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『ラッセル教育論-特に幼児期における』
(松下彰良・訳)
From Bertrand Russell's On Education
(London; Allen & Unwin, 1926.
Contents(総目次)
第3部 知性の教育 第16章 大学入学前(後期中等教育)
イントロ累積版
満15歳の夏休みが終わったら,少年少女は,希望(欲求)に応じて専門化してよいし,事実,多くの生徒は専門化すると思われる。
私は,学校教育に,大きく三つの分野(区分)を設けたい。
カリキュラム(教育課程: 教育内容・教える順序・時間割など)よりも重要なのは,教育方法(教授方法)と,教育を授ける際の精神の問題である。
教育全体を通して,自発性は,できるかぎり生徒(の側)から出てこなければならない。
正規の勉強のほかに,少年少女(生徒)は,現在論争の的になっている,政治や社会に係る,また神学すらに係る,重要問題に関心を寄せるように奨励されなければならない。
仮に,私が年長の少年少女のための学校の校長であれば,現代の諸問題を避けることも,また,それについて(政治的な)宣伝をすることも,等しく望ましくない,と思うだろう。
主観主義(主観的な態度や生き方)の古典的な例は、ドン・キホーテである。
こういう心の習慣(主観主義的な考え方や生き方)を治すためには,他の多くの場合と同様,恐怖(心)を捨て,(将来生ずる可能性のある)不幸に対する理性的な予知をすること(予知力に置き換えること)が必要である。
私は,前の方の章で恐怖(心)について述べたことを,繰り返して言いたくない。
私が言っているのは,こういうことにすぎない。
全学年を通じて,知的冒険の感覚がなければならない。
第17章