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バートランド・ラッセルのポータルサイト

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「(週刊)バートランド・ラッセル(1872.5.18-1970.2.2)に関するメール・マガジン」
  no.0845_2023/08/05 (2006/12/21 創刊/毎週土曜 or 日曜日 発行)

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       のラッセル関係資料コーナ寄贈資料の購入に充当させていただきま
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    ■ 目 次 ■
          
 1.ラッセルの著書及び発言等からの引用
 2.ラッセルに関する記述や発言等
  編集後記

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 1.ラッセルの著書や発言等から
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■「ラッセルの英語」n.2483~2487  を発行しました。
  (1)「ラッセル英単語」は、n.2483,2485, 2487
  (2)「ラッセルの英文」は、n.2484, 2486
 
 それぞれ1つづつ再掲します。


■■ ラッセルの英語 (1) n2487 R英単語/英熟語  

 ★★★ お知らせ ★★★

   「ラッセル英単語・熟語」はいったん中止し、来週から新しいシリーズの
 「ラッセル英構文(ラッセルの英文にでてくる英語の構文)」を始める予定
  です。うまくいくかどうかわかりませんが、一緒に勉強していきたいと考
  えています。
   なお、入手の容易さを考慮して、『解体英語構文-初級から上級までの
  285構文』(Z会、1100円)を材料として使わせてもらいます。

 ★★★ お知らせ ★★★

 
 バートランド・ラッセルの英語 (1) n2488 R英単語/英熟語 

★ take steps (to do)【(・・・する)処置(手段・方法)を講じる】


1.ラッセルの著作から

In time of peace, all governments take steps -- some more drastically,
others less so -- to insure willingness to fight when the moment comes,
 and loyalty to the national cause at all times.
[平時においては,あらゆる政府が -ある国々ではより徹底的に,またその他
の国々ではそれほどでもなく- (国民の)時至らば進んで戦う気持及び常なる
国家の大義に対する忠誠を確実なものにするための対策を講ずる。]
 出典:ラッセル『権力』第13章「組織と個人」
     https://russell-j.com/beginner/POWER13_070.HTM

I do not mean that he ( = the wise man) takes no steps to remedy these
 matters, provided he has time to do so; I mean only that he deals
 with them without emotion . .
[賢い人は,その時間があっても,こうした事柄を改善する措置をとらない,と私
は言っているのではない。賢い人はこういった事柄を感情を交えずに処理する
,と言っているだけである。]
 出典:ラッセル『幸福論』第16章「努力と諦め」
     https://russell-j.com/beginner/HA27-050.HTM

We have to learn to ask ourselves, not what steps can be taken to give
 military victory to whatever group we prefer, for there no longer are
 such steps.
[私たちが自問しなければならないのは,私たちがいずれの陣営を好もうと,自
分の好む陣営に軍事的勝利をもたらすためにはいかなる手段(処置・方法)を
とればよいかということではない。なぜならそうした手段はもはや存在しない
からである。]
 出典:「ラッセル=アインシュタイン宣言」
      https://russell-j.com/RUSSELL-EINSTEIN.HTM


2.参考

We must take steps to set a limit to their activity.
[我々は彼らの活動を制限する手段を取らなければならない。]
 出典:『解体英熟語-改訂第2版』p.471

We must take steps to avoid the repetition of this offense.
[この犯罪が二度と起こらないような手段を講じなければならない。]
 出典:『研究社新英和中辞典』第4版


■ ラッセルの英語(2) n2486 ラッセルの英文

 ( Unpopular Essays, 1950 から)
 「知的戯言の概要」(1943年発表)」n.59

 しかし、(話が)真面目になり過ぎつつある(ようである)。 迷信は、常に暗
くて残忍なものであるわけではない。 迷信はしばしばが人生に陽気さをつけ
加える(add to)。 私はかつて、(自称)オシリス神(注:the god Osiris 古
代エジプトの死と復活の神で冥界の支配者)から連絡(a communication)を
受けたことがあり、彼の電話番号が書かれていた。彼は当時ボストンの郊外に
住んでいた。私は彼の崇拝者仲間に加わらなかったが(enroll myself)、彼の
手紙は私に喜びを与えてくれた。私はしばしば自分はメシア(救世主)だと名乗
る人達から手紙を受け取ってきているが、彼らはこの重要な事実(救世主であ
ること)を私の講演のなかで言い忘れないようにと促していた。(米国で)禁酒
法が施行されていた期間、聖餐式(the communion service)はブドウ酒(ワイ
ン)ではなくウィスキーで祝福されるべきだと主張する一派(セクト)があっ
た。この教義(tenet)は彼らに強い酒をふるまう法的権利を与え(注:信仰
の自由!!)、この宗派は急速に成長した。イングランド(英国のイングランド)
には英国人は(イスラエルの)失われた十支族だと主張する一派があり、また
それよりももっと厳格な宗派があり、彼らは英国人(の源流)はエフライム族
とマナセ族にすぎないと主張する。これらのどちらかの派に属する人に出会う
たびに、私は他方の信奉者のふりをする(profess myself)。すると、多くの
面白い議論が生まれる。私はまた、大ピラミッドの神秘的な伝承を解読しよう
として(deciphering its mystical lore)、大ピラミッドを研究する人達も
好きである。この問題については 大著が多数執筆され、そのうちの何冊かは
著者から私に贈呈されている(贈呈していただいている)。当該書籍は、大ピ
ラミッドが常にその本が出版された日までの世界の歴史を正確に予言している
が、その本の出版以後(の世界の歴史)について)信頼性が低くなるというの
は、特異な事実( a singular fact)である(訳注:著者は、その本の出版日
までに起こったことは大ピラミッドの伝承とつじつまのある解釈を施すが、出
版以後はそれがかなわなくなるという皮肉か?)。以後は信頼度が低くなる。
 一般的に言って、(大ピラミッド本の)著者は、(大ピラミッドが建設され
て)すぐに、エジプトに戦争が起こり、それに続いてアルマゲドン(注:新約
聖書「ヨハネの黙示録」16章16節に記述された、終末に行われる善と悪の最終
決戦)と反キリストの到来が続くと予想するが、この頃までに非常に多くの人
々が反キリスト者として認識されてしまっているため、読者は不本意ながら懐
疑主義に駆り立てられる(のである)。

Outline of Intellectual Rubbish (1943), n.59

But we have been getting too solemn. Superstitions are not always dark
 and cruel; often they add to the gaiety of life. I received once a 
communication from the god Osiris, giving me his telephone number; he
 lived, at that time, in a suburb of Boston. Although I did not enroll
 myself among his worshipers, his letter gave me pleasure. I have 
frequently received letters from men announcing themselves as the 
Messiah, and urging me not to omit to mention this important fact in 
my lectures. During prohibition, there was a sect which maintained 
that the communion service ought to be celebrated in whiskey, not in
 wine; this tenet gave them a legal right to a supply of hard liquor,
 and the sect grew rapidly. There is in England a sect which maintains
 that the English are the lost ten tribes; there is a stricter sect, 
which maintains that they are only the tribes of Ephraim and Manasseh.
 Whenever I encounter a member of either of these sects, I profess 
myself an adherent of the other, and much pleasant argumentation 
results. I like also the men who study the Great Pyramid, with a view
 to deciphering its mystical lore. Many great books have been written
 on this subject, some of which have been presented to me by their 
authors. It is a singular fact that the Great Pyramid always predicts
 the history of the world accurately up to the date of publication of
 the book in question, but after that date it becomes less reliable.
 Generally the author expects, very soon, wars in Egypt, followed by
 Armageddon and the coming of Antichrist, but by this time so many 
people have been recognized as Antichrist that the reader is 
reluctantly driven to skepticism.
 Source: Outline of Intellectual Rubbish (1943)
     Reprinted in: Unpopular Essays, 1950
  More info.: https://russell-j.com/cool/UE_07-590.HTM


■「ラッセルの言葉366_画像版」
 日本語 version : n.2463j-2469j を投稿
 英 語 version : n.2463e-2469e を投稿

 1つだけ再録します。n.2468j (Aug. 4, 2023)

 「プラトンの理想国家は全体主義国家?」

 このシステム(「プラトンの理想国家」の体制/制度)は、その説得力を貴
族的偏見と「神聖なる哲学」とを融合させることから引き出している。もし 
後者を欠いていたらこのシステムの不快さは明らかであろう。善(なるもの)
及び不変(なるもの)についての巧みな話は、賢者が統治し、彼ら(賢者達/
支配者達)の目的は天上の理想国のように現状を維持することにあるという教
義を(プラトンの)読者に黙認させることを可能にする。・・・。プラトンは
そのように考えた。しかし、自分の思想を形而上学の霧の中に隠すことによっ
て、自分の考えには私心や私欲がないと見せかけ、そうして、これが幾世代に
も渡って世界を騙したのである。

This system derives its persuasive force from the marriage of 
aristocratic prejudice and "divine philosophy"; without the latter, 
its repulsiveness would be obvious. The fine talk about the good and 
the unchanging makes it possible to lull the reader into acquiescence
 in the doctrine that the wise should rule, and that their purpose
 should be to preserve the status quo, as the ideal state in heaven 
does. ... So Plato thought, but by concealing his thought in a
 metaphysical mist he gave it an impersonal and disinterested 
appearance which deceived the world for ages.
 Source: Bertrand Russell: Ideas That Have Harmed Mankind,1946
Reprinted in: Unpopular Essays, 1950
More info.:https://russell-j.com/cool/UE_01_philosophy_and_politics-120.HTM

<寸言>
 長いので途中を割愛しました。「・・・」のところには、次の文章が入りま
す。自民党の憲法改正「命」の人達は、プラトン(著)『国家』の愛読者でしょ
うか? 

「強い政治的信念を持つあらゆる人々にとって ― そうして古代ギリシャ人は
驚くほどの熱烈な政治的情熱を持っていた― 「善なるもの」とは彼ら自身の
党派に属するものであること、また、彼らが望む憲法(注:都市国家スパルタ
の憲法のようなもの)を確立できるならば、もはやそれ以上 の変化は必要でな
いことは明らかである。」 (The fine talk about the good and the 
unchanging makes it possible to lull the reader into acquiescence in
 the doctrine that the wise should rule, and that their purpose should
 be to preserve the status quo, as the ideal state in heaven does. 
To every man of strong political convictions -- and the Greeks had 
amazingly vehement political passions -- it is obvious that "the good"
 are those of his own party, and that, if they could establish the
 constitution they desire, no further change would be necessary.)

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(2) ラッセルに関する記述や発言等 
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 今回もお休み

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 編集後記 才色兼備で権力持てば怖いものなしー松川ルイ18世?(笑)
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 研修旅行でも、研修が終わったらついでに観光をすることはあまり問題はあ
りません。しかし、既得権に慣れていくにつれ、「これくらいはよいだろう」
という気持ちになることが多くなり、いつの間にかエスカレートし、「国民が
どう思うか」など考えなくなるようです。

 自民党の松川るい氏は、東大法学部を出て外務省に勤務したことのある「才
色兼備」の国会議員(二児の母親、夫は外務省の高官)ですが、現在、フラン
ス「研修」旅行での振る舞いで話題の中心にいます。

 自民党の国会議員の海外視察(という名の観光を兼ねた「研修」旅行z9では、
標準として、飛行機はファーストクラス(東京=パリ間は300万円のところ、
自民党議員は200万にしてくれる慣行があるとのこと!)にしてもらえるそう
です。自己負担(30万円)をし、「党費を使っているので国民の税金は使って
いない」「誤解を与え反省している」と苦しい弁解をしています。しかし、
子供を「研修」旅行につれていったことがわかり、弁解はさらに苦しくなって
います。(子供はパリの日本大使館が世話をするように指示が出ていたそうで
す。「研修」旅行中の30人以上の世話に加えて子供の世話までしないといけな
いということで、「一部から」不満がでていたそうですが、岸田総理はこの件
の報告を受けても、無反応だったと伝えられています。自分の長男の不祥事の
こともあり、注意はできないようです。)

 本人の意識では、「自分が民間で勤めていたら現在の収入(国民の税金!)
の何倍もの給料をもらえるだろう」「国に尽くしているのだからこれくらいい
いではないか」という意識でしょうが、それならどうぞ民間で働いてがっぽり
かせいでくださいと言いたいところです。  (松下彰良)

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■編集・発行:(松下彰良/まつした・あきよし)
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