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バートランド・ラッセル 権力 第6章 - Power, 1938, by Bertrand Russell

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第6章 むきだしの権力 n.9 - 人々から嫌われた僭主ディオニシウス

 そうして(このようにして)ディオニシウス僭主となった。しかし歴史は,(ディオニシウスが擁護した)貧しくて卑しい人々がそれ以後利益を得たとは語っていない(史実として残っていない)。確かに,ディオニシウスは金持の財産を没収したけれども,それを与えた相手は自分を警護する兵士たちであった。彼の人気はすぐに衰えたが,彼の権力は衰えなかった。2,3ページ読み進めた先で,グロウトは次のように述べている(書いている)。
ディオニシウスは,自分が(シラクサに対する)支配権を持っていることをシラクサの人々は嫌っており,自分の支配権はむきだしのカ(武力)にのみ依存しているということを,以前よりもずっと感じて,多分,いかなるギリシアの専制君主よりも用心して(自分の)身辺を警護させた。」

Chapter VI: Naked Power, n.9

And so he became tyrant; but history does not relate any consequent advantage to the poor and humble. True, he confiscated the estates of the rich, but it was to his bodyguard that he gave them. His popularity soon waned, but not his power. A few pages further on we find Grote saying:
"Feeling more than ever that his dominion was repugnant to the Syracusans, and rested only on naked force, he thus surrounded himself with precautions probably stronger than any other Grecian despot had ever accumulated."
(掲載日:2017.07.06/更新日: )