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ラッセル『結婚論』第6章「ロマンティックな恋愛」(松下彰良・訳)

Marriage and Morals, by Bertrand Russell
(London; Allen & Unwin, 1929)


総目次

第6章 イントロ累積版

  1. キリスト教と野蛮人(注:ゲルマンの異教徒など)の勝利とともに、男と女の関係は、古代世界では何世紀にもわたって知られていなかったほどの野蛮さ(獣性)に低下した。
  2. (レッキーは言う。)聖職者がひとたび誓いを破り、自らも常習的な罪の生活と考えている生活を送り始めたからには、すぐに、俗人よりもずっと下のレベルまで堕落してしまったのは,驚くべきことではない。
  3. 中世を通じて、キリスト教会のギリシア・ローマ的伝統と、貴族社会のゲルマン的伝統(チュートン民族的伝統)との間に、とても奇妙な区分があった。
  4. ロマンチックな恋愛は中世(時代)以前には知られていなかったと言えば正しくないであろう。
  5. 中世後期における恋愛についての最良の記述の一つは、ホイジンガの著書『中世の秋』(1924年刊)に見いだされる。
  6. けれども,フランスとブルゴーニュ(注:Burgundy シャルル豪胆公(在位:1467-1477)没後に男系が絶え、ヴァロワ朝フランスに併合された。)では、その発達の仕方が、イタリアの場合とまったく同一ではなかった。
  7. この時代は、はなはだ粗野な時代であったが、『バラ物語』によって擁護された種類の恋愛は、司祭の言う意味では道徳的ではないけれども、洗練され、雄々しく、優しいものである。
  8. ルネッサンス(時代)において、異教信仰への急激な変化のために,恋愛は,詩的であることに変わりはなかったが,通常,プラトニックなものではなくなった。
  9. ロマンチックな恋愛は、ロマン主義運動において頂点に達した。
  10. けれども、恋愛詩(を創作すること)だけが恋愛の唯一の目的であるわけではない。
  11. まったく近代になって、即ち、ほぼフランス革命の頃から以降、結婚はロマンチックな恋愛(身分・地位・貧富の格差などが影響しない純粋な恋愛感情)の結果であるべきである,という考えが強まってきた。
  12. 結婚は、二人の人間が一緒にいる喜びよりも、もっと重大なものである。
第7章 女性の解放