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日本のラッセル関係者の発言 - 岩松繁俊 氏

* 出典:岩松繁俊著『平和への告発-B.ラッセル卿,その戦争絶滅への思想と行動-』より


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 ・・・。(p.64~65)ところで,我が国の「ラッセル支持者」の一部では,ひとつの「神話」が信じられるようになった。その「神話」とは,1965年以降のラッセルは「正常」のラッセルではなく,シェーンマンに操られているロボットだ,ということである。もはやラッセルは老いぼれてしまって,自分で考えたり,決断する能力を喪失してしまい,彼の名前で発表している文書や意見は,すべて,シェーンマンによってつくられている。ラッセルは,ただそれにサインしているだけなのだ,というのである。これほどラッセルを屈辱した見方はない。
 なぜ,このような「神話」がまことしやかに流布されるようになったのだろうか。それは,シェーマンがヘルシンキの世界平和大会(7.10~7.15)で行った演説に由来する。
 シェーンマンのヘルシンキでの演説のテキストは,おなじ8月20日付でロンドンから送られてきたが,この演説の内容が,我が国のそれまでの「ラッセル支持者」に一大センセーションをまきおこしたのである。1965年3月12日に,固定会員24名(23名?)をもって発足した「ラッセル平和財団日本協力委員会」は,このシェーマンのはげしいアメリカ帝国主義攻撃をみてたじろぎ,いつしか静かにその活動を停止してしまうことになる。・・・。
 いま一つの支持者組織である「ラッセル平和財団支持者協議会」は,これに反して,疑念を正直に表明し,真剣に討議し,ラッセルを疑い,シェーンマンに憤り,ファーレーに問いただし,財団運営を非難し,ロンドン本部はまちがっていると批判した。そして結局,主流派はその組織から脱退し,ラッセル支持をやめてしまった。