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バートランド・ラッセルのポータルサイト

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「(週刊)バートランド・ラッセル(1872.5.18-1970.2.2)に関するメール・マガジン」
  no.0703_2020/10/03 (2006/12/21 創刊/毎週土曜 or 日曜日 発行)

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     ■ 目 次 ■
          

 1.ラッセルの著書及び発言等からの引用
 2.ラッセルに関する記述や発言等
  編集後記

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 1.ラッセルの著書や発言等から
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■「(ほぼ日刊)ラッセルの英語」
     n.1909〜1913  を発行しました。2つ再掲します。

 (1) ラッセル英単語・熟語 upheaval
  https://russell-j.com/beginner/reitan-u028.htm

★ upheaval【(n) (社会状態などの)大変動、激変;(陸などの)隆起】
* upheaval = [up] + [heav] + [al] = [up(上に)] + [raise(上げる)] +
     [名詞の語尾]

1.ラッセルの著書から

To apply scientific knowledge of this sort, however, would demand a 
more radical upheaval as regards the family than anything hitherto 
contemplated in these pages.
[れども,この種の科学的知識を適用(応用)するためには,本書でこれまで
熟考してきたいかなることよりも家族に関して,いっそう根本的な変動
(upheaval 激変)が必要になるだろう。]
 出典:ラッセル『結婚論』第18章「優生学」
          https://russell-j.com/beginner/MM18-070.HTM

In the Graeco-Roman world this happened more smoothly and with less
 upheaval than elsewhere, because religion had never the same strength
 as in Asia and Africa and mediaeval Europe.
[ギリシア=ローマ世界においては,他のどの地域よりも,これらの事態が,
より円滑かつ変動もより少なく起こった。それは,(ギリシア=ローマ世界に
おいては)宗教が,アジアやアフリカや中世ヨーロッパでそうであったように
(力を持ったように)、決して同様の力(強度)を持ったことが一度もなかっ
たからである。]
 出典:ラッセル『権力』第4章「聖職者(僧侶)の権力」
          https://russell-j.com/beginner/POWER04_060.HTM

The Western world, from the Reformation until 1848, was undergoing a 
continuous upheaval which may be called the Rights-of-Man Revolution.
[西欧世界は,宗教改革から1848年(注:ウィーン体制の崩壊)に至るまで,
人権革命とも言って良い絶えざる大変動を経験していた。]
 出典:ラッセル『権力』第7章「革命的な権力」
          https://russell-j.com/beginner/POWER07_150.HTM

The world is a long way from realizing these conditions, and therefore
we must expect vast upheavals and appalling suffering before stability
 is attained. 
[世界はこれらの条件を実現するにはほど遠い,それ故に,安定が達成されるま
でには大規模な変動と激しい苦悩とを予期せねばならない。]
 出典:『訳注ラッセル選』の中の「科学的社会が安定するための条件」
            https://russell-j.com/beginner/SEL-P190.HTM


2.参考

Many nations experienced political upheaval and revolution in the 
19th and 20th centuries.
[多くの国は19世紀及び20世紀に政変と革命を経験した。]
 出典:『キクタン TOEIC TEST SCORE 990』p.195]

What an upheaval it was when we had to change offices.
出典:Longman Dictionary of Contemporary English, new ed.

An upheaval is a big change which causes a lof of trouble, confusion,
 and woryy.
出典:Collins COBUILD English Dictionary for Advanced Learners, new
 ed.


 (2)「ラッセルの英語 」n.1912-2 (旧「ラッセルの言葉」に該当するもの)
 
 ラッセル「基本命題」
  牧野力(編)『ラッセル思想辞典』
  Source: An Inquiry into Meaning and Truth, 1940, chap. 10: 
      Basic propositions

 下記は遠藤弘氏(執筆当時、早稲田大学文学部教授)のまとめ(書き下ろし)
ですので、ピッタリ該当するラッセルの英文はありません。そこで、関連する
ラッセルの記述を少しだけ添えておきます。

 論理実証主義が主張する「観察命題」に代えて、ラッセルは「基本命題」な
るものを提唱している。ラッセルによれば、論理実証主義は経験的な命題と言
語外の事実との繋がりを次第に稀薄なものにし、「はじめに意味ありき」では
なく、「はじめに言葉ありき」を唱えて、まさしく新新(ネオネオ)プラトン
的神秘主義に陥っている。それはも はや経験主義の本質を見失っている、と
ラッセルは厳しく論理実証主義を批判するのである。ラッセルが提唱する基本
命題なるものは、 認識論的に言うならば、 知覚に際して生ずる命題であり、
その知覚を自らの証拠としてもち、しかも異なった知覚像から導かれる同じ形
式のすべての命題と両立可能であるような命題である。 またそれが論理的に
証明可能か否かといえば、基本命題とは経験的知識全体の中のある論理的に証
明不可能な部分で、それ自体経験的であるもの、すなわちある時間的生起を主
張するものである。

 さて、ラッセルは知識論の事実的前提として、次のような基本命題を挙げて
いる。
 (1)知覚命題 −− 知覚においてはかずかずの知覚判断が可能になる多くの
事柄が一挙に与えられる。つまり、ひとつの知覚から多くの知覚命題が成立す
るのであり、 それぞれの命題にひとつひとつの知覚が対応しているわけでは
ない。命題は知覚の所与から抽象である。しかも一つの知覚には本来言語で表
しえないものは含まれていない、と言うのがラッセルの知覚論の特徴である。
 (2)記憶命題 −− 記憶は絶対確かであるとは言えないが、記憶を前提にし
ない知識と言うものはありえない。事実的前提にとって必要なものは絶対的確
実性ではなく、ある程度の信頼性に過ぎない。そして一つの事実的な前提が別
の事実的諸前提と調和することがわかれば、それはその都度補強されるのであ
る。その意味では基本命題はそれぞれ独立でありながら、整合でなければなら
ない。
 (3)否定の基本命題 −− われわれは 知覚像や記憶像から背定の基本命題だ
けでなく、否定の基本命題も作ることができる。後者は否定されるべき命題が
、知覚に基づき、否定的な命題態度によって、否定されることから生ずる。
 (4)現在の命題態度に関する事実的前提の命題 − 知識には、従属的な命題
を含む基本命題から出発するものがある。何ものかが信じられ、疑われ、求め
られている等々のことを主張する通常の心理的命題がそのような基本命題であ
る。ラッセルによればこれらの命題も物理学で必要な基本命題と本質的に異な
るものではない。

 ところで(1)の知覚命題を仮に Fa ( a は F である) で表すことにし、また
 a と同時的な a' について Ga' ( a' は G である)と言う知覚命題がつくら
れたとする。同様にして Fb・Gb'( b が f でありかつ b' が G である)、
Fc・Gc',・・・がえられたとする。ところが新しい事実 Fd はみとめられるが
、Gd' は未だみとめられていないとき、(∃y)(Gy)(G であるようなものが同
時に存在する)と推論されることがしばしばある。 ラッセルによれば、 この
存在命題も初めの知覚命題と同様に一つの経験的事実を表現すると言う。この
ような推論は動物によって習慣的になされており、動物は上の存在命題を基本
命題として認める態度をとる。われわれ人間も 「何かがぶつかった」と言う
。この判断が知覚判断と同様に直接的であることは否定できない。むしろ 。
Fa が常に (∃x)Fx を論理的に含意することから考えると、Fa を信じる人は
だれでもかかる(このような)存在命題をすでに信じているのである。つま
り、当の存在命題の信念は Fa の信念の一部であるとも言いうるのである
(遠藤)

('Basic Propositions', as I wish to use the term, are a sub class of
 epistemological premisses, namely those which are caused as 
immediately as possible, by perceptive experiences. This excludes 
the premisses required for inference, whether demonstrative or 
probable. It excludes also any extra-logical premisses used for 
inference, if there be such ? e.g., "what is red is not blue", "if A 
is earlier than B, B is not earlier than A". Such propositions demand
 careful discussion, but whether premisses or not, they are in any 
case not "basic" in the above sense.
I have borrowed the term "basic proposition" from Mr. A. J. Ayer, who
 uses it as the equivalent of die German ProtokoUsati employed by the
 logical positivists. I shall use it, perhaps, not in exactly the same
 sense in which it is used by Mr. Ayer, but shall use it in connection
 with the same problems as those which have led him and the logical 
positivists to require such a term. )


■「ラッセルの言葉(Word Press 版)v.2, n.1652〜1656

1) n.1652:ラッセル『宗教と科学』第2章 コペルニクス的革命 n.20
         https://russell-j.com/wp/?p=5779
         
2) n.1653:ラッセル『宗教と科学』第3章 進化 n.1
             https://russell-j.com/wp/?p=5782        

3) n.1654:ラッセル『宗教と科学』第3章 進化 n.2
            https://russell-j.com/wp/?p=5786

4) n.1655:ラッセル『宗教と科学』第3章 進化 n.3
            https://russell-j.com/wp/?p=

5) n.1656:ラッセル『宗教と科学』第3章 進化 n.4
            https://russell-j.com/wp/?p=5793


★「ラッセルの言葉366_画像版」

 日本語 version : n.1427j-1433j を投稿
 英 語 version : n.1427e-1433e を投稿

 一つだけ再録します。
  n.1429j (Sept. 29, 2020)
   https://russell-j.com/smart_r366/r366g_j1429.html

 「やめさせたくても、やめさせられない」

 恐怖心は人々に指導者を待望させ、成功した将軍(凱旋将軍)は恐怖心の反対
である情熱的な賛美を引きおこす。勝利は、当座は真の重要性をもった唯一の
ものと思われるので、凱旋将軍は容易に自国(の人々)を説きつけて、彼に最
高の権限(統帥権)を託させる。危機が続くかぎり、彼は欠くべからざる人物
と判断され、危機が去ったときにやめさせよう思った時にやめさせることはと
ても困難になっているかも知れない。

Fear makes men wish for a leader, and a successful general rouses the
 passionate admiration which is the obverse of fear. Since victory 
seems, at the moment, the one thing of real importance, the successful
 general easily persuades his country to entrust him with supreme 
power. So long as the crisis continues, he is judged indispensable, 
and when it is over he may have become very difficult to remove.
 Source: Power, a new social analysis, 1938, by Bertrand Russell
More info.:https://russell-j.com/beginner/POWER12_300.HTM

<寸言>
 一国が危機にある時には、頼れそうだと思う指導者に大きな権力を与えるこ
とになりがち。それは戦時にかぎらず、平時においても、経済や社会が大きな
危機にある時には、国民は強い指導者を待望し、一見頼れそうに見える者に強
大な権力を与えがちである。

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(2) ラッセルに関する記述や発言等 
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 今回もお休みです。

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 編集後記 菅総理に関する3話:「学術会議会員6名落とす!」「反安倍
ジャーナリストを総理補佐官に」「中曽根元総理の葬儀に税金投与!」
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1) 政権に批判的な6名を学術会議会員に任命せず

 人事のスガ、最高裁裁判官(司法)も衆参議長(立法)も、各省庁の事務次
官・政務官(行政)も、日本学術会議会員も芸術院会員も、私の気に入らない
者は落とす! といったところか?

 因みに「落とされた6人」は、松宮孝明立命館大教授(刑事法学)、小沢隆
一東京慈恵医大教授(憲法学)、岡田正則早稲田大教授(行政法学)、宇野重
規東京大教授(政治学)、加藤陽子東京大教授(歴史学)の方々。

 10月2日に東京大学の新しい総長候補者が決まるが(文科大臣(実際は総理)
が任命)、東大教授の宇野重規氏と加藤陽子氏を守れるかどうかは試金石?


2) 反安倍ジャーナリストを総理補佐官に任命

 反安倍ジャーナリストで有名な柿崎氏(共同通信論説副委員長)を10月1日
付けで総理補佐官に任命。

 菅総理の真意は?
 同郷(秋田)の人物を精神安定剤にしたいのか?
 安倍元総理の傀儡にならないための緩衝材か?
 それとも、マスコミの手の内をよく知っている者をとりこんでマスコミを支
配するための情報源・知恵袋として使いたいのか?

 1年くらい様子をみないと真意はわからないかも知れない・・・?

3) 中曽根元総理の葬儀に約2億の税金投与!

 中曽根元総理の葬儀は、「自民党+内閣」の合同葬で行われることになって
いる。
 国費から約1億円、自民党から約1億円(政党交付金も税金!)の計2億円
を支出するとのこと。

 しかし、税金を支出する場合の基準はどうなっているのか?(どういった場
合に
どれくらい国費負担ができるのか?)

 今後総理大臣が亡くなったら、前例に従って合同葬にして税金を支出するの
が原則となるかも知れない? 安倍総理も!? 冗談であってほしい。

 それとも(内閣が関与するのは)大勲位受賞者に限定するのか?

 そうじゃないとしたら、民主党政権の時の総理が亡くなった時、自民党政権
は同じように国費を支出するのか?
 それとも、「民主党政権の時にやってくれ(自民党政権の時にやるわけない)
ということか?

 いずれにしても国費負担の基準がわからない。(松下彰良)

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■編集・発行:(松下彰良/まつした・あきよし)
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