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バートランド・ラッセルのポータルサイト

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「(週刊)バートランド・ラッセル(1872.5.18-1970.2.2)に関するメール・マガジン」
  no.0712_2020/12/05 (2006/12/21 創刊/毎週土曜 or 日曜日 発行)

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     ■ 目 次 ■
          

 1.ラッセルの著書及び発言等からの引用
 2.ラッセルに関する記述や発言等
  編集後記

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 1.ラッセルの著書や発言等から
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■「(ほぼ日刊)ラッセルの英語」
     n.1953〜1957  を発行しました。2つ再掲します。

 (1) ラッセル英単語・熟語 unforeseen 
   https://russell-j.com/beginner/reitan-u029.htm

★ unforeseen【(adj.) 予期しない,思いがけない,不測の | 
                 the unforeseen で「予測しにくいこと」】

1.ラッセルの著書から

I do not mean to suggest that self-control can be dispensed with 
entirely ; on the contrary, no man can live a consistent life without
it. What I do mean is, that self-control ought only to be needed in 
unforeseen situations, for which education has not provided in advance.
[私は,自制心などまったくなしで済ませることができる,などと言うつもりは
ない。それどころか,誰も,自制心なしには首尾一貫した生活を送ることはでき
ない。私が言おうとしているのは,自制心が必要とされるのは,教育が前もって
備えていないような,不測の事態の時に限る,ということである。]
 出典:ラッセル『教育論』第二部_性格の教育_第4章「恐怖心」
     https://russell-j.com/beginner/OE04-100.HTM

One of the unforeseen and unintended results of the increasing 
importance of experts in the modern world is that, in a great many 
departments of life, the ordinary man has become passive where he used
 to be active.
[現代社会においては専門家の重要性がしだいに増してきているが,その予期し
ない,また意図しない結果の1つは,生活のほとんどの分野において,平均的な
普通の人間が以前能動的(活動的)であったものが受動的になっているという
ことである。]
 出典:ラッセル『アメリカン・エッセイ集』の中の「我々は受動的過ぎるか?」
     https://russell-j.com/PASSIVE.HTM


2.参考

In large cities, an unforeseen event can bring about conditions of 
utter chaos.
[大都市では,予知できない出来事が全くの大混乱の状態を引き起こすことが
ある。]  出典:宮川幸久『英単語ターゲット1900』p.329

unforeseen circumstances
[予期せぬ事態(状況)]
 出典:『究極の英単語−超上級の3000語』p.169]

Due to unforeseen circumstances the opening has been postponed.
出典:Longman Dictionary of Contemporary English, new ed.

Radiation may damage cells in a way that was previously unforeseen.
出典:Collins COBUILD English Dictionary for Advanced Learners, new 
ed.


 (2)「ラッセルの英語」n.1954-2 (旧「ラッセルの言葉」に該当するもの)
       https://russell-j.com/beginner/Christian_qualification.html
        https://russell-j.com/beginner/Christian_Why-I-am-not.html
 
  ラッセル「キリスト教徒である資格」+「キリスト教徒でない理由
   出典:牧野力(編)『ラッセル思想辞典』
    Source: Why I am not a Christian, 1927

 下記は牧野力氏による要旨訳(一部字句修正)に原文を追加したものです。

 自分はキリスト教徒であると名乗るには、(宗教の)教義的本質として、神
(注:唯一神/絶対神)の存在と霊魂の不滅を信じるとともに、(「キリスト」
教という以上、)キリストは神ではなかったとしても、少なくとも人間のなか
で最善であり、最も賢明な人間であるという信仰を持っていなければならない
と私は考えます。(注:なお、ラッセルは反キリスト教徒で無神論者、もっと
正確に言えば、不可知論者です。)
( We have to be a little more vague in our meaning of Christianity. 
I think, however, that there are two different items which are quite 
essential to anybody calling himself a Christian. The first is one of 
a dogmatic nature -- namely, that you must believe in God and 
immortality. If you do not believe in those two things, I do not think
 that you can properly call yourself a Christian. Then, further than 
that, as the name implies, you must have some kind of belief about 
Christ. The Mohammedans, for instance, also believe in God and in i
mmortality, and yet they would not call themselves Christians. I think
 you must have at the very lowest the belief that Christ was, if not
 divine, at least the best and wisest of men. If you are not going to
 believe that much about Christ, I do not think you have any right to
 call yourself a Christian.)

 私がキリスト教徒でない第一の理由は、「神の存在」と「霊魂の不滅」を
信じないからであり、第二の理由は、キリストを人間のなかで「最善で最も
聡明な人」であると私は考えないからである。しかし、キリストが極めて高
度の道徳的善さを持つことは私も認めている。

( Therefore I take it that when I tell you why I am not a Christian 
I have to tell you two different things: first, why I do not believe
 in God and in immortality; and, secondly, why I do not think that 
Christ was the best and wisest of men, although I grant him a very
 high degree of moral goodness.)


■「ラッセルの言葉(Word Press 版)v.2, n.1696〜1700
     
1) n.1696:ラッセル『宗教と科学』第4章 n.18
        https://russell-j.com/wp/?p=5940
         
2) n.1697:ラッセル『宗教と科学』第4章 n.19
            https://russell-j.com/wp/?p=5943    

3) n.1698:ラッセル『宗教と科学』第4章 n.20
            https://russell-j.com/wp/?p=5946

4) n.1699:ラッセル『宗教と科学』第4章 n.21
            https://russell-j.com/wp/?p=5949

5) n.1700: ラッセル『宗教と科学』第5章 n.1
            https://russell-j.com/wp/?p=5952


★「ラッセルの言葉366_画像版」

 日本語 version : n.1490j-1496j を投稿
 英 語 version : n.1490e-1496e を投稿

 一つだけ再録します。
  n.1493j ( Dec. 02, 2020)
   https://russell-j.com/smart_r366/r366g_j1493.html

 「狂信主義」

 残酷な形態の理想主義に向う傾向は、幼年時代における不幸によって増大さ
れるものであり、幼少の頃の教育が情緒においてそのあるべき姿であったので
あれば、軽減されるだろう、と私は考える。狂信主義は、一部は情緒的な欠陥
であり,一部は知的な欠陥である。狂信主義は、人々を親切にするような種類
の幸福と科学的な精神の習慣を生みだす種類の知性とによって除去しようと努
力が行われる必要がある。

I think the tendency to cruel forms of idealism is increased by 
unhappiness in childhood, and would be lessened if early education 
were emotionally what it ought to be. Fanaticism is a defect which is
 partly emotional, partly intellectual; it needs to be combatted by 
the kind of happiness that makes men kindly, and the kind of 
intelligence that produces a scientific habit of mind.
 Source: Power, a new social analysis, 1938, by Bertrand Russell
 More info.:https://russell-j.com/beginner/POWER18_310.HTM

<寸言>
 幼少期に育まれた強い思いは、良きにつけ悪しきにつけ、その人の一生に大
きな影響を及ぼす。
 幼少期に充足されなかった欲求は、時に世間に対する不満や憎しみになった
り、それらの欲求を満足させるための権力(政治的権力、経済的権力、あるい
は宗教などの精神的権力など)の追求に向かわせたりする。
 もちろん、むき出しの権力追求は人々から嫌われ、権力獲得のさまたげとな
る。従って、多くの場合、憎しみはカモフラージュされ、「国民の幸福のため」
「国民の命を守るため」といった理想主義の衣をまとって、より強い権力の獲
得へと邁進する。
 その極端な形は狂信的な信条(狂信主義)を抱くことであり、世界に害悪を
ばらまくことになる。

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(2) ラッセルに関する記述や発言等 
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 今回はお休みです。

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 編集後記 「"台本のない"記者会見を怖がる菅総理」
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 昨日、菅総理は、総理就任以来最初の短時間の記者会見を開きました。
(以前、3社に限ったグループ会見とかいうものをやりましたが、あれは
 3社以外の記者を別室においやり、質問を認めず、3社の記者とのグルー
 プ会見を"見学させる"という異様なものでした。)

 菅総理は、"台本のない"記者会見をとても恐れています。総理らしくない応
答をしてしまうのではないか、質問の意味がわからないといった無教養・無知
ぶりをあらわにしてしまうのではないかと恐れ、必ず事前に質問事項を出させ、
事前に事務方(官僚)に模範解答をつくってもらって理解した後でないと記者
会見に望のぞむことはありません。

 やっているのは、記者による「ぶらさがり」質問に「一問一答」で答えるだ
けで、そそくさと総理執務室に逃げていってしまいます。その一問一答でさえ
も(朝日新聞や東京新聞以外の記者に対し)どんな声掛けをするか事前に仕込
むこともあるとのことです。

 総理及び二階官房長官の支持基盤は観光・レジャー産業ですので、Go to キ
ャンペーンに異様にこだわっています。もともとは新型コロナから回復しはじ
めた経済を後押しするために行う予定でしたが、実際は、感染が拡大しつつあ
る時期に開始するという、逆効果の政策になってしまいました。東京がキャン
ペーンに参加していない期間は、Go to キャンペーンの悪影響はそれほどあり
ませんでしたが、10月1日に東京が加わり、その影響が出始める10月中旬から、
予想通り、感染者が増え始めていきました。その結果が現在です。もちろん、
季節的要因(気温)が一番でしょうが、夏でさえ感染者が増えているのをみれ
ば、秋冬は大変なことになりそうだと予想すべきでした。

 政府は Go to キャンペーンによって感染者が増えた証拠(エビデンス)は
ないと繰り返し言っていますが、旅行にいかない時は家で食事をすることが
多く、旅行先では外食・会食となり、食事中マスクをする人はほとんどいませ
んので、飛沫は飛び放題です。観光産業や飲食業界で働いている人たちの経済
的窮状を救うためと言いながら、結局は感染が爆発し、大幅な時短や休業に追
いやられ、Go to キャンペンーンが、Go to HELL (地獄行き)キャンペーンに
なってしまうのではないかと危惧されます。(松下彰良)  


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■編集・発行:(松下彰良/まつした・あきよし)
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