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バートランド・ラッセル「うるさい小言」

* 出典:R.カスリルズ、B.フェインベルグ(編著),日高一輝(訳)(一部松下修正)『拝啓バートランド・ラッセル様_市民との往復書簡集』

目 次


'・・・あなた(ラッセル)が書かれた『怠惰への讃歌』を、その本の内容を体現化した人にあげるために、今ちょうど購入したところです。・・・。彼は、いまだかつてみないほどの怠け者で、愚か者で、貧欲な人間です。・・・。彼は、戦争を防止したいという思いで、へたくそな詩を書いてはそれを世界中に送って毎日を過ごしています。・・・彼のような怠け者にベルトを締めなおさせるにはどうしたらよいでしょうか?'

ラッセルからの返事)(1961年12月21日付)

 拝復
 あなた(奥様)の言われるその怠け者に、私は全面的に彼を支持し共感する者であることを、どうか正直にお伝えいただければ幸いです。彼もそうだろうと思われますが、私も彼のように毎日小言ばかりを言われていれば、非暴力主義をやめてしまうことになるでしょう。
 敬具
 バートランド・ラッセル



'I have just bought your In Praise of Idleness for someone who is it personified! ... He is the laziest, stupidest, most greedy, hypocritical being that ever was. ... He spends all his days writing doggerel and sending it all over the world in the hope of preventing war. ...'

Dear Madam,
... I hope you will be honest enough to extend to the person whose laziness you describe my complete support and sympathy. Were I nagged day in and day out as he appears to be I should abandon non-violence.
(From: Dear Bertrand Russell; a selection of his correspondence with the general public, 1950 - 1968. Allen & Unwin, 1969.)