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バートランド・ラッセルのポータルサイト

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「(週刊)バートランド・ラッセル(1872.5.18-1970.2.2)に関するメール・マガジン」
  no.0783_2022/05/14 (2006/12/21 創刊/毎週土曜 or 日曜日 発行)

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    ■ 目 次 ■
          
 1.ラッセルの著書及び発言等からの引用
 2.ラッセルに関する記述や発言等
  編集後記

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 1.ラッセルの著書や発言等から
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■「(ほぼ日刊)ラッセルの英語」
     n.2190~2194  を発行しました。1つ再掲します。

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  <お知らせ>
  当分の間、「ラッセルの英語」は「ラッセル英単語」のみとします。
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1)「ラッセルの英語」n.2193 domesticate
 
 ラッセル英単語 語源を参考に理解_000
 清水建二(編)『英語の語源大全』を参考にして

 英語の語源大全 365日、頭と心がよろこぶ100の驚き! (単行本) [ 清水
 建二 ]

 言葉(単語や熟語等)は、その語源を知ると理解しやすくなったり、記憶に
残りやすくなります。長い歴史のなかで、当初の意味(語源)とはかなり違っ
た意味に変わってしまっている言葉も少なくないですが、参考にはなります。

 そこで、清水建二(編),鈴木ひろし(イラスト)『英語の語源大全』(三笠書房、
2022年2月刊)に収録されている100の語源をベースにして、その語源に関連し
た英単語を含んでいるラッセルの英文を紹介していくことにします。

 どれだけうまくいくかどうかわかりませんが、とにかくも連休明け(5月9日
から)始めることにします。(2022年5月6日)

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 ラッセル英単語 語源を参考に理解_002
    https://russell-j.com/beginner/reitan_gogen-002_dom.htm
 
   "dom" = 「家、主」

 <清水建二(編)『英語の語源大全』p.27-33から引用>

* dome : 家 → 丸天井
* duomo : 神の家 → 大聖堂
* dominate : 主人として支配する
* domestic : 家の → 家庭内の
* domesticate : 家に入れる → 飼いならす

* madam(女性の敬称 ma dame は「私の貴婦人」に由来) と madonna(イタ
リア語)は同語源
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★ domesticate【(vt) 家畜化する、飼いならす;(野蛮人を)教化する;
(しばしば過去分詞形で)家庭向けにする、世帯地味させる】

* 語源: domestic(家庭内の)+ ate(~する)→「家畜化する」
* domestication (n):飼いならし、家畜化;教化


1.ラッセルの用例

The domesticated wife does not receive wages, has no means of 
bettering herself, is taken for granted by her husband (who sees 
practically nothing of what she does), and is valued by him not for
 her housework but for quite other qualities.
[家庭的な(世帯じみた)妻は、給料はもらえず、自分自身を向上させる手段
は何も持たず、夫(妻のしていることをほとんど何も見ていない)からはそれ
が当然のことだと思われている。そうして、妻は家事ではなく全く別の性質で
(性質ゆえに)評価される。]
 出典:ラッセル『自伝』2巻第2章「テレグラフ・ハウス時代末期」
          https://russell-j.com/beginner/%E3%83%AD%E3%82%B7%E3%82%A2

There are those who hold that originally animals were domesticated for
 religious reasons, not from utility, but that the tribes which tried
 to domesticate the crocodile or the lion died out, while those which
 chose sheep and cows prospected.
[動物は、当初、効用からではなく、宗教的理由で飼い馴らされた(家畜化さ
れた)と考えている人達がいる。ワニやライオンを飼いならそうとした部族は
死に絶えた一方、羊や牛を飼い馴らした部族は繁栄した。]
 出典:ラッセル『教育と社会秩序』第8章「教育における宗教」
          https://russell-j.com/beginner/Christianity_Rinri_Konponteki-Kekkan.html

Bit by bit, through stone implements, domestication of animals, 
agriculture, bronze, and iron, man acquired mastery of his environment
 and rose from being a rare species at the mercy of wild animals to
 being the lord of creation and the commonest of the larger mammals.
[人類は、石器、動物の家畜化、農業、青銅器、鉄器という段階を経て、一歩
一歩、自らの環境の支配力を獲得し、野生動物の脅威におびえる稀少な一つの
種から、'万物の霊長'にして、大型哺乳類の中の最もありふれた種にまで地位
を向上させた。]
 出典:ラッセル『アメリカン・エッセイ集』の中の「進歩の保証はあるか?」
          https://russell-j.com/PROGRESS.HTM


2.参考例

Cats were domesticated by the Egyptians.
[猫はエジプト人によって飼いならされたものである。]
 出典:Shogakukan Random House English-Japanese Dictionary, 1982 ed.

Cows were domesticated to provide us with milk.
 出典:Longman Dictionary of Contemporary English, new ed.

When people domesticate wild animals or plants, they bring them under
 control and use them to produce food or as pets.
 出典:Collins COBUILD English Dictionary for Advanced Learners, new
 ed.


■「ラッセルの言葉(Word Press 版)v.2, n.2024~2030     
     
1) n2024:ラッセル『私の哲学の発展』第16章 「非論証的推論」n.24
            https://russell-j.com/wp/?p=7554
           
2) n2025: ラッセル『私の哲学の発展』第16章 「非論証的推論」n.25
            https://russell-j.com/wp/?p=7558

3) n2026:ラッセル『私の哲学の発展』第17章 「ピタゴラスからの後退」n.01
            https://russell-j.com/wp/?p=7561

4) n2027:ラッセル『私の哲学の発展』第17章 「ピタゴラスからの後退」n.02
            https://russell-j.com/wp/?p=7563
            
5) n2027:ラッセル『私の哲学の発展』第17章 「ピタゴラスからの後退」n.03
            https://russell-j.com/wp/?p=7567

6) n2027:ラッセル『私の哲学の発展』第17章 「ピタゴラスからの後退」n.04
            https://russell-j.com/wp/?p=7570

7) n2027:ラッセル『私の哲学の発展』第17章 「ピタゴラスからの後退」n.05
      https://russell-j.com/wp/?p=7573


■「ラッセルの言葉366_画像版」

 日本語 version : n.2008-2021j を投稿
 英 語 version : n.2008-2021e を投稿

 2つ再録します。

<その1>
  n.2012j ( May 5, 2022)
      https://russell-j.com/smart_r366/r366g_j2012.html

 「戦争に勝利するために原材料(石油など)と食糧の確保」

 経済力の重要な形式は,今日,国際関係の上では,原材料と食糧を占有する
ことであり,一番重要な原料は戦争に必要な原材料(注:石油など)である。
このようにして,軍事力と経済力とはほとんど区別のできないものとなってい
る。たとえば,石油をとってみよう。石油を持たずに戦える国はないし,また
戦うことができなければ油田を持つことはできない。どちらかの条件を得るこ
とができないかも知れない。(即ち)ペルシャの石油は,ペルシャ人に十分な
軍隊がなかっので,ペルシャにとって役に立たなかった。また,ドイツの軍隊
も,ドイツ人が石油を手に入れることができなければ役に立たないであろう。
これと似た事態は食糧に関しても存在している。強力な戦争機構には,国民の
精力を食糧生産から(戦争遂行の行動へと)大きくそらせる必要がある。従っ
て,強力な戦争機構には広大な肥沃な地域を軍事的に支配することができるか
どうかに依存している。

The important form of economic power, in international relations, is 
now the possession of raw materials and food; and the most important 
raw materials are those required in war. Thus military and economic 
power have become scarcely distinguishable. Take oil, for example: a 
country cannot fight without oil, and cannot own oil fields unless it
 is able to fight. Either condition may fail : the oil of Persia was 
useless to the Persians because they had no adequate armies, and the 
armed forces of Germany will be useless to the Germans unless they can
 obtain oil. A similar state of affairs exists in regard to food: a 
powerful war-machine requires an immense diversion of national 
energies from food production, and therefore depends upon military 
control of large fertile areas
Source: Bertrand Russell : Power, a new social analysis, 1938
 More info.: https://russell-j.com/beginner/POWER08_150.HTM

<寸言>
 国土が広ければ何らかの天然資源が大量に存在する可能性が高くなります。
現在では、脱石炭が叫ばれていますが、石油及び天然ガスについては、いずれ
の国も、当分の間、依存しなければならない状況です。両方ともロシアは大量
に保有しており、経済力(GDP)は韓国並みに落ちてしまったロシアですが、
天然資源と軍事力(核兵器の大量保有)によってかろうじて「大国」の地位を
保っています。(太陽光は多くの国が利用できる「天然資源」ですので、効率
のよい蓄電池の開発及びスマート電力網の整備によって、普及させていきたい
ものです。)
 一方、ウクライナは世界的な穀倉地帯の一つであり、ウクライナ南東部は印
欧祖語(インド・ヨーロッパ語族の共通の祖先となったとされる仮説上の言語)
発祥の地と言われています。
 日本が第二次世界大戦時に中国大陸や南方を占領しようとしたのも、石油と
食糧を求めてのことでした。もちろん、今回、ロシアがウクライナを侵略した
のは食糧を求めてのことではありません。しかし、ロシアのウクライナ侵略に
反対する国々においても、自国のエネルギーをロシアにどれだけ依存している
かによって、温度差がかなりあります。
 ということで、「経済力の重要な形式は,今日,国際関係の上では,原材料
と食糧を占有することであり,一番重要な原材料は戦争に必要なものである」
というラッセルの指摘はよく理解できます。

<その2>
 n.2013j ( May 6, 2022)
  https://russell-j.com/smart_r366/r366g_j2013.html

 「慈善が不要な社会?」

 知的な人間の道徳感情において、いわゆる「慈善」に関してほど変化したも
のは他にない。乞食の窮乏状態が偽りないものであれば、乞食にお金をめぐむ
こと(喜捨)を拒否することは困難であるが、喜捨の行為は心地よいものでは
なく、また赤面を引き起こしがちである。つまり、そこには不可避的に、誰も
が物乞いをする必要がないように社会は作られていなければならない、といっ
た反省がある。(従って、)喜捨をすることによって自己満足を感ずるどころ
か、自分たちは他人をこのような窮乏と屈辱的な状態にしてしまう体制で利益
を得ていると感じて、社会的良心が痛むのを感じる。

There are few ways in which the moral sentiments of intelligent people
 have changed more than as regards what is called 'charity'. It is 
difficult to refuse money to a beggar if his need seems genuine, but 
the act of giving is uncomfortable and inclined to cause a blush: there
 is inevitably the reflection that society ought to be so organized as
 to make it unnecessary for anyone to beg. So far from feeling self-
satisfied because of giving, we feel our social conscience pricked 
because we profit by a system which reduces others to such want and 
humiliation.
Source: Mortals and Others, v.1, 1975
 More info.: https://russell-j.com/CHARITY.HTM

<寸言>
 テレビなどマスコミにとりあげられると(「24時間TV、愛は地球を救う!」
他)、多くの日本人が寄付をしたりして支援の手をさしのべます。しかし、普
段は、困った人を助けようなどとは考えずに、暮らしています。
 国民性をさぐるために世界中でいろいろな国際的な調査が行われています。
「弱者救済」に関する調査(添付画像)では、日本人の「弱者を救うべきだと
は思わない」と応えた人の割合の多さが際立っています。アメリカに追従する
ことの多い日本は、アメリカ人以上の冷たさを示しています。
 従って、ラッセルが述べているように「誰もが物乞いをする必要がないよう
に社会はつくられていなければならない」と考える日本人も、欧米に比べて、
かなり少ないのではないかと疑われます。ましてや、「自分たちは他人をこの
ような窮乏と屈辱的な状態にしてしまう体制で利益を得ている」と感じている
日本人はさらに少ないだろうと想像されます。その一端が、どの政党を支持し
ているかで伺い知ることができるような気がします。

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(2) ラッセルに関する記述や発言等 
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 今回もお休み

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 編集後記  現行の Google Analytics が来年夏から使えなくなり、GA4 に
移行する件
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 無料で使える現行の Google Analytics(ウェブページアクセス解析ツール)
が来年夏から使えなくなり、GA4に移行するとのアナウンスがだいぶ前からな
されています。Google Analytics は大変素晴らしいツールですが、1年後に
使えなくなる以上、新しいバージョンの GA4への移行手続きを理解しないとい
けません。YouTube 動画をいろいろ見ていますが、簡単だと言いながら、自分
が知りたいことを説明している動画が今のところなく、今ひとつ理解できない
ところがあります。

 現在では、PCだけでなく、タブレット、スマホ、その他、媒体が多様化して
おり、従来のページビューを中心とした解析では不十分になってきているとい
う事情があります。そこで、ページビューではなく、ユーザーがどのような行
動をとったのか、どのような操作を行ったのか(訪れたページをスクロールし
てどこまで閲覧したか、そのページのどの部分に注目しているか、何をクリッ
クしたか、その他)という、「イベント」を対象にした解析ツールにしていく
とのことです。

 趣旨はわかります。しかし、従来版(現行版)の Google Analytics を使い
つつ、GA4 もしばらくの間併行して使用し続けるユーザーの場合、今、どこま
で準備しておかないといけないか、必ずしも明確に書かれていません。即ち。
GA4用のトラッキングコードを全てのコンテンツ/ページに挿入しないといけな
いのか、それとも、Google Analytics の管理ページでGA4の使用宣言をし、デ
ータを収集できるようにしておくだけで今のところよいのか、いまだ理解でき
ていません。

 ラッセルのポータルサイト(ホームページ)には約2万件のページ(html)
がアップロードされていますので、全ての html にGA4のトラッキングコード
を追加・挿入しないといけないということになると大変な作業になってしまい
ます。それをさける方法はないものかと思っているのですが、嫌な予感がして
います。

、後1年は現行のものが使え、今急いでGA4に移行する必要はないとのことです
が、GA4のトラッキングコードを新たに全ての html に追加しなければいけない
のかどうか、早く知りたいところです。Google さんがバッチプログラムを提供
してくれて、それを実行すれば2万件の html に自動的に GA4用のトラッキン
グコードを追加できるというのが一番よいのですが・・・? (松下彰良)


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■編集・発行:(松下彰良/まつした・あきよし)
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