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「(週刊)バートランド・ラッセル(1872.5.18-1970.2.2)に関するメール・マガジン」
  no.0887_2024/06/08 (2006/12/21 創刊/毎週土曜 or 日曜日 発行)

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    ■ 目 次 ■
          
 1.ラッセルの著書及び発言等からの引用
 2.ラッセルに関する記述や発言等
  編集後記


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 1.ラッセルの著書や発言等から
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■「ラッセルの英語」n.2691~2695  を発行しました。
  (1)「ラッセル英単語熟語」は、2691-2695
  (2)「ラッセルの英文」は、n.2691-2, 2693-2, 2695-2
 
 1つずつ再掲します。

■■  ラッセルの英語 n2693:R英単語熟語  (revised)

★ carefree (adj.)【心配のない,苦労のない,のんきな;楽しい】
* careless (adj.):不注意な

1. ラッセルの用例

Two years later we went again to St. Fillans. This time, however, we 
had a far less carefree time.
[2年後(1955年)に,私たちは再びセント・フィランズを訪れた。けれども,今
度は前回のようにのんびり時を過ごすことがほとんどできなかった。]
 出典: ラッセル『自伝』第3巻第2章「国の内外で」
     https://russell-j.com/beginner/AB32-070.HTM

She managed her work, her children and household and the scientists 
with apparently carefree grace and tact.
[彼女は,自分の仕事,子供たちの養育,家事,それから科学者たちとの応待を,外
見上(見たところ),気苦労なく優雅にそして如才なくやりくりした]
 出典: ラッセル『自伝』第3巻第2章「国の内外で」
     https://russell-j.com/beginner/1036_GBS-010.HTM

In our age of wars and rumours of wars there are many who look back 
with nostalgia to that period of apparently unshakable stability in 
which their grandfathers lived what now appears like a carefree life.
[戦争とか戦争の噂に充ちている現代では,現代と比較すれば心配がない暮ら
しをしていたと思われる,祖父たちが生きていた,揺るぎない安定した時代に
対し,ノスタルジーを感ずる人も多い。]
 出典:『 ラッセル短篇集』の中の「パルナッソス山*の守護者」
      https://russell-j.com/cool/45T-04.HTM

There will be a new freedom from economic bondage to the mere 
necessities of keeping alive, and the great mass of mankind may enjoy
the kind of carefree adventurousness that characterizes the rich young
 Athenians of Plato's Dialogues.
[ただ生存するためだけの単なる生活必需品(確保)への経済的束縛からの新
しい自由が得られようになるであろう。そうして、人類の大多数は、プラトン
の対話篇に出てくる裕福な若きアテネ人を特徴づけるような種類のくったくの
ない冒険好きを享受することできるであろう。]
 出典:Bertrand Russell: 「Ideas That Have Helped Mankind, 1946」
     https://russell-j.com/0860HELP.HTM


2.参考例

a carefree life
[のんきな生活]
 出典:『究極の英単語<SVL>vol.3 上級の3000語』p.486

a carefree laugh / in a carefree mood
[屈託のない笑い/くつろいだ気分で]
 出典:Shogakukan Random House English-Japanese Dictionary, 1987 ed.

After finishing our exams we all felt happy and carefree.
 出典:Longman Dictionary of Contemporary English, new ed.

A carefree person or period of time doesn't have or involve any 
problems, worries, or responsibilities.
 出典:Collins COBUILD English Dictionary for Advanced Learners, new 
ed.


■■  ラッセルの英語 n2695-2 ラッセルの英文

 ラッセル『ヒューマン・ソサエティ-倫理学から政治学へ』
  (Human Society in Ethics and Politics, 1954)

 第3章:手段としての道徳 n.11

 その結果とは無関係に、 ある行為が正しく、他の行為が間違っているとい
う信念が存在しているように思われる場合、 そのほとんどは、その源を(昔
の)タブーの影響に帰することが可能であり、そのタブーの制裁は忘れられて
いるか、あるいは、信じがたく思われるようになっている。産児制限に反対す
る議論は、時として(旧約聖書の)オナンの運命から導き出される。仮に、同
じような運命が、オナンの行動を真似する人々に例外なく降りかかるとしたら
 -そのようにかつては疑いもなく信ぜられていたのであるが- それは答え
ようのない功利主義的な議論になるであろう。しかし、罰をもたらすと考えら
れるタブー(的)行為が呼びおこす恐怖心は、しばしば、罰への信念の滅びた後
も生き残り、その結果、もはや功利主義的根拠によっては擁護できないルール
を生じさせる。(たとえば)高圧線の近くに住んでいる子供は、それに触れて
はいけないと教えられるであろう。 そうして、たとえその電線が使用されな
くなっても、あいかわらず。電線に触れることを怖がるであろう。これは、現
在では消滅した迷信的な信念に明らかに合理的な基礎があったタブーの場合に
似ている。しかし、そのようなタブーは、一般的に、次第に働かなくなってい
く傾向にある。
* 訳注 :『旧約聖書』中の人物。 兄エルが子なくして死んだ後、当時の慣例
に従って、その妻クマル によって兄の後嗣 を得るよう、 父に望まれた。オ
ナンは兄の妻の床には入ったが、兄嫁に子を得させないために地に洩らした。
 そのため た。オナンは onanism の語源とされるが、オナンのしたのはオナ
ニーではない。(「創世記」 三八章八一一
Most of the cases in which there seems to be a belief that certain 
actions are right and others wrong independently of their consequences
are traceable to the effects of tabus of which the sanctions have been
 forgotten or have come to seem incredible. Arguments against birth 
control are sometimes derived from the fate of Onan. If a like fate 
normally befell those who imitate his behaviour -- which no doubt was 
at one time believed to be the case -- that would afford an 
unanswerable utilitarian argument. But the horror inspired by a tabu
 action which is thought to bring punishment often survives belief in
 the punishment, and thus gives rise to a rule which can no longer be
 defended on utilitarian grounds. Children living near a power wire
 will be taught not to touch it, and will still fear to do so if the
 wire comes to be disused. This is analogous to the case of tabus that
 once had an apparently rational basis in superstitious beliefs that
 are now extinct. But such tabus, in general, tend to become gradually
 inoperative.
 Source: Bertrand Russell: Human Society in Ethics and Politics, 1954,
 chapter 3: morality as a means, n.6
  More info.: https://russell-j.com/cool/47T-0311.htm


■「ラッセルの言葉366_画像版」
   日本語 version : n.2771j-2776j を投稿
   英 語 version : n.2771e-2776e を投稿

 1つだけ再録します n.2775j (June 6, 2024)
   https://russell-j.com/smart_r366/r366g_j2775.html

 「大義や倫理を偽装した戦争?」

 実際に起こる意見の相違のうち、その多くは事実に関する意見の相違に帰す
ることができ、従って、本質的に倫理的なものではない。・・・。
・・・。戦争で敗れた人は、自分が何らかの倫理的原則を支持していると信じ
ていることが非常に多いが、もし敗戦を予見していたならば、その倫理原則は
、妥当かどうかは別として、そのような手段(戦争などの暴力)では支持され
ないと認識したはずである。

Of the disagreements that occur in practice, much the greater number
 can be reduced to disagreements as to fact, and are therefore not 
essentially ethical. ... People who are defeated in war very often 
believe themselves to be upholding some ethical principle, but if they
 had foreseen their defeat, they would have perceived that their 
principle, whether valid or not, would not be upheld by such means.
Source: Bertrand Russell: Human Society in Ethics and Politics, (1954)
, chapter 10:Is there ethical knowledge ?
More info.: https://russell-j.com/cool/47T-1011.htm

<寸言>
 事実誤認による無謀な行為はかなり時間が経過してから反省されます。しか
し、現在の問題においても、将来予想される問題においても、事実調査や事実
認識の努力は不十分なままに誤判断が繰り返され、同じような間違いを起こし
続けています。「反省だけなら猿でもできる」と言われますが、「考えること
が面倒なので大勢に従っておこう(多数意見に従っておこう)と考える人が少
なくないようです。マスコミや世間は、毎年、今年の流行はこれだといろいろ
提示してくれますので、それらを「消費」するだけでせいいっぱいで、時は過
ぎていきます。大国だけが暴力(実力行使)によって自らの意志や主張を他国
に押し付けることができます。それは共産主義国だけに限りません。戦前・戦
中は日本単独で自国の意志を他国に押しつけようとしましたが失敗しました。
現在では、日本も、アメリカに従ってさえいれば、甘い汁の分配にあずかるこ
とができます。

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(2) ラッセルに関する記述や発言等 
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 今回もお休み

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 編集後記 外野席から ー ハムレット役の小池都知事
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 以前は杉並区に住んでいましたが今はさいたま市在住なので、東京都知事が
誰になろうと直接の影響はありません。ただし、東京は日本の首都であり、国
との関係が深いので、間接的な影響はそこそこあります。それはともかく、
東京都知事が誰になるかは多くの国民の関心の対象になっていることは間違い
ありません。

 人によって、関心のありどころは異なりますが、私の一番の関心は、小池都
知事が自民党の支援をどれだけ受けるかどうかです。「裏金」で評判を落とし
ている自民党の「全面支援」を受け入れたらマイナスになることは小池知事も
よく理解しているはずです。しかし、自民党から「支援」の申し出があった場
合、それを断れば組織票がかなり減ってしまう恐れがあります。また、小池都
知事が創った都民ファーストの会は政党としてのていをなしていないので、公
明党の支援は必須です。

 小池都知事は学歴詐称の問題も抱えており、その内実をよく知っている元側
近の小島氏(元環境相の審議官)が「小池氏が経歴(学歴)にカイロ大学卒と
書いた場合は刑事告発する」と断言しています。エジプト政府や軍と関係が深
いカイロ大学は政治的意図をもって、本来なら卒業資格がない人物にも卒業証
書を出してしまう(成績記録さえも創ってしまう)とのことですが、日本のマ
スコミは、カイロ大学が正式の卒業証書だと主張すれば、それ以上追及しそう
もないので、小池都知事の致命傷にはなりそうもありません。それに、小池都
知事は元ニュースキャスターでしたので、テレビ関係者の扱いは上手であり、
東京都庁詰めの記者達も小池氏に不利になりそうな報道はしそうもありません。

 「自民党の支援をうけるべきか受けざるべきか」、ハムレット役の小池都知
事の大舞台の開幕はもうすぐです。(松下)

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■編集・発行:(松下彰良/まつした・あきよし)
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