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バートランド・ラッセルのポータルサイト

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「(週刊)バートランド・ラッセル(1872.5.18-1970.2.2)に関するメール・マガジン」
  no.0731_2021/04/24 (2006/12/21 創刊/毎週土曜 or 日曜日 発行)

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    ■ 目 次 ■
          
 1.ラッセルの著書及び発言等からの引用
 2.ラッセルに関する記述や発言等
  編集後記

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 1.ラッセルの著書や発言等から
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■「(ほぼ日刊)ラッセルの英語」
     n.2041〜2043  を発行しました。2つ再掲します。

 (1) 「ラッセルの英語」n.2041

  https://russell-j.com/beginner/reitan-h063.htm

 ラッセル英単語・熟語 homage

★ homage【(n) 尊敬,敬意,(封建時代の)忠誠の誓い】
* 語源:フランス語のhommage(オマージュ)に由来する語で、日本でも「・
・・は・・・に対するオマージュ(敬意をこめたもの)である」と言った使い
方がされる。


1.ラッセルの用例

Science is ready for either alternative ; the choice is between love 
and hate, though hate is disguised beneath all the fine phrases to
 which professional moralists do homage.
[科学は,そのどちらの道にも利用できる。(即ち)愛を選ぶか,憎しみを選
ぶか,である。ただし,憎しみは,職業的な道徳家たちが敬意を表しているあ
らゆる美辞麗句の裏に隠されている。]
 出典:ラッセル『教育論』第二部_性格の教育_第13章「保育園」
     https://russell-j.com/beginner/OE13-080.HTM

Unfounded beliefs are the homage which impulse pays to reason; and 
thus it is with the beliefs which, opposite but similar, make men here
 and in Germany believe it their duty to prosecute the war. .
[根拠のない信念とは,衝動が理性に対して捧げる敬意だといっていい。従って
、衝動というものは,英国とドイツの双方の人々に,戦争を遂行することが自分
の義務だと信じさせるような,方向は逆だが御同様の信念をともなうものであ
る。]
 出典:ラッセル『社会再建の原理』第1章「成長原理」
     https://russell-j.com/cool/10T-0101.HTM

And I regret to say that all too many professors of philosophy 
consider it their duty to be sycophants of common sense, and thus, 
doubtless unintentionally, to bow down in homage before the savage 
superstitions of cannibals.
[そうして多くの哲学の教授たちが皆,常識におべっかを使い(sycophants おべ
っか使い)、そうしておそらく意図せずして,カニバル(cannibals 人食い人
種)の野蛮な迷信の前に敬意を表してひざまずくことを自らの義務(責務)と
考えていることは、悲しむぺきことである。]
 出典:ラッセル「精神と物質(心と物)
     https://russell-j.com/beginner/19501110_Mind-Matter030.HTM


2.参考例

pay homage to
[・・・に敬意を表する]
 出典:『究極の英単語 Vol.4: 超上級の3000語』p.289

pay/do homage to someone
 出典:Longman Dictionary of Contemporary English, new ed.

Homage is respect shown to someone or something you admire, or to a 
person in authority.
 出典:Collins COBUILD English Dictionary for Advanced Learners, new
 ed.


 (2)「ラッセルの英語」n.2042-2 (旧「ラッセルの言葉」に該当するもの

https://russell-j.com/beginner/gendai_catholic_chiteki-suijyaku
 
 ラッセル「現代のカトリックの知的衰弱」
  Source: Religion and Science, 1935, chapt.5: Soul and Body
    牧野力(編)『ラッセル思想辞典』所収

 以下は、牧野力氏の要旨訳(ただし字句を少し修正)に原文を追加したもの
です。


 古代において主としてプラトン的だったキリスト教哲学者達の学説も、11世
紀以後には主としてアリストテレス的になった。最も偉大なスコラ学者トマス
・アクィナス (Thomas Aquinas, 1225頃-1274)は、今日でもカトリック教会に
おける哲学的正統説の基準とされている。
 バチカン(法王庁/教皇庁)の統制を受ける教育機関の教師達は、歴史的な
関心から、デカルトやロック、カントやヘーゲルの体系を解釈するが、唯一の
「真実なる体系」は「熾天使博士(してんし・はかせ)」("seraphic doctor"
:イタリアの神学者ボナベントゥラ(Bonaventure)の尊称)の体系であることを
明白にしなければならない。
 ・・・。
 教義と結びついた至難な問題についての重要な論議を、一方では単なる冗談
として扱い、他方では教義の弁護に使うことは、現代の正統信仰の知的衰弱を
示す一つの徴候である。 死後の肉体が蘇生するとの信仰から、死体を火葬に
するのに反対、禁止する事にも見られよう。

( The doctrine of Christian philosophers, which was mainly Platonic in
 the ancient world, became mainly Aristotelian after the eleventh 
century. Thomas Aquinas (1225- 1274), who is officially considered the
 best of the scholastics, remains to this day the standard of 
philosophical orthodoxy in the Roman Catholic Church. Teachers in 
educational institutions controlled by the Vatican, while they may 
expound, as matters of historical interest, the systems of Descartes 
or Locke, Kant or Hegel, must make it clear that the only true system
 is that of the "seraphic doctor." The utmost permissible licence is
 to suggest, as his translator does, that he is joking when he 
discusses what happens at the resurrection of the body to a cannibal
 whose father and mother were cannibals. Clearly the people whom he 
and his parents ate have a prior right to the flesh composing his 
body, so that he will be left destitute when each claims his own. 
This is a real difficulty for those who believe in the resurrection 
of the body, which is affirmed by the Apostles' Creed.
It is a mark of the intellectual enfeeblement of orthodoxy in our age
 that it should retain the dogma while treating as a mere pleasantry 
a grave discussion of awkward problems connected with it. How real the
 belief still is may be seen in the objection to cremation derived 
from it, which is held by many in Protestant countries and by almost
 all in Catholic countries, even when they are as emancipated as
 France. ) 


■「ラッセルの言葉(Word Press 版)v.2, n.1788〜1792
     
1) n.1788:ラッセル『宗教と科学』第9章 科学と倫理 n.12
         https://russell-j.com/wp/?p=6279
     
2) n.1789:ラッセル『宗教と科学』第9章 科学と倫理 n.13
            https://russell-j.com/wp/?p=6282

3) n.1790:ラッセル『宗教と科学』第10章 結論 n.1
             https://russell-j.com/wp/?p=6288

4) n.1791:ラッセル『宗教と科学』第10章 結論 n.2
             https://russell-j.com/wp/?p=6292

5) n.1792:ラッセル『宗教と科学』第10章 結論 n.3
             https://russell-j.com/wp/?p=6297


■「ラッセルの言葉366_画像版」

 日本語 version : n.1630j-1636j を投稿
 英 語 version : n.1630e-1636e を投稿

 一つだけ再録します。
  n.1636j ( Apr. , 2021)
    https://russell-j.com/smart_r366/r366g_j1636.html

 「」

 最も優れた技術者も良き市民でなければならない。また,私が「市民」と言
う時,それは世界の市民を意味しているのであり,あれこれの宗派や国家の市
民を意味しているのではない。知識や技能(技術)が増加するにつれて知恵は
ますます必要となる。というのは,そのような知識や技術における増大は我々
の目的を実現する能力を増し,それゆえ,我々の目的が賢くないものであるな
らば悪に対する力(悪をなす能力)を増すからである。世界は現在、これまで
決して必要とされてこなかった知恵を必要としている。即ち,知識が増大し続
けるならば,世界は将来において,現在以上に知恵を必要とするであろう。

Even the best technicians should also be good citizens; and when I say
 'citizens', I mean citizens of the world and not of this or that sect
 or nation. With every increase of knowledge and skill, wisdom becomes
 more necessary, for every such increase augments our capacity of 
realizing our purposes, and therefore augments our capacity for evil,
 if our purposes are unwise. The world needs wisdom as it has never 
needed it before; and if knowledge continues to increase, the world 
will need wisdom in the future even more than it does now.
 Source: Bertrand Russell : Knowledge and Wisdom (1954)
 More info.: https://russell-j.com/beginner/1073_KW-060.HTM

<寸言>
 良き国民と良き(世界)市民とはかなり隔たりがあります。現在では「世界」
市民というより、「地球」市民という言い方のほうがしっくりくるでしょう
か?
 各国が自国がかかわる場面では客観的な歴史を子供を教えようとするよりも
、愛国心を醸成するようなやり方で教育がなされています。郷土愛を醸成する
のであればよいですが、国を愛する感性の醸成はそれとはかなり異なっていま
す。
 抽象的かつ狭量な愛国心から多くの人間が解放されるのはいつのことでしょ
うか?

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(2) ラッセルに関する記述や発言等 
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 今回はお休み

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 編集後記 大村知事リコール事件− 逮捕あるいは起訴?
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 愛知県の大村知事リコール事件が報じられてからかなり時間が経過しました。
不可解な点が少なくないですが、来週、リコール運動の事務局の幹部が一人か
二人、「起訴」されるか「逮捕」されそうです。(4月25日の名古屋市長選に
影響を与えてはいけないということでこれまで警察は様子見でした。)

 事務局の幹部二人が事件の犯人であり、(リコール運動の中心の)高須理事
長と河村名古屋市長を罪に問うことは困難とみれば「起訴」で終わるでしょう
が、広がりがもっと広く、「逮捕」によってそれがあきらかになる可能性があ
ると判断すれば「逮捕」もありえます。どちらになるでしょうか・ 

 リコール運動の中心メンバー(添付画像)は維新関係者や右翼寄りの保守が
多いですが、事件が報道されるや否や、多くの関係者が「自分はあまり関係な
い」とトンズラしています。(ちなみに「トンズラ(とんずら)」は「豚面」
ではなく、「とん(遁:飛び跳ねる様子」+「ずら(ずらかる)」の合成語だ
そうです。)

 少なくとも河村市長はかなり関与しており、、資金面では高須理事長もかな
り貢献していたことは確かと思われ、二人の責任は免れません。

 来週は連休期間中なので警察も動きづらいために本格的な捜査は連休明けに
なるでしょうが、コロナ禍で蟄居せざるを得ない多くの人々の怒りのはけ口に
なるべく叩かれるか、あるいは巨悪はあいかわらず究明されないか、どちらに
なるでしょうか? (松下彰良)

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■編集・発行:(松下彰良/まつした・あきよし)
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