バートランド・ラッセルの著書_書評・解説等(作業中)
★[西洋哲学史 A History of Western Philosopohy]
・B.ラッセルの「西洋哲学史」は貴重な書物である。この偉大な思想家ラッセルにおけるすばらしい新鮮さと独創性、還元すれば、過去の遠い時代や異質的な精神に対する感情移入の鋭さについて、私はいかにそれを讃えるべきか言葉を知らないくらいである。現代-この、かくもドライで野蛮な時代においてすら、かくも英知に満ち、信頼に値し、徹底的であり、しかもユーモアに満ちあふれた人間が存在することを示しうるのは幸福である。
この本は、党派や見解の諸々の闘争をはるかに超越し、もっとも深い意味で教育的である。(Albert Einstein)
★[西欧の知恵 Wisdom of the West]
・一度西欧哲学史を世に問うたのに、同じ西欧哲学史をまた公刊するのはなぜかという質問にこたえて、著者は二つの申し開きをしている。・・・。第二は、現代の過度の専門家の傾向から、祖先に対する私たちの知的忘恩が甚だしいので、この「忘れっぽさの逆手をとる」ことを狙ったからである。・・・。第二の「知的忘恩」の「逆手をとる」試みは、あらゆる問題が一度はかならず過去に手がけられているという認識を私たちに与え、そこから逆に、思想の歴史に対する新たな見とおしさえ可能にしてくれる。・・・。(碧海純一:「ラッセル協会会報」n.10より)
書評・解説等索引