バートランド・ラッセル「自由を守る」
* 原著: What is Freedom?, 1952* 出典:牧野力(編)『ラッセル思想辞典』所収
西欧世界全体を通じて,自由の破壊を目的とする集団に,自由を与えるかどうかという緊急問題が起きて来た。
- 民主主義は,民主政治を葬って独裁政治を樹立せんとする企図に対し,寛大な態度を採るべきか。
- 寛容の精神は,不寛容を提唱する人々にも及ぼすべきか。
- 出版の自由は,自由な出版を嫌悪すべきものと考える人々にも与えられるべきか。
- いかなる国家も,自国を外国の支配に隷属させようと企図する強力な集団を結成することを容認すべきか。
The danger is that frightened men will forget the general arguments in favour of liberty and will carry suppression much further than is neessary in the interests of security. I think that in Britain we have to a great extent avoided this danger. I do not think that it has been avoided in the United States.