バートランド・ラッセルの名言・警句( Bertrand Russell Quotes )

 第一次世界大戦中,ケンブリッジ大学においてさえ,知的誠実さに限界があることを発見したのは,私にとって打撃であった。それまでは,私は,どこに住んでいようと,ケンブリッジ大学だけがこの地上において安息所(我が家)とみなせる唯一の場所であると感じていた。
It was a blow to me during the War to find that, even at Cambridge, intellectual honesty had its limitations. Until then, wherever I lived, I felt that Cambridge was the only place on earth that I could regard as home.
 出典:The Autobiography of Bertrand Russell, v.1, chap. 3:Cambridge, 1967
 詳細情報:http://russell-j.com/beginner/AB13-340.HTM

 <寸言>
 「誠実」にもいろいろな種類がある。”他人の信頼”を裏切らない「誠実さ」(そのためには嘘をつくこともある。いわばヤクザの誠実さ)もあれば、なんであれ”言ったことを否定しないという(人に対するというより発言に対する)「誠実さ」もある。
 しかし、自分の言ったことに「誠実」といっても2種類ある。自分が言った以上(それが間違ったことであてっても)「否定」しないで責任をとるという「誠実さ」もあれば、自分が間違ったことを言ったらすぐに修正する(したがって「変節」もありうる)という、真理や真実に対する「誠実さ」もある。
 欧米人には後者の意味での「誠実さ」を大事にする人が少なくないが、日本人にはそういった意味での「誠実さ」を大事にしない人が少なくないのではないだろうか? だから、論理的に矛盾したことを言ってもあまり気にしないことになる。政治家に多いタイプであろう。自分は「ぶれない」「ぶれていない」と主張することを売りにして、従って過去の矛盾するような発言について苦しい弁解をすることになる。  間違っていることがわかれば、すぐに発言を訂正して反省し、出なおしてもらいたいが・・・。安倍総理、あなたのことですよ!