(トップページ)

バートランド・ラッセルのポータルサイト

バックナンバー索引
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

「(週刊)バートランド・ラッセル(1872.5.18-1970.2.2)に関するメール・マガジン」
  no.0685_2020/05/24 (2006/12/21 創刊/毎週土曜 or 日曜日 発行)

 バートランド・ラッセルのポータルサイト: https://russell-j.com/index.htm
     同上 スマホ用メニュー        : https://russell-j.com/index.html
「ラッセルの言葉366_画像版」:
             https://russell-j.com/smart_r366/br366g-j_home.html
             https://russell-j.com/smart_r366/r366g_j-today.html

 R英単語・熟語_総索引: https://russell-j.com/beginner/reitan-idx.htm
 Twitter : https://twitter.com/russellian2

★Rホームページ利用制限コンテンツ閲覧用パスワード: 1872Y0518
 ポータルサイト専用掲示板: http://249.teacup.com/bertie/bbs

[★投稿歓迎:ラッセルに関係するものであれば,ご意見,ご要望,エッセイ,
       ちょっとした情報提供等,何でもけっこうです。投稿は,
       matusitaster@gmail.com 宛,お願いします。
  ◆◆◆
 ◆お願い◆ 楽天で買い物をしている方も多いと思われます。
  ◆◆◆  ラッセルのポータルサイト(トップページ)の検索ボックス経由ある
       いは,ポータルサイトに掲載した個々の楽天取扱商品のリンク経由で
       ご購入いただければ幸いです。
        収益はラッセルのホームページのメンテナンス費用や早稲田大学の
       ラッセル関係資料コーナ寄贈資料の購入に充当させていただきます。]

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
                                    
     ■ 目 次 ■
          
(1)ラッセルの著書及び発言等からの引用
(2)ラッセルに関する記述や発言等
 編集後記

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
(1) ラッセルの著書や発言等から
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

■「(ほぼ日刊)ラッセルの英語」
     n.1819~1823を発行しました。2つ再掲します。

 (1) R英単語・熟語シリーズ  ★ oust
  https://russell-j.com/beginner/reitan-o062.htm

★ oust【 (vt) 追い払う,立ち退かせる,~を取り上げる】

1.ラッセルの例

Miss Morris, however, was ousted from his affections by Molly, the 
lady who became his second wife, for whose sake he suffered 
imprisonment after being condemned by his Peers for bigamy.
[けれども,ミス・モリスは,後に(ラッセルの)兄の二度目の妻になったモリ
ーという女性のために,彼の愛情の対象から追い出されてしまった。(そうし
て)そのモリーのおかげで彼は,重婚罪(bigamy)を犯したということで同じ
貴族仲間から強く非難され,投獄の憂き目にあった。]
 出典:ラッセル『自伝』第2巻第4章「再婚」
     https://russell-j.com/beginner/AB24-060.HTM

Politics and patriotism afforded practical outlets for Greek energy: 
when a politician was ousted, he led a band of exiles to attack his 
native city.
[政治と愛国心は,ギリシア人の精力の実際的な'はけ口'となった。(たとえば)
政治家が追放されると,彼は追放者の一団を率いて,故郷の都市を攻撃した。]
 出典:ラッセル『教育論』第2章教育の理想
     https://russell-j.com/beginner/OE02-020.HTM
     

2.参考例

The uprising against the king ousted him from power.
[王に対する反乱により,王は権力を取り上げられた。]
 出典:『究極の英単語 v.4 - 超上級の3000語』p.97

The umpire ousted the player form the game.
[審判はそのプレイヤーに退場を命じた。]
 出典:『研究社新英和中辞典』, 第4版

If someone is ousted from a position of power, job, or place, you 
force them to leave it.
 出典: Collins COBUILD English Dictionary for Advanced Learner's, new
 ed.


 (2) 「ラッセルの英語」n.1816-2 (旧「ラッセルの言葉」に該当するもの)
   
   https://russell-j.com/beginner/OSHIEKOMI_KYOIKU.HTM

 ラッセル「教え込み教育」(牧野力(編)『ラッセル思想辞典』から)
 * Source: Education and the Social Order, 1932, chap.2:

(要旨訳です。)
 個性や素質・能力を「引き出す教育 (Education) 」に対し、知識・技術を
「詰め込む教育(instruction 教え込み/系統立てて教えること)」について
の問題は難問中の難問(crux 難問,最も重要なポイント)である。
 私は体験上こう考えている。
(九九の表をどうしても習いたいという衝動に駆られる子はほとんどいない。
  近隣の遊び仲間も覚えるよう強いられているから、自分だけ覚えないと恥し
 いから覚えるのではあるまいか。)
 私が驚いたのは、授業に出席する義務を少しも課さなくても、相当教育はで
きるし、高い教養ある人間に、実際、育てられる。以下の環境・条件があれば
、これが可能となる。
・大人たちに真剣で自然に胸の内から湧き出る知的探求への感興があること
・生徒は小クラス編成であること
・教師に思いやり、機智、かなりの熟練があること
・ほかの生徒に邪魔ばかりする子には、外で遊んでおいでと言える潤いとゆと
りのある雰囲気が保てること

 これらの四条件は普通の学校では困難だから、結局、現在では、授業参加を
強制すること(compulsory attendance 就学義務)もやむを得ず必要となりそ
うである。(注:牧野氏は「現在では、教室の外へ強制的に出すこともやむを
得ず必要となる」と訳されている。勘違いか?)
( The matter of instruction is the crux of the whole question. 
Experience has persuaded me, somewhat to my surprise, that it is
 possible to give adequate instruction, and to produce highly educated
 human beings, without imposing any obligation to be present at 
lessons. To do this requires a combination of circumstances which is 
not at present possible on a large scale.

It requires among adults a genuine and spontaneous interest in 
intellectual pursuits.
It requires small classes.
It requires sympathy and tact and skill in the teacher.
And it requires an environment in which it is possible to turn a child
 out of a class and tell him to go and play, if he wishes to be in 
class solely for the purpose of creating a disturbance.

It will be a long time before these conditions can be realized in 
ordinary schools, and therefore, for the present, compulsory 
attendance in class is likely to be necessary in the great majority
 of cases.) 

 しかし、どの子も皆、強制されるままに教室の外へ出てしまえば、自分だけ
が知らないという劣等感や恥しさもなく、自分から学ぼうとする心情も起らな
い。次第に無知の世代が次々と現れるだろう。
( But in a world where all children escaped compulsion, there would 
soon be no occasion for this sense of inferiority, and each generation
 would be somewhat more ignorant than its predecessor. )


■「ラッセルの言葉(Word Press 版)v.2, n.1562~1566

1)n.1562:R『権力-その歴史と心理』第16章 権力哲学,n.2
         https://russell-j.com/wp/?p=5451
         
2)n.1563: R『権力-その歴史と心理』第16章 権力哲学,n.3
        https://russell-j.com/wp/?p=5455

3)n.1564: R『権力-その歴史と心理』第16章 権力哲学,n.4
            https://russell-j.com/wp/?p=5458

4)n.1565: R『権力-その歴史と心理』第16章 権力哲学,n.5
         https://russell-j.com/wp/?p=5462

5)n.1566: R『権力-その歴史と心理』第16章 権力哲学,n.6
         https://russell-j.com/wp/?p=5465


★「ラッセルの言葉_画像版」

 日本語 version : n.1294j-1300j を投稿
 英 語 version : n.1294e-1300e を投稿

  一つだけ再録します。
      https://russell-j.com/smart_r366/r366g_j1299.html

 「養育費は母親だけに支給すべき」

 子供を生むことは,以前はただ単に性的満足の結果にすぎなかったが,いま
は慎重に企てられる仕事であり,そしてその仕事は親の利益というよりはむし
ろ国(家)の利益に帰するものである以上,父母に重い負担をかける代わりに
国(家)がその費用を持つぺきだということである。 この最後の点は,家族
手当を支持するということで認められつつあるが,子供に対する支給(養育手
当)は母親だけになされるべきだということはまだ認められていない。けれど
も労働者階級のフェミニズムはこのことが認められ,また法律に具体化される
ところまで成長すると想定してよいと私は考えている。

It would recognize, what in these days is more and more the case, that
 having a child, which was formerly a mere consequence of sexual 
gratification, is now a task deliberately undertaken, which, since it
 redounds to the advantage of the State rather than of the parents, 
should be paid for by the State, instead of entailing a grave burden 
upon the father and mother. This last point is being recognized in the
 advocacy of family allowances, but it is not yet recognized that the
 payment for children should be made to the mother alone. I think we
 may assume, however, that working-class feminism will grow to the 
point where this is recognized, and embodied in the law.
Source: Marriage and Morals, 1929, by Bertrand Russell
 More info.: https://russell-j.com/beginner/MM15-030.HTM

<寸言>
 扶養手当・養育手当が世帯主(多くの場合、夫)に対して支払われる場合に
は不都合が生じることがけっこうある。しかし、子供を生んだ女性(未婚の女
性や離婚した女性も含む)の銀行口座に支払われる方式にすれば問題はほとん
どなくなる。もちろん、子供を生んだ母親が亡くなった場合は、その残された
子供を養育する人(夫、祖父母、その他)に対して支払われることは言うまで
もない。


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
(2) ラッセルに関する記述や発言等 
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 
 今回はお休み

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 編集後記 初めての「オンライン」読書会
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 昨日初めての「オンライン」読書会(ラッセルを読む会)を開催しました。
 読書会のメンバーの一人が Zoom の有料契約をしてくれている関係で、その
方にお願いして、ホスト役及び司会進行役になっていただきました。

 最初なのでいろいろ不都合がでるかも知れないと少し心配しましたが、大き
な問題なく、読書会及びその後のオンライン懇親会を無事終えることができま
した。

 「ラッセルを読む会」では、ラッセルの著作をとりあげるのは当然のことで
すが、論理的思考能力が本読書会では最重要ということで、三浦俊彦先生のパ
ラドクス本(現在は、二見書房から出されている『論理パラドクシカー思考の
ワナに挑む93問』も合わせてとりあげています。
『論理パラドクシカー思考のワナに挑む93問』紹介ページ

 有料契約の Zoom を使っているので時間を気にする必要がないこともあり、
いつものように午後3時に始めましたが、午後6時半になっても『論理パラド
クシカ』のほうは1問しか進ます、後は次回まわしになりました。

 次回も読書会はオンラインにすることにしましたが、日本ではコロナはいっ
たん沈静化しても、11月には第二波(アメリカから? あるいは南半球から?)
が襲ってくることが「予想」され、多分、次次回もオンラインになると思われ
ます。

 リアルの読書会の場合、会場の関係で13~15人までが限界だろう(また、
広い会場が確保できても、20名も参加したら「読書会」はやりにくいだろう)
と思っていましたが、オンライン読書会なら、30人でもできるのではないだろ
うかと感じました。

 Zoom は現在のところ、「90日間はセキュリティ強化に努め、新機能の追加
を行わない」という方針のもと、新機能は追加されていません。現在でも機能
はとても充実していますが、いずれ新機能の追加が再開されればきっとコレハ
と思う機能が追加されるだろうと期待しています。 (松下彰良)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■編集・発行:(松下彰良/まつした・あきよし)
■ご意見・ご感想・お問合せはお気軽に : matusitaster@gmail.com

■登録・解除・変更はこちら: https://russell-j.com/R3HOME.HTM
■WEBサイト: https://russell-j.com/
     ( top page: https://russell-j.com/index.htm )
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━