子弟に対する教育 ー 支配層と被支配層の違い

 伝統的に,貴族階級恐怖(心)を表に現さないように訓練されてきたが,他方,支配を受ける民族や階級や性(=通常,女性)は,つねに臆病者(注:即ち,保護をするかわりに従属させる対象)であることを奨励されてきた

Traditionally, aristocracies have been trained not to show fear, while subject nations, classes and sexes have been encouraged to remain cowardly.
出発: On Education, especially in early childhood, 1926, chap. 2: The Aims of Education
詳細情報:http://russell-j.com/beginner/OE02-130.HTM

<寸言>
 英国のパブリックスクール支配層の子弟を教育するために創られた教育機関。そういった学校は各国に存在してきた。通常、そういう学校に入るためには、家柄がよいか、お金持ち、貧乏人でも飛び抜けて成績優秀かつ権力に従順な人間でなければならなかった。
戦後は、そういった教育機関の大部分は「民主化」されたが、現在では経済格差教育格差を生んでおり、貧困の再生産を生み出す事態となっている