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三浦俊彦氏、日本放送出版協会から

『論理学入門-推論のセンスとテクニックのために』

を出版

 平成12年9月20日、日本放送出版協会から、三浦俊彦著『論理学入門-推論のセンスとテクニックのために-』(NHKブックス)が出版されました。NHKブックスには、(同じく三浦俊彦氏の)『可能世界の哲学』があり、姉妹編となっています。

 『論理学入門』は、第1部「記号論理学の基礎-ゲームの基礎-」、第2部「人間原理の論理学-論理における「私」-の位置」の2部構成となっています。巻末には、「ブックガイド」と本文の中にでてくる「演習問題」の解答が収録されています。



三浦俊彦著『論理学入門-推論のセンスとテクニックのために-』

(日本放送出版協会、2000年9月刊、NHKブックス n.895. 250p. 970円+税)

目次

I 記号論理学の基礎-ゲームの規則
はじめに-ロジカル・ハイへの招待

(1)論理学的思考へ-意味論と語用論 (2)真と偽-命題の特性を探る (3)トートロジー-偽となりえない命題 (4)「ならば」の論理-条件文の構造 (5)「妥当な推論」とは何か-推論規則と定理 (6)推論の冒険-演繹定理から仮説演繹法へ (7)地球外知性は存在するか?-背理法的推論 (8)述語論理学-命題の内部構造を探る (9)多重量化と同一性-日常言語の曖昧さを解きほぐす (10)存在をめぐる謎-哲学と論理学の交差点 (11)「何もない世界」-存在論への論理学的アプローチ (12)前提明示化のテクニック-意味論的前提と語用論的前提 (13)演繹と帰納-「健全な推論」の導き方 (14)事実と価値をつなぐ論理-「である」から「べし」を導けるか (15)なぜ人を殺してはいけないのか?-論理学からの回答 (16)嘘つきのパラドクス-背理法の盲点

II 人間原理の論理学-論理における「私」の位置
(17)「1040」というミステリー-巨大数仮説と観測選択効果 (18)反コペルニクス主義?-人間原理と宇宙原理 (19)宇宙は人間を必要としていたか?-目的因という錯覚 (20)因果と認識-「証拠」は「原因」ではない (21)名指される宇宙-文法的再定義 (22)地球は特別か?-「平凡の原理」による推論 (23)さびしい地球人-平凡のパラドクス (24)私たちは多数派である-確率から見た地球外知性 (25)文明の寿命を探る-デルタt論法 (26)必然論から偶然論へ-終末論法の衝撃 (27)世界の選択-多宇宙説は予言する (28)「私」の論理 
ブックガイド 演習問題解答 あとがき 索引