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バートランド・ラッセルのポータルサイト

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「(週刊)バートランド・ラッセル(1872.5.18-1970.2.2)に関するメール・マガジン」
  no.0748_2021/08/28 (2006/12/21 創刊/毎週土曜 or 日曜日 発行)

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    ■ 目 次 ■
          
 1.ラッセルの著書及び発言等からの引用
 2.ラッセルに関する記述や発言等
  編集後記

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 1.ラッセルの著書や発言等から
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■「(ほぼ日刊)ラッセルの英語」
     n.2092~2094  を発行しました。2つ再掲します。

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  <お知らせ>
  当分の間、「ラッセルの英語」は「ラッセル英単語」のみとします。
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 (1) 「ラッセルの英語」n.2092
      https://russell-j.com/beginner/reitan-o074.htm

 ラッセル英単語・熟語 o074 optic

★ optic【(adj.) 目の、視力の、視覚の;光学の】

* optical (adj.) 視力を助ける;光学上の
* optics (n):光学
* optic nerve 視神経
* optic - adjective - related to the eye or vision | Optical-adjective
 - related to sight, and to light


1.ラッセルの例

People are puzzled because the seeing of the star seems so different 
from the processes that the physiologist discovered in the optic 
nerve, and yet it is clear that without these processes the man would
 not see the star.
[星を見ることは、生理学者が視神経(optic nerve)において発見した過程(プ
ロセス)とは非常に異なっているように思われることから、人々は当惑させら
れるが(当惑するが)、それにもかかわらず、そういう過程(プロセス)がな
ければその人は星を見ないであろうことは明らかである。]
 出典:ラッセル『私の哲学の発展』第2章「私の現在の世界観」
          https://russell-j.com/beginner/BR_MPD_02-070.HTM

When we "perceive" the sun, there has been a long causal process, 
first in the ninety-three million miles of intervening space, then in
 the eye, the optic nerve,, and the brain.
[我々が太陽を「知覚」する時,(その知覚が生じるまでに)長い因果の過程
が存在する。まず,太陽と(知覚する)人間との間にある9300マイルの空間の
なかに因果関係があり,次に(刺激を受ける)眼の中に,視神経の中に,そう
して,脳のなかに因果関係が存在している。]
 出典:ラッセル『宗教と科学』第5章「国の内外で」
          https://russell-j.com/beginner/RS1935_05-140.HTM.HTM


2.参考例

optic nerve
[視神経]
 出典:『究極の英単語 v.4 - 超上級の3000語』p.313

the optic nerve ( = from the eye to the brain)
 出典:Oxford Advanced Learner's Dictionary. 8th ed.

Optic means relating to the eyes or to sight.
 出典: Collins COBUILD English Dictionary for Advanced Learner's, new
 ed.
  


 (2)「ラッセルの英語」n.2094
      https://russell-j.com/beginner/reitan-f091.htm

 ラッセル英単語・熟語 fondle

★ fondle【(vt) 優しくなでる、愛撫する、かわいがる | (vi) いちゃつく】
* fond (adj.) [+ of + doing] 好んで;優しい、愛に溺れた、妄信的な;
(古語)愚かな
* fondly (adv.):優しく;妄信的に;(古語)愚かにも
* fondness (n):溺愛;いつくしみ


1.ラッセルにおける用例

It is absurd to maintain, as some Freudians do, that parents ought not
 to kiss and fondle their children at all.
[一部のフロイト主義者のように,親は我が子にキスしたり愛撫したりすべき
ではないと主張するのは馬鹿げている。]
 出典:ラッセル『教育論』第二部_性格の教育_第11章「愛情と同情」
          https://russell-j.com/beginner/OE11-060.HTM

I do not mean anything obvious: I mean merely a certain emotional 
tension, a certain passionateness of feeling, a pleasure in kissing 
and fondling to excess. .
[私は,はっきりした行為のことを言っているのではない。ただ,ある種の情
緒的な緊張,ある種の情熱的な感情,やたらにキスしたり愛撫したりする喜び
のことを言っているにすぎない。]
 出典:ラッセル『教育論』第二部_性格の教育_第11章「愛情と同情」
          https://russell-j.com/beginner/OE11-060.HTM

It is odd that neither the Church nor modern public opinion condemns 
petting, provided it stops short at a certain point. At what point sin
begins is a matter as to which casuists differ. One eminently orthodox
 Catholic divine laid it down that a confessor may fondle a nun's 
breasts, provided he does it without evil intent. But I doubt whether
 modern authorities would agree with him on this point.
[教会(キリスト教会)も現代の世論も、愛撫(ペッティング)は、ある点を
超えなければ非難しないというのは、奇妙である。どの点を超えれば罪になる
かは、論者によって異なる。ある著名な正統派のカトリック神父は、もし彼が
悪意をもっていなければ、聴罪司祭(a confessor)は尼僧の胸を愛撫しても
よいと明言した(lay it down that。]
* 訳注:山田英世・市井三郎(共訳)『人類の将来-反俗評論集』では「・・・
 信仰告白者("a confessor")は修道女の胸を愛撫してよいと規程した」と
訳されている。"a confessor"は文字づらから判断すると「教会などで懺悔す
る告白者」のように思われてしまうが、疑って調べると、"a confessor"とは
「カトリックにおける聴罪司祭であることがわかる。つまり、司教・司祭(聴
罪司祭)は信者の告白を聴き、「父と子と聖霊のみ名によって」罪をゆるす権
能を行使する者のことを言うとのことで、第7章を担当した山田氏の誤訳とい
うことになります。
 出典:ラッセル『不評判なエッセイ集(or 反俗評論集)』第7章「知的た
わごとの概要」p.原著ハードカバー版p.80


2.参考例

When he tried to fondle her, he met with an irate rebuff.
[彼は彼女を優しくなでようとしたが、怒りに満ちた拒絶にあった。]
 出典:『究極の英単語 v.4 超上級の3000語』p.226

He looked at her fondly.
 出典:Oxford English Dictionary, 8th ed.

If you fondle someone or something, you touch them gently with a 
stroking movement, usually in a sexual way..
 出典:COLLINS COBUILD English Dictionary for Advanced Learners, new
 ed.


■「ラッセルの言葉(Word Press 版)v.2, n.1870~1874
     
1) n1870:ラッセル『私の哲学の発展』第7章 数学原理ーその哲学的側面」n.7
            https://russell-j.com/wp/?p=6580
           
2) n1871: ラッセル『私の哲学の発展』第7章 数学原理ーその哲学的側面」n.8
            https://russell-j.com/wp/?p=6583

3) n1872:ラッセル『私の哲学の発展』第7章 数学原理ーその哲学的側面」n.9
            https://russell-j.com/wp/?p=6587

4) n1873:ラッセル『私の哲学の発展』第7章 数学原理ーその哲学的側面」n.10
            https://russell-j.com/wp/?p=6592

5) n1874:ラッセル『私の哲学の発展』第7章 数学原理ーその哲学的側面」n.11
            https://russell-j.com/wp/?p=6595


■「ラッセルの言葉366_画像版」

 日本語 version : n.1756j-1762j を投稿
 英 語 version : n.1756e-1762e を投稿

 一つだけ再録します。

  n.1761j ( Aug. 27, 2021)
    https://russell-j.com/smart_r366/r366g_j1761.html

 「コンピュータ 対 プリンキピア・マテマティカ」

<『拝啓ラッセル様』から>
'・・・。同封した論文は、人間の問題解決過程のコンピュータ・シミレーシ
ョンにおいて我々がいかに進歩したかを示すものです。・・・。我々は問題解
決能力において、かなり顕著な改善をとげており、・・・ある問題においては
、このコンピュータは、『プリンキピア・マテマティカ』のなかのはるかに複
雑な証明(法)にとってかわる、より美しくかつ単純な証明(法)を生み出してい
ます。・・・。コンピュータは、その証明(法)をみつけるのに5分もかかりま
せんでした。
 これらの事実を、生徒に知らせるべきかどうか、私にはよくわかりません。
あなたはまた、博識な人間と賢者とは必ずしも同一ではないということを示し
ている我々のこの論文の証拠に興味をもたれることと思います。

(ラッセルからの返事・1957年9月21日付)
 拝啓 サイモン教授
 お手紙と同封の論文、たいへんありがとうございます。(あなたの)コンピュ
ータのほうがホワイトヘッドや私よりも優れているという実例を示してくださ
りうれしく思います。こうした事実は生徒達には隠しておくべきだとのあなた
が考える理由はよくわかります。コンピュータのほうが生徒よりずっと立派に
計算できるということを彼らが知ったら、生徒達が計算の仕方を学ぶことをど
うして期待できるでしょうか。またあなたが「知恵は博識と同一ならず」とい
う古い諺を精確に証明してくださり、嬉しく思いました。
 敬具 バートランド・ラッセル

'The enclosed [paper] will indicate our progess in simulating human 
problem-solving processes with a computer ... we obtain rather 
striking improvemnets in problem-solving ability ... in one case
[the machine] created a beautifully simple proof to replace a far more
 complex one in [Principia]. ... The machine required something less
 than five minutes to find the proof. I am not sure that these facts
 should be made known to schoolboys. You may also be interested in the
 evidence of our paper that the learned man and the wise man are not
 always the same person....'

Dear Professor Simon, (September 21, 1957)
Thank you very much for your letter, and for the enclosure. I am 
delighted by your example of the superiority of your machine to 
Whitehead and me. I quite appreciate your reasons for thinking that
 the facts should be concealed from schoolboys. How can one expect 
them to learn to do sums when they know that machines can do them
 better? I am also delighted by your exact demonstration of the old 
saw that wisdom is not the same thing as erudition.
Yours sincerely
Bertrand Russell
Source: Dear Bertrand Russell, 1969
More info.: https://russell-j.com/beginner/DBR4-45.HTM

<寸言>
 ラッセルの原著には Prof. Simon としか書かれていません。きっとコンピ
ュータ科学の著名な人物だろうとの仮定のもと、Google で検索してみました。
ラッセルの返事が1957年(ラッセル85歳)というのも手がかりとなりました。

 まず、ハーバート・サイモン教授(1916-2001)ではないかとあたりをつけ
ました。ウィキペディアの説明には、サイモン教授はアメリカの政治学者・認
知心理学者・経営学者及び情報科学者であると書かれていました。1978年には
ノーベル経済学賞も受賞しており、研究範囲がとても広い研究者だとわかりま
した。
 略歴を見ると、「1955年 カーネギーメロン大学のコンピューター・サイエ
ンスと心理学の教授となる」と書かれており、これは間違いないだろうと思わ
れました。そうして、ウィキペディアの Logic Theorist (日本語ページ)の
以下の説明で、100%確証されました。即ち、

「Logic Theorist は、1955年から1956年にかけてアレン・ニューウェル、ハ
ーバート・サイモン、J・C・ショーが開発したコンピュータプログラム。人間
の問題解決能力を真似するよう意図的に設計された世界初のプログラムであり
、「★世界初の人工知能プログラム」と称された。ホワイトヘッドとラッセル
の『プリンキピア・マテマティカ』の冒頭の52の定理のうち38を証明してみせ
、一部については新たなもっと洗練された証明方法を発見している」。
  Google 様様です。

 因みに、ハーバート・サイモン教授は1979年に慶應義塾大学の三田キャンパ
スで「認知科学の誕生」という演題で講演していることもわかりました(司会
は、後に慶應の塾長となった安西祐一郎氏)。面白い内容ですので、興味のあ
る方はお読みになってください
。 https://www.mita-hyoron.keio.ac.jp/foreign-visitors/201706-1.html
 最初の部分を少しだけ引用しておきます。

「サイモン博士は様々な学問領域に関与しているが、一貫して「人間はどうや
って問題を解決するのか」ということを追究していた。そして1950年代に、
「どんな問題でも解決できるシステム」(General Problem Solver)を発表し
て当時の研究者たちの度肝を抜いた。あらゆる問題を、多数の候補の中からひ
とつの正解を見つける「探索問題」と置き換え、そのための汎用のコンピュー
タプログラムを提案したのである。つまり、世の中のどんな問題であっても、
きちんと定義さえできれば、このプログラムを用いて解を見つけることができ
ることになる。・・・」

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(2) ラッセルに関する記述や発言等 
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 今回もお休み

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 編集後記 「偽アカウントでの"いいね”クリック」
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 先日、「ラッセルの言葉366 画像版」の投稿に対し、Fandy というハンドル
名で"いいね"がつけられました。初めての訪問者らしかったので、Fandyさん
の facebook ページを見てみました。そのページは、Fandy(前澤友作)のペ
ージとして、前澤友作氏を中心に zozotown の社員が左右に並んでいる大きな
写真が掲載されていました。

 あのお金を派手に配りまくっている有名人の前澤友作氏が私の facebook ペ
ージにたどりつくはずはないと思いながらも、その日投稿した内容が、剛力彩
芽との2度目の破局をむかえた前澤氏の心にささったのかも知れないと、少し
信じてしまいました。

 しかし、結局、前澤友作氏の Twitter に次のような記述があり、偽アカウ
ントであることが判明しました。

「Facebookでも前澤偽アカウントが発生しているようです。
 僕そもそもFacebookやってないので、僕を語るアカウントは全て偽物です。
皆さん、気をつけてください??
 Facebookやっている方で、偽前澤を見つけた方は是非通報お願いします」

 現在では、前澤友作氏も facebook の公式アカウントを取得していますが、
いまだ数十もの前澤友作氏の偽アカウントが存在しています。少なくとも前澤
友作氏関連の写真を使用している時点で規約違反のはずであり、どうして取り
締まらないのかよくわかりません。
 
 いずれにしても偽アカウントは要注意です。(松下彰良)

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■編集・発行:(松下彰良/まつした・あきよし)
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