語がないので確率の割り振りようがありません。
場合によって異なります。http://8044.teacup.com/miurat/bbs/4369をごらんください。
通常の数学の問題では、受験生誰もが知る特定の人について問うわけではなく(デブリンが自分について語った場合とは異なり)、問題(Qとする)が先にありきで、条件に合致したとされる任意の人(事実合致するかどうかはどうでもいい。架空の人でもかまわない)を例にもってくるだけですから、その人の実際の子どもの年齢構成に関わらず、Qと出題される確率は上から順にすべて1となります。Qが先にあるので。
(念のため、P(女女)=0とP(Qと問われる|女女)=1との区別に注意してください)
一般に受験生は、「出題」に条件づけた確率ではなく、「出題が与えた情報」に条件づけた確率を答えることを求められます。つまり、P(男男|Qと問われる)ではなく、P(男男|一人は男子)を求めねばなりません。
そのとき正解は1/3です。
ちなみに、P(男男|Qと問われる)はいくつになるでしょうか?
もひとつちなみに、「少年」は法律的に男子も女子も含むので、一方の性だけを含める言葉としては不適当でしょうね。入試なら出題ミスとなります。
Re: 情報への条件付けと発言への条件付け 投稿者:ハム 投稿日:2016年 1月18日(月)16時11分5秒 返信・引用
> No.4369[元記事へ]
φさんへのお返事です。
問 二人の子供のうち一人は少年である。二人が少年である確率は?
一人目、二人目 「一人は少年である」と出題する確率
男 男 1
男 女 1/2
女 男 1/2
女 女 0
答 1/2
これ↑が正しいと本当にお考えですか?
情報への条件付けと発言への条件付け 投稿者:φ 投稿日:2016年 1月17日(日)17時11分4秒 返信・引用
> No.4365[元記事へ]
KOTAさんへのお返事です。
> φさんへのお返事です。
>
> なるほど、
> 「火曜日生まれの男の子問題」では、
> 出題された通りであれば、子供二人が男の子である確率は
> 13/27ではなく1/2であると。
>
そう、あくまで「出題されたとおりであれば」です。
もちろん別の出題法であれば、デブリンの1/3や13/27も正解でありうるわけです。
13/27を正解にするには問題設定を根本的に変えなければなりませんけれどね。
>
> 通常のスミス氏の息子問題で、よく聞く回答である
> 1/3ですらないというのが面白いですね。
>
主語が「スミス氏」という三人称で、よくある「うち一人は男の子であるという」といった、特定の発言とは独立した抽象的情報提示なら、確率問題用に設定した人為的舞台で問題を考えているという解釈が可能ですから、「通常のスミス氏の息子問題でよく聞く回答」が正解でよいと思います。
「少なくとも一人男子がいる」という【事実】つまり【可能世界の集合】に条件づければ、男男の確率は1/3ですからね。
ただし、「スミス氏が今「自分には男の子がいるが」と発言した。二人とも男子である確率は?」というような【スミス氏の発言】に条件づける問題なら、主語が三人称であっても正解は1/2ですね。男子が話題になる必然性があったとわかる設定なら1/3ですが。
ガリー・フォシーやキース・デブリンのように、集会やブログの特定の発言において「私」という一人称を主語にしつつ「問題を出す」ために男女いずれかを選んだ場合は、例が男子になる必然性などありませんでしたから1/2。「少なくとも一人男子がいる」という【事実】ではなく、【発言】そのものに条件づけなければなりません。
(↑この違いは、思考実験と現物実験の違いに相当すると言えるかもしれません)
じつは、『論理パラドクシカ』問010を書いたときには、私も1/3が正解であるとしていました。
p.26で、主語が「私」であることを問題視して13/27を否定するまではやったのですが、そこにとどまり、1/3すら否定して1/2を正解とするには至りませんでした。
「発言は男子についてなされる」という前提の下で考えていたわけです。
これがもし
「私の二子のうち少なくとも一人は女子である。二人とも女子である確率は?」
という出題だったら、
「なんで男子と言わずわざわざ女子と言ったのか、さては男子がいないのでは?」と疑うことが容易になり、
「ふたりとも女子である確率は1/2」という「発言に条件づけた正解」が容易に導かれたかもしれません。
つまり、1/3という誤解には、性差別がかかわっていると言えそうです。
デブリンの場合は、先にガリー・フォシーの男子に言及した出題があったため、「男子を問題に使う」という前提が引き継がれたとも解釈できます。そう考えるとデブリンについては正解は1/3でOK。フォシーについては残念ながらダメ。
そしていずれにしても、13/27はNG。13/27を正解とするためには「火曜日」を独立設定した問いが必要ですね。
Re: モンティ・ホール・2封筒問題 投稿者:ハム 投稿日:2016年 1月17日(日)12時36分26秒 返信・引用
> No.4364[元記事へ]
φさんへのお返事です。
そして、誰でも火曜日かそれ以外に生まれる、というイチャモンを考慮すると下記の、男-男の確率は1ではありません。
>いま、「◎曜日生まれの男子がいる」と発言した・・・証拠E
>Eが得られる確率は、それぞれこうなります。
>
>第一子、第二子 Eが得られる確率
> 男 男 1
> 男 女 1/2
> 女 男 1/2
> 女 女 0
月曜日生まれの男子がいる、との発言が得られる確率は3/4で、他の曜日の場合も3/4になる。
月男 月男
月男 他男
他男 月男
他男 他男
したがって、第一子、第二子がともに男で、Eが得られる確率は、3/4です。
男-男以外の場合も同様の補正が必要です。
各曜日を考慮すると、もう少し確率は上りますが1ではありません。
Re: モンティ・ホール・2封筒問題 投稿者:ハム 投稿日:2016年 1月17日(日)11時53分0秒 返信・引用
> No.4366[元記事へ]
まあ、イチャモンならば私も得意で、主観を考えるというイチャモンよりも正当性のあるイチャモンがあります。
誰でも火曜日かそれ以外に生まれる、というイチャモンです。
第1子:火男 第2子:火男、他男、火女、他女
第2子:火男 第1子:他男、火女、他女
火男-火男の組み合わせは、最初の行で数えていることに注意。
答えは、3/7です。
この回答を否定できませんので、問をはっきり「各曜日を考慮した場合、二人の少年を持っている確率は?」としなければなりません。
Re: モンティ・ホール・2封筒問題 投稿者:ハム 投稿日:2016年 1月17日(日)10時11分58秒 返信・引用
> No.4362[元記事へ]
φさんへのお返事です。
>P(E)=1 とわかっているなら、任意の仮説の確率が変わらないことが保証されてしまいますよ。
問 私は二人の子供を持っており、そのうちの一人は火曜日生まれの少年である。私が二人の少年を持っている確率は?
「そのうちの一人は火曜日生まれの少年である」という設定がP(E)=1だということです。
その設定が誰かの発言であるなどという仮説を立てる必要も意義もないでしょう。
この問題の出題者の意図は、確率が1/3から13/27へ変化することにあるわけです。
そういう理解が「寛容の原則」ですね。
誰がそう言ったのかという確率を考えるというのは、問題に新しい観点を与える面白味がありますが、問題の回答としては、ただのイチャモンに聞こえますよ♪
Re: モンティ・ホール・2封筒問題 投稿者:KOTA 投稿日:2016年 1月17日(日)09時00分7秒 返信・引用
> No.4364[元記事へ]
φさんへのお返事です。
なるほど、
「火曜日生まれの男の子問題」では、
出題された通りであれば、子供二人が男の子である確率は
13/27ではなく1/2であると。
通常のスミス氏の息子問題で、よく聞く回答である
1/3ですらないというのが面白いですね。
ありがとうございました。
Re: モンティ・ホール・2封筒問題 投稿者:φ 投稿日:2016年 1月15日(金)23時02分37秒 返信・引用
> No.4363[元記事へ]
KOTAさんへのお返事です。
>
> > いきなり「少なくとも一人は男の子です。」というのは不自然ですが、わざわざ自分から性別を言っているからには、男ということで話題にしていますから、男男、男女、女男、女女のうち女女が消えるだけです。
> > つまり、
> > 二人の子どもがいる親が、
> > A「男の子はいますか?」「はい」
> > B(自発的に)「うちの男の子は……」
>
> > ↑上記の二つの場合は同じです。どちらも、二人とも男である確率は1/3。
>
> というご回答をいただきました。
>
そのあとに「ただし」以下の追加をしていましたね。
http://8044.teacup.com/miurat/bbs/4339
さらに追加して、
http://8044.teacup.com/miurat/bbs/4340
その追加の状況に当てはまると思われるのです。
なぜなら、デブリンはいきなりこう述べているからです。
I tell you I have two children, and (at least) one of them is a boy born on a Tuesday. What probability should you assign to the event that I have two boys?
まず、二人子どもがいると言った後、
男子について述べるという条件なしに、子どもについて自由に上の情報を述べています。
つまり、女子ではなく男子について述べている時点で、女子がいない確率が高まっているのです。
いま、「◎曜日生まれの男子がいる」と発言した・・・証拠E
Eが得られる確率は、それぞれこうなります。
第一子、第二子 Eが得られる確率
男 男 1
男 女 1/2
女 男 1/2
女 女 0
ベイズの定理に当てはめて、
P(男男|E)=P(E|男男)P(男男)/P(E)=1/2
同様に計算すると、以下のようになります。(子ども二人というのはわかっているとする)
(上記)「子どもについて述べてください」「男子がいます」 男男の条件付き確率1/2
「子どもについて述べてください」「上の子は男子」 男男の条件付き確率1/2
「男子はいますか」「います」 男男の条件付き確率1/3
「上の子について述べてください」「男です」 男男の条件付き確率1/2
「男子について述べてください」「上がそうです」 男男の条件付き確率1/3
「上の子は男ですか」「はい」 男男の条件付き確率1/2
↑
デブリンは、情報の得られ方を考慮せずに、これらを混同しているようです。
Re: モンティ・ホール・2封筒問題 投稿者:KOTA 投稿日:2016年 1月15日(金)14時12分27秒 返信・引用
> No.4362[元記事へ]
φさんへのお返事です。
こんにちは。少し疑問があります。
>二子の親がある時点で自発的に「男子がいる」と述べた場合、男子二人の確率が1/3であるとデブリンは考えていますね。
それは正しいのではありませんか?
以前、
>> この、二人の子供を持つスミス氏が、第三者からの質問なしに
>> 勝手に「少なくとも一人は男の子です。」
>> と言った場合は、二人とも男子である確率は1/2ということでよいのですか?
と質問したときに、φさんから
> いきなり「少なくとも一人は男の子です。」というのは不自然ですが、わざわざ自分から性別を言っているからには、男ということで話題にしていますから、男男、男女、女男、女女のうち女女が消えるだけです。
> つまり、
> 二人の子どもがいる親が、
> A「男の子はいますか?」「はい」
> B(自発的に)「うちの男の子は……」
> ↑上記の二つの場合は同じです。どちらも、二人とも男である確率は1/3。
というご回答をいただきました。
Re: モンティ・ホール・2封筒問題 投稿者:φ 投稿日:2016年 1月15日(金)12時37分21秒 返信・引用
> No.4361[元記事へ]
ハムさんへのお返事です。
なんだかハムさんらしくまた支離滅裂になってきましたね・・・・・・
P(E)=1 とわかっているなら、任意の仮説の確率が変わらないことが保証されてしまいますよ。
いずれにせよ、計算をする気がないのでは議論になりませんから、ハムさんへの返答はこれまでとさせていただきます。
とりあえず最後に、「解釈1、解釈2、解釈3の区別は無意味で、どの解釈でも火曜日男子問題の正解は13/27」というのがハムさんの立場だと理解しておきましょう。
ところで、気になるのは、
キース・デブリンが次のように述べていることです。
http://www.maa.org/external_archive/devlin/devlin_04_10.html
My intuition said that, since the original puzzle had the answer 1/3, the new variant would have an answer fairly close to 1/3. After all, knowing the birth day is a Tuesday may (and does) make a difference, but it surely cannot make much of a difference, right?
Wrong. It makes a surprisingly big difference, The correct answer to the new puzzle is 13/27, just slightly less than 1/2, and not at all close to 1/3. This is what really surprised me.
二子の親がある時点で自発的に「男子がいる」と述べた場合、男子二人の確率が1/3であるとデブリンは考えていますね。
どうやら、「男子がいる」という事実に条件付けることと、「男子がいる」と発言したという事実に条件付けることの違いが理解できていないようです。
こんなレベルで数学者が混乱している現状であってみれば、
2封筒問題で英語論文を書く以前に、二人の子ども問題で英語論文を書く必要がありそうですか……。
ただし、片手間で英語論文はキツいので、本業の美学研究か何かと半ば強引に絡めた論文にするつもりです。
(強引でなくても、芸術カテゴリ論や解釈原理論あたりと確率パズルは容易に結びつきますが)
Re: モンティ・ホール・2封筒問題 投稿者:ハム 投稿日:2016年 1月14日(木)14時30分5秒 返信・引用
> No.4360[元記事へ]
φさんへのお返事です。
ハム>モンティ・ホール問題の場合は、主催者がハズレのドアを開けるときに、ランダムに選んだのであれば確率が変りますが、それは、主催者がアタリを選んでしまってボツになる回を数えるからです。
>「数える」の意味がわかりませんが、
主催者は3回の内1回は当りのドアを開けてボツにしてくれるので、ボツの回を1回引いて、2回の内に1回当るゲームになるわけです。
>「火曜日生まれの男子がいる」と確率1で発言する親をA群とする。
>「火曜日生まれの男子がいる」と確率1/2で発言する親をB群とする。
問題は、これ↑なんですよ。
「火曜日生まれの男子がいる」と問題文に書かれているのですから、それは確率1の発言だと解釈するのが「寛容の原則」ですよね。
確率1の発言でないのであれば、そのように明記する必要があります。
なぜ、「確率1/2で発言する」という解釈をする必要があるのでしょうか?
解釈の違いで確率が変ることは当然なので、φ様の計算をいちいち検証しませんが、φ様の解釈は突っ込みどころ満載です。
たとえば、解釈1でデータEがあるにもかかわらず仮説Dを採用するのは間違いです。
まあ、元の問題が曖昧だとは思いますが、「二人の少年を持っている確率は?」ではなく、「もう一人が少年である確率は?」と問えば、文句なしに13/27が正解で、この解釈が「寛容の原則」に則った解釈であるはずです。
Re: モンティ・ホール・2封筒問題 投稿者:φ 投稿日:2016年 1月14日(木)01時57分7秒 返信・引用
> No.4359[元記事へ]
ハムさんへのお返事です。
>
> モンティ・ホール問題の場合は、主催者がハズレのドアを開けるときに、ランダムに選んだのであれば確率が変りますが、それは、主催者がアタリを選んでしまってボツになる回を数えるからです。
>
「数える」の意味がわかりませんが、
モンティ・ホール・ジレンマの無知司会者バージョンは、司会者がアタリを選んでしまった回は無視して、外れを選んだ場合に条件付けて確率を求めますよ。
そうでないと問題が成立しませんから。
ともあれ、
反論は明確な計算でお願いしたいですね。
場合分けで済むなら確率なんて楽なものですから。
場合を数えて比をとって確率を求めればいいというのは、モンティホールジレンマで間違った人と同じ素朴な錯覚でしょう。
27のうち13だから13/27だという発想は、二つの扉のうち一つなのだから1/2だ、というのとまったく同じ。
司会者のドア選択の確率を考慮しなければならなかったのと同様、「◎曜日の男子」発言がなされる事前確率を考慮しなければなりません。
27通りに場合分けしたら、場合ごとの人数の違いを確率に応じてきちんと調べるようお願いします。
第1子 B-Tu, 第2子: B-Mo, B-Tu, B-We, B-Th, B-Fr, B-Sa, B-Su, G-Mo, G-Tu, G-We, G-Th, G-Fr, G-Sa, G-Su.
第2子 B-Tu, 第1子: B-Mo, B-We, B-Th, B-Fr, B-Sa, B-Su, G-Mo, G-Tu, G-We, G-Th, G-Fr, G-Sa, G-Su.
↑
この27グループは、すべて同じ人数を含んではいませんね。
すべて同じ人数なら正解は場合分けに単純一致して13/27でしょうが、グループごとに人数に2倍の差があります。
(第1子の性別-誕生曜日、第2子の性別-誕生曜日)で親を分類するとして、
「火曜日生まれの男子がいる」と確率1で発言する親をA群とする。(ただし要考察;後述★)
◆A群
(B-Tu、B-Tu)(B-Tu、G-Mo)(B-Tu、G-Tu)(B-Tu、G-We)(B-Tu、G-Th)(B-Tu、G-Fr)(B-Tu、G-Sa)(B-Tu、G-Su)(G-Mo、B-Tu)(G-Tu、B-Tu)(G-We、B-Tu)(G-Th、B-Tu)(G-Fr、B-Tu)(G-Sa、B-Tu)(G-Su、B-Tu)
の15グループ
「火曜日生まれの男子がいる」と確率1/2で発言する親をB群とする。
◆B群
(B-Tu、B-Mo)(B-Tu、B-We)(B-Tu、B-Th)(B-Tu、B-Fr)(B-Tu、B-Sa)(B-Tu、B-Su)(B-Mo、B-Tu)(B-We、B-Tu)(B-Th、B-Tu)(B-Fr、B-Tu)(B-Sa、B-Tu)(B-Su、B-Tu)
の12グループ
B群12グループに属する親たちは、確率1/2で他の曜日を言います。
つまり、「火曜日生まれの男子がいる」と発言した全員のうち、B群の各グループの人数は、A群の各グループの半分。
注意すべきは、B群の親は、発言の機会が2回あるわけではないということです。
ひとりで2種類の曜日を発言したら、男子二人だとばれてしまいますからね。
というかそもそも、問題設定そのものが、発言は一度だけですから。男子二人か一人か不明にしておかないと問題が成立しません。
B群の各グループの人数がA群の各グループの半分であることに注意しつつ、
A群のうち男子二人は1グループ
B群のうち男子二人は12グループ
これらをもとに 〈火曜日生まれの男子がいると言ったうち男子二人の親/火曜日生まれの男子がいると言った親〉 を計算すると、
1+(12/2)/(15+(12/2))=1/3
ここで反論があるかもしれません。
★要考察な事項をとりあげましょう。
A群の(B-Tu、B-Tu)以外の14グループは、女子について発言するかもしれなかったので、「火曜日生まれの男子がいる」と確率1で発言するのではなく、B群と同じく、確率1/2で発言するのではないか、と。(残りの半数の人は女子の誕生曜日について発言する)
これは、「男子について発言してもらう」という前提を取っ払う設定です。
オリジナル問題では男子がいる親に限定していた(そうでないと「二人とも男子である確率は?」という問題が成立しない)はずですが、女子について語ることも認めるような、母集団を拡げる解釈も確かに可能です。
その解釈も間違いではありません。
前段階なしでいきなり「火曜日生まれの男子がいます」と言ったのなら、「男子についての発言をしてください」という限定などないわけで、むしろそちらの解釈の方が真っ当でしょう。
この場合は、先ほどの表を使って人数比をとると、
〈火曜日生まれの男子がいると言ったうち男子二人の親/火曜日生まれの男子がいると言った親〉
=1+(12/2)/(1+(26/2))=1/2
これは、女子二人の親も含めた母集団において、
「◎曜日生まれの◇子がいる」と発言した人々がその◎と◇の組み合わせで14通りに同数に分類され、そのうち男子について発言した7通りのうち1/2が男子二人ということですから、全体の1/4が男二人という事実に合致し、論理的にも正解です。
ちなみに、このバージョンは、
http://8044.teacup.com/miurat/bbs/4340
で述べたように、
ある時点で自発的に「男子がいる」と発言すること自体、男子二人の条件付き確率を1/4から1/3ではなく1/2に引き上げる、というケースに相当します。「男子がいます」(曜日指定なし)と発言があった場合の正解と同じです。
いずれにしても、13/27にはなりませんね。
オリジナル問題では13/27は見込み無しなのです。
念のため、ベイズ計算で丁寧に確かめておきましょう。
●解釈1
(曜日情報を除去すると正解1/3となるバージョン)
二人の子どもがいることだけわかっているスミスさんが、男子の誕生日情報を一つ求められて、
「火曜日生まれがいますね」と発言した・・・・・・データE
スミスさんは男子二人の親であり、二人とも火曜日生まれ・・・・・・仮説A
スミスさんは男子二人の親であり、ひとりだけが火曜日生まれ・・・・・・仮説B
スミスさんは男子二人の親であり、0人が火曜日生まれ・・・・・・仮説O
スミスさんは女子と火曜日生まれ男子の親である・・・・・・仮説C
スミスさんは女子と火曜日以外生まれ男子の親である・・・・・・仮説N
スミスさんは女子二人の親である・・・・・・仮説D
P(A∨B∨O|E)=P(A|E)+P(B|E)+P(O|E)=
P(E|A)P(A)/P(E)+P(E|B)P(B)/P(E)
=〈P(E|A)P(A)+P(E|B)P(B)〉/P(E)
=〈P(E|A)P(A)+P(E|B)P(B)〉/〈P(E|A)P(A)+P(E|B)P(B)+P(E|O)P(O)+P(E|C)P(C)+P(E|N)P(N)+P(E|D)P(D)〉
=〈1*(1/14)^2+1/2*3/49〉/〈1*(1/14)^2+1/2*3/49+1*1/7*1/2〉
=1/3
(B-Tu、B-Tu)以外の14グループもB群と同じく「火曜日生まれの男子がいる」発言の確率1/2とするバージョンでは、P(E|C)=1ではなくP(E|C)=1/2と変更されます。
●解釈2
(曜日情報を除去すると正解1/2となるバージョン)
二人の子どもがいることだけわかっているスミスさんが、子どもの誕生日情報を一つ求められて、
「火曜日生まれの男子がいますね」と言った。・・・・・・データE
スミスさんは男子二人の親であり、二人とも火曜日生まれ・・・・・・仮説A
スミスさんは男子二人の親であり、ひとりだけが火曜日生まれ・・・・・・仮説B
スミスさんは男子二人の親であり、0人が火曜日生まれ・・・・・・仮説O
スミスさんは女子と火曜日生まれ男子の親である・・・・・・仮説C
スミスさんは女子と火曜日以外生まれ男子の親である・・・・・・仮説N
スミスさんは女子二人の親である・・・・・・仮説D
P(A∨B∨O|E)
=〈1*(1/14)^2+1/2*3/49〉/〈1*(1/14)^2+1/2*3/49+1/2*1/7*1/2〉
=1/2
いずれも、曜日情報は影響ありませんでした。
いずれにしても13/27にならないことを御確認ください。
念のため、前から言っている
●解釈3
「火曜日生まれの男子がいますか」に対して「イエス」だった・・・・・・データE
として計算してみます。
先の表で、27グループすべてが確率1でイエスと言いますから、人数比からして男子二人は今度こそ13/27になるはずです。
P(A∨B∨O|E)=P(A|E)+P(B|E)+P(O|E)
=P(E|A)P(A)/P(E)+P(E|B)P(B)/P(E)
=〈1*(1/14)^2+1*3/49〉/〈1*(1/14)^2+1*3/49+1*1/7*1/2〉
=13/27
この場合は、P(E|C)=1で紛れはありません。
つまりP(E|C)=1/2という解釈は成り立ちません。
確認:どうやらこういうことのようです
↓
●解釈1
男子についての情報を求められて「火曜日生まれいる」・・・・・・男子二人の確率1/3
P(二人とも男子|一人は男子)と同じ 曜日に情報価値なし
●解釈2
子どもについての情報を求められて「火曜日男子いる」・・・・・・男子二人の確率1/2
P(二人とも男子|自発的に「男子いる」発言あり)と同じ 曜日に情報価値なし
●解釈3
「火曜日男子はいますか」「イエス」・・・・・・・・・・・・男子二人の確率13/27
曜日に情報価値あり
Re: モンティ・ホール・2封筒問題 投稿者:ハム 投稿日:2016年 1月13日(水)17時22分32秒 返信・引用
> No.4358[元記事へ]
モンティ・ホール問題の場合は、主催者がハズレのドアを開けるときに、ランダムに選んだのであれば確率が変りますが、それは、主催者がアタリを選んでしまってボツになる回を数えるからです。
火曜日生まれの男子かと聞いてハイと答えた場合の確率も、イイエと答えてボツになった回を数えるべきですね。
Re: モンティ・ホール・2封筒問題 投稿者:ハム 投稿日:2016年 1月13日(水)15時52分9秒 返信・引用
> No.4357[元記事へ]
φさんへのお返事です。
>とにかく、ハムさんが会う世界中の二人の子の親たち全員に「二人の子の中に月曜日生まれの男子がいる」「二人の子の中に火曜日生まれの男子がいる」……「二人の子の中に日曜日生まれの男子がいる」のうちどれかひとつ、真実である文を語らせてください。
>女子二人の親以外はどれか一つを語るでしょう。
>それらの親を7つのグループ(月、火、水、木、金、土、日)に分けて、それぞれの中で、「二人とも男子である親の比率」を調べてください。
>どの曜日についても1/3でしょう。
どの曜日についても13/27ですよ。
火曜日についての計算↓が、他の曜日でも同様に使えます。
第1子 B-Tu, 第2子: B-Mo, B-Tu, B-We, B-Th, B-Fr, B-Sa, B-Su, G-Mo, G-Tu, G-We, G-Th, G-Fr, G-Sa, G-Su.
第2子 B-Tu, 第1子: B-Mo, B-We, B-Th, B-Fr, B-Sa, B-Su, G-Mo, G-Tu, G-We, G-Th, G-Fr, G-Sa, G-Su.
火曜日生まれの男子がいるという人に、月男-月男のペアを数えたら、違うと言われますよね。
また、男-男という数え方をしたら、火曜日の男以外を除いてくれとクレームがつきそうです。
Re: モンティ・ホール・2封筒問題 投稿者:φ 投稿日:2016年 1月12日(火)02時46分35秒 返信・引用
> No.4356[元記事へ]
ハムさんへのお返事です。
>
> 自ら「火曜日生まれがいる」と言った場合は、確率を変えるような情報価値がない、というご主張は理解しがたいものです。
>
> ちなみに、自ら「男の子がいる」と言った場合は、確率を変えるような情報価値があるわけですよね?
> その違いは何でしょうか?
>
情報価値というものは、「何について」という文脈と相対的に決まるものでしょう。
「サイコロを振って、偶数の目が出た」という情報は、6の目が出た確率に影響します(情報価値があります)。
「サイコロを振って、部屋の南隅で止まった」という情報は、6の目が出た確率に影響しません(情報価値がありません)。
「男子がいる」という情報は、二人とも男子である確率に影響します(情報価値があります)。
「火曜日生まれの子がいる」という情報は、二人とも男子である確率に影響しません(情報価値がありません)。
とにかく、ハムさんが会う世界中の二人の子の親たち全員に「二人の子の中に月曜日生まれの男子がいる」「二人の子の中に火曜日生まれの男子がいる」……「二人の子の中に日曜日生まれの男子がいる」のうちどれかひとつ、真実である文を語らせてください。
女子二人の親以外はどれか一つを語るでしょう。
それらの親を7つのグループ(月、火、水、木、金、土、日)に分けて、それぞれの中で、「二人とも男子である親の比率」を調べてください。
どの曜日についても1/3でしょう。
だって全体で「二人とも男子である親の比率」は1/3なんですからね。1/3以外の何になりうるんですか? 論理的に不可能でしょう。
かりにどれかの曜日で13/27だったら、どれか別の曜日で、1/3より小さい曜日がなければなりませんよ。そうでないと人数が合いませんからね。
何曜日生まれか、ということは、性別に関して情報価値をもたらさないということです。
サイコロが止まった位置が、サイコロの目について情報価値を持たないのと同じです。
ただし、繰り返しますが、たとえば次のような場合は別ですよ。
「サイコロを2つ投げて、少なくとも一つは6の目が出た。2つとも6である確率は?」→ 正解1/6
「サイコロを2つ投げて、少なくとも一つは6の目が出た。2つとも6である確率は?」「ちなみに、南隅で止まった6の目はありますか」「あります」「なるほど。2つとも6の目である確率は――」→ 正解1/6より大
理由は以前述べた「火曜日生まれの男子はいますか」「イエス」と同様です。
Re: モンティ・ホール・2封筒問題 投稿者:ハム 投稿日:2016年 1月11日(月)09時09分50秒 返信・引用
> No.4355[元記事へ]
φさんへのお返事です。
>問題が「二人とも火曜日生まれである確率は?」だったら、逆に性別が情報として無価値になるでしょう。
>「火曜日生まれがいる」「火曜日生まれの男子は?」「いる」←これだったらシナリオ2と同じで、性別も確率の改訂に寄与します。
自ら「火曜日生まれがいる」と言った場合は、確率を変えるような情報価値がない、というご主張は理解しがたいものです。
ちなみに、自ら「男の子がいる」と言った場合は、確率を変えるような情報価値があるわけですよね?
その違いは何でしょうか?
Re: モンティ・ホール・2封筒問題 投稿者:φ 投稿日:2016年 1月10日(日)17時51分19秒 返信・引用
> No.4354[元記事へ]
ハムさんへのお返事です。
>
> 「火曜日生まれの男の子がいる」という情報は、「男の子がいる」という情報と同値ではなく、含意する関係ですので、男子二人の確率は1/3より高くなるだろうことは容易に分るはずです。
> これらを同値と考えるには、よほどのヘンテコな理屈が必要ですよ♪
>
もちろん同値ではありませんよ。わら人形論法はつまらないのでやめましょう。
同値ではないが、確率判断を変化させる違いはないというだけのことです。そんな違いはありふれていますね。
>
> 曜日を考慮するほうが「寛容の原則」に則っていると思います。
>
次に問われる問題によってはもちろん曜日が効いてきますよ。
問題が「二人とも火曜日生まれである確率は?」だったら、逆に性別が情報として無価値になるでしょう。
「火曜日生まれがいる」「火曜日生まれの男子は?」「いる」←これだったらシナリオ2と同じで、性別も確率の改訂に寄与します。
Re: モンティ・ホール・2封筒問題 投稿者:ハム 投稿日:2016年 1月10日(日)10時11分18秒 返信・引用
> No.4353[元記事へ]
φさんへのお返事です。
>もしシナリオ1の正解が13/27だとしたら、(発言と親は一対一対応しているので)曜日の情報抜きで「二人の子を持つ親のうち、男子二人の確率は1/3」という事実と矛盾してしまいますね。
「火曜日生まれの男の子がいる」という情報は、「男の子がいる」という情報と同値ではなく、含意する関係ですので、男子二人の確率は1/3より高くなるだろうことは容易に分るはずです。
これらを同値と考えるには、よほどのヘンテコな理屈が必要ですよ♪
元の問の「火曜日生まれの男の子がいる」という情報が、人は必ず何曜日かに生まれるという意味で述べられたものなのか、曜日を考慮して計算せよと述べられたものなのか曖昧なのですが、曜日を考慮するほうが「寛容の原則」に則っていると思います。
Re: モンティ・ホール・2封筒問題 投稿者:φ 投稿日:2016年 1月 8日(金)18時47分50秒 返信・引用
> No.4352[元記事へ]
ハムさんへのお返事です。
>
> どんな問題でも、その問題が成立する場合を答えればいいはずです。
>
もちろんです。
いま我々が考えているのは、
ある二人の子の親について、「火曜日生まれの男の子がいる」という情報が与えられたことが成立して、そこで「その親が男子二人を持つ確率は?」という問題が成立したわけですね。
その場合だけを考えています。
で、その問題が成立する場合には二通りあるということです。
シナリオ1 自発的に「火曜日生まれの男子がいる」と述べた場合
シナリオ2 事前指定質問「火曜日生まれの男子はいますか」に対してイエスと言った場合
「ボツ」は、シナリオ2の「ノー」の場合だけです。
ノーだった人については、「男子二人かどうか」は問題にしません。「火曜日生まれの男子がいる」という前提での問題ですからね。
シナリオ1では、曜日の事前指定がなかったので、その人が何曜日と言おうが、それぞれ問題になりえました。ただし出題者が注目していた当人がたまたま「火曜日」と自発的に言ったので結果的に「火曜日」だけが問題になったわけですけれどね。
では、改めて列挙してみましょう。
問題が成立していたところに◎を付けましょう。
●シナリオ1(二人の子を持つ親全員に一回だけ言わせる)
「当人が自発的に言った曜日」が、
月曜日と言ったとき、 男子二人の親の比率は全体の1/3。
◎火曜日と言ったとき、 男子二人の親の比率は全体の1/3。
水曜日と言ったとき、 男子二人の親の比率は全体の1/3。
木曜日と言ったとき、 男子二人の親の比率は全体の1/3。
金曜日と言ったとき、 男子二人の親の比率は全体の1/3。
土曜日と言ったとき、 男子二人の親の比率は全体の1/3。
日曜日と言ったとき、 男子二人の親の比率は全体の1/3。
↑
以上7通りの「○曜日と言ったとき」それぞれの起こる確率は 1/7
七つ全部足して確率1(一人一回ずつ発言するので、全体と一致)
火曜日と言った場合だけに注目して、男子二人は確率1/3。
実はどの曜日だろうが同じですが。
●シナリオ2(可能世界を7通りに分け、以下の問いのうち一つを各可能世界で全員に問う。現実世界で問うたのは「火曜日生まれの男の子はいますか」←イエスと答えなかった場合は現実世界ではボツ)
「○曜日ですか」「イエス」と答えた場合
月曜日かと問うてイエス 男子二人の親の比率は全体の13/27。
◎火曜日かと問うてイエス 男子二人の親の比率は全体の13/27。
水曜日かと問うてイエス 男子二人の親の比率は全体の13/27。
木曜日かと問うてイエス 男子二人の親の比率は全体の13/27。
金曜日かと問うてイエス 男子二人の親の比率は全体の13/27。
土曜日かと問うてイエス 男子二人の親の比率は全体の13/27。
日曜日かと問うてイエス 男子二人の親の比率は全体の13/27。
↑
以上7通りの「○曜日かと問うてイエス」それぞれが起こる確率は 9/49
七つ全部足して 63/49(1を超えるのは、男子二人の親のうち6/7は2通りの可能世界で「イエス」と言うので、「イエス」を全部数えると実人数より多くなるから)
ハムさんは、シナリオ2では13/27が正解であることに同意するでしょう。
でも、シナリオ1の正解も13/27だと言う点で間違っているのです。
もしシナリオ1の正解が13/27だとしたら、(発言と親は一対一対応しているので)曜日の情報抜きで「二人の子を持つ親のうち、男子二人の確率は1/3」という事実と矛盾してしまいますね。
Re: モンティ・ホール・2封筒問題 投稿者:ハム 投稿日:2016年 1月 8日(金)12時46分40秒 返信・引用
> No.4350[元記事へ]
φさんへのお返事です。
>シナリオ1 勝手に「火曜日生まれの男子がいます」と言った場合(何曜日生まれと言っても問題はボツにせず、同格の証拠として採用する)
>シナリオ2「火曜日生まれの男子はいますか?」「はい」という場合(「いいえ」だったらこの問題はボツにし、「はい」と答えた親だけについて問題を読者に問う)
>シナリオ2では、「はい」と言う確率は1/7ではなく、もっと大きくなります。
>(今ざっと計算したところ、9/49になるでしょうか。確かめてください)
シナリオ2では、7回に6回はボツになるわけですが、ボツのときも確率計算に加えるという前提は、一般的ではないです。
どんな問題でも、その問題が成立する場合を答えればいいはずです。
問 私は二人の子供を持っており、そのうちの一人は少年である。私は二人の少年を持っている確率は?
この問い↑のときは、シナリオ2のように計算せず、シナリオ1のように計算するはずです。
Re: モンティ・ホール・2封筒問題 投稿者:φ 投稿日:2016年 1月 8日(金)06時21分34秒 返信・引用
> No.4350[元記事へ]
φさんへのお返事です。
せっかくですから、ハムさんが書きかけた表を使って
私の前投稿を補足しておきましょう。
男子を含む二人の子を持つ親のうち、
●シナリオ1(当人が一回だけ言う)
「当人が自発的に言った曜日」が、
月曜日のとき、 二人とも男である確率は1/3。
火曜日のとき、 二人とも男である確率は1/3。
水曜日のとき、 二人とも男である確率は1/3。
木曜日のとき、 二人とも男である確率は1/3。
金曜日のとき、 二人とも男である確率は1/3。
土曜日のとき、 二人とも男である確率は1/3。
日曜日のとき、 二人とも男である確率は1/3。
↑7通りの「○曜日のとき」それぞれの確率は 1/7
七つ全部足して 1(一人一回ずつ数えられたので、全体と一致)
●シナリオ2(当人に一回だけ問う)
「○曜日ですか」「はい」と答えた場合
月曜日かと問うてイエス 二人とも男である確率は13/27。
火曜日かと問うてイエス 二人とも男である確率は13/27。
水曜日かと問うてイエス 二人とも男である確率は13/27。
木曜日かと問うてイエス 二人とも男である確率は13/27。
金曜日かと問うてイエス 二人とも男である確率は13/27。
土曜日かと問うてイエス 二人とも男である確率は13/27。
日曜日かと問うてイエス 二人とも男である確率は13/27。
↑7通りの「○曜日かと問うてイエス」それぞれの確率は 9/49
七つ全部足して 63/49(男子二人の親のうち6/7は2通りに該当するので、「イエス」を全部数えると全体より多くなる)
Re: モンティ・ホール・2封筒問題 投稿者:φ 投稿日:2016年 1月 8日(金)04時54分34秒 返信・引用
> No.4349[元記事へ]
ハムさんへのお返事です。
>
> 「当人が正解と思う曜日」が、
> 月曜日のとき、二人とも男である確率は13/27。
> 火曜日のとき、二人とも男である確率は13/27。
> 水曜日のとき、二人とも男である確率は13/27。
> ・
> ・
> ・
>
> 曜日を考慮すれば、答えは13/27になります。
> ですので、同じではないのです↓
>
同じことです。
「何曜日が該当すると思うか」について、何遍でも訂正がなされうるからです。
つまり、〈火曜日〉は当人の心理状態に従って他のどんな曜日で代替しても、同格の証拠として認定されます。
男子を含む二人の子を持つ親が
シナリオ1 勝手に「火曜日生まれの男子がいます」と言った場合(何曜日生まれと言っても問題はボツにせず、同格の証拠として採用する)
シナリオ2「火曜日生まれの男子はいますか?」「はい」という場合(「いいえ」だったらこの問題はボツにし、「はい」と答えた親だけについて問題を読者に問う)
この2つを区別できない理論は、誤りと言うべきでしょう。
オリジナル問題で親は「私」(出題者自身)でしたから、シナリオ1です。
シナリオ2では「はい、いいえ」でスクリーニングがなされていますから、母集団が異なります。
場合分けの各項を吟味しても2つのシナリオの論理の違いがわかるでしょう。
シナリオ1では、どの曜日を言うか(訂正後の最終バージョンで)によって7通りに分かれ、それぞれ確率は等しいので、「火曜日」の確率は1/7
シナリオ2では、「はい」と言う確率は1/7ではなく、もっと大きくなります。
(今ざっと計算したところ、9/49になるでしょうか。確かめてください)
これだけでも、論理が異なることがお判りでしょう。
もし2つのシナリオで確率が等しいというなら、論理の違いを越えてなぜ等しい確率が導かれるのか、納得のゆく計算で説明しなければなりません。
Re: モンティ・ホール・2封筒問題 投稿者:ハム 投稿日:2016年 1月 7日(木)12時06分28秒 返信・引用
> No.4348[元記事へ]
φさんへのお返事です。
>「当人が正解と思う曜日に生まれた男子を含む二人の子の親」という母集団に位置づけられることになります。
「当人が正解と思う曜日」が、
月曜日のとき、二人とも男である確率は13/27。
火曜日のとき、二人とも男である確率は13/27。
水曜日のとき、二人とも男である確率は13/27。
・
・
・
曜日を考慮すれば、答えは13/27になります。
ですので、同じではないのです↓
>「当人が正解と思う曜日に生まれた男子を含む二人の子の親」というのは、「少なくとも一人の男子を含む二人の子の親」と同じなのですから。
Re: モンティ・ホール・2封筒問題 投稿者:φ 投稿日:2016年 1月 6日(水)15時08分56秒 返信・引用
> No.4347[元記事へ]
ハムさんへのお返事です。
>
> 元の問 私は二人の子供を持っており、そのうちの一人は、火曜日に生まれた少年である。私は二人の少年を持っている確率は?
>
> この↑元の問も、「火曜日に生まれた」という情報を聞いた以上考慮すべきだという考え方をする人がいて当然だと思います。
> 「間違えました水曜日でした」と言い直したときでも、13/27は間違いとはいえないはずです。.
>
考えが自然だからといって、正しいことにはならないでしょう。
実際、訂正を認めるのであれば、「どの曜日であれとにかく当人にとって正解である曜日ならよい」ということになります。
となるとデータとして曜日を名前で特定することに意味がなくなり、その親は、「水曜日生まれの男子を含む二人の子の親」という母集団に属するのではなく、「当人が正解と思う曜日に生まれた男子を含む二人の子の親」という母集団に位置づけられることになります。
前にも書きましたが、そういう母集団に属する親を全世界にくまなく訪ね歩いて、統計を取ってみてください。
二人とも男子である親の比率は、1/3であるはずです。
「当人が正解と思う曜日に生まれた男子を含む二人の子の親」というのは、「少なくとも一人の男子を含む二人の子の親」と同じなのですから。
(厳密には、曜日を忘れていて正解候補を持たない親は除外されるので少し食い違いますが、確率計算には影響ありません)
Re: モンティ・ホール・2封筒問題 投稿者:ハム 投稿日:2016年 1月 5日(火)16時22分42秒 返信・引用
> No.4346[元記事へ]
φさんへのお返事です。
一人が少年だという情報が、確率の変更に影響することを確認することが目的でした。
「火曜日生まれ」という情報も、同様に確率に影響するはずです。
元の問 私は二人の子供を持っており、そのうちの一人は、火曜日に生まれた少年である。私は二人の少年を持っている確率は?
この↑元の問も、「火曜日に生まれた」という情報を聞いた以上考慮すべきだという考え方をする人がいて当然だと思います。
「間違えました水曜日でした」と言い直したときでも、13/27は間違いとはいえないはずです。
Re: モンティ・ホール・2封筒問題 投稿者:φ 投稿日:2016年 1月 4日(月)17時15分49秒 返信・引用
> No.4345[元記事へ]
ハムさんへのお返事です。
>
> 少年の問1 彼は二人の子供を持っており、そのうちの一人は少年であるかとの質問にハイと答えた。彼が二人の少年を持っている確率は?
>
> 少年の問2 彼は二人の子供を持っており、そのうちの一人は少年であると自ら答えた。彼が二人の少年を持っている確率は?
>
> どちらも答えは1/3ですよね。
>
「そのうちの一人は」というのは、わざわざそう言うからには「一人だけ」という含意があります。つまり男男である確率はゼロとなります。
それを避けるためには、「少なくとも一人」と書くべきでしょう。
しかしそのように修正しても曖昧さは残ります。
とくに問2、「そのうちの少なくとも一人は少年であると自ら」発言するのは不自然ですから、状況設定をしっかりしないと確率の問題になりません。
「彼」は二人のうちどちらかの子どもをふと思い浮かべて、「少なくとも一人は男」と発言したのでしょうか。
その場合は、彼が思い浮かべた方を先に書くとして、
男女 男男 だけが可能性として残りますから、二人とも男である確率は1/2です。
どちらを思い浮かべたというのでもなく「少なくとも一人は男」と発言したとして、なぜ「女」と言わずに「男」と言ったのか、「自発的に」と述べただけでは事情がわかりません。
修正後の問1の正解はまあ1/3でOKですが、問2は設定が不自然すぎて情報不足ゆえ答えは不確定でしょう。
Re: モンティ・ホール・2封筒問題 投稿者:ハム 投稿日:2016年 1月 3日(日)21時15分29秒 返信・引用
> No.4344[元記事へ]
φさんへのお返事です。
少年の問1 彼は二人の子供を持っており、そのうちの一人は少年であるかとの質問にハイと答えた。彼が二人の少年を持っている確率は?
少年の問2 彼は二人の子供を持っており、そのうちの一人は少年であると自ら答えた。彼が二人の少年を持っている確率は?
どちらも答えは1/3ですよね。
これは、訂正を許容するか否かに関係なく、「一人は少年」という情報によって、1/4から1/3に高まったわけです。
Re: モンティ・ホール・2封筒問題 投稿者:φ 投稿日:2016年 1月 3日(日)05時40分30秒 返信・引用
> No.4343[元記事へ]
ハムさんへのお返事です。
>
> 問1 彼は二人の子供を持っており、そのうちの一人は、火曜日に生まれた少年であるかとの質問にハイと答えた。彼が二人の少年を持っている確率は?
>
> 問2 彼は二人の子供を持っており、そのうちの一人は、火曜日に生まれた少年であると答えた。彼が二人の少年を持っている確率は?
>
> 問1でも問2でも、13/27と答えるのが正解ではないですか。
> 出題者は、曜日を問題にしていることが伝わります。
>
問2は「火曜日」という情報が「彼」の口から出た理由がわかりません。
それが特定されないと確率は答えられませんね。
もし、「彼」が「ああ、間違えた、火曜日ではなく、水曜日生まれの男の子がいる、というべきでした」と訂正することを許すような設定なら(曜日を訂正したとしても同じ確率問題が成立するというなら)、訂正が為されようが為されまいが、二人とも男の子である確率は1/3です。
曜日の情報は全く情報価値を持たず、確率の改訂をもたらしません。
対して、
そのような訂正が為されたら(もし火曜日以外だったら)同じ確率問題は成立しなくなるから、また別の機会にね、ということになるはずだが、訂正は為されなかった、ということであれば、二人とも男の子である確率は13/27でしょう。
この「訂正を許容するかどうか」は、以前、2封筒問題について述べたのと同じ理屈です。
Re: モンティ・ホール・2封筒問題 投稿者:ハム 投稿日:2016年 1月 2日(土)09時22分40秒 返信・引用
> No.4342[元記事へ]
φさんへのお返事です。
明けまして、おめでとうございます。
平成28年正月は、おめでたい日として、私たちが必ず観測するような構造をしていなければなりません。
ですが、正月早々、疑義です。
> シナリオ1「火曜日生まれの男の子はいますか」「います」→ 二人とも男の子 13/27
> シナリオ2「何曜日生まれの男の子がいますか」「火曜日生まれがいます」→ 二人とも男の子 1/3
問1 彼は二人の子供を持っており、そのうちの一人は、火曜日に生まれた少年であるかとの質問にハイと答えた。彼が二人の少年を持っている確率は?
問2 彼は二人の子供を持っており、そのうちの一人は、火曜日に生まれた少年であると答えた。彼が二人の少年を持っている確率は?
問1でも問2でも、13/27と答えるのが正解ではないですか。
出題者は、曜日を問題にしていることが伝わります。
元の問 私は二人の子供を持っており、そのうちの一人は、火曜日に生まれた少年である。私は二人の少年を持っている確率は?
元の問↑は、曜日を問題にしているのか否かが曖昧なのです。
人は誰でも、必ず何曜日かに生れるわけですから、それが「火曜日」だといっただけなのか、曜日を考慮しろといっているのか、曖昧なのです。