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ローマン・カトリック教会の「大分裂」(注:ローマにいる教皇とアビニヨンにいる教皇とに分裂)は,教皇に対して敬意を払うことをなおいっそう困難にした。それは,教皇としての権利を持っていると主張する二派のどちらが正統的なものか誰もわからず,両者が他方の教皇を破門にしたからである。この大分裂(の期間)全体を通して,二人の競合者はお互いに教化的でない(非道徳的な)権力への執着を示し,最も厳粛である誓い(宣誓)をさえ拒絶するにまで及んだ。
The Great Schism made it still more difficult to reverence the Pope, since no one knew which of the claimants was the legitimate one, and each claimant anathematized the other. Throughout the Great Schism, each of the two rivals showed an unedifying tenacity of power, extending to repudiation of the most solemn oaths.
Source: Power, a new social analysis, 1938, by Bertrand Russell
More info.: https://russell-j.com/beginner/POWER04_220.HTM
<寸言>
形式ややり方は違っても、こういった争いや現象は、歴史上、多くの国で起こっている。日本においては南北朝時代がその一つ。
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