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ラッセル『結婚論』第16章「離婚」(松下彰良・訳)

Marriage and Morals, by Bertrand Russell
(London; Allen & Unwin, 1929)


総目次

第16章 離婚 イントロ累積版

  1. 制度としての離婚は,大部分の時代と国において,一定の理由で許されてきた。
  2. 離婚について最も奇妙なことの一つは,法律と慣習の間にしばしば存在した相違(食い違い)である。
  3. 一般的に,新教徒(プロテスタント)もカトリック教徒も,離婚を家族の生物学的な目的の観点から見ないで,神学的な罪の観念の観点から見てきた。
  4. この問題に関する新教徒とカトリック教徒の見解は,どちらも合理的根拠からは支持できるものではない。
  5. 第二の選択肢,即ち,子供を作らずに人目を忍ぶ関係を持つことは,いま考察しているような状況においては,実際に最も普通に行われているものである。
  6. 第三の選択肢,即ち,「公然の不倫」(open sin)の生活をするという選択肢は,それが実行可能な場合には,個人にとっても,社会にとっても最も害の少ないものである。
  7. その結果,英国でそうであるように,精神異常が理由の離婚を許さない国ではどこでも,配偶者が精神異常になった夫や妻は,耐えがたい境遇に置かれることになる。
  8. 遺棄(desertion 配偶者の一方あるいは子供を見捨てること)は,本当のものであれば,もちろん,離婚の根拠(理由)となるはずである。
  9. 私の考えでは,姦通(不義密通)それ自体は離婚の根拠とするべきではない。
  10. 私がこう言うとき,もちろん,姦通(不義密通)による性交は,子供を生むことにいたるものではないと想定している。
  11. 離婚が望ましいとされる根拠は二種類ある。
  12. 離婚に関する法律の立案には,きわめて大きな困難が存在している。
  13. 離婚の法律については,ここまでとしよう。
  14. 結婚を子供と関係づけて考えるとき,まったく異なった倫理が(関係するものとして)参加してくる(働きはじめる)。
  15. (本章の)結論は,次のようになると思われる。
第17章 人口