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ラッセル『結婚論』第17章「人口(問題)」(松下彰良・訳)

Marriage and Morals, by Bertrand Russell
(London; Allen & Unwin, 1929)


総目次

第17章 人口(問題) イントロ累積版

  1. 結婚の主な目的は、地球上の人口(人間の数)を(新たに)補充することである。
  2. 確かに,カール・サーンダーズ氏が指摘しているように,人口は,事実上,静止している(増減がない)のが通則であり,十九世紀に起こったような増加は,きわめて例外的な現象である。
  3. カー・サーンダーズ氏の人口問題を論じた著書の大きな価値(長所)は,ほとんど全ての時代と場所において,自発的な制限(国家が指導しなくても各家庭で自発的に子供の制限)が実行されてきたことが,人口の静止状態を保つ上で,高い死亡率による除去よりもいっそう効果的であったということを指摘した点にある。
  4. それでも,餓死は,人口を抑制する上でかなり大きな役割を演じた。
  5. キリスト教は,それが信じられているところではどこでも,禁欲は別として,人口の増加を抑止するもの全てを終わらせた。
  6. この人口の増加を,出生率の上昇のせいにする理由はほとんどない。
  7. 出生率の低下は,西ヨーロッパ全体において,きわめて急速かつほとんど普遍的なものであった。
  8. この問題(出生率の低下)を有益に議論するためには,まず,我々が何を望むのかを明確にしておく必要がある。
  9. けれども,もし人口が実際に減少するとするならば,問題はまったく別になるだろう。
  10. 人口問題には,このようにして,二つの面がある(二重の意味がある)。
  11. これに関連して,既存の道徳を変更したほうが利益になりそうな点が一つある。
第18章 優生学