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バートランド・ラッセルのポータルサイト

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「(週刊)バートランド・ラッセル(1872.5.18-1970.2.2)に関するメール・マガジン」
  no.0804_2022/10/08 (2006/12/21 創刊/毎週土曜 or 日曜日 発行)

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    ■ 目 次 ■
          
 1.ラッセルの著書及び発言等からの引用
 2.ラッセルに関する記述や発言等
  編集後記

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 1.ラッセルの著書や発言等から
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■「ラッセルの英語」n.2280~2284  を発行しました。
  (1)「ラッセル英単語」は、n.2280,2082,2284
  (2)「ラッセルの英文」は、n.2281, 2283
 
 それぞれ1つづつ再掲します。

■ ラッセルの英語 (1) n2284 R英単語 

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  今後は、

   『<知識と文脈で深める>上級英単語 LOGOPHILIA ロゴフィリア』(アスク)

  から英単語を採取していくことにします。
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★ periodic【(adj.) 周期的な;定期の】

* period (n):機関;時代;時限
* periodical (n):(日刊以外の)定期刊行物


1.ラッセルの用例

The search for law's governing phenomena has been more difficult 
elsewhere than in relation to the orbits of the planets, because 
elsewhere there is a greater complexity of causes of different kinds,
 and a smaller degree of regularity of periodic recurrence.
[現象を支配する法則を探求することは,惑星の軌道に関する場合より,その
他の場合においてはより困難だった。なぜなら,その他の場合(惑星の軌道計
算以外)では,色々な種類の原因がより複雑に存在しており,周期的な再発の
規則性の度合がより少ししか存在しないからである。]
 出典:ラッセル『宗教と科学』第6章「決定論」
          https://russell-j.com/beginner/RS1935_06-020.HTM

From the moon upwards, on the contrary, the 'natural' motion of bodies
 was circular, or compounded of circular motions, and in the heavens 
there was no such thing as change or decay, except the periodic changes
of the orbits of the heavenly bodies.
[(ガリレオ以前においては)それどころか、月から上の天体の「自然」運動は
円運動、あるいは円運動の複合であり、天界では天体の軌道が周期的に変化す
る以外、変化や衰退というものは存在しなかったのである。]
 出典:Bertrand Russell : Ideas That Have Helped Mankind,1946」
          https://russell-j.com/0860HELP.HTM


2.参考例

They make periodic visits to the island.
[彼らは定期的にその島を訪れている。]
 出典:『知識と文脈で深める上級英単語 LOGOPHILIA ロゴフィリア』p.44

periodic checkup
[定期検査]
 出典:『究極の英単語 v.3:上級の3000語』p.484

periodic bouts of fever
 出典:Longman Dictionary of Contemporary English, new ed.

Periodic events or situations happen occasionally at fairy regular 
intervals.
 出典:Collins COBUILD English Dictionary for Advanced Learners, new
 ed.


■ ラッセルの英語(2) ラッセルの英文

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  ラッセル『私の哲学の発展』の中のラッセルが執筆した部分は終了しまし
 た。巻末には、名著『バートランド・ラッセル-情熱の懐疑家』の執筆者と
 して有名な、オックスフォード大学の若きラッセル研究者アラン・ウッドの
 『ラッセルの哲学-その発展の一研究』が収録されています。たった20ペー
 ジだけですが、執筆の途中で若くして亡くなってしまいました。
  ラッセル哲学の紹介としては優れたものなので、訳出することにします。
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 アラン・ウッド『ラッセルの哲学-その発展の一研究』序_01

 ラッセルの著作は非常に多くの異なる主題に渡っているので、それら主題の
全てに十分な知識を持って、適切な論評を書ける人は -もちろん、ラッセル
自身は除いて- 現存者のなかには恐らく一人もいないだろう。筆者(私)も
そういう知識を持っているとは全く主張しない。従って、ラッセルについて何
か論評する際には、様々な専門的な主題について論評する人(him 彼)に助言
する(ために)適切な側面を選択する判断力(the judgement)を持つことが必
要である(訳注:身の程を知って自分が扱える主題を選びなさいという忠告)。
誰か一人によるラッセルの著作の完全な記録には、直接知による知識(訳注:
knowledge by acquaintance ラッセルに直接聞いて得る知識)とともに、一定
程度の記述による知識(訳注:著作を読んで得る知識)に基礎を置かなければ
ならない。そうして、ラッセルについて何か書く者は、探究の範囲に自分が置
いている限界(limits 制限)について明確に述べる義務がある。 それは、彼
自身の限界(制限)が、書かれる事柄自体の限界(制限)と誤解されることの
ないようにするためであり、また、同じ分野で他の人のなすべき仕事がどれほ
ど多く残されているかを明らかにするためである。

 私は本書(訳注:未完成に終わった、アラン・ウッド『ラッセルの哲学』)
のもつ制限(限界)を、表題によって示しうるかぎりでは示した(訳注:あく
までもラッセルの哲学の「発展」の「一研究」ということであり、個々の主題
について深く扱っているわけではないということであり、「一つの」研究でし
かないということ)。私は、ラッセルの思想の起源と発展とに関心を持ってい
る。それらの思想が他の人々によってどのように継続・展開されたかについて
は関心を持っていない。このことを念頭におかないと、私の本はラッセルの偉
大さ(stature 名声、地位、偉大さ)について、誤まった印象を与えるかも知
れないのである。現代の哲学的思考においてラッセルから発しない重要なもの
は ほとんどない、と私は信じている(訳注:1950年代の話)。ラッセルの後
に出た人々は全てラッセルの影響を受けた人々である(この主張の根拠をいく
つか私は本文で示す)。ラッセルについての十分な論評は後(訳注:ラッセル
以後)の哲学に彼が及ぼす(であろう)影響も述べなければならない。それは
、それについての叙述がなされるには幾世紀もかかるであろう、という意味で
ある。

Alan Wood: Russell's Philosophy - a study of its development
Preface 01

Russell's work covers so many different subjects that there is probably
no single living person equipped with a sufficiently thorough knowledge
 of them all to write an adequate commentary - with the exception, of 
course, of Russell himself. The present author makes no claim to be so 
equipped. It is therefore requisite in any comments as to Russell to 
have the judgment to select the right aspects to advise him on 
different specialist subjects. Any complete record of Russell's work
 by any single hand must be based to a certain extent on knowledge by
 description, as well as knowledge by acquaintance. And it is the duty
of any writer on Russell to be explicit about the limits he places on
the scope of his inquiry, in order that his own limitations should not
 be mistaken for any limitations in his subject, and to make it plain 
how much work remains for others to do in the same field.

So far as possible, I have tried to indicate the limitations of the 
present work by its title. I am concerned with the origin and 
development of Russell's own ideas; not their continuation by others.
 Unless this is borne in mind, a false impression may be given of 
Russell's stature; I believe there is little of importance in 
present-day philosophizing which is not derived from him. The post-
Russellians are all propter-Russellians. (I indicate some grounds for
 this statement in the text.) Any adequate commentary on Russell must
 take account of his influences on subsequent philosophy; which means
 that it may be many centuries before it can be written.
 Source: My Philosophical Development, 1959, by Bertrand Russell.
 More info.: .https://russell-j.com/beginner/wood_br_preface01.html

 
■「ラッセルの言葉366_画像版」
 日本語 version : n.2162-2168j を投稿
 英 語 version : n.2162-2168e を投稿

 1つだけ再録します。 n.2165j ( Oct. 5, 2022)
         
 「宗教教育は必要?」

[ノファー夫人】... 私達夫婦は教会には全くいかず、自分達は不可知論者だ
と考えています。けれども、私達はある種の宗教教育は自分達の子供のために
望ましいと感じています。・・・.

[ラッセル] ・・・ ある種の宗教教育が不可欠であることには同意しません。
私は、あらゆる宗教は、少なくとも部分的には、全く証拠のないものを信じる
ことにあり、そのような信念に直面した際には、証拠への忠誠心を代用すべき
だと考えます。ある信念を家庭で、別の信念を学校で植え付けることは子供に
とって良くないと思うかもしれませんが、他の原因で起こる害の方が大きいと
私は考えます。 

[Mrs Nofer] ... My husband and I do not attend any church and consider
 ourselves agnostics. We do, however, feel that a religious education
 of some kind is desirable for our children, ...

[Bertrand Russell} ... I do not agree that some kind of religious 
education is essential. I think that all religions consist at least in
 part of believing things for which there is no evidence and I think
 that in face of such beliefs loyalty to evidence should be 
substituted. You may consider that it is bad for a child to have one
 set of beliefs instilled at home and another at school, but I think
 the harm done by any other cause is greater.
 Source: Dear Bertrand Russell, 1969.

<寸言>
 「何らかの宗教教育は必要だ」と言う人はけっこういます。しかし、思い描
いている宗教教育の内容は人によって随分異なっているように思われます。キ
リスト教国やイスラム教国では、キリスト教やイスラム教の教義を教えればよ
いと考えるでしょうが、日本ではどうでしょうか? 仏教やキリスト教など、
いくつかの宗教の教義のエッセンスを教えることによって宗教的な感情や情緒
を醸成すればよいのでしょうか? 特定の宗教ではなく、アインシュタインが
抱いたような「宇宙的な宗教感情」を教えることができればよいでしょうが、
そんなものを教えることができる教師はいるでしょうか? まさか神道を教え
るべきだと主張する人はほとんどいないと思われますが・・・?
 日本バートランド・ラッセル協会二代目会長の谷川徹三(故人、哲学者で法
政大学総長)は、ラッセルを unreligious believer と形容しました。ラッセ
ルはキリスト教の厳しい批判者として著名でしたが、いかなるキリスト教徒よ
りも信仰者のごとく世界のために生涯(特に晩年は)つくしました。ラッセル
の死に際し、バチカンの某新聞は同様の趣旨のことを書いて、ラッセルを称え
ました。
 伝統のある世界宗教(キリスト教、イスラム教、仏教など)が生まれた時代
においては、「世界」はちっぽけなもの(太陽系に毛が生えた程度)でした。
しかし、今では科学(物理学・天文学・宇宙論)の発達のおかげで宇宙の広大
さを多くの人々が理解しています。地球あるいは人間などというちっぽけなも
のを創造するために、この広大な宇宙を神が創造したというのでしょうか?
 いずれにせよ、証拠がないものを信じるように強制したり誘導したりするの
はよろしくない、ということです。

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(2) ラッセルに関する記述や発言等 
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 今回もお休み

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 編集後記 「Microsoft に濡れ衣を着せてしまったらしい?」
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 Windows 10の更新プログラムについてネット上に不具合の報告が多いこと
から、前号には、自分のパソコンの調子が悪い(Windows OSの起動が不安的)
のは Windows 10の更新ブログラムのせいではないかと書きました。

 ネット上には、Windows 10(OS)が立ち上がらない時の処置が詳しくのっ
ており、そのいずれをやっても起動しなくなってしまったため、Microsoft 
を疑ってしまったしだいです。

 パソコンを使い始めてからこれまでにデスクトップPCは10台くらい(ノー
トブックPCも含めれば15台くらい?)更新してきました。現在使用している
デスクトップPCは一番長く使っており、替え時ではありますが、3年ほど前
にCドライブのSSDをより大容量のSSDに換装していますので(比較的新しい
SSDだったため)、ハードウェア上の問題はあまりないはずだと思い込んでい
ました。そうして、自分のPCのせいではなく、人のせい(Microsoft のせい)
にしてしまいました。

 しかし、SSDを換装してからPC内の掃除をしたことがなかったので、もしか
してと思い、筐体をあけたところ、ものすごいホコリがたまっており、ビック
リしました。これでよく動いていたものだと感心してしまいました。

 ホコリをとってから本日まで約1週間、大きな問題もなく動いています。
 自分を疑うことは困難です(でした)。        (松下彰良)

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■編集・発行:(松下彰良/まつした・あきよし)
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