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原田鉄市「協会の運営について」- バートランド・ラッセル協会の在り方・提言4

* 出典:『日本バートランド・ラッセル協会会報』第23号(1975年5月)p.10
* 原田鉄市 は、当時ラッセル協会会友


ラッセル協会会報_第23号
 B.ラッセルの死後、彼に対する関心の度合いが急速に減少したように見受けられることは誠に残念に思います。ラッセル協会の運営について次の5点だけ要望を述べさせて頂きます。
  1. ラッセルの著書について従来通りの解説(著書解題)を幅広く行って欲しい。また、最近、ラッセルの社会思想なり、哲学について、海外での研究成果がたびたび発表されているので、これらの紹介も諸先生方にお願いしたいこと。

  2. 研究会、講演会には地方の会員、会友はなかなか聴講し得ないので、それらの内容をその都度紹介して頂くこと。その方法は従来のように機関誌(会誌)でもよいし、別冊として配布して頂くこと。

  3. 会員と会友の区別を撤廃し、一率に会員とすること。協会設立の当初はこの区別が重要な意味を持っていたことと思いますが、現在ではこの区別は必要でない程、定着しているのではないかと思います。従って、従来のような両者の会費の差別も撤廃した方がよいのではないかと思います。

  4. 協会の財政的不如意を解消するため、思い切って会員(従来の会員・会友)の負担を改めること(会費の値上げ)。また、別途配布する資料(研究会や講演会の要旨や内容など)については実費を徴収することも必要ではないかと思います。

  5. 協会の性格については協会規約第2条の通りでありたいことを強く要望します。