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バートランド・ラッセルのポータルサイト

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「(週刊)バートランド・ラッセル(1872.5.18-1970.2.2)に関するメール・マガジン」
  no.0706_2020/10/24 (2006/12/21 創刊/毎週土曜 or 日曜日 発行)

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     ■ 目 次 ■
          

 1.ラッセルの著書及び発言等からの引用
 2.ラッセルに関する記述や発言等
  編集後記

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 1.ラッセルの著書や発言等から
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■「(ほぼ日刊)ラッセルの英語」
     n.1924〜1928  を発行しました。2つ再掲します。

 (1) ラッセル英単語・熟語 concealmen
   https://russell-j.com/beginner/reitan-c164.htm

 ★ concealment【(n) 隠すこと,隠蔽;潜伏】

* conceal (vt):隠す,秘密にする

1.ラッセルの例

Just before and just after my sixteenth birthday, I wrote down my 
beliefs and unbeliefs, using Greek letters and phonetic spelling for 
purposes of concealment.
[私は自分の16歳の誕生日の直前及び直後に、人に知られないようにギリシャ
文字と表音式綴り法(phonetic spelling)とを使って、自分が信ずること及
び信じないことを書き記した。]
 出典:ラッセル『私の哲学の発展』第#章「最初の努力」
     https://russell-j.com/beginner/BR_MPD_03-010.HTM

lt became second nature to me to think that whatever I was doing had
better be kept to myself, and I have never quite overcome the impulse
 to concealment which was thus generated.
[どんなことをしようと,自分だけの秘密にしておいた方がよいと考えることが
,私の第2の天性となり,そのようにして形づくられた,物事を隠しておこうと
する衝動を完全に克服することはできなかった。]
 出典:ラッセル『自伝』第1巻第2章「青年時代」
     https://russell-j.com/beginner/AB12-010.HTM

When war comes, the policy of concealment may produce effects exactly 
opposite to those intended.
[戦争が起こると(始まると),(政府の国民に対する)隠蔽政策は,(当初)意図
した効果とはまったく逆の効果を生むことになる可能性がある。]
 出典:ラッセル『権力』第10章「権力の源泉としての信条」
     https://russell-j.com/beginner/POWER10_100.HTM

In this way they (children) learn to acquire habits of deceit and 
concealment, while, owing to their parents’threats, their lives 
become clouded with fear.
[このようにして,子供たちは,嘘を言い,隠しごとをする習慣を身につけて
いくとともに,両親に(隠れて自慰をしないようにと)脅されるために,彼ら
の生活は恐怖心によって曇らせられる。]
 出典:ラッセル『結婚論』第8章「離婚」
     https://russell-j.com/beginner/MM08-070.HTM


2.参考例

in concealment
[隠れて]
 出典:『究極の英単語 v.4 超上級の3000語』p.151

Concealment of evidence is a criminal offence (offense).
 出典:Longman Dictionary of Contemporary English, new ed.

Many animals rely on concealment for protection.
 出典:Oxford Advanced Learner's Dicitonary, 8t ed.


 (2)「ラッセルの英語 」n.1926-2 (旧「ラッセルの言葉」に該当するもの)
 
   https://russell-j.com/beginner/kyoiku-kyoso.htm

  ラッセル「教育における競争という指導原理」
   出典:牧野力(編)『ラッセル思想辞典』
   Source: Education and the Social Order, 1932, chap. 12: 
               competition in education

 教育において,競争という指導理念は二種類の悪い影響を及ぼしてきた。(即
ち、)一方で、特に国際的な問題における協力に反対する競争崇拝(尊重)の
教育へと導いてきたし、他方で、教室(授業)や奨学金獲得の努力やその後の
求職(等)における膨大な競争制度へと導いてきた。・・・
(In education, the ideal of competition has had two kind of bad 
effects. On the one hand, it has led to the teaching of respect for 
competition as opposed to co-operation, especially in international 
affairs; and on the other hand, it has led to a vast system of 
competiveness in the class-room, and in the endeavour to secure 
scholarships, and subseuently in the search for jobs. ...)

 (また、)競争に信(頼)を置く教育の最悪の欠点の一つは − 特に聡明な
青年を − 余りにも過剰教育へと導くことである。現在、南北アメリカには存
在してないが、西欧各国においては、青年達の想像力や知性や,さらには健康
にさえもダメージを与えるような過剰教育の傾向がある。・・・米国の教育機
関は種々の点で欧州の学校に劣るが,この点ではましである(注:本書の出版
は1932年であることに注意)。米国の有能な大学院生(post-graduate 牧野氏
は卒業生と訳出)は、ヨーロッパの同様の教室(授業)において見られるかな
りの程度の博識という教養の幅というものをめったに有していないが、彼ら
(米国の有能な大学院生)は知識愛、研究に対する情熱、知的独創性への新鮮
さ −欧州においては、通常退屈かつ冷笑的な精確さがその場所を(代わりに)
しめている− を持っている。絶えず学ぶことを愛し続けることは困難である
が、ヨーロッパの教育者たちは,未だこの点で、解決策を見出していない。
( One of the worst defects of the belief in competition in education 
is that led, especially with the best pupils, to a great deal of 
over-education. At the present day there is a dangerous tendency, in
every country of Western Europe. though not in North or South America,
 to inflict upon young people so much education as to be damaging to 
imagination and intellect , and even to physical health. ... 
The educational system in the United States is in many ways inferior 
to those of Western Europe, but in this respect it is better than they
 are. Able young post-graduate in America seldom have the breadth of 
culture of the sheer extent of erudition that is to be found in the 
same class in Europe, but they have a love of knowlede, and enthusiasm
 for research and a freshness of intellectual initiative which in 
Europe have usually given place to a bored and cynical correctness. 
To learn without ceasing to love learning is difficult, and of this 
difficulty European educator have not found the solution.


■「ラッセルの言葉(Word Press 版)v.2, n.1662〜1666
     
1) n.1667:ラッセル『宗教と科学』第3章 進化 n.15
        https://russell-j.com/wp/?p=5834
         
2) n.1668:ラッセル『宗教と科学』第3章 進化 n.16
            https://russell-j.com/wp/?p=5838        

3) n.1669:ラッセル『宗教と科学』第3章 進化 n.17
            https://russell-j.com/wp/?p=5841

4) n.1670:ラッセル『宗教と科学』第3章 進化 n.18
            https://russell-j.com/wp/?p=5844

5) n.1671:ラッセル『宗教と科学』第3章 進化 n.19
            https://russell-j.com/wp/?p=5848


★「ラッセルの言葉366_画像版」

 日本語 version : n.1447j-1454j を投稿
 英 語 version : n.1447e-1454e を投稿

 一つだけ再録します。
  n.1451j (Oct. 21, 2020)
   https://russell-j.com/smart_r366/r366g_j1451.html

 「抗議がどんなに無益なものであろうとも・・・」

 私の抗議がどんなに無益なものであろうとも,戦争に抗議することは私の責
務であると理解していた。私の人間としての全ての本質が関係していた。
(第 一に)真理を愛するものとして,全交戦国の自国本位の国家宣伝にむかむ
かさせられた。(第二に)文明を愛するものとして,野蛮への復帰にぞっとさ
せられた。(第三に)若者たちに対する親としての感情を損なわれたものとし
て,青年に対する大虐殺に心を苦しめた。第一次大戦に反対しても,自分にとっ
て利益になることはほとんど出てこないだろうと思ったが,人間性の名誉のた
めに,少なくとも足下をすくわれていない人々は,しっかりと自分の足で立って
いることを示すべきであると思った。

I knew that it was my business to protest, however futile protest 
might be. My whole nature was involved. As a lover of truth, the 
national propaganda of all the belligerent nations sickened me. As a
 lover of civilisation, the return to barbarism appalled me. As a man
 of thwarted parental feeling, the massacre of the young wrung my 
heart. I hardly supposed that much good would come of opposing the 
War, but I felt that for the honour of human nature those who were not
 swept off their feet should show that they stood firm.
 Source: The Autobiography of Bertrand Russell, v.2
More info.:https://russell-j.com/beginner/AB21-050.HTM

<寸言>
 日本の保守の「愛国主義者」の方々は、短絡的に、ラッセルは母国英国に対
する「愛国心」に欠けていたと思ってしまうかも知れません。しかし、もちろ
んそうではありませんでした。上記の引用の直前の文章を引用しておきます。

「このような最中,私は自分の愛国心によってひどく苦しめられた。マルヌの
戦い(第一次世界大戦初期の1914年9月5〜12日,フランスのマルヌ河畔で行わ
れた独仏の戦いでフランスが勝利した。)以前のドイツの数々の成功(勝利)
は,私にとって,大変恐ろしいものであった。私は,いかなる退役した陸軍大佐
にもおとらないくらい熱烈に,ドイツの敗北を願った。(母国)英国に対する
愛情は,私のもっている感情のなかで最も強いものであるといってよいが,その
ため,そのような時期において,愛国心が沸いてきたらそれをわきに追いやると
いう,困難な自制の努力をしていた。それにもかかわらず,私は何をなさなけれ
ばならないかということについて,一瞬たりとも疑いを持たなかった。私は,大
戦以前には,時々懐疑主義に陥って無力になったり,時々冷笑的になったり,そ
れ以外の時には無関心になったりしたが,第一次大戦が勃発した時には,あたか
も神の声を聞いたかのように感じた。」

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(2) ラッセルに関する記述や発言等 
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 今回もお休みです。

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 編集後記 最近の小話3つ「菅総理の覚悟のなさ」「IOC はオリンピック
中止を決意?」「トランプが敗北すると・・・」
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(1) 菅総理の「覚悟」のなさ

 菅総理は最近、文藝春秋から『政治家の覚悟』の改訂版をだしました。改訂
版では、官房長官時代のインタビューが追加収録される一方、「公文書の管
理の重要性」を訴える記述があった章はまるごと削除されています。
 『政治家の覚悟』改訂版を出す必要があったのは、公文書の管理の重要性」
の章を早急に削除しないといけないと判断したためではないかと想像されます
が、「覚悟」が全くないことがよくわかります。

 それにしても、週刊文春では政府の公文書改ざんをたたきながら、文春新書
では、(民主党政府時代の公文書管理を批判して)公文書の重要性を訴えてい
た章の削除を認めるなど、文藝春秋社の「ふところの深さ}(世間では節操の
なさ」と言います。)には感心してしまいます。

(2) IOC はオリンピック中止を決意?」

 10月上旬にIOCのバッハ会長は来年の東京オリンピックは必ず開催する予定
だと発言しました。しかし、その発言当時、IOCが置かれているスイスにおけ
るコロナ感染者は1日に100名程度でしたが、現在では30倍以上になり、4,000
人を越える日も出てきました。
 その状況を受けて、バッハ会長は(ヨーロッパから選手を派遣することも困
難になり)東京オリンピックを中止する決意をしたという「噂」が流れていま
す。フェイクかファクトか、どちらかわかりませんが、11月末にはどちらが事
実かわかると思われます。

(3) トランプが敗北すると・・・

 ある記事からの引用です。

「仮にトランプ大統領が11月3日の選挙で落選すると、2021年1月20日の正午に
は大統領ではなくなり、法的には一般人となります。普通の大統領であれば、
退任して悠々自適の生活を送ることになります。 ですが、トランプ大統領の
場合はそう簡単には行かないでしょう。反対派としては、大統領の地位を失っ
たトランプは、在任中あるいはその前に起こしたかもしれない違法行為につい
て、厳しく裁かれるべきだと考えているからです。」

 トランプが敗北すると・・・
  
 日本では悠々自適の生活ができます、いや、できています。(笑)(松下彰良)


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■編集・発行:(松下彰良/まつした・あきよし)
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