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「(週刊)バートランド・ラッセル(1872.5.18-1970.2.2)に関するメール・マガジン」
  no.0788_2022/06/18 (2006/12/21 創刊/毎週土曜 or 日曜日 発行)

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    ■ 目 次 ■
          
 1.ラッセルの著書及び発言等からの引用
 2.ラッセルに関する記述や発言等
  編集後記

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 1.ラッセルの著書や発言等から
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■「(ほぼ日刊)ラッセルの英語」
     n.2207~2209  を発行しました。1つだけ再掲します。

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  <お知らせ>
  当分の間、「ラッセルの英語」は「ラッセル英単語」のみとします。
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 バートランド・ラッセルの英語 n2208  strategy

   https://russell-j.com/beginner/reitan_gogen-055_struct.htm

  ラッセル英単語_語源を参考に理解_055
       str(uct) = 広がる、積み上げる
   
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<清水建二(編)『英語の語源大全』p.222-225から引用>

 "street"(通り)は、ラテン語の"via strata"(舗装された道路)に由来し
ます。より古くは、印欧祖語で「広げる、広がる」の意味の"stere" に遡るこ
とができます。
 "street"は通例、街の中にあって、道の片側か両側に家や店などの建物が立
ち並ぶ,舗装された道のことを言います。町と町をつなぐ"road"とは重なる部
分もありますが、区別して使います。
 カタカナ語の「リストラ」は、一般に人員整理や解雇の意味で使われますが
、英語の"restructuring"は「再び積み上げること」から、「会社組織の再構
築」が原義です。
 "structure"(構造、建造物)は、ラテン語の"struere"(積み上げる)が語
源です。

* construct : con(一緒に)+struct(積み上げる) → 「建設する」
* destroy : de + stroy = 積み上げない → 「破壊する」
* street : 広げられたもの → 「通り」
* strategy : 指揮官が部隊を勝利に導くための全体計画のことで、広がりの
ある計画をイメージさせる → 「戦略」
* infrastructure : infra(下に)+ structure(構造) → 「インフラ・
ストラクチャー」
* obstruct : ob「相手に向かって)+ struct(積み上げる)→ 「妨害する」

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★ strategy【(n) 戦略;計略、策略;兵法;慎重な計画、方策】

* strategic (adj.):戦略(上)の;戦略上重要な


1.ラッセルの用例

Like all the family, he had a minute knowledge of the strategy and 
tactics concerned in all the great battles of the world, so far as 
these appear in reputable books of history.
[その家(トレヴェリアン家)の家族全員そうであったが,彼は,評判の良い歴
史書の中に書かれているものであれば,世界のあらゆる大戦争における戦略や
戦術について,詳細な知識をもっていた。。]
 出典:ラッセル『自伝』第2巻第2章「ロシア」
      https://russell-j.com/beginner/AB22-190.HTM

In politics it is necessary to profess the party programme and flatter
 the leaders; in the navy it is necessary to profess antiquated views
 on naval strategy.
[政治の世界では,'党の綱領'を信奉すると公言し,指導者たちにお世辞を言う
必要がある。海軍では,時代遅れの海戦術をぶつことが必要である。]
 出典:ラッセル『アメリカン・エッセイ集』の中の「臆病は有利」
          https://russell-j.com/COWARD.HTM

Many warnings have been uttered by eminent men of science and by 
authorities in military strategy.
[(核兵器について)多くの警告がすぐれた科学者や戦略の権威によってなさ
れてきました。]
 出典:ラッセル「人類の危機」
          https://russell-j.com/MansPeril.htm


2.参考例

The two apparel makers will merge for strategic reasons next spring.
[そのアパレル・メイカー2社は、戦略上の理由から、来春合併する。]
 出典:『究極の英単語 v.3:上級の3000語』, p.255

I think we have worked out a strategy for dealing with this situation.
 出典:Longman Dictionary of Contemporary English, new ed.

A strategy is a general plan or set of plans intended to achieve 
something, especially over a long period.
 出典:Collins COBUILD English Dictionary for Advanced Learners, new
 ed.
            


■「ラッセルの言葉(Word Press 版)v.2, n.2035~2038 

(*来週は都合により「ラッセルの言葉(Word Press 版)はお休みとします。)
     
1) n2043:ラッセル『私の哲学の発展』第18章「批評に対する若干の返答」n.12
            https://russell-j.com/wp/?p=7626
           
2) n2044: ラッセル『私の哲学の発展』第18章「批評に対する若干の返答」n.13
            https://russell-j.com/wp/?p=7629

3) n2045:ラッセル『私の哲学の発展』第18章「批評に対する若干の返答」n.14
            https://russell-j.com/wp/?p=7633

4) n2046:ラッセル『私の哲学の発展』第18章「批評に対する若干の返答」n.15
            https://russell-j.com/wp/?p=7639


■「ラッセルの言葉366_画像版」

 日本語 version : n.2050-2056j を投稿
 英 語 version : n.2050-2056e を投稿

 1つだけ再録します。
     n.2053j ( June 15, 2022)
   https://russell-j.com/smart_r366/r366g_j2053.html

 「道徳的責任がある?」

 「道徳的な責任」という観念(注:「道義的な責任{とはニュアンスに違い
あり)は,多くの害悪に対して「責任がある」。二人の子供がいて,一人は好
運にも保育園に入り,もう一人は取り残されて楽になることのないスラム街で
の生活を送っているとしてみよう。もしも,後者の子供が大きくなって前者の
子供よりも立派にならなかったとしたら,後者の子供に「道徳的な責任がある」
であろうか。もしも,無知と不注意のために息子をうまく教育できなかったと
したら,親達はそのことに対して「道徳的な責任がある」のだろうか。金持ち
は(若い時に)パブリック・スクールで利己主義と愚かさをたたき込まれ,
その結果幸福な社会を作ることよりも自分達の馬鹿げた贅沢をより好むように
なっているが,そのことに対して彼らは「道徳的な責任がある」のだろうか。
皆,環境の犠牲者である。即ち,皆,幼年期に性格をゆがめられ,学校で知性
の発達を妨げられたのである。

The conception of "moral responsibility" is "responsible" for much 
evil. Imagine two children, one of whom has the good fortune to be in
 a nursery school, while the other is left to unalleviated slum-life. 
Is the second child "morally responsible" if he grows up less admirable
than the first? Are his parents "morally responsible" for the ignorance
 and carelessness which makes them unable to educate him? Are the rich
 "morally responsible" for the selfishness and stupidity which have 
been drilled into them at public schools, and which make them prefer 
their own foolish luxuries to the creation of a happy community? All
 are victims of circumstances ; all have had characters warped in 
infancy and intelligence stunted at school.
Source: On Education, especially in early childhood, 1926
 More info.: https://russell-j.com/beginner/OE13-070.HTM

<寸言>
 ラッセルは「"道徳的な"責任があるのだろうか?」と言っているのであり、
「責任はない」とは言っていません。「道徳的な」という言葉は余り使わない
ほうがよいという考え方です。
 キリスト教を信じている人あるいはイスラム教を信じている人は、それぞれ
「キリスト教的」あるいは「イスラム教的」な道徳観をいだいたりします。そ
ういった道徳観は日本人には違和感があるものがありますが、逆に、日本人の
道徳観のあるものに対しては彼らは日本人に対して違和感をもったりすること
があります。
 「道徳的な責任」を強調する人は、異文化に対する理解に欠けている人が少
なくないので、気に入らない相手に対し、安易に「道徳的な責任」をぶつけな
いほうがよさそうです。(ということで、たとえば、安倍元総理は、「幼年期
に性格をゆがめられ、学校で知性の発達を妨げられた」と言ったほうがよさそ
うです。苦笑?)

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(2) ラッセルに関する記述や発言等 
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 今回もお休み

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 編集後記  人気ロシア人ユーチューバのあしやさんの帰化申請
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 日本語ペラペラで約30万人のフォロワーをもつ「ロシア人ユーチューバ」の
あしやさん(日本在住)が、日本への帰化に向けて動いています。私もあしや
さんが YouTube を始めた頃(10年くらい前?)から注目していましたが、長
い夢だった日本への帰化申請に動き始めました。しかし、現在、日本帰化に立
ちはだかる高い壁に対峙しています。

 一昨日、あしやさんの YouTube チャンネルで「帰化申請にご協力ください」
という動画を見つけましたが、そこに添付されていた「帰化申請フォーム」の
詳細さ(記入の面倒臭さ)に驚きました。あしやさんの帰化申請に協力したい
人は多いと思いますが、このフォームに記入しなければならないと思えば躊躇
してしまう人も多いだろうと思われます。
 https://youtu.be/gT9Aa90beZU
 
 以下の5つの質問に的確に回答しなくてはいけません。

(1) あなたと申請人との関係を説明してください。

。→ 単なる「あしやさんのファンです。」 → これでもう却下?

(2) あなたの知っている申請人本人の性格や人間性を説明してください。

 → これは書けそうですが、「あなたは彼女を直接知らないのに、どうして
そんなことが言えるのか?」ということなら、アウト(却下)?

(3)あなたが知っている申請人の日本国(地域社会やコミュニティー)に対する
貢献の実例を教えてください。

 → これも書けそうですが、審査するお役人から見れば、「そんなのは日本
に対する貢献ではない」ということになるかも知れません。いや、「ロシア人
であるにもかかわらず、ロシアのウクライナ侵攻に反対している」ということ
で、これは評価される可能性はあります。

(4)申請人が帰化した場合、どのような国益(コミュニティーへのメリット)に
繋がると思いますか。

 → これも書けそうですが、将来のことなど「確約」できません。

(5)法務大臣に対し申請人が帰化できるよう嘆願してください。

 → この質問の意味ははっきりしません。知り合いの知り合いを経由して現在
の法務大臣につながることは可能かも知れませんが、それは個人的な事情なので、
そんなことを質問しているわけではないはずです。「○○法務大臣殿、 ・・・
あしやさんの帰化を是非認めてください!」と一文を書けばよいのでしょうか?
 実にぐだらない質問に見えます。
 
 もちろん、あしやさんの帰化を嘆願する者は現住所も書かなければなりません。
多くの人にとってはそれは容易いことですが、プライバシー保護の観点から住所
を書きたくない人もいると思われます。著名人は自分の住所がもれることを嫌い
ますが、そういった人は嘆願者(支援者)になれません。
 
 優秀な外国人はどんどん帰化させ、日本をもっと国際化していく必要がありま
すが、頭が固く、心の狭い人達が邪魔をしています。政治家が悪いのか、役人
が悪いのか、狭量な国民が悪いのか・・・、多分それらすべてのせいでしょうが
・・・。  (松下彰良)

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■編集・発行:(松下彰良/まつした・あきよし)
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