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小野修「トリニティ通信」(ラッセル協会・会員だより)

出典:『ラッセル協会会報』n.6(1966年12月)p.12.



 

トリニティ通信(1)

 前略、3週間ロンドンで講習を受けた後、一昨日(1966年9月23日)ケンブリッジ(大学)の学寮に入りました。右の写真が、ラッセルの母校のトリニティ・カレッジの一部です。私も10月からここで学ぶことになっています。(写真)右側の正門のすぐ左側の小さな建物の2階でニュートンが学んだそうです。左手のチャペルには、ニュートンの他テニスンやべーコンなどの等身大の彫像が入口の部室に並んでいます。私の寮はここから歩いて10分ほどの、ケム川の向うの森の中にあります。学内には色とりどりの花が咲きみだれ、川ではボート遊びする人が見られ、その向うでは牛がのんびり草をはんでいます。ラッセル協会の皆様によろしく。(1966.09.25)
 

トリニティ通信(2)

 私もようやく自分のペースをとりもどし、毎日の仕事も楽しんでおります。寒さは一段と厳しさを増し、トリニティ通りには冷たい風が吹き抜けて、皆、コートの襟を立てて急ぎ足で歩いています。
 大学図書館には、日本で見ることのできなかった、ラッセル関係の書物がありますので少しずつ紹介して参りたいと念じております。今日、たまたま、田辺元の追悼文を読んでおりますと、田辺博士が、「ラッセルは哲学者ではない」と病床で言われたとの部分にゆきあたり、また、さる英国の哲学者が、「ラッセルよりムーアは更に偉大である」と述べている論文に触れ、ラッセルについての様々な観方があることを興味深く思い返しました。……(中略)……ではまたお便りいたします。(1966.11.01)

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